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福田(達)
委員 ありがとうございます。
お聞きしますと、やはり、
ハードの
整備若しくは枠組みの
仕組みづくりというのはあるかと思いますが、私、党の方で
テレワーク推進特命委員会の
事務局長をやっておりましたが、やはり、
テレワークの決め手となるのは、そういう
ハード、若しくは、告知もそうでありますけれども、しっかりと
ソフト面で
テレワークの成果が出るかどうか、すなわち、人の
評価というものをしっかりできるかどうか。どうしても
日本人というのは、目の前にいる方の
仕事の
評価をしやすい、若しくは慣れてきたわけでありますけれども、距離があってもしっかりと人の
評価ができる、このシステムというのが非常に重要になってまいります。
なかなかこれは実は余り踏み込まれていませんで、先般
政府が作りました
テレワークガイドラインにおきましても、いま一つこの辺は弱いと感じております。是非、量としての、人を多く
地方に
移住させる
テレワークも当然でありますけれども、質の向上をしっかりとやっていただく、
地方にとって
意味のある
テレワークというものをやっていただきたいと思います。
また、
地方にとっての
意味という
意味でいうと、せっかく人が移動するわけでありますから、
都心部で磨かれたノウハウ、スキルというものを
地域の
企業若しくは
地域社会の
課題解決に使えるような、そういう
副業、
兼業の
仕組みづくりでありますとか、若しくは
地域においてのニーズに対してそういう
方々のシーズをマッチングさせるようなプラットフォーム、こういうことも
地方創生ではしっかりやっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
さて、そういう
方々が、人が動く中において、じゃ、
地域の状態がどうなのかということについてお話をさせていただきたいというふうに思います。
今日、ちょっと大きめの
資料をお配りいたしました。A3二枚の紙であります。
資料一、二と振ってありますが、この
資料一は帝国データバンクさんと
一緒にちょっと研究をしているものでありますが、
自動車メーカーの
SUBARUさん、これが
日本国内においてどういう
下請構造、
サプライチェーンをつくっているかというものを図示したものであります。
左側の
日本地図にプロットしているのが、一番下が
SUBARU。
SUBARUの場合は、
日本は本社は一社だけでありますが、
ティア1、
ティア2、
ティア3と、上に上がっていく
ごとに
下請構造となっておりますというものを示してありまして、また、右の方には、これは主に、私が
群馬県ということがありますけれども、
群馬製作所という工場があります
群馬県においての
関係を示した図であります。もう一枚、
資料二の方ですが、これは
日本製鉄さんの同じようなことであります。
これについてちょっと話を進めていきたいんですが、
資料一にもう一遍戻っていただきますと、先ほど申し上げましたとおり、
SUBARUさん、
自動車メーカーさんとしては、トヨタさんや何かに比べると大きくはないわけでありますけれども、しかし、それでも
全国で七千社、
ティア3まででも
全国で七千社、
群馬県内でも八百二十六の
事業者がつながっているというところでございます。
特に、この
群馬県の
地図で色が濃くなっているところは、その市町村において
SUBARUとの
取引比率が三〇%以上のところを示しているわけでありますが、特に色濃いところが、これは
群馬製作所のある
太田市でございます。ここにおいては、
太田市全体の
売上高の三五から三七%、これが
SUBARUさんから
売上げを上げているということでありまして、非常に重い
意味を持っている。直接つながる
サプライチェーン以外でも、
波及効果を考えると、
群馬経済、
太田市
経済に与える
影響は、
SUBARUさんは非常に大きく持っているというふうなことが分かると思います。
一方で、
世界的に進んでいます脱
炭素化、若しくは
EVへの
転換ということで、二〇三五年までに
新車販売の一〇〇%を
EVにするというふうに
政府が明示しておりまして、このことは非常に大きな
影響を
地域経済に与えているというわけであります。
エンジン車と
EV車というのは、御存じのとおり
要素技術が異なります。
エンジン若しくは車台という
要素技術から、モーターとバッテリー、若しくは電力、電圧の
制御技術、ここに
要素技術、強みが変わっていく。これから二〇三五年までの間に、この
サプライチェーンにつながっている
事業者は、
EVに
関係する
要素技術に
転換するか、若しくは、今現在持っている
技術というものを新しい
産業に
転換しなければいけないということになるという話になります。
同じ話が、
資料二の
日本製鉄の場合には非常に大きな
影響を及ぼします。
全国でも四万社の
関係会社があって、茨城県、特に、先般、二〇二五年までに高炉を一基閉鎖するというふうな発表がありました
鹿島地域、ここにおいては、先ほどの
SUBARUさんの
影響よりも大きくて、約半分の
売上げが
日本製鉄さんから上がっているという
地域もございます。
先ほどの
自動車産業というのは、そうはいいましても小回りが利く
産業の
集合体でありまして、新しい
産業、違う
産業への
転換もできないわけではないというふうに私は思っておりますけれども、鉄という
世界は非常に大きなものでございます。なかなか特殊化されていて
転換が難しい
産業も、
地域を支えている稼ぎの
中心であります。この
転換というものをしっかりやっていかないと。この
転換をやらないと、
世界の大きな
流れに遅れてしまいます。ですので、この
転換をしっかりとやっていただくということを
政府としては引っ張っていただく必要があります。
そういう点から見ますと、今回
政府が出しております
事業再
構築補助金というのは非常に
意味があると僕は思っております。
政治の場でよく耳にします、支えるというだけでは、これはどうしようもない、しっかりと前に進めていくということを
政治も進めていかなければいけない、そういう局面にあるということがこの図を見ても分かっていただけると思います。
ただ、この
事業再
構築補助金も、ただそこに
施策を出して、さあ
皆さんやってください、そういうふうに言うだけでは届かない程度ぐらいに大きな
転換点を迎えていると思います。
例えば、この
事業再
構築の運用に際しまして、これまでも
地域未来牽引企業というコンセプトを中企庁は出しています。また、災害時には
グループ補助金という
考え方も提示しています。このような
考え方を援用して、
技術や
雇用の面で
波及効果が大きい
案件、若しくは複数の
企業が一つの
グループとなって
事業再
構築に取り組むような
案件、これを優先採択するような
指針をしっかり出していく、そしてリードしていくということが必要かと思いますけれども、
政府の考えを求めたいと思います。