○緑川
委員 今の
農業の在り方も、転作を進めていくということ、この後も具体策については議論をしてまいりたいと思いますけれども、やはり、中心作物である稲ですね、米の
消費拡大ということをしっかりと社会に向けても粘り強く発信していくという
取組が非常に重要なのではないかというふうに思っております。是非この
取組に期待したいというふうに思います。硬軟織り交ぜて様々な角度から伝えていくということで、
日本が置かれている米の
生産状況、また政策に対する理解も同時に国民には深まっていくものというふうに期待をしております。
こうした
取組と並行して需要に応じた
作付への転換を図るということが必要になってきている、そうした中で
水田農業の経営を安定させて所得を確保するということ、これを前提として
作付転換をどのように図っていくかということがやはり重大な命題になっていくというふうに思っています。
資料の二をここで御覧いただきたいというふうに思うんです。
転換作物の安定
生産が不可欠な中で、食料・
農業・農村基本計画では、食料の安定供給の重要な柱、食料自給率
目標が示されていますけれども、その
目標達成の前提としているものが、大豆や小麦、こうした主要作物の
生産拡大ですけれども、十アール当たりの収量、つまり単収の飛躍的な
向上、さらには
作付面積の
拡大というものを目指しますが、特に大豆については苦しい
状況になってきています。
赤枠で囲っているところ、二〇三〇年度、今から九年後に
生産努力
目標がこれまでの二十一万トンから一・五倍以上の三十四万トン、そのための単収の二百キロへのアップ、更に
作付面積の
拡大が必要になってきます。それができてようやく
目標である大豆の自給率一〇%を達成できるということになっているんですが、大豆
生産の
拡大というのはずっと長年取り組んできても課題になっている。各
産地でも知恵を出して
生産性を高めようという
取組を続けてきましたけれども、やはり簡単ではありません。
昨
年産の単収も百五十四キロ止まり、百五十キロ前後でずっと伸び悩んでいるというんですね。
作付面積も十四万ヘクタール余りで、以前よりも減って、その結果、昨
年産の大豆のトータルの
生産量というのは二十二万トン弱。やはりこれはおととしから比べてもほとんど伸びていない。
目標の三十四万トンの六割という
状況になっております。
作付面積が減っているのは、最近では米価が回復して大豆から
主食用米に切り替えた
農家が増えたということも
影響と言われていますけれども、面積も変動しやすい。三年連続で大豆の
作付は減っています。加えて、天候不順の
影響もやはり受けやすい。ですから、単収が安定しにくい、
向上しにくいという難しさがあります。
産地の
取組状況の御
認識、基本計画上のシナリオのようにはいかない厳しい
状況になっているんじゃないかというふうに
考えるんですけれども、
農水省、御見解はいかがですか。