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上野通子君
総理、ありがとうございます。
日本版SDGsがまさに
総理の政治理念であり、また、今、
国民の
皆さんにSDGsをしっかりと取り組んでいくという力強いメッセージ、ありがとうございました。
次に、ここからがウエルビーイングについての御質問になりますが、まず
経済指標と国の成長
戦略とウエルビーイングについて、西村
経済再生担当
大臣にお伺いします。
ウエルビーイングという言葉を御存じでしょうか。恐らく、今この状態は
皆さんお疲れになっているのでウエルビーイングではないと思いますが、
日本ではより良く生きるとか幸福とか訳されていますが、実は私たちが感じる幸せには二つの種類があります。
一つはハピネス、これは感情的な幸せな状態、余り長続きはしない幸福のこと。もう
一つはウエルビーイング、これは身体的、精神的、社会的に良好な状態のことで、長続きする満足や幸せのことです。
そもそも、人間が幸福であり健康であり、福祉を享受することができること、そのことを大切にする考えがウエルビーですが、現在、世界中でウエルビーイングという概念が注目されています。
例えば、アイスランドのカトリーン・ヤコブスドッティル首相が、
経済成長の指標にとらわれない環境や家庭を重視する
予算編成を各国
政府に呼びかけました。そして、英国スコットランドのニコラ・スタージョン自治
政府首相や、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相も共鳴し、この三名とも女性の首相ですが、いずれもウエルビーイング
政策の
推進を掲げ、昨年五月、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は、いち早くウエルビーイング・バジェット、幸福
予算を発表し、国の成功は
経済面からのみ測れるものではないとし、
予算の焦点を
経済財政政策のみではなく、他の事項に拡大しました。
資料四を御覧ください。
この資料はニュージーランド
財務省作成のダッシュボードですが、未来を見据えた資源として四つのストック、現在の幸福を測る物差しとして十二の分野と三十八の指標が定められています。二〇二一年には見直しと更新を行うことが既に予定されているようで、このように幸福
予算は今後もニュージーランドで継続していくようです。
成長
戦略において生産性向上やマーケットシェア拡大を目指すことも重要ですが、成長
戦略の究極の目的は生活の質を改善すること、まさにウエルビーイングを実現していくことではないでしょうか。
一方で、
日本はどうでしょう。今後、ウエルビーイングの視点を入れながら我が国の成長
戦略を考えていってはいかがでしょうか。
経済再生担当
大臣にお伺いします。