○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
昨日で、東日本大震災発生から十年がたちました。犠牲になられた方々と御家族の皆様に心から哀悼の意を表させていただきますとともに、被災された方々には心からお見舞いを申し上げさせていただきたいと思います。
本日は、
内閣提出の
公立義務教育諸
学校の
学級編制及び
教職員定数の
標準に関する
法律の一部を
改正する
法律案について、
質問をさせていただきたいと思います。
どうか、我が国の子供たち、大切な子供たちの未来、積極的な、意欲的な
答弁をお願いしたいと、初めにお願いをさせていただきたいと思います。
公明党は、立党以来、何よりも子供の幸福を最優先する社会、チャイルドファーストの考えに立ち、
教育条件の
整備に全力でこれまでも取り組んでまいりました。古くは教科書の無償化から始まり、最近では、二〇一七年の、十六年ぶりの
計画的な
教職員定数の
改善が盛り込まれた
義務標準法改正や、今
年度からの
私立高校の実質無償化など、あくまでも子供たちの目線に立って政策をリードしてまいりました。
この一年を振り返りますと、これまで当たり前のように機能していた
学校が突然休校になる中で、いかに
学校が、子供たちや保護者はもちろんのこと、社会全体にとって大きな役割を果たしているのかということを多くの国民が実感をしたところでございます。また、
学校が、子供たちにとって
学びの場である以上に、人と安心、安全につながることができる居場所であるということも改めて実感がされたところでございます。
このような
状況の中で、子供たちのために大変御尽力をいただいている
学校の
先生方に、二つの観点からしっかりとお支えしなければならないと私は思っております。
まず第一は、
学校の
学級編制の基準、すなわちクラスサイズの見直しでございます。多様な子供たち一人一人、誰一人を取り残すことなく、誰一人置き去りにすることもなく、可能性を最大限に引き出すためには、現在の四十人
学級というのは大き過ぎると言わざるを得ません。また、今回の新型コロナウイルスの感染症対策、また、災害時、緊急時において国内外の全ての子供たちの
学びを保障することができる環境の
整備、これを早急に行うことが必要であります。
このため、
義務教育段階において
学級編制の
標準を引き下げて
教職員定数の
計画的な
改善を図り、新しい時代にふさわしい少
人数の
学級を実現すべきと考え、これまで公明党としても全力で取り組んでまいったところでございます。
また、第二には、GIGAスクール構想など
学校のICT化、この確実な推進が必要です。一人一台端末の
効果的な
活用とともに、学習履歴といった
データの分析、個別最適な学習
計画の作成等によりまして、子供たち一人一人に応じたきめの細かい
教育、これを推進することが今求められています。
中でも、このクラスサイズにつきましては、
現場や
地域、保護者のお声を
一つ一つ丁寧にお伺いをして、
令和三
年度の
予算編成において、
学校の
指導体制をしっかりと確立するために、公明党として、政府に対して、
学校の新しい生活様式を踏まえつつ、感染症や、災害時、緊急時においても全ての子供たちの
学びを保障できる環境の
整備を早急に行うこと、そのため三十人以下の少
人数編制を可能とするなど、感染症対策、ICT
活用を含むきめ細やかな
指導や心のケアを行うため、国庫
負担率の引上げなど、
教職員、
外部人材等の
指導体制の
整備を図ることということを強く申入れをさせていただいてきたところでございます。
その結果、昨年の七月十七日閣議決定されました骨太方針二〇二〇において、安全、安心な
教育環境を
確保しつつ、全ての子供たちの
学びを保障するため、少
人数指導によるきめ細やかな
指導体制の
計画的な
整備というのが明記されたところでございます。
この骨太二〇二〇を踏まえて、私は、昨年の七月二十二日、本委員会において
質問をさせていただきました。このクラスの
引下げについてです。
その際、その
質問をする十日前の七月十二日の朝日新聞に掲載された二つの
教室の写真を御紹介いたしました。一枚は、平塚市立勝原
小学校四年二組の六月十七日の分散
登校の様子でございました。十七人が市松模様の
配置で座って、
教室には風が通っていました。もう一枚は、通常
登校になった七月二日の様子。これは三十七人が
教室にぎっしりで、机と机の間隔は四十二センチしかありませんでした。
文科省の衛生管理マニュアルに従って一メートル離すと、机が
教室からはみ出してしまうということが報じられておりました。
先生方も、
人数が少なかったときにはもっと目が届きやすかったのですがというコメントもされて、実感したということでございました。これがウィズコロナの
状況における四十人
学級の実態だと私は思います。
しかし、クラスサイズの見直しは、
令和三年の
予算編成で最後まで決着がつかず、昨年の十二月十七日、財務
大臣そして文科
大臣との
大臣折衝、その前日までぎりぎりの議論が続いてきました。その結果、霞が関のかいわいでは、正直言って、多くの方々が、これは今回無理だろうというふうに声が上がってきたところも事実でございました。
しかし、この
学級編制基準の
引下げが、実に四十年ぶりに実現しました。これは、萩生田
大臣の国務
大臣としての強い意思と粘り強い働きかけがあったからだと私は思っております。
そこで、まず
大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
今回、公明党との連携の中で、
大臣の力強いリーダーシップの下、この
小学校の
学級編制基準が実に四十年ぶりに三十五人へと引き下げられました。
大臣の御尽力に心から敬意を表させていただきたいと思います。また、本
改正案において、
大臣の強い思い、そして、今回とても無理と言われていたこの
学級編制基準の
引下げが実現した背景、そして、
中学校のクラスサイズや
小学校の高
学年の教科担任制などの今後の
課題について、
大臣の率直なお考えをお聞かせください。