○亀井
委員 幾らユニバーサルサービスを維持するというふうに書き込んであっても、お金がなくなって維持できなくなるということがあるわけですよ。金融二社はその鍵なんですよね。
だから、金融二社の株が全株売られちゃったときに、当然株主は、郵便局なんか気にしていないですから、金融二社がもうかればいいわけで、何でそんな、例えば半島の先っぽとか中山間地とか、そんなもうからないところに店舗を出しているんだ、何でそんなところに委託しているんだと言われてしまったら、株主の力は強いですから、そっちの方向に引っ張られますよね。
そういうことが起きないように、そもそも郵政民営化に反対した人もたくさんおり、そして、民営化してしまっても、何とかユニバーサルサービスが維持されるように
改革法なども作ったわけですけれども、玉虫色の決着になった中で、結局、
経営者判断に委ねられる、そういう法改正なんですよね。
ですから、郵便局を過疎地も含めて維持しようと思ったら、全株なんて売却できないんですよ。そこで踏みとどまらなきゃいけないけれども、今、この提言に従って、増田
大臣も日本郵政の二社への出資比率を五〇%まで下げていくようなことを発言をされたんでしょうか、そういうふうに報道もされていますし、全株売却を金融二社に関して急げと言われているわけで、これ、全部本当に売却してしまったら、幾らこの
地方創生特別
委員会で過疎地が大変だ、
人口減少が大変だと言っていても、郵便局が維持できなくなって、なくなっていったら、今回の事務手続の委託も何の
意味も持たなくなるんですよね。ですから、今ここで日本郵政の
仕組みについてもう一回考えないと、本当に手遅れになります。
私も今、立憲民主党の中で郵政民営化の検証のワーキングチームをつくって、提言を出そうとしています。必要なら法改正に結びつけたいと思っているところでして、前の民営化の
改革法も自民党さんと
一緒に
議員立法でやりましたから、なかなか
政府が、民営化するぞと小泉さんが民営化を押し切って解散までして変えてしまったものを、なかなか
政府主導でやるということは難しいのかもしれませんが、是非、与党の方にも
問題点をきちんと理解していただいて、手遅れになる前に、日本郵政の問題、解決をしていきたいと思っておりますので、
政府の方も早まらないようにお願いをいたします。
次の
質問は、
地方ローカル線の維持存続についてです。
JRも民営化されて随分時間が
たちました。今年、
コロナの感染であらゆる業界が経営不振になっておりまして、鉄道も例外ではありません。利用者が減っておりますから、非常に苦労しております。
先日、JR西日本の長谷川社長が、定例会見、これは二月二十八日なんですけれども、赤字ローカル線の維持が非常に難しい、今まで黒字路線から穴埋めをしてきたけれども、二〇二一年三月期の連結純損益が二千四百億円の赤字に転落したので、赤字路線をこれ以上維持するのは難しいというような会見をされて、今、地元で大騒ぎになっております。
私の地元島根県では、三年前、二〇一八年の三月三十一日に三江線というのが廃止されました。これは、島根県の江津市から広島の山間部、三次までつないでいた路線でして、これが廃止されました。
そして、この後、今度次に危ないと言われているのが木次線という路線でして、宍道湖の脇にある宍道から広島県の庄原の備後落合というところまで結んでいる路線で、これが間違いなく今回の廃止対象として
議論されているはずです。
そこで、今、地元からも要望が上がってきていますけれども、この路線が通っている松江市、雲南市、奥出雲町の三
地方公共団体が、国土交通
大臣に対して鉄道
事業法の改正を求めています。つまり、今の
制度だと、鉄道
事業者が届出によってその路線を廃止できてしまうわけですけれども、そこに、そのことによる影響、鉄道活性化の
取組とか廃止に伴う影響を国が評価する、そういう処理手続の見直しが必要なのではないか、そういう申入れをいたしまして、鉄道
事業法の改正を求めています。
この問題、島根だけじゃなくて、ほかの
地域でも同じようなローカル線の問題には直面しているでしょうし、国鉄を民営化したときに、ここまで都市と
地方の格差が広がるとは思っていなかったんじゃないでしょうかね。
これ以上ローカル線が廃止されていくと、幾らここの
地方創生特別
委員会、特別
委員会をつくって
人口減少問題に取り組んでいても、ローカル線がなくなったらもうとてつもない影響で、やはり人が住めなくなりますから、郵便局も同じなんですけれども、国土交通省に対して、鉄道
事業法の改正をされる気はないか、伺いたいと思います。