○長妻
委員 エビデンスがない、
影響は分からない。ちょっと無責任なんじゃないですかね。
九百億減るというのは
政府が認めているわけですよね、
受診抑制がある。しかし、それによって健康悪化、重症化の
影響は分からない、
エビデンスはない。ただ、
大臣が一点おっしゃったのは、平均寿命が延びているから、過去もこういうことがあったけれども、まあ大丈夫なんだ。すごく非科学的なアバウトな根拠ですよね。それで与党の
皆さんいいんでしょうか、本当に。先生、いいんですか。だって、九百億減るわけですよ、
受診控えが起こるわけです。
例えば、審議会でも多くの先生が懸念を示しておられるわけですね。例えば、十六ページ、部会で松原先生という医師会の先生が、一般区分の人が二割になると二倍払うことになります、検査をしたら物すごい
金額になります、そういった二倍になるということでありますので、多くのお年寄りがどう判断するかというと大変心配です。こういうこともおっしゃられて、あるいは、コロナで
皆さん大変不安に思っているときに、追い打ちをかけてそのようなことをするのは適切ではないというようなこともおっしゃられておられるわけですね。
部会では、兼子先生という老人クラブの方は、
窓口負担は応能
負担ではなくて、それを利用する人に対しての
負担の強化、応益
負担の強化であろうと思っております、そういう意味では
保険料の応能
負担が私は基本だと思うと。我が党と同じ案のことをおっしゃっておられる先生方、こういう
方々も多いんですよ。
ですから、九百億減るわけですよね。これによって
影響がないとおっしゃるのなら分かりますよ、
エビデンスも聞きますけれども、その後。
影響があるかどうか分からないで、九百億、
長瀬効果です、
計算上こうです、入院日数がちょろっと減るから心配するな、平均寿命が日本は延びているから、過去もこういうことはあったけれども大勢に
影響はないんだというのは少し無責任じゃないか。与党の
皆さん、そう思いませんか。
私も、相当、がんの専門家の方を含めて、ちょっといいですか、田村
大臣、聞いていてください。(田村国務
大臣「聞いています」と呼ぶ)専門家の方にお話を聞きました、がんの専門医とか地域でお医者さんをやられている方とか。おっしゃっていたのは、なるほどと思いまして、早期発見、早期治療の機会なんですよ。それが七十五以上の人は
現役の方とちょっと違うんですね。
例えば、十ページを見ていただくと、これは
厚生労働省にいただいた
資料ですが、なるほど専門家の
皆さんの
意見どおりだったんですが、健康診断を受けるというのは、
現役の方は大体七割の方が毎年受けている。毎年というか、これは、基礎
調査で、過去一年に健診や人間ドックを受けた人の総数の割合ということで、七割ぐらい。ところが、八十歳以上になると五三%、半分ぐらいしか健康診断を受けていない。
がんの専門家の方もおっしゃっていたのは、七十五歳以上、八十歳ぐらい、
高齢者でがんが早期発見される契機は、やはり、ちょっと体の調子がおかしくて普通と違うということでかかって、念のためにMRIとかCTを撮る、あるいはいろいろな血液検査とかをする、それで見つかるケースが大変多いというんですよ。それが端緒になって早期発見。
なかなか、七十五以上、八十以上の人が健康診断を毎年受けるというそういうことではなくて、そういう意味では、気をつけてくれと私も言われました。何か
高齢者は病院にいっぱい行っているから、ちょっと
負担を上げて病院へ来なくなっても大勢に
影響はない、そういう
現役の感覚で言うのはやめてほしい、そうじゃなくて、それが端緒になって早期発見とかそういうことができるということで、開業医の先生は、やはりかえって高くつくんじゃないか、つまり重症化して緊急入院とか入院日数が長引くというようなことで、無駄な
医療をかけているという
高齢者はいないとその方はおっしゃっておられました。それは医者をひとつちょっとおとしめるような発言だともおっしゃる方がいるんですね。無駄な
医療だとすると、お医者さんは、いやいや、次はもう来ないでいいですよということを言うお医者さんもちゃんといるんだよということもおっしゃっておられる。
つまり、我々の案のように、
保険料の
賦課限度額を上げていくというようなことで、保険の原理は応能
負担も
一つの形でありまして、
保険料で応能
負担、病気の人と病気でない人を区別せずに応能
負担をお願いする。
ところが、今の
政府の案は病気の人だけの応能
負担じゃないですか。病気の人だけ、お医者さんに行く人だけ、
年収二百万円以上の人に応能
負担をお願いする、それでかつ
影響が分からないというのは余りに無責任なんじゃないかということで、
大臣、再度聞きますけれども、九百億減ることで、
調査していただけませんか。過去そういうことがよくあったわけですよね、一割とか二割とか変わったことが。そういうところの
調査、どういう
影響があったのか、これをこの
委員会に出していただきたいと思うんですが、
大臣、いかがですか。