○松平
委員 分かりました。ほかにも
理由があるということは分かったんですが、
大臣の御答弁を聞いていて、結構重点的に、重要視されていたのが、
養父市が一か所だけであったというところをちょっと強く言われていたのかなと。事前のレクでも言われていたというふうに認識しているんです。
そこで、私も調べたんですけれども、例えば漁業生産組合の人数要件の
特例というものがありまして、これは一か所も使われていないのに
全国展開しているわけなんです。
だから、こういう、
特例が使われていなくても
全国展開しているというのは、これについてもニーズの
調査とか
問題点の
調査をしなくてよかったのかなというふうに思っちゃいますし、もっと言えば、
特区でなくても
全国化したというものも三十五件あるというふうに聞いています。なので、この差は何なのかなというところを不思議に思っています。
あと、私、この議論の経緯、不透明なところがあると思っています。
令和二年の十一月十六日の、先ほどのワーキンググループですね、紹介した。そこで
大臣が、
養父市の
取組を
国家戦略特区にふさわしい効果があると大変に
評価されました。
その後、こうもおっしゃっているんです。この資料一の、次の丸で囲ったところなんですけれども、農林水産省におかれましては、本日の議論を踏まえて、この在り方について御
検討いただき、このワーキンググループの場で改めて御
説明いただくようお願い申し上げたいとおっしゃっているんですね。
それで、これだけ
評価されて、じゃ、この議論を踏まえて御
説明くださいとおっしゃっていて、じゃ、次のワーキンググループでどうなったのかというのが、十二月十一日に開催されています、これは資料二としてお配りしているんですけれども、これは
農水省の
大島参事官からの発言、そのまま読みますね。五ページ目のところです。丸で囲ったところ。
そのスタッツを前提とした上で、与党の中でも御議論がございまして、事実として申し上げれば云々ということで、到底認められないという御判断がなされて、それは農林部会の決議にもなっているということでございますという話なんです。そして、その農林部会の決議が、党の中で高いレベルでエンドースされたと内々伺っているところでございますということです。
それで、この御発言があった後、
全国展開という方向ではなくて延長という方向になっているんです。
前回のワーキンググループで
大臣が大変
評価されて、それで
農水省におかれてはこの議論を踏まえて
検討しろとおっしゃっているにもかかわらず、こういう話になって、私もこれを見て、済みません、失礼ながら、
大臣の発言ってそんな軽いものかなと驚いた
部分もあったんですけれども。
これに対して、ワーキンググループの原座長代理が、これは資料の七ページなんですが、この丸で囲ったところ、こうおっしゃっているんです。「私たちは今、
行政の枠組みで議論をしているのだと思います。
法律と閣議決定に基づいて議論している。」それで云々と。「それでやらないと言われるのであれば、なぜしないのかの
説明をきちんとしていただきたい。」そういうふうに原座長代理はおっしゃっているんですね。私、本当に、このことはそのとおりだと思うんです。
議事録をこの後も読み進めましたけれども、この後、この原座長の問いに対する明確な答えというのはないままなんですよね。
このワーキンググループの議事録を見ると、ワーキンググループ内の議論を、
農水省は、与党の反対が強くて難しいという議論で、何か抑えてしまったような印象があるんです。私はこれはどうかと思うんです。
こういうことをなされていると、ワーキンググループの今までの議論って何だったんだという話になってしまうと思いますし、ワーキンググループの設立の
趣旨というのが、そもそも、有識者の
意見を活用するというところだったと思うのに、やはり、こういった形で議論が抑えられると、その有識者の
意見というのが活用できなくなってしまうのではないかなと
懸念があります。
そこで、地方創生
大臣、
坂本大臣にお聞きします。
民間有識者の知見を活用するためにワーキンググループを設置したのに、与党の反対がといって
意見を抑えてしまうのはまずいんじゃないでしょうか。ワーキンググループの
趣旨を没却するのではないか。どう思われますでしょうか。