○
高木(啓)
委員 この
特例がないよりはあった方がいいと思いますし、これを一部であっても活用してもらった方がいいと思います。ただ、この
特例が一〇〇%、本来は使えるべきだというふうに思います。これが、様々な
都市計画の
規制によって、
特例はあるんだけれども、残念だけれども、一部しか使えないと。これは、使えないよりは使えた方がいいんですよ。だけれども、これが本当に、果たしていい姿なのかというふうに私は思っています。
先ほど来申し上げていますが、
一つは
長期優良住宅に対する
面積基準というものがあって、もう
一つはその
容積の
特例というものがあって、そうしたものが様々関わり合いながら、この
長期優良住宅というのは設定をされるわけでありますけれども、
一つ、
問題提起をしておきたいと思うんです。
この
長期優良住宅の
優良という
概念なんですけれども、何をもって
優良なのかということだと思います。つまりそれは、私は、
面積だけではないし、もっと言うならば、
天井高などを含めたその住戸の体積といってもいいのか
容積というのか、そのことだけでもないというふうに思います。
つまり、ここで私は決定的に欠けている
視点があると思っているのは、それを使う
ユーザーの
視点というのがこの
優良という
概念の中に入らないのかということであります。つまり、
ユーザーにとっては、
面積が多少小さくても、ああ、この
住宅はいいな、私の要するに要望に合っているな、こういうものは
優良というふうに、私は、
ユーザー目線でいえばそういうものだというふうに思うんですけれども、こういうことも含めて、もう少しこの
長期優良住宅というものはやはり様々な
視点を加味していただきたい、このように思います。
例えば、私の地元には非常に好評な
マンションがあります。それは
音楽マンションといいまして、防音がすごくしっかりしているので、音楽家の方や
芸術大学の学生や、そうした方々にとってはもう理想的な
マンションだとも言われています。こういうものが
ユーザー目線ということなんだろうというふうに思うわけであります。
もう
一つは、私は、
面積基準の話をなぜ持ち出したかというと、これは実は、例えば
賃貸住宅においては、
経営の面では非常に重要な
視点だというふうに思うからであります。
つまり、
供給をする
事業者の
経営という
視点は、この
長期優良住宅という
考え方には入っているのかどうかということであります。この
経営の
視点、つまり、
供給をする
事業者の
視点というのは、やはり、
社会の
インフラを私は提供しているという
視点でこれは重要なことだと思っておりますし、だからこそ、
面積基準、こういうものについても、しっかりとそれぞれの
地域で検証していくべきだというふうに思うわけであります。
そして、この
供給する
事業者に対して、ただ単にそれは
供給をしているということでなくて、
社会の
インフラを担っているという、その一端を担っているというやはりリスペクトがあるべきだというふうに私は思っています。
つまり、
経営と
居住性のバランスを
考えた
優良という
概念を是非、
国土交通省にも
考えていただきたい、このように思っております。
さて、続きまして、
長期優良住宅の
普及促進には、先ほど言った、
面積基準や
容積率特例だけではなくて、私は、最も重要なことは
都市計画との連動だというふうに思っています。
長期優良住宅の
普及が進むということは、
一定期間において、その場所にその
住宅が存在をし続けることになるというふうに思います。例えば、
都市部においては、
都市計画上に
長期優良住宅の例えば
促進地区のような、そういう
指定が位置づけられてもいいのではないかというふうに私は思っています。
つまり、それは何かというと、例えば、
都市計画道路を造る、あるいは
道路を拡張をする、そうすると、その沿道というのは、全部要するにきれいになっていくんですよ。ですから、そういうことを見越した上で
長期優良住宅を進めていくということであれば、
住宅単体に対する
視点だけではなくて、
都市全体の中で
長期優良住宅がどうあるべきなのかということを、私は、
都市計画的な、つまり、
長期的な
視点に立った、
都市計画と連動した
住宅・
都市政策であるべきだというふうに思うんですが、その点、いかがでしょうか。