○佐藤(茂)
委員 これは明確に、やはりアメリカがバイデン政権に替わってから大きく流れが変わってきているなという感じはしておりまして、共同コミュニケも、例えば日米首脳
会談なんかまでの流れの中で積み上げてきたものをしっかりと踏まえた、そういう
内容になっているのではないかと思いますので、具体的にどう行動をしていくかというのがこれから問われてくるのではないかな、そのように見ております。
その上で、
G7の
外務大臣会合で議題になりました中で、大きく二点、時間の許す限りお聞きをさせていただきたいと思うんですが、
一つは、
茂木外務大臣が
G7の
会議の中でワクチン、保健の
議論でリードスピーカーを務められまして、
新型コロナによる危機を乗り越えるためには、
G7として、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの考えの下、
途上国を含めた
世界全体においてワクチンを始め治療、診断の公平なアクセスを実現することが不可欠である、そういうことをしてきて、賛同を得、一致を見た、そういうように伺っております。私ども、全く同じ認識をいたしております。
その上で、
茂木大臣が、六月に
日本がGAVIと共催するCOVAXワクチンサミットへの参加及び追加プレッジを
各国に呼びかけるとともに、
日本としての今までの努力、具体的には、約八千万ドル、八十七億円の
支援を決定したこと、これはラストワンマイル
支援ですけれども、ラストワンマイル
支援のために八千万ドルの
支援を決定したこと、さらには、
新型コロナ危機
対応緊急支援円借款の枠を最大五千億円から七千億円に拡充することを表明されました。
G7でこの
分野について
日本が
議論の
リード役を務めて相応の貢献を表明されたことを私は高く評価をしているところでございます。
その上で、昨晩、COVAXワクチンサミットについて、六月二日にオンライン
会議で開催することを正式に決定されて、菅総理及び
茂木外務大臣が
出席予定であるということが発表されました。
私は先月の四月二十一日の
外務委員会でこのことについて御
質問をさせていただいたときに、
茂木大臣は、一番大きな
課題というのは資金ギャップをどうしていくかということになってくるんだと思っている、そういうふうに御答弁をいただきました。
実は、今週初めの五月の十日の月曜日に、GAVIのセス・バークレー事務局長及びCEPIのリチャード・ハチェットCEOと、我が国の山口那津男代表を始め我が党の代表メンバー数人でオンラインで
会議をさせていただき、私も参加をさせていただきました。
そのオンラインの
会議において、私の方からは、
外務省に成り代わりまして、先ほど申し上げました、
茂木外務大臣が
G7の
大臣会合において
議論の
リード役を務めてワクチンサミットへの参加及び追加プレッジを
各国に呼びかけたこと、さらには、その前の日米首脳
会談においても菅総理やあるいはバイデン大統領もCOVAXへの
支援を行っていくことを合意したことなどを紹介させていただきました。
GAVIのセス・バークレー事務局長は、二点言われておりました。
一つは、
新型コロナの流行を収束させるため、
途上国での
コロナワクチン普及が欠かせないこととした上で、
日本に対して大変感謝をしておりました。昨年九月に
日本が
各国に先駆けてCOVAXにいち早く参加を表明したことで、かつてない
世界的な
協力が進んでいる、
日本は
感染症の解決に対して大変大きなリーダーシップを発揮してくれている、こういう感謝を述べられた上で、その上で二点目に言われたのが、やはり、年内から二〇二二年の初頭までに九十二の低中所得国の人口平均で三割にワクチンが行き渡るようにするためには、十八億回分のワクチンを購入し輸送する必要がある、これを達成するためには二十億米ドルの資金が必要であると。
この六月にCOVAXワクチンサミットを
日本が共催していただけるのは大変うれしく思っているけれども、我々としては、既に二億米ドルを拠出していただいている共催国の
日本がAMCに対して今回大変大幅な増額拠出をしていただければ幸甚である、これが彼らの言いたい二点目でございました。
今、二〇二一年末までに合計八十三億米ドルの資金が必要であって、約十七億ドルが不足しているというように言われております。現在、COVAXファシリティーのAMCに対する
各国のプレッジ額は、アメリカの二十五億ドル、ドイツの九・七一億ドル、続いてイギリスの七・三五億ドル、そこから大分引き離されて
欧州委員会、スウェーデン、そして
日本の二億ドルと、
日本は今、
世界第六位でございます。
この六位という順位が
日本の国力としてふさわしいのかどうかというのは
議論のあるところでございますが、いずれにしろ、COVAXワクチンサミットの共催国として、また、
G7各国に追加プレッジを呼びかけられた
立場から、資金ギャップを埋めるために、また必要な資金目標を達成するために、やはり今回は、
各国プレッジ額に引けを取らない大幅な増額拠出を、共催国にふさわしい額をしっかりと拠出すべきではないかと私はお訴えしたいと思うんですけれども、
外務大臣の所見を伺っておきたいと思います。