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屋良委員 その時々の安保
環境のことを
説明なさいましたけれども、先生、東京の上空の管制権を米軍がずっと握っていて、もう戦後七十六年たっているんです。安保
環境は、その時々、様々変わったはずですよ。だけれども、同じような状態がある。
この写真で御提示している
状況ですよ。東京のビルを縫うように
アメリカ軍のヘリコプターーが飛行する。それから、この右下ですけれども、これですね、沖縄で銃を持った兵士が、これは海兵隊ですけれども、民間道路で行軍をしているんですね。行進をしている。このようなことがずっと放置されている。
東京上空、管制権、
アメリカ。こんな首都が世界のどこにあるんでしょう。これをずっと放置しているということは、非常に私は問題だと。皆さん、問題意識は共有されると思いますけれども。
今御
説明にありました
環境補足
協定なり、補足
協定ですけれども、例えば
環境補足
協定でいえば、基地の周辺で
環境汚染が確認されて、それが基地由来であるという蓋然性が高いにもかかわらず立入調査ができないという
状況がずっと続いていて、
環境汚染がずっと続いているというようなこともあります。様々そういった問題を細かく言えば、もう時間が全然足りないんですけれども。
それで、お配りした
資料の裏面をちょっと御覧いただきたいんです。ここを実はじっくりここで御
説明したかったんですけれども、もう時間が迫ってきておりますので、ざっと
説明させていただきますと、この左上は、航空機事故、イタリアと
日本で起きたときのその後の対応の違い。
イタリアでは、事故現場の空域を廃止したんですよ。低空飛行訓練をやっている航空機が事故を起こした、これは皆さん、もしかしたら御記憶にあると思いますけれども、イタリアのスキー場で、一九九八年、ケーブルを切っちゃって、ケーブルにつり下げられたゴンドラが谷底に落ちちゃって、それで二十人が、観光客、スキー客が即死しちゃった、皆さんお亡くなりになったという大きな事故がありました。その事故の後に、イタリア軍は、国防省は、その空域を全面廃止したんですね。それと、低空飛行の高度を引き上げた。イタリア軍司令官が各
アメリカ軍のパイロットに対して飛行許可を毎度毎度出すことになった。その飛行計画を認められなければイタリア軍は飛行を拒否することができるというふうな制度を改めてつくったんですね、この事故をきっかけに。
しかし、沖縄ではどうでしょう。普天間飛行場の隣にあります沖縄国際大学でヘリコプターが落ちたんだけれども、普天間の
状況は全く変わらず。オスプレイが
配備されました。低空飛行もまだまだ変わりません。そして、小学校のグラウンドにヘリのドアが落下しました。
日本政府がやったことは、シェルターを設置したということなんですね。この違いです。何でこんな違いが起きているんでしょう。
もう
一つ、低空飛行の問題なんですけれども、右上の表ですけれども、低空飛行
情報というのを
アメリカ軍はイタリア軍に毎度毎度連絡します。イタリア軍は、イタリア航空局にそれを通知します。イタリア航空局は、航空
情報、ノータムとして一般のパイロットに通告するんですよ。そして、みんなで気をつけましょうねと。低空飛行、なかなか極限を想定した飛行が、空軍のパイロット、海兵隊のパイロットがやっていますよ、だから気をつけましょうというふうな
情報を一般に提供するんです。しかし、
日本の場合はどうでしょうか。そういった
情報も全然提供されていない。
しかも、低空飛行空域がどこにあるかも
日本では明らかにされていない。
日本側の解釈によると、公共の安全に
アメリカも配慮しています、
アメリカも
日本の航空法に準じて活動しているはずですから安全は確保されていますというふうな一方的な解釈を、それを国民に押しつけているというのが
状況です。イタリア軍とのこの違いですよ。イタリア軍はもうシステム化している。右下のこの地図ですけれども、この赤く塗られた
地域が、低空飛行を
アメリカ軍とイタリア軍が行っている空域です。こういったものも全て明らかにされております。
こういった違いが、やはり、どうしてこういうふうなことになっているのかということが、もう戦後この方ずっと疑問であります。
しかも、基地の負担が集中している沖縄においては、そういった違いの中で、非常にあえいでいるというか、被害をまともに受けているというふうな
状況なんです。
これは、やはり国として、独立国として、しっかりとした形をつくる、しっかりとした仕組みを
アメリカ側と
交渉してつくっていく、そういった努力が私はとてもとてもほかの国々と比べて足りないのかというふうに言わざるを得ません。
安全保障環境がいろいろ違うというふうな御
説明もありますけれども、過去、もう戦後七十六年、この長いスパンで
考えた場合、どれだけ前進したのか、どれだけ変わったのか。その都度
安全保障環境というのは変わっております。その時々にどれだけ努力したかということの違いじゃないでしょうか。
イタリアとかドイツでは、NATO
地位協定があって、もう
一つ、その国々が基地をどのように提供するかという……(
茂木国務大臣「
質問しないと時間終わっちゃうよ」と呼ぶ)ああ、今終わりました。
済みません、では、その違いがなぜ起きているのかということを、総括的に、
大臣、お答えいただければ。お願いします。