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2021-02-25 第204回国会 衆議院 予算委員会 第16号 公式Web版

  1. 会議録情報

    令和三年二月二十五日(木曜日)委員長の指名で、次のとおり分科員及び主査を選任した。  第一分科会皇室費国会、裁判所、会計検査院、内閣内閣府、復興庁及び防衛省所管並びに他の分科会所管以外の事項)    主査 藤原  崇君       北村 誠吾君    田中 和徳君       根本  匠君    大西 健介君       逢坂 誠二君    藤田 文武君  第二分科会総務省所管)    主査 小倉 將信君       秋葉 賢也君    岩屋  毅君       金田 勝年君    今井 雅人君       奥野総一郎君    濱村  進君  第三分科会(法務省、外務省及び財務省所管)    主査 細田 健一君       うえの賢一郎君    衛藤征士郎君       野田  毅君    岡田 克也君       藤野 保史君  第四分科会文部科学省所管)    主査 村井 英樹君       伊藤 達也君    神山 佐市君       河村 建夫君    川内 博史君       宮本  徹君  第五分科会厚生労働省所管)    主査 橋本  岳君       後藤 茂之君    菅原 一秀君       渡辺 博道君    岡本 充功君       太田 昌孝君  第六分科会農林水産省及び環境省所管)    主査 齋藤  健君       江藤  拓君    原田 義昭君       山本 有二君    後藤 祐一君       本多 平直君  第七分科会経済産業省所管)    主査 山際志郎君       佐々木 紀君    古屋 圭司君       山本 幸三君    辻元 清美君       森山 浩行君  第八分科会国土交通省所管)    主査 浜地 雅一君       秋本 真利君    石破  茂君       今村 雅弘君    玄葉光一郎君       西岡 秀子令和三年二月二十五日(木曜日)     午前九時九分開議  出席委員    委員長 金田 勝年君    理事 後藤 茂之君 理事 齋藤  健君    理事 橋本  岳君 理事 藤原  崇君    理事 細田 健一君 理事 山際志郎君    理事 奥野総一郎君 理事 辻元 清美君    理事 浜地 雅一君       秋葉 賢也君    秋本 真利君       伊藤 達也君    石破  茂君       今村 雅弘君    岩屋  毅君       うえの賢一郎君    江藤  拓君       衛藤征士郎君    小倉 將信君       小田原 潔君    鬼木  誠君       神山 佐市君    河村 建夫君       北村 誠吾君    佐々木 紀君       菅原 一秀君    田中 和徳君       冨樫 博之君    根本  匠君       野田  毅君    原田 憲治君       原田 義昭君    古屋 圭司君       村井 英樹君    山本 幸三君       山本 有二君    渡辺 博道君       今井 雅人君    大西 健介君       逢坂 誠二君    岡田 克也君       岡本 充功君    川内 博史君       黒岩 宇洋君    玄葉光一郎君       後藤 祐一君    本多 平直君       森山 浩行君    太田 昌孝君       濱村  進君    藤野 保史君       宮本  徹君    藤田 文武君       西岡 秀子君     …………………………………    財務大臣         麻生 太郎君    総務大臣         武田 良太君    農林水産大臣       野上浩太郎君    経済産業大臣       梶山 弘志君    国務大臣    (内閣官房長官)     加藤 勝信君    国務大臣         河野 太郎君    国務大臣         丸川 珠代君    財務大臣        伊藤  渉君    政府特別補佐人    (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君    政府参考人    (国家公務員倫理審査会事務局長)         荒井 仁志君    政府参考人    (総務省大臣官房長)   原  邦彰君    政府参考人    (総務省情報流通行政局長)            吉田 博史君    政府参考人    (農林水産省大臣官房審議官)           伏見 啓二君    政府参考人    (農林水産省生産局長)  水田 正和君    政府参考人    (農林水産省生産局畜産部長)           渡邊  毅君    参考人    (内閣広報官)      山田真貴子君    参考人    (総務審議官)      谷脇 康彦君    参考人    (総務審議官)      吉田 眞人君    参考人    (日本放送協会会長)   前田 晃伸君    参考人    (総務省大臣官房付)   秋本 芳徳君    参考人    (総務省大臣官房付)   湯本 博信君    予算委員会専門員     小池 章子君     ――――――――――――― 委員の異動 二月二十五日  辞任         補欠選任   石破  茂君     冨樫 博之君   岩屋  毅君     鬼木  誠君   小倉 將信君     小田原 潔君   山本 幸三君     原田 憲治君   森山 浩行君     黒岩 宇洋君 同日  辞任         補欠選任   小田原 潔君     小倉 將信君   鬼木  誠君     岩屋  毅君   冨樫 博之君     石破  茂君   原田 憲治君     山本 幸三君   黒岩 宇洋君     森山 浩行君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  参考人出頭要求に関する件  令和三年度一般会計予算  令和三年度特別会計予算  令和三年度政府関係機関予算      ――――◇―――――
  2. 金田勝年

    金田委員長 これより会議を開きます。  令和三年度一般会計予算令和三年度特別会計予算令和三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。  この際、お諮りいたします。  三案審査のため、本日、参考人として内閣広報官山田真貴子君、総務審議官谷脇康彦君、総務審議官吉田眞人君、総務省大臣官房付秋本芳徳君、総務省大臣官房付湯本博信君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として国家公務員倫理審査会事務局長荒井仁志君、総務省大臣官房長原邦彰君、総務省情報流通行政局長吉田博史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 金田勝年

    金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  4. 金田勝年

    金田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。黒岩宇洋君
  5. 黒岩宇洋

    黒岩委員 立憲民主党・無所属の黒岩宇洋です。  今日、まず河野大臣にお伺いしたいと思います。  昨日、河野大臣、今後のワクチン接種計画について会見をなされました。その内容については、やはり国民が、このワクチン接種、これから遅くなるんじゃないかとか接種人数が少なくなるんじゃないかという、こんな不安がまた、この度のこの計画を聞いて更に深まったんじゃないかと、私はちょっと危惧しております。  それで何点かお聞きをしたいんですけれども、四月十二日から六十五歳以上の高齢者接種開始予定ということですけれども、その数、全国で五万人、通常の県ですと一県当たり千人ということですね。これだけでも、この六十五歳以上の方たちの本当に一%強の人数なんですけれども、これが各都道府県に配付される。その後の接種の仕方は各都道府県に委ねるということなんですが、それでも、都道府県、千人というのをどうやって選べば本当にいいんだろうかと。  例えば一つの市に絞ったとしても、数十万人のいる県庁所在地対象者が数十万いるうちの千人ですので、これを例えばクーポンを発券するにしても、どうやってこの千人を優先的に選ぶのか。不公平がないのか、不公平感を出さずにこれを選べるのか、ちょっとこの点について教えていただけますか。
  6. 河野太郎

    河野国務大臣 二十二日に、知事会市長会町村会から、この三千六百万人の高齢者接種、非常に大規模になるので、いろいろなことを、配送ですとかシステムですとかあるいは予診、そうしたことを一つずつ確認しながら着実に進めてほしい、そういう御要請をいただいたところでございます。  まず最初は、都道府県に一箱、百九十五バイアルを送りをいたします。東京、神奈川、大阪には二箱参りますが、それをそれぞれの都道府県で指定をしていただいて、十二日からスタートしていただくことになります。  高齢者接種がスタートしたからといって、その三千六百万人の高齢者全てが直ちに打てるわけではございません。それは物理的にも不可能でございますし、予約が殺到すれば予約電話鳴りっ放しということになってしまいます。  そういうこともあって、まず最初は非常に少ない数量で始めて、配送システムあるいは予診にどれぐらい時間がかかるか。あるいは、肩のかなり上の方を打ちますので、着物を脱いだり着たりするのにどれぐらい時間がかかるか。そういうことを確認をしていただきながら、じっくり拡大をしていきたいと思っております。  自治体裁量でございますが、まず年齢で、例えば百歳以上に接種券を送っていただいてそこから始める、あるいはどこかの地域から始める、あるいは高齢者が入っている介護施設から始める、いろいろな自治体なりのやり方があると思いますので、そこはもう自治体裁量にお任せをして、徐々に拡大をしていきたいというふうに考えております。
  7. 黒岩宇洋

    黒岩委員 大臣はよくこのじっくりとというお言葉を使うんですけれども、これは、じっくりとというのは、申し訳ないですけれどもちょっと言い訳の言葉で、単にワクチン供給が遅れているというだけだと思うんですよね。ただでさえ開始時期が先進国の中でも最も遅いような状況で、開始も遅い。なおかつ、この後これだけ、僅か一%の人間に供給することしかできない。四月中でも接種するのは五十五万人ですから、高齢者の一・五%ですよね。これはじっくりではなく、単に遅いんだということを私はお認めになってから国民の理解を得るべきだと思いますよ。  それで、今申し上げたとおり、四月中に接種は五十五万人、一・五%です。そして四月二十六日に全国全ての市区町村に行き渡るという量を供給するということなんですが、数量的には何人分の方に相当するんでしょうか。
  8. 河野太郎

    河野国務大臣 なかなか数字を具体的に申し上げられないのはお許しをいただきたいと思います。ファイザーとの間で、今、数字を詰めるのと同時に、対外的にどこまでその数字を申し上げていいか、そのやり取りをしているところでございます。
  9. 黒岩宇洋

    黒岩委員 今の答弁を聞いても、結局は供給量がまだ分からないということですよね。分からないけれどもまた、全ての市区町村に行き渡るという期待感が皆さんにこだまする。  そしてまた、当初は、高齢者は三月中に打ち始める、次は四月一日以降だ、今度は四月十二日からだ、本格接種は今度は五月からだと。何か逃げ水みたいな話なんですよね。待てど待てど、打てるのがどんどん先に行っちゃう。  予定では六十五歳以上の方たちは六月中までに終了させるという予定ですが、これは貫徹できるんでしょうか。
  10. 河野太郎

    河野国務大臣 これまでも、早くても四月一日からというふうに申し上げておりましたので、予定どおり考えております。  これから先は、自治体接種体制を確立をして打ち始めることになりますので、自治体ごとにいろいろとスピードに違いがあると思いますが、それはもう、自治体地理的条件や人口などに差がありますから、そこは自治体ごとにやっていただく、お任せをしたいというふうに思っております。  当初は、計画を作るために何らかの目安をということでしたので、二か月と三週間を目標に接種体制を組んでくださいということを申し上げましたが、今、自治体が徐々に計画を作ってくださっているところでございますので、これから先はそれぞれの自治体計画どおりお願いをしたいと思います。
  11. 黒岩宇洋

    黒岩委員 ということは、大臣、六月中に接種は完了する、これは大臣としては明言はできないということですね、しないということですね。よろしいですか。
  12. 河野太郎

    河野国務大臣 先ほど申し上げたとおりです。
  13. 黒岩宇洋

    黒岩委員 六月中には終わらないということが分かりました。これは七月にずれ込むことがほぼ確実となりましたし、そうなると、一般方々が打ち出すのは早くても七月以降だと。大変な、元々の期待感からするとずれているということは、指摘をさせていただきます。  河野大臣への質問はこれにて。この後、また同僚議員が聞きますので。  それでは、今日、山田真貴子内閣広報官においでいただいております。  最初にお聞きしたいのは、一部報道ですけれども、昨年十月二十六日、NHKの「ニュースウオッチ9」の放送で、有馬キャスター菅総理日本学術会議の件に関して厳しい質問をしたとして、山田内閣広報官NHKの原政治部長電話抗議したということが報じられております。そして、因果関係は別としてですけれども、この三月には、その質問をした有馬キャスターはこの番組を降板すると。これも報道ですけれども、政府報道番組への圧力をかけたのかという、こんな疑念も生まれている。  そこで、今日は山田広報官に来ていただいておりますのでお聞きをします、単刀直入に。この十月二十六日の放送が終わってから二十七日までの間に、NHK電話をかけましたか。抗議だとかクレームだとかいうことを、一切前提条件は要りません。電話をかけたかどうか、これについてお答えください。
  14. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  昨年十月二十六日、総理NHK番組出演に関しまして、番組出演後でございますけれども、電話を行ったことはございません。
  15. 黒岩宇洋

    黒岩委員 今日、NHK会長にもおいでいただいておりますけれども、これは昨日通告をして、NHKの内部でも確認をしていただきたいと。  山田広報官から、この二十六から二十七にかけて、NHK、この局員、関係者電話がかけられた、こういった事実は確認をしていますでしょうか。把握をしていますでしょうか。
  16. 前田晃伸

    前田参考人 お答え申し上げます。  昨年十月二十六日に放送いたしました「ニュースウオッチ9」に菅総理大臣に御出演いただきました。その際には、内閣広報室日程調整などの対応を行っていただきました。  その当日は、私は会長として総理をお迎えし、番組終了後、お見送りをいたしましたが、総理から特段の指摘はございませんでした。  また、現場にも確認いたしましたが、山田広報官からの抗議電話を受けたという事実はございません。
  17. 黒岩宇洋

    黒岩委員 会長抗議電話ではなく、電話がかかったという事実はないという明言でよろしいですか。もう一度お答えください。
  18. 前田晃伸

    前田参考人 お答え申し上げます。  本件につきましては、取材、制作の過程に関わる事項につきましては、原則としてお答えすることは差し控えております。  ただ、現場にも確認いたしましたが、山田広報官からの抗議電話を受けたということはございません。(黒岩委員抗議じゃなくて電話です、電話」と呼ぶ)抗議電話を受けたということはございません。
  19. 黒岩宇洋

    黒岩委員 これも山田広報官に事前にお願いしてあるんですけれども、山田広報官携帯電話通話履歴、これは携帯事業会社確認すれば、これは全て残っておりますので、この履歴を調べてほしいと私、通告しておりました。これを調べていただけましたか。  そして、秘密会で結構ですから、国会の方にその内容を、個人情報等の特定されない限り、提出をいただけないでしょうか。お願いいたします。
  20. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  通話履歴でございますけれども、通信事業者確認をいたしましたところ、通話履歴確認につきましては、仮に本日、あるいは昨日も同じでございますが、申込みを行ったとしますと、昨年の十一月までしか遡れないということでございました。  一方で、私自身携帯電話履歴確認いたしましたが、そこにはNHKへの発信の記録はございませんでした。
  21. 黒岩宇洋

    黒岩委員 十一月までしかということで、これはちょっと不規則発言がありますけれども、御本人明言したことを裏づけることをする、これは御本人にとっても私は利益なことだと思っているので、そういう意味お願いをしました。  ただ、今申し上げたとおり、客観的に、携帯事業会社のそういった記録が残っていないということで、この点については、まだまだ我々としても得心することではないんですけれども、確認はさせていただきました。  次に、山田広報官、今回の総務省違法接待におきまして、接待を受けたということでございました。  そこで、今回の接待を受けた中でも、山田広報官、七万四千円を超える、一食ですね、そういう接待を受けていた。これは正直、本当に国民も驚かれたと、いろいろなところからその声を聞いております。  そこで、山田広報官、改めて、これはどういった内容のものを会食でごちそうになったのか、これは思い出せる範囲で結構でございますので、御説明いただきたいと思います。お願いします。
  22. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  先生の貴重な時間を頂戴して、冒頭、おわびを述べさせていただきたいと存じます。  この度は、私の総務省在職中の国家公務員倫理法違反に当たる行為によりまして、公務員信用を損なうことになりましたことを深く反省しております。本当に申し訳ございませんでした。  この度の一件を深く反省し、給与の自主返納を行ってまいります。この内容でございますが、総務省における処分内容のうち最も重かったものを踏まえたものでございます。また、昨日、官房長官から厳重注意もいただいたところでございます。改めまして、大変に申し訳ございませんでした。  お時間をいただきまして、恐縮でございました。  その当日の飲食の関係でございますけれども、牛肉のステーキあるいは海鮮料理等ではあったというふうに記憶しております。
  23. 黒岩宇洋

    黒岩委員 一般の家庭ですと一月の食費に当たるわけで、今の説明でも、ちょっとにわかにイメージができないんですけれども。  それで、山田広報官はある研修会で、若い方々にこういうお話をされました。飲み会を断ったらもう二度と誘われない、私は飲み会を断らない女だ、こうおっしゃっています。  飲み会に出席することを強制するというのは、今、パワハラという、そういう観念でもあるんですけれども、この私は飲み会を断らない女という、これは今も信念でございますか。
  24. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  若い方々にとって、仕事の上でいろいろな人脈をつくることは大変重要なことだというふうに思って、そのように申し上げました。  なお、私自身でございますけれども、二度ほど大病もしておりますので、最近そういったことはなかなか難しい状況でございます。そういう意味では、若い方に言っていることと私が今やっていることとは若干ずれがございますけれども、そこは御容赦いただきたいと存じます。
  25. 黒岩宇洋

    黒岩委員 利害関係者との会食とか、非常に、公務員の場合ですと、センシティブな場面があるわけですよ。そんな中で、私は断らない、こういったことが言ってまかり通る。私は、総務省全体もそうですし、山田広報官倫理観というのも、やはり残念ながら、先ほど山田広報官、御自分も陳謝されていましたけれども、非常に倫理観の欠如というものがあった、残念なことだと思っております。  山田広報官確認ですけれども、東北新社との会食というのは、この一昨年の一回きりですか。そしてまた、そのほかの所管事業者との会食というのは、ほかには一切ございませんか。
  26. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  東北新社との会食でございますけれども、この一回が確認されているのみでございます。  それから、他の事業者さんとの会食でございますが、ちょっと御通告がなかったので特に調べてはおりませんけれども、それは、必要に応じて、あるいはルールにのっとって行うことはございました。
  27. 黒岩宇洋

    黒岩委員 つい一週間ほど前の総務省からの調査で、山田広報官は、この一回きりの会食すら記憶にないと言っているんですよね。その後、東北新社帳簿等でこの事実が分かった。そうなりますと、本当に東北新社との会食はないとなぜ言い切れるのか、これほど記憶が曖昧な方が。  そして、今の話ですと、じゃ、会食はあった、ただ、この点については、総務省はそこまで調査していなかったということですね。  じゃ、まず、なぜそれが言い切れるのか。そして、他の事業者との会食について、今後、記録をたどって提出をいただけるか。この二点についてお答えください。
  28. 山田真貴子

    山田参考人 まず一点目、東北新社との関係で一回だけだったかというのはどうしてかということでございます。それは、私自身記憶は先ほど曖昧というお話もございましたけれども、東北新社の方にも確認を取りまして、その証拠書類等も見ていただいて、一回のみという確認が取れてございます。  それから、二点目、ほかの事業者さんとの関係でございますけれども、これは、もう私自身特別職で今仕事をしておりますので、もし仮に調査をするとなりますと、総務省を離れておりますので、私自身調査をするということになりますので、どういうふうに調査をするのか、ちょっと考えてみなければいけないかなというふうに思っております。
  29. 黒岩宇洋

    黒岩委員 東北新社帳簿というのは過去五年分しかないわけですから、それ以前について会食があったかなかったかというのは、これは明言はできないんだと思いますよ。それはむしろ御自分で、ちゃんとこれもたどっていただかなければいけないと思います。  そこで、山田広報官は、女性初内閣広報官ということで、非常に重責を担っていると思っています。当然、菅内閣としても、女性目線という、そういったことも大変意識されていると思っています。  ただ、今回、この一食七万四千円という接待を受けて、果たして、女性からの共感を得られている、そのように御自身でお考えになっているのか。そして、今、このような状況で、内閣広報官として、国民と同じ目線国民に語る、その広報官としてふさわしいと胸を張って言えるのかどうか。この点についてお考えを聞かせてください。
  30. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  自らの認識の甘さによりまして、大変に国民皆様に、公務員に対する信用を大きく損なうことになったということに関しましては、改めて深く反省し、おわびを申し上げたいと思います。  女性方々のお受け取られ方でございますけれども、それは私が申し上げるべきことではないとは思いますけれども、今後、職務を続けていく中で、女性方々目線、あるいは皆様考えをよく踏まえながら、改めてよく反省し、自分の身を省みて、できる限り自らを改善していきたいと思っております。そういう中でおわびの気持ちを表していきたいというふうに思っております。
  31. 黒岩宇洋

    黒岩委員 広報官というのは本当に政府全体の顔でありますので、あくまでも国民の信頼の上に成り立つ職責だ、これはもう山田広報官も自任をされていると思います。私はやはり、国家公務員倫理法に違反したということ自体は大変重過ぎて、申し訳ないですけれども、顔としては私は残念ながら適任ではない、そのように指摘をさせていただきます。  では次に、武田総務大臣にお聞きをいたします。  二月二十二日の国会質疑で、私どもの奥野議員そして大串議員質問に対して、菅総理はこういう答弁をしたんですね。私の長男が関係して、結果として公務員倫理法に違反する行為をすることとなったと。この後、総理は謝罪をおっしゃっているわけです。  そこで、この時点、二十二日の午後一番の時点では、まだ、総務省の幹部が倫理違反を犯したという認定は、総務省、していなかったと思うんですね。調査中でしたよ。この時点では倫理法違反の疑いが強いという事実認識だった、こういうことでよろしいですね。
  32. 武田良太

    武田国務大臣 まず、お答えする前に、本当に、今回の事案が公務員そして行政に対する信頼を損なうに至りましたこと、これは深くおわびを申し上げたいと存じます。  委員指摘総理答弁内容につきましては、総理出席した二月二十二日月曜日の衆議院予算委員会の準備のため、総務省大臣官房秘書課において案を作成したものであります。  倫理法に違反したという事実につきましては、総務省大臣官房による調査の結果を二十四日水曜日に国家公務員倫理審査会に対して報告し、同日、同審査会の承認を得たことで、総務省において最終的に認定をいたしたものであります。  一方、この過程におきまして、総理に対しては、二月二十一日日曜日に、二十二日月曜日の予算委員理事会へ総務省から報告した資料、「国家公務員倫理規程に違反する疑いのある会食関係資料について」に盛り込まれていることが見込まれる内容について、事務方から総理秘書官へ報告した、このように聞いております。  その際、総務省としては、最終的には国家公務員倫理審査会の承認を得て認定するものではありますけれども、記載の職員については倫理法違反と認定される確度が高いと考えているものであります。
  33. 黒岩宇洋

    黒岩委員 大臣、どこまでグレーでも黒とは違う、どんなに疑わしきでも罰せずという中で、今、大臣、確度が高いとおっしゃいましたね。確度が高いということは、違反が確定していたわけではないということでよろしいですね。大臣、お答えください。
  34. 武田良太

    武田国務大臣 最終的には倫理審査会へ報告し確定することとはなりますけれども、国会からの御要請もあり、このような答弁をさせていただきました。
  35. 黒岩宇洋

    黒岩委員 要は、事実と違う答弁を書いて、総理に事実と違う答弁をさせたということでよろしいですね。
  36. 武田良太

    武田国務大臣 それまでの様々な調査をもって、やはり倫理法違反の確度というものが高いというふうに判断をさせていただきました。
  37. 黒岩宇洋

    黒岩委員 確度が高いということは、大臣、確度が高いということは、あくまでも違反は確定していないですね。総理は違反したと断言しているんですよ。これは違いますね。
  38. 武田良太

    武田国務大臣 倫理審査会の了承と申しますか、認定というものを待たずして行ったということは事実でありますけれども、まさに先ほど申し上げたように、この事案については確度というものが非常に高かったというふうに我々は認識させていただきました。
  39. 黒岩宇洋

    黒岩委員 大臣、容疑が深まって確度が高まったら有罪、違いますよね。
  40. 武田良太

    武田国務大臣 有罪、無罪という表現が適切かどうかは分かりませんけれども、それまでの調査に基づいて確度が高いと我々は判断し、その旨報告申し上げた次第であります。
  41. 黒岩宇洋

    黒岩委員 いいですか、ここに、違反する行為をすることとなったと。  違反かどうかを認定するのは総務省ですよね。じゃ、総理答弁したこの時点で総務省は違反をしたと認定していたのかどうか、イエスかノーかで答えてください。
  42. 武田良太

    武田国務大臣 それはしておりません。
  43. 黒岩宇洋

    黒岩委員 じゃ、これは、総務省の認識、事実と総理答弁は食い違いますね、事実ではありませんね。
  44. 武田良太

    武田国務大臣 先ほどから申し上げましたとおり、その時点での調査に基づいて我々が確度が高いものと判断させて、それを報告させていただきました。
  45. 黒岩宇洋

    黒岩委員 ということは、総理が虚偽答弁をしたということでよろしいですね。
  46. 武田良太

    武田国務大臣 先ほどから申し上げますとおり、ヒアリング等を通じて、調査の結果、我々が確度が高いと判断した旨を御報告申し上げました。
  47. 黒岩宇洋

    黒岩委員 昨日、私は秘書課長と話をして、秘書課長ははっきりと事実と違うと言いましたよ。もっと言えば、秘書課の参事官は昨日、私のところに来たときには、一切総務省はこの答弁は作っていないとも言っています。  こういった食い違いについては、この後も委員会等でしっかりと、これは大変なことですからね。法に対して違反を犯したかどうか分からない人間を、総理全国中継の予算委員会で違反を犯したと断言したわけですから、そのいきさつ、プロセスについてはしっかりと……(発言する者あり)ちょっと、うるさいから黙っていただけますか。委員長
  48. 金田勝年

    金田委員長 静かにしてください。
  49. 黒岩宇洋

    黒岩委員 じゃ、今回の調査についてお聞きしますけれども。大臣、菅正剛氏の存在が与える影響は今回の接待について確認できなかった、こう調査結果にあります。ただ、今回接待を受けた山田広報官も含めて十三人がそろいもそろって東北新社だけの接待に応じていたという、これはどう考えても余りにも不自然です。東北新社だけ接待に応じた理由は何なんですか。
  50. 武田良太

    武田国務大臣 具体的な理由というのは個別に全部違うんだと思いますし、動機も違うんだと思いますけれども、我々は、それぞれにしっかりとヒアリング等調査を行って、その結果を審査会の方に報告をさせていただいた次第であります。
  51. 黒岩宇洋

    黒岩委員 要するに、分からないということですよね。  国民も、最も不思議なんですよ。何で、菅総理の息子さんがいる東北新社にだけ接待にのこのことこんなに多くの官僚が出ていったのか。これについて不明というままでは、調査自体もお手盛りで、まるで総務省ぐるみでこれについて解明しないという、そんな及び腰としか私には思えない。  そこで、更に聞きますけれども、東北新社側の過去五年分の帳簿から接待の事実が出てきたと。今回、週刊誌報道で報じられた四人以外の方で、自ら東北新社から接待を受けたと名のり出た方はいましたか。
  52. 武田良太

    武田国務大臣 結果については、尾ひれ背びれつけることなく、感情も入れることなく、正しいヒアリングそして調査結果というものを調査報告書の中に盛り込んで我々は提出をさせていただいた次第であります。
  53. 黒岩宇洋

    黒岩委員 大臣、ちゃんと聞いてください。  自ら東北新社接待を受けたと名のり出た人は、この週刊誌報道の四人以外で誰かいましたか、一人でも。
  54. 武田良太

    武田国務大臣 自ら名のり出た者がおるかないかということですが、それはおりません。
  55. 黒岩宇洋

    黒岩委員 そういうことなんですよ。相手の裏を取らなければ、自らも何も言わない、こんなまず状況だということがよく分かったと思います。  そして、そんな中で、じゃ、なぜ、菅総理の長男のいる東北新社、こことだけ会食したか、これが一番みんな知りたい。そして、なぜ会食したのかということも知りたい。これが全く結果として表れていない調査、こんな調査を平気で出してきて処分する、私は、それだけで大臣はもう失格だと思っています。職責を果たしていないと思っています。  そして、大臣、そもそも、この倫理規程というのは何でできたか、御存じですよね。これは、一九九〇年代最終盤の大蔵省のしゃぶしゃぶ接待疑惑、これを受けてこの倫理規程ができた。  やはり、倫理規程ができて、非常に国民の倫理意識も高まってきている。そんな中で、この倫理規程制定以来で、この今回の違法接待は最大の不祥事である、そして総務省始まって以来の一大不祥事、こういう認識はお持ちですか。
  56. 武田良太

    武田国務大臣 極めてゆゆしき問題であると認識しております。
  57. 黒岩宇洋

    黒岩委員 当然ですよね。  この大蔵省の違法接待のときには、大蔵大臣は辞職していますよ。そのぐらい重い責任をしっかりと取られて、国民からの信頼回復に努めた。私は、残念だけれども、潔い最終責任者の姿だと思っています。  今回は、先ほど申し上げたとおり、この倫理規程制定以来、大変、国民からの倫理観、そして当然公務員の倫理意識が高まっている中での、十二人、三十八件に及ぶ組織ぐるみの違法接待ですよ。そして、放送行政というのは国民の知る権利や表現の自由に密接に関連した、この分野における不祥事であることを考えると、私は、より一層この責任も重くて、そしてより一層、行政信頼の回復は必要だと思っています。  大臣、辞職するべきじゃありませんか。
  58. 武田良太

    武田国務大臣 組織を預かる者の責任として、二度とこのようなものが起こらないようにどう意識改革、組織改革をしていくか、そして、まず自ら率先して国民の信頼回復に努めていくか、省を挙げて努めていくか、それが私に課せられた責任であろうかと考えております。
  59. 黒岩宇洋

    黒岩委員 多くの大臣、こういったことで責任を追及される側というのはそういうことをおっしゃいますけれども、そのイの一番の調査が、先ほど言ったように肝腎要の核心について全く触れられていない。  今申し上げたとおり、自ら名のるという、何で、倫理法上、実際の違反かどうかを認定するのが府省庁に任されているかというと、自浄作用を期待しているということなんですよ。倫理観のない省庁に倫理観を求めることはできないから、これは自浄作用を求めている。でも、今申し上げたとおり、一人も名のり出る者はいない。裏を取られなければ、ばれなければいいんだ、こういう姿勢のところまで今総務省は陥っている。こういう自覚の下に、そして、こんな調査しか出せない。私は、そんな大臣の下でこれから国民の信頼を回復していくことなど到底できないと。  そういう意味で、大臣という最終責任者もしっかりと入れ替えて、総務省に出直していただきたい、このことを強く申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
  60. 金田勝年

    金田委員長 これにて黒岩君の質疑は終了いたしました。  次に、後藤祐一君。
  61. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 立憲民主党後藤祐一でございます。  まず冒頭、今の黒岩委員質問の中で、山田真貴子さん、おられますよね、に対する質問の中で、総理出演されたNHK番組について、終わった後、山田広報官電話したのではないかというやり取りがありましたが、これは、NHKという会社に電話したとは限らないわけですね。NHKの記者ですとか、あるいは職員ですとか、何らかNHKの関連の方に電話をしたということはないんでしょうか。
  62. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたとおり、通話履歴をもう取ることができないタイミングではございます。私の方でたまたま残っておりました通話履歴を見たところ、NHK関係者に発信したという履歴はございませんでした。
  63. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 じゃ、携帯以外の方法、例えば、メールですとか、あるいは直接お話しするですとか、ほかの手段を通じてNHK関係者に何か伝えたということはございませんか。
  64. 山田真貴子

    山田参考人 済みません、御通告いただいていないので、確認はしてみたいと思いますが、その日に直接NHKに出向いて誰かと話をするとか、そういったことはなかったかと思います。あるいはメールでございますね、メールも送った覚えはございません。  以上でございます。
  65. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 いろいろな伝達手段は今あるわけですよ。メール以外にも、SNSとか、いろいろな方法はあるわけですから、あらゆる伝達手段、直接お話しすることも含めて、NHKに行かないでも、来るかもしれないじゃないですか。あらゆる伝達手段を含めて、この総理出演番組の後、NHK関係者、記者も含めて、職員も含めて、お伝えしたことがあるかどうかを文書で提出いただけますか。
  66. 山田真貴子

    山田参考人 あらゆるという、なかなか難しゅうございますけれども、ちょっと検討してみます。どういう方法があるのか、ちょっとにわかには、申し訳ございません、急なことでございまして。連絡を取っていないと考えておりますけれども、いずれにしても、ちょっと考えてはみたいと思います。
  67. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 出していただけるということですので、委員長理事会でお取り計らいください。
  68. 金田勝年

    金田委員長 ただいまの件については、理事会で協議をいたします。
  69. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 河野大臣にお越しいただいておりますけれども、ワクチンについてお伺いしたいと思います。  先ほど、黒岩委員から、四月十二日という日程に関しては質問がありましたけれども、もう一つまた揺れ動いている話として、一回接種という話が出てきております。これは自民党のPTの中などでも一回でいいのではないかというようなお話が出ているようでございますが、一方で、加藤官房長官ですとか田村厚労大臣は、二回で承認しているので一回というのは制度上難しいと。ただ、今の時点では思うと言っていて、まだこれは一回もありになるのかどうかが揺らいでいる状態なんですが、またこれは自治体にとって大きな前提が変わることになるんですけれども、これはどうなるんですか、大臣
  70. 河野太郎

    河野国務大臣 私は二回接種で準備しております。
  71. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 じゃ、もう、一回になるということはないということでよろしいですね。
  72. 河野太郎

    河野国務大臣 ワクチンの政策判断は田村大臣でございますので、私はその指示で行うわけですが、今の時点で二回接種で準備しております。
  73. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 今の時点でということは、まだ変わり得るということですよね。  そうしますと、このワクチンについては、システムも、最初は厚労省のV―SYSでやると言って、自治体は用意して、その後で新システムができてきました。そして、冷蔵庫も、マイナス七十五度だと言って、どうもそれは要らないかもしれないという話になりました。それで、四月の一日から始まるのかなと思ったら十二日だったりしました。そしてまた、この二回接種ももしかしたら一回接種かもしれない。  こんな根本的なところがいろいろ変わったら自治体は困るじゃないですか。もうこういう大幅な修正はないということでよろしいですか。あるいは、これはもう、今言ったような大きなところはすぐ決めていただきたいんですけれども、いかがですか。
  74. 河野太郎

    河野国務大臣 スケジュールに関して申し上げれば、早くとも四月一日と申し上げておりますので、何も変わっておりません。冷蔵庫も、マイナス七十五度で六か月、マイナス二十度なら二週間という話は聞いておりますが、マイナス七十五度の冷蔵庫が必要だということは、何ら変わりはございません。  これから先も様々なことが起こります。日本ですから、台風も毎年来れば、地震も起こります。大事なことは、何か計画を立ててそれをぴしっと守るのではなくて、何か起きたときにそれを柔軟に乗り越える努力が必要だ、それがなければこの大きなプロジェクトは成功できません。何か最初に決めたことを金科玉条のごとく守っていけばできるというものではありませんし、自治体の皆さんとは、何か起きたときに、いかに柔軟に対応できるか、いかにお互い助け合っていけるか、それが大事なプロジェクトだということは最初から申し上げております。
  75. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 まあ、格好よく言っていますけれども、市町村は大変なんですよ。私も河野大臣と同じ神奈川ですけれども、是非、地元の市町村に聞いていただいて、早く前提を固めてほしいというのは全国の市町村の思いだと思いますので、四月十二日の話を出されたのも、そろそろ限界だということで昨日出されたということだと思いますので、是非、ぎりぎりになってぽっと変わるというのがどれほど大変なのかということはよく御認識の上、進めていただきたいと思います。  河野大臣、ここまでで結構でございます。  続きまして、総務省接待問題に行きたいと思いますけれども、検証委員会が立ち上がるということになりました。  武田大臣にお伺いしたいと思いますが、この検証委員会の委員というのは一体どんなメンバーで構成するんでしょうか。昨日、弁護士というお話がございましたけれども、まさか、総務省の現職の官僚あるいはOBなんかが委員で入ったりなんということはないんでしょうね。  総務省の官僚というのは、むしろ、この委員会の、外部の方に委員になっていただいて、その方々からもう一回再調査すると言われたら、全て、むしろ、まないたのコイとして調査対象になる人だと思うんですね。ですし、あるいは、これまでの調査結果がどうだったかということを、どうやってヒアリングしていたんだというようなことを説明する、そういうむしろ説明責任がある立場であって、これからより厳しく調べる立場の人間ではないと思うんですけれども、この検証委員会の委員総務省の現職あるいはOBも含めた官僚は入らないということでよろしいですか。
  76. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  検証委員会でございますが、これは、第三者、有識者、これをメンバーにするということで大臣から御指示をいただいております。  現在、どういうやり方でやればこういった検証が適切にできるのかということで、有識者によく聞いてこいという、大臣から御指示をいただいておりまして、そういうことでしっかりと外部の人を委員にして取り組んでまいりたい、このように思ってございます。
  77. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 それは、外部の人、一人以上は入るでしょう。総務省のOBも含めた官僚は委員にはならないということでよろしいですか。何も答えていないです。
  78. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  これからまさに選定するわけでありますが、基本的には外部の方を委員にというふうに大臣から御指示いただいております。
  79. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 まあ、基本的にはというところで、一人二人大事な人が入って、その人が仕切るような委員会運営にしないように、大臣がむしろこれは見張らなきゃいけないんですよ。官僚の皆さんは、もう三十年から一緒に仕事をやってきているので、どうしてもかばいたい気持ちになるのは分からなくもないですよ、私も元官僚ですから。でも、だからこそ、政治家である大臣がこういうのをきちっと見張らなきゃいけないんですよ。  今言ったような、身内がやっているような委員調査ではもたない状態になっていることは、大臣が御認識だと思いますよ。是非、この委員に誰がなるかというところは国民は見ていますので、あっ、この人たちだったら大丈夫だねと。  やはり、検事を入れるべきだと思いますよ。あの南スーダンの日報の問題のときも、元検事の方がトップになってやりました。これはある意味事件性を帯びる可能性のある話ですから、弁護士もいいかもしれませんが、検事を入れるべきだと思いますよ。大臣の指示ですぐ入れられるんですから、検事を入れたらどうですか、元検事でもいいですよ。
  80. 武田良太

    武田国務大臣 この検証委員会を形骸化させることは、これは絶対避けなければなりませんし、まさに第三者の方がこの委員会を見詰めたときに、客観性というものがしっかりと確立されておるというふうに認識してもらえるような委員会にしていかなくてはなりません。ですから、今我々が勝手に決めるのでなくて、どうやった委員会、委員構成、数も含めて、在り方はどうなんだということを客観的に今見てもらって、有識者から御指導いただいているところであります。
  81. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 いつまでに立ち上げるんですか。これは、まさか参議院の予算委員会をしのぐためになかなか立ち上げないで、参議院の予算委員会が終わるぐらいになって、はい、立ち上がりました、こんな逃げは駄目ですよ。すぐ立ち上げていただけますね。
  82. 武田良太

    武田国務大臣 そうした有識者の方々の御指導をいただきながら、可能な限り急ぐように、私はもう既に指示を出しております。
  83. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 これはすぐやってください。遅いとまた世の中の批判があると思いますし、むしろ怪しいんじゃないかという話になってくると思います。  さて、この検証委員会では何をやるんでしょうか。配付資料十四ページ目に、昨日発表になった報告書の最後、「十一 今後に向けて」というのがございます。この中で、過去の衛星基幹放送等の認定プロセスについて、実際の意思決定がどのように行われたのか、行政がゆがめられるといった疑いを招くことはなかったのか、こういったことについては少なくともやるようでございますが。  個々の会食で幾らだったかとか、いつだったかとか、誰がいたかというのはある程度調べられたわけですね、ほかにもあるかもしれないというのはありますけれども。むしろ残っているのは、こういった会食においてどんな会話がなされたか、そして、会食のときだけではなく、会食で仲よくなった方と、電話も含めて、会食以外のときも含めて、どんな会話がなされていたか、コミュニケーションがなされたか、ここがこの検証委員会の最大のテーマだと思いますが、その認識でよろしいですか、大臣
  84. 武田良太

    武田国務大臣 当然、その会合はどういう会合であったか、誰と誰がその会合の中においてどういう会話をされたか、そして双方の意見が食い違っていないか、そうしたところを一つ一つ丁寧に検証していくものにしたい、このように思っています。
  85. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 そうしますと、今まで総務省で調べたものとは違うものが出てくる可能性がありますよね。実際、昨日の武田大臣の記者会見で、処分について、減給、戒告、軽過ぎるのではないかということを聞かれていましたよね。そのとき大臣はこう答えています。行政がゆがめられた事実というものが確信できないまま、御指摘の問題、つまり減給、戒告、軽過ぎるのではないかという問題について、私、すなわち大臣ですね、が答弁することは適切でないとお答えになっています。これはどういうことなんですか。  行政がゆがめられた事実というものが確信できないままということは、今の答弁でおっしゃったように徹底的に第三者の方々に調べていただいたら違う事実が、新たな事実が出てくるかもしれない、その場合は行政がゆがめられた事実というのが出てくるかもしれない、その場合、より重い懲戒処分を出すこともあり得るという意味で、減給、戒告、軽過ぎるんじゃないかと聞かれて、ゆがめられた事実というものが確信できないままお答えできない、そういうふうにお答えになったということですか。
  86. 武田良太

    武田国務大臣 この処分というのはまさに人事であって、もしとか、たらとかいうことに、私は、答える立場にもないし、答えるべきではないということを言いたいんです。
  87. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 行政がゆがめられた事実が出てきたらそれ相応の対応をするということでよろしいですか。
  88. 武田良太

    武田国務大臣 適宜適切に判断させていただきたいと存じます。
  89. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 大臣は、行政がゆがめられた事実はないと断定的に本会議でも言っていましたけれども、行政がゆがめられた事実が出てくる可能性がこれからあり得るという姿勢でこの検証委員会はやっていただくということでよろしいですね。
  90. 武田良太

    武田国務大臣 いずれにしても、こうした事案がもう二度と起こらないように、しっかりと全てにおいて検証する委員会にしていきたい、こう考えているところであります。
  91. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 お答えください。  行政がゆがめられた事実がこの検証委員会で出てくる可能性は否定しませんね。それがあり得ないということでやってしまったら、検証委員会が正しく進まないじゃないですか。何のために検証委員会をやるという話になるじゃないですか。  検証委員会には、徹底的に検証してくださいと。その結果、もしかしたら行政がゆがめられた事実が出てくるかもしれないという前提で検証委員会はやっていただくということでよろしいですね、大臣。はっきりお答えください。
  92. 武田良太

    武田国務大臣 委員、この検証委員会に、私は、二度とこういう問題が起こらないための機能を発揮していただく、これを期待しているわけであります。もしもとか、将来こう起こった場合はとか言うのは、今、私は適切ではないと思います。(発言する者あり)
  93. 金田勝年

    金田委員長 もう一度。そのかみ合っていない点を、かみ合うように持っていくように、まず、質問してください。
  94. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 はい。かみ合うように質問しますし、お答えください。  行政をゆがめられた事実というものがこの検証委員会で出てくる可能性がある。だから、行政がゆがめられた事実はないと今断定するのではなくて、それが出てくる可能性はあるという姿勢で検証委員会には検証していただくということでよろしいですね。
  95. 武田良太

    武田国務大臣 将来のことに断定的なことは決して申し上げることはできないと思いますけれども、適宜適切に対処をしていきたいと考えております。
  96. 金田勝年

    金田委員長 同じことを言っていらっしゃるんじゃないかな。(発言する者あり)静かにしてください。  時計を止めてください。     〔速記中止〕
  97. 金田勝年

    金田委員長 時計を起こしてください。  それでは、総務大臣、いいですか。もう一回質問して、答えるという形をやりましょう。それほど食い違っていないというふうに思いますので、もう一度やってください。  後藤祐一君。
  98. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 行政がゆがめられた事実というものがこの検証委員会で出てくる可能性は否定しない、これでよろしいですね。
  99. 武田良太

    武田国務大臣 まさに、行政がゆがめられた事実があるかないかを検証する委員会ですから、この委員会は。まさに、それを検証するための委員会を私は立ち上げる、そのときに、いろいろな、結果がどうあろうとも適宜適切に対処させていただくということであります。
  100. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 最後の答弁は少し、一歩前へ進んだと思いますし、出てくる可能性は否定していない答弁だと理解しました。実際出てきた場合には、行政がゆがめられた可能性はないと断定した過去の答弁が問われることになります。  それでは、山田真貴子内閣広報官お話を伺いたいと思います。  まず、内閣広報官というお仕事は、政府で起きている事実関係を世の中に正しく伝えるということがお仕事だと思うんですが、政府説明責任をいわば代表している立場だと思いますが、いかがですか、広報官
  101. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  説明責任という言葉はたしか書いてなかったと思いますけれども、政府の政策を広く知っていただくということが大事な仕事かなというふうに考えております。
  102. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 本日も、政府の中で何が起きているかをきちっと説明していただくためにこちらに来られていますので、是非、包み隠さず事実を述べていただきたいというふうに思います。  官房長官、お越しになられていますね。  昨日、官房長官は記者会見で、この山田真貴子さんに関連して、内閣広報官という重責を担っていることを改めて自覚していただき、一層精励してもらいたいと申し上げたところであります、この点は総理からの指示があったところでございますと、いわば続投が総理の指示であったという趣旨の御発言がございましたが、この山田広報官を辞めさせないというのは菅総理の御判断ですか。
  103. 加藤勝信

    ○加藤国務大臣 昨日記者会見で申し上げ、その前に、山田広報官に対して、この一連について、済みません、総務省勤務当時に国家公務員倫理法違反に当たる行為があり、国民の皆さんの疑念を抱く結果となったことについては甚だ遺憾であり、深く反省してもらいたい、今後このようなことが二度とないよう厳に注意してもらいたい、今回の件を重く受け止め、真摯な反省の上に立って、内閣広報官という重責を担っていることを改めて自覚し、国民全体の奉仕者として高い倫理観を持って公正に職務を遂行されるよう一層精励してもらいたい、こういうことを伝えたところでありますが、これは、まさに総理から御指示をいただいて内閣広報官に私からそのように伝えたことを記者会見で申し上げたところであります。
  104. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 総理の指示だった、続投は総理の指示だったという答弁だと思いますが、山田広報官に伺いたいと思いますが、本当は辞めたかったんじゃないんですか。辞表をしたためた、あるいは杉田副長官ですとか官房長官あたりに場合によってはお渡しした、あるいは口頭かもしれませんが何らかの辞意をお知らせした、こういったことはなかったですか。
  105. 山田真貴子

    山田参考人 まずは、私が国際担当総務審議官在任中に国家公務員倫理法違反の行為があったことにつきまして、改めまして、国民皆様に深くおわびを申し上げたいと存じます。  今お話ございましたとおり、官房長官から厳重に御注意をいただいたところでございます。  私自身内閣広報官として任命していただいている立場でございます。大変僭越ながら、辞表というものをお渡ししようとしたとかという事実はございません。
  106. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 昨日の官房長官の記者会見で、山田真貴子さんと東北新社側との関係を問われて、会食としては一回限りだというふうに話を聞いております、あと、具体的には、どこのタイミングか分からないけれども名刺交換等を行った、こういった関係にあるということでございましたという発言を官房長官はされておられます。  山田広報官に伺いますが、菅正剛氏と最初にお会いしたのはいつですか。この会食のあったと言われる令和元年十一月六日の会合が初対面ですか。
  107. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  大変失礼ながら、いつ名刺交換をしたかということは記憶にないんですけれども、私自身は、菅総務大臣時代、菅正剛様が政務の秘書官をやっておられたということは、実は今回の報道で初めて知りまして。といいますのは、その当時、自治体に出向しておりまして、一月ほどしか重なっていないということでございます。ということで、総務省の職場で面識を得たということはございませんでした。  名刺交換をさせていただいたのは、残念ながら、ちょっと、いつだったかということは、記録がないものですから、ただ、比較的最近ではないかなというふうに思っております。
  108. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 総務省関係方々は、少なくとも東北新社側には裏を取って調査をするぐらいはある程度してきていますが、山田真貴子さんに関しては、一体誰が調査したらいいんですかと御本人がさっき言っていたような話ですから、これは菅正剛さんに聞かないと分からないじゃないですか、今の話は。菅正剛さんにこの委員会に来てもらって、山田広報官といつ最初にお会いしたんですかと。  例えば、この会食をしたときはもう総務審議官になられていますけれども、その前は情報流通行政局長、まさにど真ん中の局長、責任者だったわけですよ。そのときに本当に会っていなかったのかというようなところも、これは菅正剛氏に聞かないと分かりませんので、是非、委員長、菅正剛氏をこの委員会に招致いただけるようお取り計らいください。
  109. 金田勝年

    金田委員長 ただいまの件については、協議をしているところであります。
  110. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 そうしますと、山田広報官、全く面識のない菅正剛氏と、そしてこの東北新社との関係は、先ほど、会ったことないということでしたけれども、社長の就任祝いという名目で開かれた会に何で急に参加することになったんですか。その経緯をお話しください。
  111. 山田真貴子

    山田参考人 今のお話でございます。  菅正剛様とは、名刺交換というのはこの会合以前にしていたというふうに思っております。ただ、名刺交換だけでございまして、突っ込んだお話をしたり会話をしたりということは記憶がないところでございます。  東北新社様は、総理お話をちょっとされていましたけれども、植村家が創業家でございまして、今度新しく、植村家の、多分、前の社長様は植村徹様だったと記憶しておりますが、新しくなられまして、二宮様に替わられたということで御挨拶にお見えになりまして、そのときにお話があったのではないかなというふうに思っております。  私自身、そのときはもう放送の担当は外れておりまして、国際政策の担当をしておりましたので、そういう意味では、直接に事業に関わるお話というよりは、世界的な映像事情ですとか、映像一般お話をお伺いするということで、いうふうに考えたのではないかというふうに思います。
  112. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 この令和元年十一月六日の会合一回しか会食していないというんですけれども、どんなお店だったんですか。虎ノ門ということですけれども、例えば、ホテルの中のお店だとか、あるいは和食の座敷みたいなところだとか、出た料理については少しありましたけれども、お店の特徴について、覚えている限りでお話しください。
  113. 山田真貴子

    山田参考人 和食レストランというカテゴリーだと思います。  提出させていただいている資料などにも、ある程度場所が特定されることでございますので、お店の営業に影響がないように、ちょっとこれ以上は差し控えさせていただきます。
  114. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 どんな会話をそこでされたんですか。BS、CS、あるいは右旋、左旋、スロットの配分、あるいは、ちょうどその頃には、これからもう少し支援をしてほしい、いろいろな設備投資にお金がかかるのを何とかしてほしい、いろいろなお話があったと思うんですけれども、こういったBS、CS、スロット、あるいは今後の帯域をどういうふうに変えていくか、こういったようなお話はなかったですか。
  115. 山田真貴子

    山田参考人 私自身、先ほども、繰り返しになって恐縮でございますけれども、その時点では放送の担当ではございませんでした。私自身仕事の主義といたしましては、異動した後には、その前の仕事について過度に、過度にといいますか、関与するべきでない、後任者にしっかりやっていただくべきであるという考えの下にずっと仕事をしてきております。そういったことでございますので、また、こういった懇談の場で何か仕事の難しい話をするというタイプでもございません。  もちろん、放送業界ですとか映像業界全体の実情に関するような話はあったかもしれませんけれども、全体としては一般的な懇談であったというふうに考えております。
  116. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 この配付資料の十七ページ目に、この委員会に提出された、山田真貴子氏の事案についてというのは配付させていただいておりますが、その中で、会食時の会話については、「業界全体の実情を話す中で、グループ会社の話題が出たかもしれない。しかし、行政をゆがめるような不適切な働きかけはなかった。」これは三つも条件を厳しくしちゃっているんです、行政をゆがめるような、不適切な、働きかけと。  行政をゆがめているかどうかは分からない、適切か不適切かどうかは分からない、働きかけになっているかどうか分からないけれども、極めて東北新社の会社にとっては重要な政策論についてお話ししたことはありませんか。
  117. 山田真貴子

    山田参考人 働きかけというものはなかったというふうに認識しております。
  118. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 働きかけに限りません。この東北新社にとっては、スロットの配分ですとか、BSとCSがこれからどうなっていくかというのは、その先の会社の命運を分ける話になるわけです。働きかけではないかもしれないけれども、行政をゆがめるかどうかは分からない、不適切ではないかもしれないけれども、こういったBS、CS、特に東北新社関係するような放送行政に関する話題はありませんでしたか。
  119. 山田真貴子

    山田参考人 繰り返しになりますけれども、放送業界全体の実情に関する話はあったかもしれませんけれども、全体としては一般的な懇談であったかというふうに考えております。
  120. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 BSの右旋のところを空けるとか、左のところはお客さんが少ないからそこを何とかするとかという話は、東北新社に直結する話なんですよ。これは奥野先生がやっていました。  ここでどんな会話がなされたか、武田大臣、まさに検証委員会でここをきちっと検証していただくべきじゃないですか、山田さんを呼んで。いかがですか。
  121. 武田良太

    武田国務大臣 山田さんの件について総務省の検証委員会が検証するということですか。(後藤(祐)委員「はい」と呼ぶ)  今、山田さんは総務省の職員ではないので、ちょっとそこのところは慎重に考えさせていただきたいと思います。
  122. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 山田広報官、この検証委員会から来てくださいと呼ばれたら、きちっと来ていただいて、真実を話していただけますか。
  123. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  検証委員会がどういう形になるのか、また、私の立場でその場に行っていいのかということにつきましては、今の時点で判断をすることはちょっと難しいかなと思っております。
  124. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 呼ばれた場合にはお越しいただけるということでよろしいですか。呼ぶかどうかは検証委員会の方々が判断する話だと思いますけれども、呼ばれた場合にはお越しいただくということでよろしいですか。
  125. 山田真貴子

    山田参考人 呼ばれた場合に私の一存で行けるかどうかということは、そこは、一応組織の人間ではございますので、御相談をした上でその対応をさせていただくことになろうと思います。別に私自身が何か今予断を持っているというわけではございませんけれども、ちょっと自分一人では判断しかねるところでございます。
  126. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 まあ、そうかもしれませんね。官房長官なのかな、恐らく総理が判断するんでしょうね。総理の責任が問われるわけであります。そこは是非、総理に来ていただいたときに聞いてみましょう。  谷脇総務審議官、お越しいただいておりますけれども、二十二日の広田委員のこの委員会での質問に対して、今回の事案につきましては、公務員倫理法に抵触するおそれがある事案でございますけれども、過去において放送事業者と同様のことをしたということはございませんということで、東北新社と同様な会食は他の放送事業者に関してはしていないと答えているんですが、同様かどうかは関係ありません。同様でなくても結構ですが、東北新社以外の放送事業者、そして谷脇総務審議官はむしろ情報通信の世界のプロだと伺っておりますので、情報通信関係関係者会食をしたことはございますか。
  127. 谷脇康彦

    谷脇参考人 お答え申し上げます。  まず、今般、公務員倫理規程に違反をしたとして懲戒処分を受けましたことにつきまして、深く反省をし、またおわびを申し上げたいと思います。  委員のお尋ねでございますけれども、通信事業者あるいは放送事業者を問わず、東北新社以外の事業者公務員倫理法に抵触するおそれがある会食をしたという事実はございません。
  128. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 そういう修飾語をつけないで、単に、東北新社以外の放送事業者、その関係者、そして情報通信関係の会社及びその関連の方々会食したことはございますか。いろいろな修飾語をつけないでお答えください。
  129. 谷脇康彦

    谷脇参考人 お答え申し上げます。  意見交換を目的として通信事業者若しくは放送事業者会食をするということはございます。
  130. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 それが利害関係者に当たるかどうかは、もう本人たちの言うことは信用できないわけですよ。  是非、総務大臣、この検証委員会では、今のようなところ、東北新社以外の放送事業者、その関連の方々だけではなくて、通信関係も、谷脇さんなんかは大きな影響力を持っていらっしゃるわけですよ。今回の携帯値下げなんかまさにそうじゃないですか。この方々と、利害関係者に当たるか当たらないか、今回みんな間違えていたわけですから、本人たちに判断させたら、利害関係者とは飯を食っていないと言うに決まっているじゃないですか。ですから、利害関係者に当たるか当たらないかはおいておいて、当たらないと思っているような人であっても、放送関係者、情報通信関係者会食していたかどうか、これは検証委員会で検証していただく必要があるんじゃないですか、大臣
  131. 武田良太

    武田国務大臣 先ほどから申し上げますように、二度とこういうことが起こらないようにするための機関でありますので、ありとあらゆるものの検証に努めていただきたいと思いますけれども、最終的にはその委員会が判断することになろうかと思っております。
  132. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 委員会だって、東北新社に限定なのか、東北新社以外の放送事業者まで入るのか、あるいは通信の世界まで入るのか、そのぐらいは決めてもらわないと困りますという話になりますよ。大臣の判断ですよ。  大臣、情報通信も含めてやるということでいいですね。
  133. 武田良太

    武田国務大臣 二度と国民の疑念を招くようなことにならないように、機能できる委員会と期待しております。
  134. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 是非、その対象をどうするかは、これから世の中が見ていると思いますので、そういう指示を出していただきたいと思いますが、再発防止策はどうなっているんでしょう。  お手元、配付資料の十二ページから十四ページにかけて書いてありますが、管理職員、幹部への研修の徹底、毎回出てきますね、効きませんね。総務省独自ルールで一万円以下のときもちゃんと書類を提出してください、これはちょっとハザードが上がるかもしれませんね。監査体制、これも言うことはありますけれども。本当にこんなので二度と起こらないということができるとお思いですか。無理ですよ。  実は、この放送行政、そして通信の世界もそうなんですが、全世界、同じようなことが起きているんです。だって、この電波という公共財をどの事業者に上げるかは、もうその会社にとって生きるか死ぬかの権限を持っているわけです。でもそこに、しかもテレビなわけですから、政治が絡むわけですよ。  ですから、これは、政治が絡む、あるいは行政が絡むとろくなことにならないということで、お手元の資料十八ページ目に、世界各国がどうしているかということを、若干これはデータが古いですが並べてみましたが、どこの国もこの放送免許などというのは独立の委員会をつくって、そこでやっているんです。日本でいえば公取的な形のところをつくって、振興行政とは切り分けてやっているんです。最大の再発防止策は、この放送免許を、できれば通信も含めて、独立行政委員会をつくって、そこでやるべきだと思いますが、いかがですか。
  135. 武田良太

    武田国務大臣 過去の歴史を顧みましても、戦後、我が国においても行政委員会が広く導入された時期というのがあったと報告を受けております。行政権が内閣に属することとの関係で責任の帰属が不明確であった、そうした非難があったことから、昭和二十七年以降そのほとんどが廃止された経緯というものがあるわけであります。  したがって、合議制による行政委員会の形態ではなく、この分野というのは、極めて国際競争が激しくて、国際戦略というものも求められるわけであって、機動的、一体的、総合的な対応を可能とする独任制の省の形態により、大臣が責任を持って迅速に行政を執行する制度が適当と考えております。
  136. 後藤祐一

    後藤(祐)委員 国際的にはそうでないんですよ。是非、その改善策も含めて、この検証委員会での徹底検証を求めて、終わります。  ありがとうございました。
  137. 金田勝年

    金田委員長 これにて後藤君の質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――
  138. 金田勝年

    金田委員長 この際、お諮りいたします。  三案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房審議官伏見啓二君、農林水産省生産局長水田正和君、農林水産省生産局畜産部長渡邊毅君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  139. 金田勝年

    金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  140. 金田勝年

    金田委員長 次に、今井雅人君。
  141. 今井雅人

    今井委員 立憲民主党今井雅人でございます。  今日は、済みません、山田内閣広報官に来ていただいておりますので、それに関しての質問官房長官にしておりましたので、直接御本人にお伺いしますので、退出していただいて結構です。ありがとうございます。  最初に丸川大臣に一点だけちょっとお伺いをして、時間がありましたら後で詳しくお伺いしたいと思うんですけれども、橋本大臣が、オリンピックの、どういう形式でやるかどうかというのは春には決めないといけないとおっしゃっているんですけれども、春といっても物すごい広いんですね。三か月も四か月もあるんですよ。準備をする業者さんもいらっしゃいますから、こんな中途半端な言い方をされるとよく分からないので、具体的には何月ですか。
  142. 丸川珠代

    ○丸川国務大臣 ありがとうございます。  まず、私どもの中ではまだ東京都、組織委員会と協議をしている状況でございますが、昨日、IOCの会長がIOCの理事会の後の記者会見で、観客を、これはフランス語を英語に訳したものを読みますと恐らくは外国人の観客のことを指しているのではないかと思いますけれども、観客を入れるかどうかの判断は四月から五月初めになると、IOCとしての大体の相場観にお触れになられました。ただ、これはデッドラインという意味でおっしゃったのか、それともそのときに決めたいという意味なのか、まだ私たちは把握をしておりませんので、これから五者会談に向かってしっかり詰めたいと思います。
  143. 今井雅人

    今井委員 ありがとうございます。  時間がありましたら、もう少しいろんなところをお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  先ほどから総務省関係質疑が行われておりますので、いろいろ聞いておりまして、私もいろいろお伺いしたいことがありますので、続きをやらせていただきたいと思います。山田内閣広報官、いらっしゃいますか。いらっしゃいますね。よろしくお願いします。  先ほど菅正剛さんとの御関係のことを御説明されておられましたけれども、東北新社の方のことをお伺いしたいと思うんですが、社長が替わられてわざわざ御挨拶に来られるということはかなり前からの知り合いじゃないかなと思うんですけれども、東北新社の方とはいつぐらいからお知り合いだったかということと、それから、東北新社の創業者が同郷ということで、菅総理と大変仲がよいというか、いろんな支援をなさっているということでしたので、そういうことも御存じだったかどうか、教えていただけますか。
  144. 山田真貴子

    山田参考人 まず、東北新社をいつ知ったかということでございますが、ちょっと記憶が定かではございませんけれども、東北新社という会社の存在は前から知っていたというふうに思っております。  それから、総理とお親しい関係で創業者の方があるということでございますけれども、それは、これも本当に曖昧なことで恐縮でございますけれども、比較的最近その事実は知りました。昔から総理東北新社様が、何というんですか、総理とというよりは、ちょっと先生のお言葉を失念してしまいましたけれども、総理との御関係といいますか、創業者の方の、については、最近になるまで余り実は存じ上げませんでした。
  145. 今井雅人

    今井委員 東北新社には総務省からも出向しておりますので、会社の名前を知らないわけはないので、それは御存じだと思いますけれども、私が申し上げているのは、東北新社という会社を知っていたということではなくて、東北新社の社長さんですとかそういうその役員の方ですとか、そういう方と元々おつき合いがあったかということです。
  146. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  関係者ということでいいますと、創業者の植村伴次郎様ですかは、一度ほどお会いしたこともあるかもしれませんが、非常に世代が違いますので、じっくりとお話をしたことというのはないと思います。それから、次の代の植村、お名前を失念しましたが、植村様とは何度かお話はしたことがございます。
  147. 今井雅人

    今井委員 それで、二〇一九年十一月に社長の就任のうたげというのか、会食にお招きをいただいたということなんですが、ちょっと記憶をたどっていただきたいんですけれども、参加者はどなたでしたか。
  148. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  参加者は、東北新社代表取締役社長の二宮様、それから、東北新社取締役の三上様、それから、東北新社執行役員ですか、木田由紀夫様、それから、東北新社の部長様の菅正剛様の四名でございました。
  149. 今井雅人

    今井委員 会食に行ったときに、菅正剛さんがそこにおられるということは認識をしていたということですね。
  150. 山田真貴子

    山田参考人 菅様がその場にいらっしゃるということを認識していたかということでございますけれども、前の御答弁で申し上げましたけれども、交流がほとんどない状況でございましたので、事前にきちんと認識していたかというと、そうではなかったのではないかと思います。ちょっと曖昧で恐縮でございますけれども。
  151. 今井雅人

    今井委員 事前ということをお伺いしているのではなくて、四人の方と会食されたわけでしょう。それぞれ、呼ばれたら断らない方ですから、どういう方と会食をするというか、その人の名前を分からないまま会食をされるということはまずないと思いますので、会食をしている時点では、菅正剛さんがいらっしゃるということは認識しておられましたよね。
  152. 山田真貴子

    山田参考人 会食していた時点では、認識していたのかなとは思います。ただ、当日は名刺交換もなかったと思います。それから、横並びだったと思うので、お話もしておりませんので。そういう意味で、大変恐縮ですけれども、私自身、その場でどういう方がいらしたのかということについては、にわかにちょっと思い出せなかったということでございます。
  153. 今井雅人

    今井委員 どなたがいらっしゃったかを覚えていないと言うんですか。七万四千円も払って。そんな会食があるんでしょうか。  じゃ、ちょっと、もう一点お伺いしますが、その時点のときには、菅正剛氏が菅総理の御長男であるということは御存じでしたか。
  154. 山田真貴子

    山田参考人 一年以上前のことでございますので、私の認識ということでございますけれども、そのときに認識していたかというと、多分認識はしていたんじゃないかなというふうに思います。
  155. 今井雅人

    今井委員 総理の息子さんだとそのとき認識をしているのに、そこにいらっしゃるかどうかは覚えていないなんてことがあるんですか。いや、隅っこといっても、五人で会食されたわけでしょう。そこに総理の息子さんがいらっしゃったかどうか分からないなんてことがあるんですか。(発言する者あり)当時の官房長官ですね。
  156. 山田真貴子

    山田参考人 私自身、例えば仕事あるいはプライベートでも、お会いする方がどういった方の御子息であるかとかということは余りおつき合いに関係がないというふうに思っております。そういうことで、菅様がいらっしゃったということについて、すごく、こういう言い方は適当かどうか分かりませんけれども、私にとって大きな事実だったかというと、必ずしもそうではないのではないかなと思います。  いずれにしても、今井先生からは、総務省の官房長に御質問をいただいて、そのときに、御一緒だったかどうか、はっきりしなかったものですから、明確な記憶がないというふうに私の方からお伝えをしていただいたわけでございますけれども、これは本当にはっきりしなかったものですからそういうふうに申し上げまして、ただ、先生を始め皆様から国会でしっかり調べるようにお話をいただきましたので、きっちり事実関係確認をさせていただいたところでございます。
  157. 今井雅人

    今井委員 私だったら、官房長官の息子さんがおられたら、あれって思うと思いますけれどもね。(発言する者あり)いや、一目見て分かるかって、そのとき認識しているとおっしゃっていたじゃないですか。菅正剛氏は官房長官の息子だというふうに認識をしていたというふうにおっしゃったので、その方に会えば、あっと思うんじゃないかなということを申し上げているんですが、ちょっと橋本さん、黙ってください。それで……(発言する者あり)
  158. 金田勝年

    金田委員長 静かにしてください。
  159. 今井雅人

    今井委員 それで、ちょっと、先ほど横並びだというふうにおっしゃっておられたんですけれども、社長の就任パーティーで、横並びでこうやって並んで話もしないなんという、そんなことが存在するのかなと思うんですが、要は、鉄板焼きみたいなところに、横にこうやってみんな並んでいたということなんですか。横並びで全然会話できなかったとおっしゃっているので、ちょっとどういう状況なのかなと思って。ちょっといろいろ記憶を思い出していただきたいので、こういうことを聞いているんです。
  160. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  これ以上のことは、お店の特定につながりますので、そのお店の営業に関わることでございますので、御勘弁いただきたいと思います。
  161. 今井雅人

    今井委員 いや、それでは特定にはつながらないと思うんですけれども、まあ、いいですわ。  先ほど、ほかの方と食事に行かれますかということで、それに対して、必要に応じて、ルールにのっとって行くことはありますというふうにおっしゃっておられましたけれども、今回のように、ほかの企業の方とかにごちそうしていただくということはよくあるんですか。
  162. 山田真貴子

    山田参考人 ルールにのっとって対応してきたと考えております。
  163. 今井雅人

    今井委員 ルールにのっとってというのは、どういう意味なんでしょうか。私がお伺いしているのは、基本的に自腹でやっていらっしゃるのか、それとも、ごちそうしていただくこともあるのか、それをお伺いしているんです。
  164. 山田真貴子

    山田参考人 法律上のルールにのっとって対応してきたと考えております。
  165. 今井雅人

    今井委員 ちょっと、ちゃんと答えていただけないので、もう一度お伺いしますよ。ルールにのっとっているのは分かりました。そこは分かりました。その上でお伺いします。  基本的には自腹で行かれるのか、それとも、法律上問題ないと判断して、おごっていただいたこともあるということですか。
  166. 山田真貴子

    山田参考人 ルールにのっとってというところをちょっと詳しく説明すると、なかなか長くなると思いますけれども、基本的に割り勘だというふうに、ことが適当かなと思っております。
  167. 今井雅人

    今井委員 そう思いますよ。  私は、やはり公務員の方は、どういう方と、利害関係者でない方でも、友達とかいうのは別ですけれども、そうじゃない情報交換などの場合は、自分でお金を払うというのが筋だと思うんですね。もちろん利害関係者とというルールはありますけれども、そうじゃない方でも、基本的にはやはり、それなりの給料をもらっていらっしゃるんですから、そうすべきだと私は思うんですけれども。  お伺いしますが、なぜこのとき自分でお金を払われなかったんですか。
  168. 山田真貴子

    山田参考人 それは本当に心の緩みでございまして、また、きちんと、ルールということでいいますと、利害関係者かどうかというのが倫理法上の重要なルールでございますので、その点のチェックが十分でなかったということでございます。
  169. 今井雅人

    今井委員 もう一点お伺いしますけれども、基本的に飲み会は断らないということだそうなんですが、そうはいっても、やはり相手の方がどういう方かということはとてもセンシティブですよね。特に公務員の皆さんは、とてもそういうことには敏感にならなきゃいけない方だと思うんですね。ですから、お会いする方それぞれが、この方は利害関係者に当たらないか、食事をしても大丈夫か、そういうことは事前に確認はされないんですか。
  170. 山田真貴子

    山田参考人 私自身はもう今は特別職でございますので少し違いますけれども、利害関係者かどうかということは、断らないという話もございましたが、もちろん、きちんとチェックをした上でそういった場に臨む必要があるということは当然のことだと思います。
  171. 今井雅人

    今井委員 今の御答弁ですと、通常はそうしていらっしゃるということに受け止めましたけれども、であれば、どうしてこのときそういうチェックが働かなかったんでしょうか。さらに、どうしておごっていただいたんでしょうか。とても不思議なんですよ。
  172. 山田真貴子

    山田参考人 つまびらかには覚えておりません。本当に、そういう意味では改めておわびを申し上げるしかないんでございますけれども、やはり、そういう点の、利害関係のチェックというものが行き届かなかったという面があるかなというふうに思っております。  改めまして、本当に申し訳ございませんでした。
  173. 今井雅人

    今井委員 それだけ反省しておられるんでしたら、やはり今の職を続けられるかなというふうに考えるのが普通なんじゃないかと思うんですけれども、この件で総理お話をされましたか。総理から何かお言葉はありましたか。
  174. 山田真貴子

    山田参考人 この件で総理と直接はお話はしてございません。
  175. 今井雅人

    今井委員 そうですか。  総理の御長男がそういうことを、関わっていたとすれば大変申し訳ないというふうに答弁されておられましたけれども、こういう事案があっても、内閣広報官でしたら、言ってみれば自分の部下ですね。その方にもこの話はしていないそうです。いかにやる気がないかということですね、総理の。(発言する者あり)いやいやいや、官房長官とおっしゃいますが、ここで総理は、自分の長男が関わっていたとしたら申し訳なかったとおっしゃったんですよ。なのに、自分は話をしていないそうじゃないですか。無責任極まりないと私は思います。  武田大臣にちょっと一個お伺いしたいんですけれども、武田大臣、弁護士を通じて、弁護士を通じてとおっしゃっていますが、弁護士を今入れているから、弁護士を入れているからといつもおっしゃるじゃないですか。(武田国務大臣「何の件で」と呼ぶ)今回、今、これまで調査をした件で。検証委員会の前です。今、これまでの調査で弁護士を入れている、この方はどういう方ですか。
  176. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  私ども総務省の方でコンプライアンスについて相談に乗っていただいている弁護士ということでございます。
  177. 今井雅人

    今井委員 その方は総務省の職員の方じゃないですか。
  178. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  何らかの委嘱ですね、コンプライアンスの相談の。それはしているかもしれませんが、ちょっと、いわゆる常勤とかそういうような職員ではないというふうに承知しております。
  179. 今井雅人

    今井委員 そうすると、私のレクが間違っているんですかね。この方、総務省大臣官房秘書課コンプライアンス室長というふうになっていますけれども、違うんですか。
  180. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  非常勤の公務員ということになっております。
  181. 今井雅人

    今井委員 いや、非常勤でも公務員なんです。要は身内なんですよ。自分のところで、総務省に雇われている身内なんですよ。弁護士を通じてって、何かいかにも外部の人のような印象を与えていますが、結局、中でやっているんですね。だから検証委員会は外部でやらないと駄目だと私は申し上げているんですね、我々は。  大臣、これは御存じでしたか、職員だということを。非常勤であれど職員ですよ。
  182. 武田良太

    武田国務大臣 弁護士であるということは存じ上げていました。
  183. 今井雅人

    今井委員 いや、弁護士ですけれども、非常勤の総務省の職員だということは御存じでしたか。
  184. 武田良太

    武田国務大臣 弁護士さんは弁護士さんだと思うんですよ、私は。それで、全く別の弁護士さんでも、総務省がどうせお願いすることになれば、私はどの弁護士でも一緒になるんじゃないかと思うんです。どうせ我々が依頼するわけですから。
  185. 今井雅人

    今井委員 いや、そこの主張は分かりましたけれども、御存じだったかどうかだけ教えてください。いやいや、知らないなら知らないでいいですから。(発言する者あり)
  186. 金田勝年

    金田委員長 静かに聞いてください。
  187. 武田良太

    武田国務大臣 コンプライアンス室コンプライアンス担当顧問、公務員倫理に関する通報窓口としての位置づけということは存じ上げています。
  188. 今井雅人

    今井委員 知らなかったということですね。紙を入れないと分からないということは、知らなかったということだ。  ちょっと済みません、農水のことをやりたいので、もう一問だけお伺いしますね。  こちら側のヒアリングで、なぜそんなに行ったのか、菅正剛さんがいたからみんな会食に行ったんじゃないかということ、これも解明しなきゃいけないんですが、もう一点、東北新社は何でこんなに何十回も接待したのかということなんですよ。彼らは一体何の意図があったかということなんです。ここはとても重要なんですね。何も見返りもないまま接待するわけがないんですから、企業は。そこの意図が大事なんですよ。それは調べられましたか。
  189. 原邦彰

    ○原政府参考人 お答え申し上げます。  私ども、そういうことで、この倫理規程違反の調査の中で、どうしてこんなような数が多かったのかということは申し上げました。  そうしましたところ、この報告書にも書いておりますが、木田さんという方が、総務省の窓口といいましょうか、そういう担当をされているという方で、例えば、人事異動があったとき、それから暑気払い、夏とか冬とか、そういうところで、節目節目で意見交換あるいは懇親ということでやったら、こういう形でかなり、こうして見ると、こんなに多かったとは知らなかったと社長さんもおっしゃっていましたが、そういうことで、その木田さんが節目節目で意見交換を申し出たら結果としてこのような数になった、このように報告を受けました。
  190. 今井雅人

    今井委員 武田大臣も笑っていらっしゃいますよ。今、笑っていらっしゃったけれども。そんなわけないじゃないですか。だから、そういうことを信用して報告書なんか出したら、もう本当に許されないですよ。  企業には意図があるし、あんな、全員がみんなほいほいと出ていくには必ず理由があるんですから。そのことを明らかにしてもらわなかったらこの問題は解決しませんからね。それができなかったら大臣をやっている資格ないですよ。是非やってください。よろしくお願いします。  あと十分ほどしかありませんので、鶏卵の問題もやりたいと思うんですが。  この理事会に、こちらも接待を受けた件ですけれども、報告が上がってきました。枝元事務次官、二万二千円ぐらいですね。水田生産局長、これも二万三千円。渡邊畜産局長、二万三千円。伏見大臣官房審議官、約四万五千円、二件ですね。犬飼畜産振興課長、二万三千円。望月課長が二回で合わせて四万五千円。山田さんよりは随分安いんですけれども、会食を、接待を受けていたということなんです。  今日は三人の方がいらっしゃっているので、代表でちょっと伏見審議官にお伺いしたいんですが、このときにお土産はもらいましたか。
  191. 伏見啓二

    ○伏見政府参考人 お答え申し上げます。  私は二回出席という形になっておりますけれども、一回目はお土産をもらったという記憶は覚えておりません。二回目はお土産をもらったという記憶でございます。
  192. 今井雅人

    今井委員 そうなんですね。お土産をもらっているんですけれども。  私、この報告書、ちょっと許せないんですね。なぜかというと、会食に参加した職員は、会食の費用については同席していた政治家の負担との認識であったがとおっしゃっているんですけれども、じゃ、お土産もあれなんですか、大臣が用意するんですか。向こうに誘われていて、お金は全部大臣が出しているといったら、お土産も大臣からもらったという認識なんですか、これ。これはとても大事なことで、本当なのか、本当に大臣が出していたと思っていたのかということなんですよ。
  193. 伏見啓二

    ○伏見政府参考人 お答え申し上げます。  私の認識としては、大臣に呼ばれたということがございまして、一回は大臣が、当然、お土産として渡してもらったものだと認識しております。
  194. 今井雅人

    今井委員 ちょっと時間がありませんので。もうちょっと詳しくお伺いしたいんですけれども。  大臣にちょっとお伺いします。  先日の本多委員のところでお答えいただいていないので、ちょっともう一度お伺いしたいんですけれども、この問題は、実はとても、一つの、二〇一九年の九月十八日に行われた会食というのは、まさに巣箱、止まり木の義務化が削除されているという、ちょうどそのときなんですね。その直前には鶏卵生産者経営安定対策事業というのの改正があって、アキタフーズさんはこれによって恩恵を被っているはずなんです。  お伺いしますが、二〇一九年と二〇年の鶏卵生産経営安定化対策事業でのアキタフーズの補助金が幾らであるか、教えていただきたいと思います。
  195. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 お答え申し上げます。  今御質問のございました鶏卵生産者経営安定対策事業でございますが、この事業は、鶏卵価格が補填基準価格より下落した場合に、差額の九割に販売数量を乗じた補填金が支払われる。また、更に価格が下落した場合に、鶏舎を長期的に空けることにより需給改善を図る取組について、成鶏出荷羽数に乗じた奨励金がそれぞれ経営者に支出をされます。仮にこれを……(発言する者あり)
  196. 金田勝年

    金田委員長 じゃ、ちょっと待ってください。ちょっと待って。大臣、ちょっと待って。  端的にもう一回質問して、それで答えてもらってください。
  197. 今井雅人

    今井委員 二〇一九年、二〇二〇年、鶏卵生産安定化対策事業でのアキタフーズへの補助金が幾ら出ていたか。
  198. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 仮にこれらの支出を明らかにしますと、今申し上げたとおり、補填金単価が公表されておりますので、個別企業の販売数量ですとか成鶏出荷量など、個別企業の公表していない経営情報が推計され、その競争上の地位を害するおそれがありますので、これはお答えを差し控えさせていただいております。(発言する者あり)
  199. 金田勝年

    金田委員長 補助金の額は答えられませんか。(発言する者あり)ちょっと待って。静かに、静かに。  今井雅人君。
  200. 今井雅人

    今井委員 今日、来る前に、農水省のところの補助金等の交付決定情報というのをいろいろ見てきたんですけれども、みんな公表していますよ、企業、どこの会社に幾らといって。だから答えてくださいよ。
  201. 金田勝年

    金田委員長 農林水産大臣野上浩太郎君、答えられるものはしっかり答えてください。
  202. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 はい。  様々な、補助金の公表するものはございます。  この鶏卵事業につきましては、今申し上げましたとおり、このことを公表しますと経営情報が推計されますので、その競争上の地位を害するおそれがありますので、これはお答えを差し控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)
  203. 金田勝年

    金田委員長 静かにしてください。  速記を止めてください。     〔速記中止〕
  204. 金田勝年

    金田委員長 速記を起こしてください。  今、理事間の協議をしていただきましたが、意見が分かれております。  したがって、こういう状況を踏まえて、農林大臣野上浩太郎君の方から、しっかりと分かりやすく説明をしてください。公表できないのであれば、そのできない部分を、その理由を聞いていただいて、そして、今井雅人君の方も、それに対して再度質問してください。いいですね。  それでは、お願いします。農林水産大臣野上浩太郎君。
  205. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 お答え申し上げます。  今、当該企業の経営情報が推計をされて、その競争上の地位を害するおそれがあるということを申し上げましたが、それはどういうことかと申し上げますと、鶏卵事業につきましては、鶏卵価格が補填金基準より下落した場合に、差額の九割に販売数量を乗じた補填金が支払われる、更に下落した場合は、鶏舎を長期的に空けることにより需給改善を図る取組に対して、成鶏出荷羽数に乗じた奨励金がそれぞれ生産者に支出されるということになりますので、これは補填金単価が公表されておりますので、この支出を明らかにしますと、その個別企業の販売数量ですとか成鶏出荷量など、個別企業の公表していない経営情報が推計をされて、その競争上の地位が脅かされるというおそれがありますので、お答えは差し控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)
  206. 金田勝年

    金田委員長 ちょっと静かにしてください。
  207. 今井雅人

    今井委員 今回は贈収賄の疑いがかかっているので、アキタフーズは贈賄側でしょう、そんなところを守るんですか、あなたは。  これ、何が一つ、もう一個問題か申し上げましょう。本当は詳しく聞こうと思ったんですけれども。  二〇一九年の八月の三十一日に概算要求にこれが入ったんですけれども、今日お越しの伏見当時畜産振興課長なんですが、これは秋田社長の手帳の中に書いてあるんですけれども、これが決まったすぐ後の二週間後の九月十八日に会食をしているというのは既に分かっていますね。それ以外ですよ。直前の三月二十八日、五月十七日、六月五日、七月三十日、八月二日、九月三日、秋田社長と面談しておられます。この鶏卵の事業が決定される直前直後に何度も何度も会っているんですよ。  これはもう大臣だけの問題じゃないですよ。職員も贈収賄に加担していた可能性があるんです。だから聞いているんですよ。とても深刻な問題です。組織として贈収賄をやっていた可能性があるんです。そういう御認識は、大臣、ありますか。そういう危機感を持っていらっしゃいますか、本当に。
  208. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 吉川大臣及び秋田元代表が贈収賄容疑で起訴された、今お話があったとおりでございますが、そのことを受けまして、農林水産省としては、国民に疑念を持たれることがないように、第三者の検証委員会を設置をしたところでございます。この委員会でしっかりと検証いただいて、その検証結果を公表してまいりたいと考えております。
  209. 今井雅人

    今井委員 じゃ、お伺いしますけれども、今、そういう制度に不備がなかったかを検証しておられますよね。正しい行政がゆがめられていなかったかを、今、検証してもらっていますね。これは非公開です。  でも、ここがはっきりしないと、伺いますよ、この三年度の鶏卵の予算、この予算に今回のことが影響している可能性は否定できないですね。関係はないですか。いや、関係ある。制度が変わったのがこのときなんですから。それをずっと継続して、今、今回の予算も作ってあるわけですから、この事案で不正がもし行われていたとしたら、今回の予算に関しても問題があるという認識でよろしいですね。
  210. 野上浩太郎

    ○野上国務大臣 先ほど申し上げたとおり、起訴を受けまして、今、検証委員会で検証しております。養鶏、鶏卵行政の公正性に関しての政策のプロセス等について、今、委員会で幅広く検証をお願いをしているところでございます。  第三者委員会では、今お話のあった鶏卵対策事業についても、これは政策判断のプロセスについて検証の対象とされておりますので、今、検証していただいておるわけでございますが、この対策の内容自体につきましては、妥当なものであったと考えております。
  211. 今井雅人

    今井委員 妥当性を検証してもらっているのに、妥当だと思うんですか。何を言っていらっしゃるんですか。いや、ちょっとびっくりしましたよ、今。その適切性を今検証してもらっているのに、適切だと思うと今おっしゃるんですか。大臣失格ですよ。  もう時間が来ましたから、これで今日はやめますけれども、こんなことでは農政の行政がとても任せられない。やはりその責任を取ってもらいたい、こういうことが続くようであれば。  そのことを申し上げて、質問を終わります。
  212. 金田勝年

    金田委員長 これにて今井君の質疑は終了いたしました。  次に、藤野保史君。
  213. 藤野保史

    藤野委員 日本共産党の藤野保史です。  まず、山田真貴子内閣広報官に御質問いたします。  配付資料を見ていただきたいんですけれども、このA3のやつですが、これは総務省提出した一覧表を時系列に並べ換えて、関連する事項を加えたものであります。中ほどに山田広報官接待があるんですが、これを受けたのが二〇一九年十一月六日。当時、総務審議官でいらっしゃった。  その前に接待を受けた方を見ますと、関係する方がたくさん受けられているんですね。例えば、直接今回のBS等に関わる衛星・地域放送課長が三回、放送政策課長が二回です。そして、地上放送課長というのもあるんですが、これは元衛星・地域放送課長をやられていた方なんですね、井幡さん。そして、谷脇さんという方は四回接待を受けているんですが、そのうち三回が山田さんの前に接待を受けられている。  つまり、経過を見ますと、関係する幹部の方が繰り返し接待を受けられて、ある意味、それを受けて最後に、総務審議官としては初めて、総務省のナンバーツーとしては初めて接待を受けたのが山田さんということになります。  山田さんにお聞きしますが、これは何のための接待だったのか。こうした積み重ねの上に行われた接待、どういう目的で行われたんでしょうか。
  214. 山田真貴子

    山田参考人 お答え申し上げます。  何度か本日答弁させていただいておりますけれども、私がこの会合に参加したのは、新社長の御就任というきっかけがございまして、特に映像関係の様々な一般的な意見交換をする、情報交換をするということで参加したというふうに考えているところでございます。  この当時、私、総務審議官でございましたけれども、国際担当でございまして、いわゆる放送の許認可ですとかあるいは政策からは完全に切り離された人間でございましたので、今おっしゃった流れの中でということは、ちょっと私自身はよく分からない、大変恐縮ですが、よく分からないところでございます。
  215. 藤野保史

    藤野委員 いや、それでは合理的な説明にならないんですね。  山田さんの前には、関係する課長とかがるる受けているわけです。谷脇さんの接待もここに集中している。その後に、当時初めて総務審議官、ナンバーツーとして山田さんが受けられたわけですね。これだけなぜ高額なのか。これは、やはり接待の目的と関係ないとは通常考えられません。やはり、他の接待との関係で見ても、何らかの仕上げの、ある意味接待だったのではないか。  やはりこれは、関係者に出てきていただいてお話を聞く必要があると思います。接待によって放送行政がゆがめられたのではないか、これが核心であります。  二十二日の当委員会の質疑で奥野委員も取り上げられた問題、これは大変重要だと思うんですね。そのときの答弁も踏まえて質問したいと思います。  この配付資料一の上の部分に、黄色く塗ってある、衛星放送の未来像に関するワーキンググループの報告書案、二〇一八年五月十八日、これは小林政務官当時が主導でまとめたものであります。この後、一旦このワーキンググループは打ち切られるんですね。そしてそれが、二年たって二〇二〇年の四月に、吉田情報流通行政局長、今回問題になっている吉田さんの下で再び動き出した。  二十二日の奥野委員質問に対して吉田自身が、今言われましたように、検討会、休止していたものを新しくスタートしたと答弁しました。そして、この吉田情流局長の下で再び動き出したワーキンググループ、それが、最後、秋本情流局長のときに、この表の一番下ですけれども、二〇二〇年十二月十五日に報告書案、もう一つ新しいやつが出されたわけです。今回の接待のうち、ほとんどがこの二つの報告書の間に集中しております。  この二つの報告書案の違いは何なのか。一つ目は、インフラの利用料金の負担軽減という項目が二つ目のやつには新たに入ったことであります。そしてもう一つは、BS右旋帯域の活用についてということの書きぶりが大きく変わったことなんです。配付資料の二を見ていただきたいと思うんですが、これは上の方の、二〇一八年の報告書案です。これを見ても、インフラ利用料の負担軽減という項目は見当たらないんですね。これは一部ですけれども。  この青色で塗っている部分、これが、いわゆる右旋帯域についての記述であります。この二〇一八年段階のものでは、「右旋帯域については、」左側の一番下、「BS放送及び東経百十度CS放送のいずれについても、」右に移っていただいて、「新たな利用可能帯域は容易に見込めない状況である。」こう書いているんですね。容易に見込めない。そして、めくっていただいて、裏で、仮に見込めたとして、仮に、右側の上の方ですけれども、利用可能な帯域が生じた場合、公募によるんだと。そして、真ん中辺に、新規参入によって多様化を図ることが優先、適当であるということなんですね。これが二〇一八年段階です。  ところが、接待をるる受けた後、一番最後のはどうなっているか、二〇二〇年報告書。ここでは、配付資料の次の次になるんですが、インフラの利用料金の負担軽減というのはどんと項目が新たに設けられて、しかも右側の方に、「総務省も必要に応じて議論に参加し、サポートしていくべきである。」とまで書いている。  さらに、その裏ですけれども、BSの右旋帯域については、二〇一八年の段階では、新たな利用可能帯域は容易に見込めないと言っていたのに、新しいやつでは、今後一定の空き領域が発生することが見込まれていると、百八十度変わるわけです。しかも、その帯域において一定帯域が確保できた場合には、下の方にありますけれども、二〇一八年には公募とか新規参入と言っていたのに、「当該帯域は4K放送に割り当てるべきである。」ここまで書いているんです。  配付資料の三を見ていただきますと、これも先日来出ていますが、4K事業者は何と言っていたか、左旋の。例えば、事業運営は難しい、別の資料では、衛星放送の固定費負担は大きいとまで言っているんですね。その下の方のポンチ絵は、左旋事業者より、右旋への移行希望あり、こういうことなんです。  東北新社は、まさに左旋事業者として免許を受けております。二〇二〇年の報告書案では、左旋事業者の要望がまさに報告書に追加されているわけです。  ちなみに、この配付資料の三をプレゼンしたのは、岡本衛星放送協会専務理事、この方は元東北新社の取締役、囲碁将棋チャンネルの社長なんですね。週刊文春でも、うちの岡本さんが面倒を見てもらっていると言われた方であります。役者がそろっているんです。  総務大臣にお聞きしますが、二〇一八年の報告書、一旦止まった、出た後。それが、吉田情流局長の下で再び立ち上がって、そして秋本情流局長の下で二〇二〇年の報告書案ができた。その間で岡本さんがこういう要望をしている。それが全部盛り込まれている、そういう項目が追加されたんです。放送行政がゆがめられたんじゃないですか。
  216. 武田良太

    武田国務大臣 事務次官を監督官とします調査チーム、いろいろとその調査の能力というものにも限界がある中で、そしてまた、こうしたものというのは、取調べと違って相手の人権にも相当配慮していく中で、最大限努力して調査をつくったわけですね。その中において、全ての当事者の方々に対してヒアリング等の調査を行ったところ、そうした事実というものは現時点でも認められておりません。
  217. 藤野保史

    藤野委員 まさにこれが事実なわけです。動きません、これは。度重なる接待放送行政がゆがめられたのではないかという疑惑はますます深まっていると思うんですね、審議を通じて。  委員長にお諮りします。  二〇一二年の第二次安倍政権発足以降の会食一覧、この資料、さらに、接待した側の東北新社の二宮氏、三上氏、木田氏、菅正剛氏の国会招致を求めます。
  218. 金田勝年

    金田委員長 ただいまの件については、理事会で協議をいたします。
  219. 藤野保史

    藤野委員 今年は三・一一原発事故から十年になります。原発をめぐる幾つかの問題について質問します。  昨年九月、東電の社員が別の社員のIDカードを使ってカード情報を書き換え、チェックポイントを何度もくぐり抜けて原発の中央制御室に不正に入室した事件が起きました。原発を動かす資格に関わる重大問題です。この委員会でも、与野党の議員が取り上げました。そして、現地では、県知事、柏崎市長、自民党県連幹事長を始め、各議員や、そして何より県民各層から強い批判が上がっております。  重大なのは、当時、原子力規制委員会が何をやっていたか。これは、福島の原発事故を起こした東電に原発を動かす資格があるのかという適格性の審査、これはほかの電力会社にはないんですね、適格性の審査を行っていた、まさにその最終段階。不正入室事件が起きたのが昨年の九月二十日、東電から規制庁に報告が上がったのが九月二十一日、そして、その二日後の九月二十三日に、規制委員会は東電の適格性を認める判断を下しました。  ところが、更田委員長にこの事案が知らされたのは、不正入室から四か月後、今年の一月です。つまり、規制委員会は、不正入室事件を知らずに、東電は原発を動かす適格性があると判断したことになります。  更田委員長にお聞きします。  新潟県の花角知事も、そして原発が立地する柏崎の桜井市長も、東電の適格性について再審査すべきだと主張されております。再審査すべきじゃないですか。
  220. 更田豊志

    更田政府特別補佐人 お答えをいたします。  東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカードの不正使用は、原子力規制委員会が認可した核物質防護規定に違反したものであります。まず、この事案の実態を更に詳細に把握する必要があるというふうに認識をしています。  原子力規制委員会としましては、この核物質防護規定とそれに基づく東京電力の防護措置が十分なものなのか、検査を通じて厳しく確認、評価をし、その結果を踏まえた上で必要な規制上の対応を取っていくという方針を取っております。
  221. 藤野保史

    藤野委員 県民の皆さんが怒っているのは、東電はこういうことを繰り返しているんですね。不祥事が起きた、隠蔽する、それが発覚する、謝罪する、小手先の対応をする。しかしまた不祥事が起きる、体質は変わらないですけれども、そしてまた隠蔽する、発覚する、謝罪する、また小手先の対応。体質は変わらない。また隠蔽ですよ。  新潟県は、二〇〇二年に東電が、原子炉内のひび割れを隠していたとか二十九件もの隠蔽事件を起こしているわけですね、ずっと続いております。こういう異常なことを本当に許しちゃいけないと思うんです。  ですから、核防護だけじゃないんです。資格があるのか、適格性があるのか、これをやはりしっかり審査するのが規制委員会の仕事じゃないでしょうか。しかし、これをやるとは明言しないわけです。  このほかにも、柏崎刈羽原発をめぐっては異常なことが起きております。先ほど言ったように、東電というのは何度も隠蔽してきましたから、新潟県は独自に検証委員会というのをつくっております。いろいろなことをチェックし、三・一一後は福島第一原発の事故の検証も行ってきました。二〇二〇年、昨年の十月に、この検証委員会が福島第一原発事故の検証報告をまとめました。今、その委員会は、この検証を踏まえて、じゃ、柏崎刈羽原発の安全性はどうなのかという一番大事な仕事を始めております。  ところが、この一番大事な柏崎刈羽原発への当てはめの段階で、新潟県知事がこの委員会の大幅な委員の入替えを行う、何と十四人の委員のうち七人を解任すると。前代未聞なんですね。自分お願いしておいて、しかも一番大事な審議内容に差しかかったときに半分入れ替える。聞いたことがありません。私、解任されようとしている立石雅昭新潟大学名誉教授からもお話を聞きました。本当に驚いているし、なぜ今なのか、怒っていらっしゃる。むしろ、委員を増やして、柏崎刈羽に当てはめるときに増やすべきだという局面なのに、大幅に入れ替える。これは委員会の変質を狙ったものにほかならないと思います。  原発の再稼働を進める、そういう意向に沿わない人には辞めてもらう、まさにあの日本学術会議をほうふつとさせる事件であります。こういう異常なことが起きている。全て柏崎刈羽原発を再稼働するためなんです。  これだけじゃありません。経産省も尋常でない動きをしております。配付資料の四を見ていただきたいんですけれども、これは、私どもが柏崎刈羽原発に関わる経産省幹部の出張の資料を出してくださいと言ったら、出してきたものなんです。エネ庁長官始め幹部が、昨年一月から今年一月にかけて八十回も新潟入りしているんですね。エネ庁長官は五回。ほぼ一週間に一回、経産省の幹部が新潟入りしていることになるんです。  大臣にお聞きしますが、エネ庁長官とか首席統括調整官とかはこれらの出張で何をしてきたんですか。どういう報告を受けられているんでしょうか。
  222. 梶山弘志

    ○梶山国務大臣 原子力につきましては、事業者自らがしっかりと地域に向き合い、信頼関係を築いていくだけではなくて、国も前面に立ち、地元や国民の理解が深まるように丁寧に取り組むことが重要であると思っております。  このため、立地地域の関係者と、原子力を始めエネルギー政策をめぐる課題において、様々な形で常日頃から意見交換を行っております。その中で、新潟県にもお伺いしているということであります。  引き続き、立地自治体を始め関係者の声にしっかりと耳を傾けるとともに、丁寧にコミュニケーションを進めていくことを通じて、幅広い理解が得られるように取り組んでまいりたいと考えております。
  223. 藤野保史

    藤野委員 ほかの原発ではこんなことはありません。あの福島の原発事故を起こした東電だからなんですね。八十回もあるなんて、私、ほかのところの資料も要求していますけれども、新潟だけなんですよ。  配付資料の五を見ていただければ、朝日新聞の記事で、高橋エネ庁長官が自民党県連を訪問してこう言っている、「お金もかけているし、安全審査も進んでいる。動かさないままにすることはできない」と訴えたとあるんですね。とんでもない話です。  新潟県民は、度重なる選挙で、柏崎刈羽原発の再稼働は駄目だという審判を下しているんですね。それを無視して、まさに、規制委員会も審査もしない、県知事は委員を入れ替える、そして経産省はこうやってあおり立てていく、こういう形で再稼働のレールを敷く。本当に許せない、こういうふうに思います。  そして、次に、審査そのものについても聞いていきたいと思います。  東電の福島第一原発事故を契機に、原子力事業者と、そしてそれを規制する側、この関係は大きく変わりました。国会事故調が規制のとりこだと指摘をした、そういう関係から脱却するために、原子力規制委員会がつくられ、新規制基準に基づく審査、検査が行われてきました。  ところが、最近、この規制の在り方を変質させようという動きが強まっております。その一つが、バックフィット制度を骨抜きにする動きです。  あの原発事故の教訓の一つとして、二〇一二年、原子炉等規制法改正でこの制度が導入されました。これは、新しい知見とか技術が見つかったら、生まれたら、既存の、今まである原発にもそれを適用しなければならないということです。つまり、既存の原発も新しい知見などに適合、フィットしなければならない、そういう制度なんですね。  配付資料の六を見ていただきたいと思います。  実は、このバックフィットというのは、三・一一前にも検討はされていたんですね。しかし、配付資料の六にあるように、当時の原子炉等規制法では、新たな安全基準等の遡及適用、遡及して適用する、バックフィットする規定が存在しておらず、存在していなかったから、あくまでも規制の外側に位置づけられるべきものとされていたということなんです。  だから、遡及適用がないことを理由に、このバックフィット、検討はされたけれども導入されなかったんだから、この反省に基づいて、二〇一二年の原子炉等規制法で、遡及適用できる規定が設けられた。それが、配付資料の七であります。原子炉等規制法第四十三条の三の二十三で、下の方にありますけれども、使用の停止等を命ずることができるというんです。つまり、バックフィット、新しい知見にフィットしなければ、使用の停止も命ずることができる。強力な武器なんですね。  実際、この新しい知見に適合しないと、最悪の場合使用の停止ですから、それは困りますから、今、電力事業者は原発の追加工事をばんばんやっているわけですね。その新たな追加負担は五・二兆円を超えております。それだけのお金をかけてもやらないといけない、やらなければ原発再稼働できない、それぐらいの制度がバックフィット制度なんです。  問題は、この在り方を変質させようという動きであります。その中心にいるのが、原子力エネルギー協議会、ATENAという組織です。  大臣にお聞きしますが、これはどういう団体なんでしょうか。
  224. 梶山弘志

    ○梶山国務大臣 お尋ねの原子力エネルギー協議会、通称ATENAですけれども、福島第一原子力発電所の事故後、このような事故を二度と起こしてはならないという強い決意の下に、原子力事業者、メーカー及び関係団体から各分野の専門家を結集して、自主的な安全性向上を目指す新たな組織として二〇一八年七月に設立されたものと承知しております。  こうした中、ATENAは、原子力産業界全体の知見、リソースを効果的に活用しながら、原発の安全性に関する共通的な技術課題への取組、技術的な視点から自主的に安全対策を立案し、原子力事業者現場への導入を促すことにより、原発の安全性を更に高い水準に引き上げることを目的として活動に取り組んでいると承知をしております。
  225. 藤野保史

    藤野委員 配付資料の八を見ていただきたいんですが、これはATENA自身が、原子力エネルギー協議会自身が作った資料であります。役割のところに、3で「原子力産業界の代表者として、規制当局と対話」とあると思うんです。  今大臣お話しになりましたが、かつては電事連、これは電力会社だけの団体だったんですが、この新しいATENAというのは、資料八の下のポンチ絵にもありますけれども、電事連のほかに、メーカーとか電中研とか原産協会とか、まさに原子力に関連する、これは三菱重工とか日立とか東芝も入っているんですけれども、まさにそういう共同体の全メンバーが結集した、文字どおり、ATENA自身が言っている原子力産業界の代表者なんですね。  そして、規制当局と対話というんですけれども、ATENAと規制委員会との面談、意見交換、ヒアリングの回数というのは、二〇一九年四月から二〇二一年二月までに三百七十七回に達しております。  こうした対話の中で、このATENAというのが現行のバックフィットに代わる新たな枠組みを提案しております。配付資料の九を見ていただきたいんですけれども、これもATENA自身説明であります。  この表でいいますと、左側の緑の部分が現行の仕組みです。バックフィットの基準を規制当局が作る、基準要求を行うんですね。その次に、下の箱ですけれども、その基準に適合しているかを、設計段階でこれも規制当局が審査をする。そして、実際の工事段階でも、基準に適合した工事がなされたかを規制当局が検査をする。これが現行制度なんですね。  文章のところを見ていただければあるんですけれども、従来のというのは現行のですけれども、現行のバックフィットの対応においては、規制当局は、規制基準の制定、そして設計段階での審査、工事実施段階で検査という機能を担って規制基準どおりの対策実施がなされることを担保しているというんです。だから、規制委員会がこういう機能を担って、バックフィットが実際に行われるということを担保しているわけですね。  他方、右側の赤い部分というのがATENAの新しい提案になります。色を塗っているところなんですが、この提案によりますと、ATENAが、要求事項、これが基準に当たるものです、技術要件書をATENAが作る。そして次に、設計段階でも、その要求事項への整合性をATENAが確認する。最後に、工事段階でも、その工事完了をATENAが確認する。  資料の下に黄色く塗っているんですけれども、こういう新たな枠組みにおいては、これらの機能、つまり今規制庁が担っている機能を主に産業界が担い、規制当局は確認するだけ。つまり、これは、基準作りでも審査でも検査でも、ATENAが規制委員会に取って代わろうという露骨な提案なんですね。  更田委員長にお聞きしますが、これはもう原発事故以前の自主規制の時代に戻そうというものじゃないですか。これはバックフィットが形骸化するんじゃないですか。
  226. 更田豊志

    更田政府特別補佐人 お答えをいたします。  外部の有識者の方も含めた検討チームの会合に、ATENAからこの資料の提出がありました。しかしながら、その内容は、従来からずっと電気事業者が行ってきた主張をなぞった新味のないもので、私としてはこれを提案とは受け止めておりません。  今後とも、原子力規制委員会は、強制すべきものは強制し、停止を命じるべきものは停止を命じてまいります。具体的には、これも一つのバックフィットですが、特定重大事故等対処施設の設置が間に合わなかった原子力施設は、原子力規制委員会の命令によって運転することができない状態にあります。したがいまして、これは事案の内容、新たな知見の内容次第でありますけれども、強制すべきことは強制し、停止を命じるものには停止を命じてまいります。
  227. 藤野保史

    藤野委員 今そうおっしゃるんですが、実際このATENAとの会合で、更田委員長自身が、こういう新たな枠組み、例えば安全性評価、配付資料の九のATENAの提案、赤い枠組みのところで、事業者がやるところの欄に安全性向上評価届出というのがあるんです。この安全性向上評価届出を質を高めていけば、いわゆる設置変更許可申請書に代わるポテンシャルがあるというふうに更田委員長自身がおっしゃっている。そんなばかな話はないんですね。事業者が出してくるものが、申請書そのものが審査に代わり得る、そういうポテンシャルがあるという言い方をしているんですね。  何より、安全性向上検討チームそのものが、更田委員長の発議というか、五月二十八日の原子力規制委員会での議論の中で生み出されたチームなわけですね。ですから、今何か、審査するものは審査するみたいなことを言いましたけれども、呼び水を向けているのが更田委員長自身であり、こういうチームをつくっていること自身が私は問題だと思うんですね、対話という名の下に。  電事連というのは、国会事故調の報告書で、まさに電事連と当時の規制当局の関係が規制のとりこだったと指摘された組織ですよ。それをバージョンアップして今対話なるものを行っているのがこのATENAです。まさに規制のとりこになっているんじゃないか、今の答弁を聞いてそういうふうに思いました。  配付資料の六に戻っていただきたいんですけれども、これは国会事故調の報告書の指摘であります。日本では、SA、これはシビアアクシデントです、シビアアクシデント対策は検討開始当初より自主対策とされてきた、事業者の自主的な対応であることは、事業者が電事連を通じて、規制当局に積極的に働きかけを行う余地を生じさせた。この余地があるから、事業者は繰り返し、訴訟上問題とならないこと、及び既設炉の稼働率低下につながらぬようバックフィットが行われないことを繰り返し要求していたというんです。それを、その余地を与えたのがこの自主的対応ということなんです。  更田委員長にお聞きしますけれども、最後に、もう時間が来ましたので。やはり三・一一の最大の教訓の一つなんです、更田委員長自身が強力な武器と言っていた。これを自主的な取組に委ねる、変えていくなんということは、原発事故の教訓を踏みにじるものなんじゃないですか。
  228. 更田豊志

    更田政府特別補佐人 御質問ありがとうございます。  おっしゃるとおり、バックフィットというのは、極めて規制当局にとって強力な武器であります。また、自主に委ねるべきものがあるかとすれば、それは事案の内容によります。しかしながら、おっしゃるように、東日本大震災以前にシビアアクシデント対策の導入の議論がありました。その際に、それが電力の自主に委ねられた。  電力が今、自主の拡大を訴えるのであれば、電力事業者自身が、かつての自主はどうであったのか、自主によるシビアアクシデント対策、これは福島第一原子力発電所事故のときに機能しませんでした、自らの自主がかつてどうであったかをきちんと検証した上で、その上で自主の拡大を訴えるべきだと思っております。  その意味で、先般のATENAの提案は、ATENAの資料は、提案に値しないというふうに捉えております。
  229. 藤野保史

    藤野委員 そういうものを本当に議論しているということ自身、私は大問題だと。原発事故から十年たって、そういう議論を表の場で堂々とやっている、これはもう絶対許されないということを厳しく指摘して、質問を終わります。
  230. 金田勝年

    金田委員長 これにて藤野君の質疑は終了いたしました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時五十五分散会