○
政府参考人(
山口英彰君) お答えいたします。
今
先生から御
指摘がございましたように、
改正漁業法につきましては、ちょうど二年前に
法案の成立をさせていただきまして、本年十二月一日から
施行ということになっております。
改正漁業法の
内容につきましては、この
資源管理、新たな
資源管理のシステムを
導入するなり、また沿岸
漁場の
漁場利用の在り方についての見直しをするなり行っておりますところでございまして、本
法案との
関係におきましては、密漁対策について、全国で組織的かつ悪質な密漁の対象となっておりますナマコ、アワビ等の
特定水産動植物について採捕禁止違反の罪を新設して、三年以下の懲役又は三千万円以下の罰金の刑を科すなど
強化をしたところでございまして、浜辺で違法に採捕した場合にも罰則の対象となることでございます。
このような
改正内容につきましては、浜の利用者からの求めに応じたものも含めまして、
水産庁職員が
現場に出向く形で三百回以上にわたる
説明を行ってきたところでございます。
この中で、特に密漁の
関係につきましては、これは広く一般を対象にする必要がございましたので、
水産庁ホームページに密漁対策のコーナーを新設したところでございます。また、アニメとコラボいたしまして、遊漁者向けのパンフレットの
作成をし、また沿岸密漁対策のパンフレット、ポスター、クリアファイルの
作成や配布をしております。さらに、遊漁者の皆さんがよく読まれる釣りの新聞や雑誌、またテレビ番組等を通じた啓発を行うなど、国民に幅広く周知が図られるよう行っているところでございます。
なお、今お話がございました
改正漁業法による漁獲可能量の設定等に当たっての
漁業者や団体の意見を聴くというお話、附帯決議の
内容でございます。これについては、先ほど申しましたように、
改正漁業法の
内容等については三百回以上の
説明会を行い、周知を図ってきたところでございますが、実際にTAC
魚種の漁獲可能量を設定する、こういう手続を今進めているところでございます。
法
施行後から開始する漁期から新たな
管理を開始することになっておりまして、特に現行のTAC
魚種、八種、八
魚種ございましたが、これについては、既に
資源管理方針に関する
検討会、いわゆるステークホルダー会合と呼んでおりますが、これを実際に開催いたしまして、
現場の
漁業者の意見を十分に聞きながら、理解を得ながら一歩一歩進めているところでございます。
一つの
魚種当たり大体二日から三日会議を開催いたしておりまして、かつ一回の会議でまだ御了解が得られない場合は二回開催するという形で、丁寧な
説明をしているところでございます。
これに加えまして、これから新たなTAC対象
魚種の
検討をしていかなければいけないわけでございますが、これについては、
水産政策審議会の下に専門家や
漁業者も参加した新たな部会を設けまして、資源評価結果や
水産庁が
検討している
内容について報告し、また水産資源の特性や採捕の
実態、
漁業現場の感覚など幅広い範囲での意見交換を行い、論点や意見を整理することとしております。
さらに、こういった公式の会合とは別に、
漁業者等の要望に応じまして浜ごとの
説明会についても引き続き行うこととしておりまして、
漁業者の理解と協力を得た上で
検討を進めていきたいと
考えております。