○国光
委員 ありがとうございます。
全国民が注目をしている接種でございます。厚生労働省の足下の病院でもございます、しっかり国民に安心、確実な情報を、安心を届けるように、是非御
努力をいただきたいというふうに思います。
また、改めてここで、これでもなお、ワクチンの接種、非常に不安だというお声、私も地元でもたくさん伺います。昨日もたくさんのお声が、やはりちょっと受けるのは不安だというお声をいただきました。
そこで、やはり、受けるか受けないかを判断する中では、正しい情報が本当に大事です。今日、改めて、私も元々、実は専門が呼吸器内科で、特に感染症で博士号もいただいた、感染症の実は専門でもありまして、ちょっとまとめさせていただきました。(発言する者あり)ありがとうございます。こちらは、厚生労働省の資料などでまとめました、新型
コロナ自体がどれぐらい危険なのか、いわゆる本当に
危機を思わなきゃいけないかというふうなデータでございます。
今まで、この一年間の実績で分かっていること、それは二つです。
一つは、年齢依存性で、やはりお年を召すと明らかに、一気に重症化率そして致死率が上がります。もう
一つは、御
高齢の方でなくても、私ぐらいの世代の方、私より下の世代の方でも、基礎疾患があるとやはりリスクが上がります。この二つです。
具体的な数字をお示ししておりますけれども、三十代の方を一としましたら、四十代、五十代と上がっていく中で、九十歳以上の方は三十代の方より重症化するリスクは約八十倍です。そして、基礎疾患、特に、ここに書いている糖尿病とCOPDという、これはたばこなどの吸い過ぎによって肺がかなりぼろぼろになってしまう肺線維症のような疾患でありますけれども、この二つが特に非常に危険である。糖尿病に関しては、ちょっと血糖が高いぐらいでしたらまだいいんですが、インシュリンを使っているレベルですと、普通の方の二十倍にリスクが上がります。
また、肥満、BMI三〇以上とありますが、これは、身長百六十センチの方、男性でも
女性でも、大体体重が八十キロ以上ですとリスクが五倍です。どきっとされた方は、是非この機に、三密を予防されながら御散歩をされていただく、三密を予防されながら運動していただくことを強くお勧めをさせていただきたいと思います。
そして、やはり気になることが、一番避けたいのは、国民の命が
コロナによって落とされることです。
よく急性期の病気、感染症や、例えば心筋梗塞や脳卒中などは、致死率という数字、陽性者、発生した患者さんから亡くなった方を割り算をして、致死率ということで、その病気のいわゆる危険度ややばさを判断します。
MERSやSARSは、MERSは三〇%、SARSが一〇%の致死率です。それよりは、SARSに比べると一〇%の十分の一、
コロナの平均的な致死率は一%強。ちょうど今一・三%ぐらいだと思います。よく比べられるインフルエンザは、インフルエンザとまだ同等だろうというふうなことを思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、インフルエンザは
コロナの十分の一、〇・一%の致死率です。ですから、SARSの十分の一が
コロナです。
コロナの十分の一がインフルエンザです。かなり、やはりここに、インフルエンザとまだ同じとは言い切れないファクトがあると思います。
また、これは年代別に見ますと、三十代、四十代の方ぐらいまではほとんど亡くなりません。数えるぐらいしか今までも亡くなっておりませんが、五十代以上からになると一気に伸びてきて、八十代で一二%の方、九十代の方ですと一六%の方が亡くなっておられる。こういう事実があり、今目指すゴールは、いかにワクチンや薬でこの致死率を下げること、インフルエンザが〇・一であれば、それになるべく近づけていくこと。そうすると、インフルエンザと初めて同等と言えるというふうにエビデンス的には考えられると思います。
そしてまた、いわゆる、今よく言われている有効性や、つまり、利益とリスクを正しく認識しましょうという
お話がこの国会でもたくさん出てきています。ただ、国民が何で不安なのかというと、やはりまだはっきりしない。はっきりしないとみんな不安になります。
今、ここまでで分かっているファクトとしては、まず利益とリスクの考え方ですけれども、同じ副反応のリスクであっても、例えば、余り副反応においてそこまでリスクがない若い方で、今回の
コロナですと重症化リスクが少ない方というのは、仮にワクチンを打たなくても、そこまで心配することはないと言えるかもしれません。なので、十六歳以上の方は今回は接種対象外になっていると思います。
でも、一方、同じ副反応でも……(発言する者あり)未満ではですね。失礼いたしました。
一方、同じ副反応の程度でも、ワクチンを打たないと危険ですという方、つまり
高齢の方やリスクが多い方は、やはり重症化予防が非常に大事なので、ワクチンをする効果というのが非常に大事。このパネルでいうところの、こちらのワクチンの効果というのが非常にてんびんにかけると重たくなるというものでございます。
そして、有効性、一体どれぐらい打って得するんですか、利益があるんですかということをざっくり一言で申し上げると、発症するリスクが二十分の一になるということです。これは、国内の論文などをまとめた結果、二十分の一ぐらいになる。つまり、二十分の一になりますと、実効再生産数が減ってきて感染者数も減り、重症化率も減る、死亡者も減るという結果が当然起こり得るわけです。
ただ一方で、
皆さんが気にされている副反応は、痛みや発赤などは当然出ます。なぜならば、ワクチンは、体の中に異物を与えて、それで免疫反応を起こして体によろいをまとうようなもので、自分の体に敵をやっつける兵隊をつくるようなものですので、どうしても熱は出ます。腫れます。それは、やはりワクチンは当然出てしまいます。
ただ、ほかの薬でも同じです。副反応、副作用は出ます。実際、じゃ、どれぐらい副作用のレベルがあるんですかということをまとめてみますと、
皆さんがおなじみの抗生剤。例えば、風邪を引いた、何かばい菌が入った、痛いというときに抗生剤をお飲みになると、五千人に一人の方にアレルギー反応が出ます、重度のアレルギー反応。今回のワクチンは、mRNAワクチン、ファイザーのワクチンなどもそうですけれども、二十万人に一人。つまり、抗生剤の方が、普通の薬の方が圧倒的に副作用が出る率は高いんです。
でも、やはり何でワクチンって怖いのと思ってしまうといいますと、薬というのは症状が出てから飲むので、やはり、ああ、これは飲まなかった、抗がん剤だってそうですね、副作用はすごく出ます。でも、それは、その患者さんが実際にがんになっておられて、がんを怖いと思っている、自分の主観で自分が実際思っているということが非常に大きいと思います。
分からない、なってもいない病気に対して本当にやる
意味があるのかということがあるかもしれませんが、是非この辺りのエビデンスをしっかり押さえながら、分かりやすく国が説明することが本当のリスクコミュニケーション、国民への安心、安全に当たると思いますけれども、ここで改めて、今回のワクチンの承認を経たデータも踏まえての安全性と有効性、是非
大臣から御
見解をお聞かせください。