○石川(香)
委員 そのことについては、今後明らかになってくるのかなと思います。
改正畜安法というのは規制改革推進
会議の肝煎りでありまして、この
制度によって、指定団体以外の新たな卸の
事業者が補給金を得ることができた。これで酪
農家の選択肢が増えました。そして、それからは酪
農家の選択になるわけです。
当日の
会議の中では、系統外が増えていない、まだまだ改革が必要なのではないかという意見も出たそうですけれども、この発言だけを見てしまうと、もっと指定団体以外の卸
事業者を増やしたいというふうにも聞こえてしまいますし、そのためには指定団体のシェアを削ってでもそうしたいのかという意見にも取られかねないと思います。
今回の
議論は、改正畜安法のフォローアップの場であるにもかかわらず、指定団体の方がこの間こなしてきた役割というもの、実績には触れられていないのが非常に残念に感じています。
例えば、北海道胆振東部地震がありましたけれども、ブラックアウトになった際、酪
農家は本当にお水が止まったり電気が止まったりすると大変なんですけれども、ホクレンや乳業
メーカーが連携をして、
地域をまたがって生乳を運んで、やりくりをしてくれた。それから、
コロナで今生乳の
需要が減りまして、一斉休校になったりもして、牛乳が余ってしまうのではないかといった心配の中で、チーズとか脱脂粉乳とか加工用に回して、工場をフル稼働して、何とか生乳を廃棄させないということをしてくれました。その間のオペレーションは本当に大変だったというふうに聞いています。
こういったことも含めて、生乳の
需給の調整を広域的に図ってきたということに対して、有事の
対応も含めて、もっとやはり評価するべきじゃなかったのか。
一方で、この
制度に対して、指定団体以外の
事業者がまだまだ活躍できていないのではないかという意見はそれはそれでいいと思うんですけれども、やはり、指定団体に対する評価というのがこの
会議の中では明らかに欠けている。そういう
意味で、ちょっと平等ではないのではないかと思います。こういった意見は全く出ることもなく、数字だけを見て系統外が増えていないと言うのは、全体を見られていないのではないかなと感じています。
委員の発言に対して
農水省がその場で角を立てずに反論をしてくださっているというのは、いろいろな
資料を見て、
お話を聞いて感じ取れて、それは非常に私はうれしいと思ったんですけれども、そもそも、
議論の前提から説明をする時間とエネルギーそのものがちょっともったいないというか、無駄とは言わないですけれども、
農水省の仕事を増やしてしまっているんじゃないかと逆に思っています。
今日は、規制改革の所管であります
内閣府から
岡下政務官に来ていただいておりますので、以後、ちょっと政務官にお
伺いをしたいと思います。
今までの
議論もお聞きいただいたと思いますけれども、昨日も規制改革をめぐって、参議院の決算
委員会で田名部
委員からこんな御
指摘がありました。
国家戦略特区の養父市の話ですけれども、
農業に詳しくない民間
委員が
議論を主導することに対して問題視するというような
質問がありまして、菅総理が御答弁をされております。大胆な規制改革を進めるには、その分野の専門家だけではなく、経済構造を俯瞰的に捉える有識者の参画が重要だと答弁をされています。この御意見は当然そうだと思います。偏った方じゃなくていろいろな意見の方を取り入れるというのは、それはすごく重要なことだと思います。
ただ、生乳改革を例に挙げますと、かなり
制度が専門的な話であって、
制度そのものについて
議論をするとなると、深い知識、それから現場での経験とか、そういうことが必要になってくると思います。
私の選挙区は全国の生乳の一五%の
生産のシェアがありまして、私もいろいろ、生乳関連のお仕事をされている方、酪
農家の方に今回の規制改革での話について意見を聞きましたけれども、それはいい意見を言ってくれたねとは、やはり一人も言っていません。
いろいろな意見を言う方が大事だということは否定はしないにしても、余りにも現場とほど遠い方が
委員として好き勝手言い過ぎなのではないか、大変失礼なんですけれども、私はそういうふうに感じます。もっと言ってしまえば、
委員の選定そのものが、ちょっとこれは間違っていたのではないかと甚だ疑問なんですけれども。
生乳改革のフォローアップの場として、もっと現場に近い方を
委員に入れるべきではないかということについて、政務官から御答弁をいただきたいと思います。