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青山(雅)
委員 日本維新の会・無所属の会、
青山雅幸でございます。
本日も、貴重な時間をありがとうございます。
まず、今日も
尾身会長にお忙しい中おいでいただいております。
先日、変異株の
重症化割合について、本当に
重症化しやすくなっているのかについて議論をさせていただきました。私も、その後も今日もずっと調べております。そして、分科会、アドバイザリーボードに出されました資料、四月二十七日に出された資料、
大阪の、藤井先生などの資料な
ども見まして計算しましたけれ
ども、やはり、むしろ全体の
重症化割合は減っておりますし、若い世代においても顕著な変化はございません。
中で一つ気になるのは、変異株の
陽性者だけを取り上げて
重症化について測った資料が一つございまして、
尾身先生がおっしゃったのは多分そこかなと思うんですけれ
ども。
ただ、先生御承知のとおり、抽出検査ですね、今、変異株については。その抽出が無作為抽出ではないと思うんですね、多分。なので、そこら辺でデータに多分若干のマスクがかかっているというか、バイアスがかかっているんだろうなと私は推測していまして、その点、今調べておりますので、またそれについては、来週以降、先生と
是非議論をさせていただきたいと思っております。
今日の
質問に入ります。
まず、資料一、これは前回も配付させていただきました。これをちょっと御覧いただきたいんですけれ
ども、日本の
感染割合、やはり諸外国、欧米に比べれば低い、これはもう事実、動かし難い事実だと
思います。
この第四波のさなかで、これは資料二も御覧いただきたいんですけれ
ども、資料二、これは人口百万人当たりの新規
感染者数です。直近のものです。二〇二一年五月十二日のデータで、アメリカは百万人当たり百八人、イタリア百三十人、日本四十九人です。アメリカの半分、そしてイタリアの三分の一、三分の一とまではあれですけれ
ども、半分以下ですね。
こういう
状況で、世界がではどういうふうに動いているのかという問題があろうかと
思います。
実は、イタリアは本当に昨年の四月などはひどい
状況で、ずっと長いロックダウンとか規制がかかっていた。ところが、日本の二倍以上の
数字のところで、資料の三を御覧いただきたいんですけれ
ども、イタリアは
外出制限を緩和、飲食店も屋外営業可能、
コロナを抑える、こういう
状況になってきているわけです、日本の二倍以上で。
これは別にイタリアだけじゃなくて、イギリスは、最近、ちょっと日本が第四波ということもあって少し上昇してイギリスが下がったものですから、若干イギリスの方が少ないんですけれ
ども、御承知のとおり、もうスケジュールを組んでロックダウンを緩和する
状況に入っております。
アメリカなどは、日本よりも倍あるんですけれ
ども、実は私、ちょっと衝撃を受けたのが、資料四を御覧ください。資料四では、アメリカの消費者物価指数、これは二か月連続ですけれ
ども、急上昇しております。これはなぜかというと、
コロナの
感染状況が収まってきたということで、みんなが外に出るようになった。この間も、ニューヨークのセントラルパークでズンバという踊りを、大きな石の前で
皆さん踊っておりましたけれ
ども、そういう
状況になっております。
日本はなぜ、この欧米諸国に比べて半分しかいないのに、今こういう緊急事態宣言、新たに追加されるような
状況になっているのか、ならざるを得ないのかということなんですね。
そして、それは経済にも大きな
影響を及ぼしておりまして、資料五を御覧いただきたいんですけれ
ども、これは日経の記事でございますけれ
ども、トヨタが二〇二二年度の生産
計画は海外は一割増しにする、ところが、日本は国内分は三%だけだと。本来であるならば、最初の資料一、この
状況から見れば、日本が世界の先陣を切って経済を引っ張っていってもおかしくないんですね。何でこれができないのかという問題なんです。
私はそこが非常に残念で、それは、取りも直さず、これはずっと申し上げているところなんですけれ
ども、資料六を御覧いただきたいんですけれ
ども、これが日本の重症者用病棟の
確保数、それから重症者用以外の病床の
確保数、そして実際の入院数です。これも直近のものです。非重症者用病床が
全国でまだ二万余裕がある。重症者用病床は、直近でも増えたようですけれ
ども、三千余裕があるわけですね。
私は、ここが悔しくてならないのは、これもずっと去年から言っているんですけれ
ども、先ほど宮本議員でしたか、おっしゃったとおり、直近でも、入院したくても入院できなくて亡くなっておられる方がおられるわけです。京都市ですね、二十代、基礎疾患なし、入院したいと言っていた方。関西圏を中心に病床が逼迫しているけれ
ども、要は、
全国で見ればこれだけ空いているわけです。
私、菅
総理がおいでになった健康保険法の改正案のときに、四月の十四日の
数字を出しました。このときの
数字も同じで、
全国では二万空いていて、重症者用病床は、このときは
確保数が四千二百五十三で、九百九十だったわけですけれ
ども、そこから見ると、重症者数は増えましたけれ
ども、
確保病床数も増えましたので、同じくらい空いているわけです。
私、日本というのが本当に、最近、情けない国になってきているのではないかなと残念でならないわけです。よその県の重症者を受け入れる、あるいは国が差配する、そうすれば助かる命を、ここをずっと、言ってみればそのまま放置ですよ。逼迫、逼迫と言って、実際には全然逼迫していないわけですよ。昨年だって四〇%全体でも空き病床があった。
コロナに限ってもこの
状況で、みすみす若い命が死ぬものを放置している。私、こんな国でいいのか、ここにこそ問題があると思うんですね。
一体いつになったらこういう不合理なシステムを解消するのか。もう人災のレベルだと私は思っています。よその県の人の命はどうでもいいのかという話なんですね。そして、それを国が分かっていながら、なぜ放置するのか。都道府県間の調整なんだから、国が乗り出すしかないじゃないですか。
もう一つは、オリンピックの問題もそうです。いろいろなお考えがあるのは分かります。だけれ
ども、オリンピックというのは四年に一度しかなく、今回、一年延びていますけれ
ども、五年に一度です。日本国内のアスリートだけじゃなくて、世界でまさに本当に身を削るようにして努力されてきたアスリートの方たちがいっぱいるわけですね。
私は、日本が本当に、一時のイタリアだとかインドのように、病床がもうあふれていて、廊下にもあふれて、一つのベッドに二人、反対方向を向いて寝ているような
状況ならまだ分かります。資料六のこの
状況であって、これで医療逼迫だと大騒ぎして、自国の
国民を放置している。そして、緊急事態宣言
拡大。緊急事態宣言も、病床数の指標が、
尾身先生がおっしゃっているように、一番今多いわけですから、病床をきちんとやれば、場合によっては回避できる
可能性だってあるわけですよ。無責任に、こういった自国内でできる努力をしないで、オリンピックは返上しろだの何だのというような議論ばかりしている。私は、日本の国力がここまで情けないことになっていることを逆に世界にさらしていると思うんですね。
私は、こういう
数字をきちんと出す、それから、先ほどちょっと冒頭に申し上げた
重症化、変異株のですね、あれも、
政府に出ている資料を計算すれば、実は第一波からずっと下がっているんですよ、
重症化割合。致死率もそうです。そういうのをきちんとやらずに、何かマスコミの扇動的なあおりに任せている。これは
政府の責任だと思うんです。
ここをちゃんと
大臣に、スウェーデンでやっているように、スウェーデンなんかは、病床数の
確保というのは、
陽性率とか入院者数を月ごとに追っていって、今どのくらい必要なのかということをきちんとやって、それを毎日説明しているわけですよ。そういう正しい科学的なやり方に変えるべきだと思うんですけれ
ども、そして、世論全体、あるいは世の中の考え方全体に軌道修正を図るべきだと
思いますが、それについて
大臣の御意見をお伺いしたい。