○高木(美)
委員 例えば厚労省では社労士さんにダイレクトにメールを送るとか、そういうこともやっております。というような形で、例えば税理士さんに送っておけば、税理士さんが抱えていらっしゃる団体、また
事業者には届くということもありますので、そうしたことも活用していただきながら、工夫をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
実は、私、党で
デジタル社会推進本部長も務めておりまして、この一年数か月、
コロナ対策事務局長に追われておりましたけれども、今日は
デジタル社会推進につきまして質問をさせていただきたいと思います。
コロナ禍によりまして、
デジタル技術の利用
拡大は加速度を増しております。特に、
デジタル改革関連法が成立をいたしましたので、
デジタル庁の設置に向けましても、秋に向けて急ピッチで進むこととなると思っております。
ただ、そこで解決すべき
課題が多く残っております。そこで、私は、先日、IT業界を代表する方と意見交換をさせていただきました。本
法案では、
デジタル化の推進につきまして、DX
促進税制が盛り込まれておりまして、非常に重要であると思っております。その上で、例えば先端人材の確保、また、データセンター、半導体、こういった、
我が国として
課題解決に向けてもうそろそろ結論を出さなければいけない、
方向性をはっきりさせなければいけないという
課題が残っているというところを
指摘させていただきたいと思います。
そこで、初めに、先端技術を担う
デジタル人材の確保について伺いたいと思います。
この先端技術を担う人材確保、育成が
我が国の
ポストコロナ時代の
経済成長を決定づけるとともに、
デジタル庁の今後、成否の鍵を握ると言っても過言ではないと私は思っております。
そこで、今日は資料を用意させていただきました。御覧いただきたいのですが、これはIT人材白書二〇二〇年版です。「スキルアップ意欲と活かす場」ということで、先端IT従事者と先端IT非従事者、この双方に対しまして、先端的なIT領域のスキルの習得
状況、また今後の予定を尋ねた。その結果、非従事者、いわゆる非先端人材については、いずれの項目についても習得する予定はないという回答が九割に上る結果となった。恐らく、仕事が忙しいからとか、今十分食べていけるからということが多いのかと思います。
次のページですが、スキルアップに関して、非先端人材は先端人材に比べて時間も費用もかけていない。この下の図ですが、例えば職場以外、業務外ではほとんど勉強しない、これが五一・六%という
状況です。また、必要な内容があれば勉強するというのが三二・四%という
状況で、更に下の図でいきますと、どのくらい負担をかけていますかというところで、七一%の方がほとんどお金をかけない、こういう
状況です。
さらに、三ページのところですが、ここでは、スキルアップに向けた勉強に関する
課題ということで、業務が忙しく、勉強時間が確保できない、これが先端、非先端とも多いわけですが、その下、新しいスキルを習得しても、それを生かす場がない、また、勉強の必要性は余り感じない、そしてまた、意欲が湧かないというのがずっと続いております。
こういうデータを見ますと、やはりこれをどういうふうにしていくか。例えば、今
デジタル庁に関しましても、まさにグーグルとかマイクロソフトが先端の技術を提供しよう、また、それを教えよう、持ち込もう、このようにしているわけです。それに
対応できる先端人材の上澄みみたいな方たちが今
デジタル庁に集まっているわけでありまして、そうしたエンジニアの方たちが一万人以上は必要だ、このように言われている中で、人材の供給がこれからも
継続して果たしてできるのか。特に、民間の先端人材は
企業に採用されております。その意味では、もう何としても、この国の先端のIT人材を国を挙げて育成しまして、底上げしていくことが重要だと考えます。
今現場で起こっていることは、お客様から依頼される仕事は増えているというんですね。依頼者が望むのは先端技術、しかし、それに
対応する側は非先端技術者、こうしたミスマッチが生じている。
企業が先を走るのは当然ですけれども、エンジニアが従来型の考え方でいるのでミスマッチになっている。従来のエンジニアが勉強する気がないというのが、最大の
課題だと思っております。
そのための一案ですけれども、例えば、
企業に選抜組をつくって、その方たちにしっかり勉強してもらって、仕事があるとまた忙しくなりますから、仕事は余り与えずに、お給料が取れる、スキルアップの時間を与える、こういうことを進めることも大事かと思います。
ただ、今まで
企業はそうしたことをやってこなかったんですね。どうしていいか分からないというのも今の
状況かと思います。そういうことに対して、何らかの補助、
支援、そしてまた
企業の積極的な
後押しをどういう形でできるか、これはもう国も民間も一緒になって早急に検討すべき
課題だと思っております。
先端人材の育成策について、
大臣の御所見を伺います。