○堀越
委員 ありがとうございます、次回改定時のところにまで踏み込んでいただきまして。
確かに、エシカル消費というと多岐にわたるというのは、これはもう私も承知しているところであります。動物福祉のことだけではなくて、
環境への配慮、このリーフレットの裏面にある、まさに、ちょっと
理事会で提示していないのでここで提示させていただくのは差し控えさせていただきますが、こうした配慮というのは非常に重要なんですね。
その
観点から申し上げると、
消費者庁として、この
委員会もエシカルでないといけないなというふうに私は思うんです。マイボトルの方も許可いただいているということでありますが、このペットボトルに関しても、今、プラスチック、リデュース、リユース、リサイクル等々が叫ばれている中で、なるべくこれも削減していかなきゃいけないというふうに、これもエシカルですから。そういった
観点からも、
是非、所属されている
委員の
皆さんもマイボトルを持参していただいて、なるべく消費量を減らしていくという
取組をこの
消費者委員会から発信していただけるとありがたいなというふうに思っています。
このリーフレット、見させていただきますと、一番上の冒頭の見出しなんですが、「あなたの消費が世界の未来を変える」と書いてある。これは本当にすばらしいものだと
思います。逆を言えば、私たちが日頃得ている豊かさというのは誰かの犠牲の上に成り立っているんだということを認識するということから、私は全てが始まるんだと思っています。大前提なんだというふうに思っています。
私たちが日頃着ている衣類が、例えば、生産されている過程の中で児童労働につながっていないかであるとか、あるいは、子供が危険な染料に素手で手を突っ込んでそれを染めなきゃいけないというような、そういう
状況にやはりつながっているという現実もありますし、バングラデシュのダッカで洋裁工場が、ビルが振動によって倒壊をして多くの命が失われたという事件もありました。
自分たちが得ている豊かさがそうした人たちの犠牲の上に成り立っているということを認識した上で、では
自分たちが心地よい選択肢を取ろうじゃないかというのが私はエシカル消費だというふうに思っています。
また、昨今では、
自分たちが食べている食べ物が森林破壊に実はつながっていたり、そこで森林を破壊されることによって原住民が自殺に追い込まれる、そういうような事態もまさに発生しています。当然ですけれども、アマゾンの森林火災を含め、森林破壊というのは生物の多様性を大きく損なうものでありますし、温室
効果ガスの削減が求められる、そういう
状況の中でCO2の大事な吸収源である森林が失われるということは、私たちもその気候変動の影響を受けることにもつながりますし、当然、私たちが得ている豊かさの影響によって、発展途上国の国々の人たちが悪影響を受けるということが実際起こっているわけです。
つまり、私たちが豊かさを一方的に受けているだけで、負の部分だけを誰かに押しつけるということが実際起こっている。
私の友人に藤原宏宣という男がいまして、バングラデシュのスラムの子供たちに食べ物を届けるという、フードギフトということをやっています。学校を建設して、何とかして教育を受けて、そしてそこで貧困の連鎖から抜け出そうとする、そういう活動をしています。
その彼は、全て私たちが得ている豊かさがこういうスラムの子供たちにつながっているんだということを
皆さんに知ってもらうために、日本
全国を飛び回りながらいろんな
お話会をやっています。
影響もたくさんあります。それによって、分かりました、私もこれからエシカル消費をやっていきます、そういうふうに切り替えている、意識を持たれている
国民の
皆さんも多いですし、今回のコロナの渦中からも、やはり、時間が空いて、
SNSやインターネットを通じて、
自分たちがどんな生活をしていきたいかということについてちゃんと向き合うような
方々も増えています。そんな中で、
環境のことであるとか、あるいはアニマルウェルフェアのことであるとか、食の安全であるとか、そういったことに関心を持っておられる
方々も当然多くなってきているんですね。私のところにもそういう声がたくさん届いています。
そんな中で、当然、この動物の件においても、ひどい扱いを受けている動物たちを生み出さないために、例えば平飼いの卵を選ぼうじゃないかとか、あるいは、豚が飼育されている過程の中で、いわゆる妊娠ストールという、母体がもう全く動けないようなそういう
状況の中で子供を産む、身動きが取れないようなそういう在り方はおかしいんじゃないかというような動きも、これもたくさん声としては出てきています。
そんな中、放牧等々も、例えば広げるために、
消費者側からスーパーへ、例えばアニマルウェルフェアに配慮した商品を扱ってくださいというアクションを、私も、友人であります安藤志穂美さんという、畜産のレスキューをやっていらっしゃる方なんですが、ハッシュタグ
消費者というアクションを今展開しているところで、結構多くの
方々がそれに参加をしていただいていて、
消費者側からスーパーにお願いしますということでお願いをすると、スーパー側もちゃんと扱ってくれるようになっているんですね。なので、
消費者についても、動物ということは、このつながりというのは大事なトピックスになってくるんだと
思います。
そんな中で、まさに「エシカル消費ってなぁに?」というこの普及啓発のチラシの中に、動物福祉、アニマルウェルフェア、動物に配慮、そういった言葉が入っていないのは、これはやはりちょっと
消費者庁のリーフレットとしては不十分になるんじゃないかなというふうに
思いますので、
是非、先ほど
お話しいただきました、次期改定に向けては取り組んでまいりたいということを
お話をいただきました。
昨今、元農林水産
大臣が鶏卵業者からお金を受け取ってしまったというのがあります。これは、アニマルウェルフェアの世界潮流に、養鶏、鶏卵業者がやはり乗っかっていくことが難しくなってきてしまったということだと思っています。だから、これは国としてアニマルウェルフェアを
推進していれば、そうした追い込まれることはなかったんだと
思います。
生産者にばかり負担をかけるのは、確かにこれは難しいんです、大変だと
思います、当然コストもかかりますから。そこで大事になってくるのは、やはり、
消費者が選ぶということ。エシカル消費、非常に重要だと
思いますので、その辺りに対して
大臣の御見解を
最後伺って、終わりにしたいと
思います。