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麻生国務大臣 やはり、今、
新型コロナというものの感染
拡大によって、これは
日本だけじゃなくて
世界中非常に大きな
影響を受けたんだと思っておりますので、それに
対応するために、まずは
経済というものを活性化させるというのを優先せざるを得ないということで、これは
各国一斉に
財政出動というのをやり、戦後一回も
財政出動をやったことがないドイツも
財政出動に踏み切るということにまでなりました。
日本としても、
経済というものと同時に、我々は他国に比べて
財政の今の
状況は厳しいというのは御存じのとおりでありますので、私どもは
財政再建と両方をうまくやっていかにゃいかぬ。ある意味、二律背反するところはあるんですけれども、それを両方やっていかねばならぬというので、この約七、八年間、その
方針を貫かせていただいて、少なくとも新規
国債発行は十二、三兆減らすところまで行っていたんですが、今回で一挙にぼんとまた、元のもくあみ以上に悪くなっておりますので、そういったもので、私どもとしては、きちんと
対応しながらそっちもやらねばならぬというのが我々の置かれておるところであります。
加えて、今、
日本の場合は、
少子高齢化に伴いまして生産年齢人口というのが今後減ってまいりますので、そういった意味では、そこのところも
対応していかなきゃいかぬということだと思っておりますので、普通の
状況より更に厳しい
状況を覚悟しておいてやらねばいかぬと思っております。
ポストコロナという言葉がよく言われますけれども、まだよく見えてこない。人は
ポストコロナと言いますけれども、それはどういう
社会か、よく見えていないんですが、今までと同じものではないのではないか。例えば、リモートなんという、機械のおかげで、随分、
生活というか働き方が大幅に変わってきて、一番変化が遅いこの
国会ですら、衆参の
出席は半分でいいということになり、A班、B班とか分けるようになっておるわけですから、いろいろな意味で、
国会ですら変わるほど随分いろいろな
影響が出てきたことは確かだと思いますね。
この
コロナがなかったら、A班、B班なんということはとても
考えられませんから。とてもじゃない。第一、密の極みですから、衆議院なんというところは。ああいうところで、行かせておいて、人様にはみんな密になるな、なるなと言っている衆議院
議員はおかしいんじゃないかと言われて、ちょっと子供に言われて反論ができませんでしたので、私はなるほどなと思っているんですけれども。
いろいろな意味で、私どもとしては、規制の
改革とか
経済構造の
改革とか、いろいろなものをやらないとなかなかうまくいきませんし、間違っても、今のような、
社会保障費が毎年五千億ぐらい伸びていく、本来、ほったっておけば一兆円ぐらい伸びるはずのものを今五千億ぐらいまでに抑えられてはおりますけれども、そういったようなものを
考えて、構造的なものを抱えておりますので、私どもとしては、今回の
財政法を通していただいた後、いろいろなものを更に今まで以上にきちんと
対応していって、やはり歳入
歳出両方の面をきちんとやることと同時に、政治としては、規制
改革とかいろいろな形で、
ポストコロナと言われるようなものに対して、まあ、いろいろな表現が出されていますけれども、そういったような、グリーン化を始め、いろいろなものを一つ一つやっていかないと、私どもとしてはなかなか難しいということを
考えておりますけれども。
いずれにしても、グリーン化が遅れている、遅れていると言われますけれども、先生、やはり、私どもとして、かつて、排気ガス規制のときだって一番遅れていたんですからね、スタートしたときは。三十何年前ですけれども、一番
日本が遅れていると言われたんですけれども、終わってみたら
日本が一番進んでいるということになりましたので。目標をきちんと決めて一斉に
動き出すということができれば、
コロナが終わった後一斉に
動き始めれば、十分にそういったものに
対応できるというのが、
日本の底力として持っておかないかぬ。そういったものができるような規制の緩和であったり
財政支援であってみたりすることもやりながら
財政再建というものをやっていくというような、大まかに言えばそういうことじゃないかなとは思っております。