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神谷(裕)
委員 今、図らずもニーズについても
お話をいただいたと思います。多くのところで、ひょっとするとこういった出資が必要なところがあるのかなというふうには思うんですけれども。先ほどの
委員の
質疑なんかも聞いていましても、例えば
漁業分野、これも確かにそうだよなと思っておりました。水産の
分野での通告はしておりませんので、そこは
質問いたしませんけれども。
確かに、私自身がこれまで
漁協にいた中で、特に、長期航海をするわけですね、二百十日とか、ひょっとすると一年航海とか。そういう中で、融資というのはなかなか民間からは受けられなかったなというのも記憶にありますし、そういう中でなかなか回収していくのは難しいわけで、そういった意味で、こういった
投資、出資していただけるというのは実は非常に有力な手段なのかなというふうにも思っていました。
ただ、当然、なかなか民間の方からは出してもらえない部分も多いと思いますし、そういった部分のリスクというのは常に考えていかなければいけませんから、そういった意味においてA―FIVEの失敗というのか経験というのが今度は生きてくるんだろうということを御期待を申し上げたいと思いますし、そういった意味で進めていただけたらと思うんですけれども。
今回、この
法改正において期待できる
分野、というよりはお手伝いをしようということで、
輸出というのがあると思うんです。私自身も
輸出に非常に関心がございます。今回の
法改正ではそういう意味において
輸出支援の意味合いも込めているんだと思うんですけれども、
輸出を行う上で、特に、新しい
市場をつくっていく、これが非常に大変なことだというふうに認識をしています。
特に、新しい
市場をつくるときには、そもそもその
市場が大丈夫な
市場なのか、十分なニーズがあるのか、そういった調査を行わなければなりません。あるいは、実際にニーズがあったとしても、そうならしむるためには、当然、宣伝であるとか、これがいいものなんだよというような広告宣伝、そういったものでも相当大きな経費がかかってまいります。
あるいは、私自身、実はやったことがあるんですけれども、実は北京で
市場をつくろうと思って。というのは、当時、マグロがあふれていたものですから、それを何とか少しでも食べてもらおうということでやったことがあります。これは相当なお金がかかりました。というのは、コールドチェーンをつくっていかなきゃいけない。当時、中国にはほとんどなかったので。
マグロの場合は、マイナス五十度の超低温の冷蔵庫が必要になります。マイナス五十度の超低温はやはり大変なんですよね。あるいは、鮮度を維持するためには、そのための例えばトラックであるとか、これも冷凍のトラック。それから、
加工施設であるとか。そして、その上で、各店舗にストッカー、冷蔵庫、冷凍庫、こういったものを置かなきゃいけないということで大変でした。お金もかかりました。
市場ができるかどうかも分からない中で、こういった巨額の
投資をしなければいけないということになります。
ただ、これでも、いわゆる
企業さんが、商社さんがビジネスとしてこれはいけるんだということであるならば、そのリスクを超えてやっていただけるからいいと思うんです。というよりは、むしろ、それも含めて応援していかなきゃいけないと思うんですけれども。
もう一方で、実は私が携わったのは、
漁協として、魚価を何とかしなきゃいけない、魚の値段を何とかしなきゃいけない、あるいは、海外でも食べてもらえたら少しは価格が回復するんじゃないかという意図があってのことでございまして。
魚の話だけではなくて、恐らく、この国のお米であるとか、非常にいい産物があると思います、これを出していく。ただ、まだ
市場ができていないというときにおいては、非常にリスクが高い中で出していかなきゃいけない。ここを支えていくということが、要は最初の扉を開けるということは非常に大きな大事な仕事だと思うんですが、今申し上げたように、非常にお金がかかります。調査にしても、あるいは広告にしても億の単位のお金が必要になってくる、これが普通だと実は思います。というよりは、中途半端にかけても、逆に言うと全然
効果がありません。
そういう意味で、こういったサプライチェーンへの
支援であるとか、あるいは
市場調査であるとか、広告費であるとか、非常に様々な形での
支援、これを、できればパッケージのような形もありがたいなと思いますし、パッケージじゃなくても個々に
支援できるような形がいいと思うんですけれども、こういった巨額な、ある意味大きなお金、しかもリスクが伴う、こういうものをやはり国として支えていくということが必要だと思うんです。
こういったことができないかということを
是非お願いをしたいと思うんですけれども、
大臣の所感を伺いたいと思います。