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井上政府参考人 荒井先生、御
質問ありがとうございます。
流域治水の捉え方、いろいろな側面があります。場としての
流域というような物の考え方、あるいは主体として誰が関わるのかというようなこと、先生の方からもそういう御指摘がありました。
場でいえば、
河川だけでやっていた
対策というのを面的に広げていくという、分かりやすいことです。主体であれば、今先生御指摘いただいたように、
河川管理者が中心となってやってきたということだけじゃなくて、いろいろな
関係者が関わっていく。今回の
法案もそういうふうなことを意識してやっていると思います。
ほかにも、いろいろな幾つかの観点があります。例えば、インフラの
整備をするということで確実に安全にするということもありますが、これまで、それに加えて避難に生かしていく。インフラと避難というのも実は一体不可分のところがあって、
整備をすれば避難をする時間を稼げるとか、そういうふうなことがありますので、より多くの命を救うことができる。そういった
防災の
情報の伝達とか避難とか、福祉の方々にどうやって御協力いただくか、そういうのも密接不可分です。
それから、もう一つ忘れちゃいけないのは、今日は都市局長も来ていますけれども、まちづくりと一緒にやっていくということがあると思います。まちづくりと
治水、インフラとの
関係というのも、非常にお互い相互作用があるということは、余りこれまでしっかり
対応してこれていなかった。ここをやはり今回の
法改正も含めてさせていただいていく。
ほかにもいろいろな切り口があります。とにかく、今回の
流域治水を進めるに当たっては、いろいろな切り口で、これまでばらばらになっていたもので一緒にやっていけるものがないかということを探ってきております。
その一つが、先ほど先生御指摘いただいた農水省さんとの
関係でもあります。農業用水のダムを使わせていただくということは、こちらとして
治水に使わせていただくということは、やはり御協力いただかなければならないのでお願いに参りましたし、先方の方からも、
治水の
関係で協力する、利水でもまた一緒にやっていこうねということで、今良好な
関係をさせていただいていますし、より積極的に田んぼのダムを活用していただくなど、取り組んでいただいているところがあります。
林業の林野庁も同じように取り組んでいただいています。
厚生労働省もそうです。それから、発電の
関係では経済産業省が今協力していただいていますし、さらに、今度は、カーボンニュートラルとかそういうふうな面で、できるだけあるダムを発電にも活用できるように、
治水にも協力してもらうんですけれども、冬場はどちらかというとダムはそんなに雨が降らないので発電の方で使えるか、これまでなかったいろいろな協力をやっていく。
できれば、
流域治水というのはそういうものも含めて非常に大きな概念で、いろいろな
関係者に御協力いただける
取組かなというふうなことで、私もこれからしっかりやっていきたいというふうに考えております。