○
茂木国務大臣 二月の一日にミャンマーでクーデターが発生をして二か月以上がたつというところでありまして、平和的なデモに対する暴力行為、残念ながら、鎮静化に向かうのではなくて、より過激化している、こういう状況だと思っております。
三月の二十七日、国軍記念日、ここでもお話ししたかもしれないんですが、
一つやはりこのタイミングというのは注意をしなければいけないということをずっと私は申し上げてきたんですが、残念ながら、二十七日に、国軍、警察、
各地で市民デモに対して実弾等で大規模な鎮圧を行いまして、
現地報道では少なくとも百十四人が死亡し、これは、クーデター発生後、一日では最も多い数字になったと承知をいたしております。
改めて、これまでにお亡くなりになった皆さんに心からお悔やみを申し上げ、多くの御家族の皆さん、そして関係者の皆さんにもお見舞いを申し上げたいと思っております。
こういった状況を受けまして、その翌日、三月二十八日に、クーデターの発生した二月一日に続いて二回目の
外務大臣談話を発出したところであります。また、三月二十七日には、
日本を含みます
各国の参謀長等によります共同声明も発出いたしました。
詳しい内容は申し上げませんが、
外務大臣談話でも、
日本政府は、
国際社会の度重なる呼びかけにもかかわらず、ミャンマーで多数の死傷者が発生し続けている状況を強く非難をしております。ミャンマー国軍、警察による市民への発砲や被拘束者に対する非人道的な扱い、報道
活動に対する厳しい取締り、これは、
民主主義の
重要性を唱えるミャンマー国軍の公式発表と矛盾する行動であると考えております。
また、今、少数民族、これに対する様々な攻撃というのも行われておりまして、どういった形でまず事態を鎮静化させていくか、その方向に持っていくか、これが極めて重要であると思っております。同時に、対話の糸口というのを探っていかなければならないと思っております。
海外との対話、それも大切なことでありますので、阿久津先生始め御尽力いただいていることに対して感謝を申し上げますが、恐らく最終的には、ミャンマーの国内において対立する人たちの対話というのを行うことによって、どういう解決の着地点が見出せるのか、こういった方向性を見出し、それを
国際社会で後押しをしていく、こういう方向が必要だと思っております。
鎮静化をしながら対話、こういったものをどう見出していくか。なかなか難しい問題だと
思いながら、
日本としても、恐らく、
ASEANの国々はそれぞれがパイプを持っているわけでありますけれども、それ以外では一番これまでもミャンマーの民主化プロセスに対して大きな支援をしてきた国でありまして、これは、
政府だけではなくて、民間も含めて様々なチャネルを持っております。そういったチャネルも生かしながら、今申し上げたような方向に向けて、働きかけであったりとか、またいろいろな形のやり取りといったものを続けていきたいと思っています。