○須藤元気君 今後、新型コロナウイルスがどうなっていくか分からないので、万が一に備え、漁師さん
たちを、保障をしっかり守っていただければと思います。
次に、魚食の普及に向けた方策について
伺います。
世界の魚介類の消費量は過去半世紀で二倍と増えていますが、一方で
日本は、二〇〇一年度には消費量が四十・二キロあったところ、昨年、二〇一九年度には二十三・八キログラムまでに減っております。中ぐらいのアジですと、百匹ぐらいですか、年間。世界は上昇傾向にあるのにもかかわらず、
日本の消費量がここまで減少傾向にあるのはなぜでしょうか。
本年三月の
農林水産省の
調査の中に、肉類と魚介類のどちらをよく購入するかという設問がありました。その中で、魚介類をよく購入するという人にその理由を聞くと、健康に配慮したからが七六%、魚介類の方がおいしいから、五二%となっており、健康志向がうかがえます。
一方で、魚介類を余り購入しないという人にその理由を聞くと、肉類を家族が求めるからが四六%、魚介類は価格が高いからが四二%、魚介類は調理が面倒だからが三八%となっており、そのほかに、肉類の方がおいしい、食べたい魚介類が売っていない、魚介類の調理方法を知らないなどがあります。魚屋の店主としても、なるほどと思いました。
確かに、私の周りでも肉を好きな人が多くて、二十九日は肉会というのをやったりとかしております。また、共働き世帯、単身世帯、高齢者世帯が増えると、手間と時間の掛かるこの魚介類の調理が難しくなることも
理解できます。
このような情勢を踏まえ、水産庁はファストフィッシュという
取組を行い、魚介類を手軽においしく食べられる商品や食べ方を募集し、広めています。お配りした資料にいろいろとこのファストフィッシュの商品が並んでいるんですが、例えば四番のきざみあかもくスタンドパックとか、たたきめかぶスタンドパック、アカモクとかメカブって結構とろっとしているので、お皿に移すときに結構難しいんですよね、量を取るのとか。しかし、スパウトチューブなので、すごく衛生面もいいですし、食べたいときに食べたい分だけ使えるというので、これはいいアイデアだなと思いました。
アイデアといえば、あと、ニューヨークのマンハッタンで博多料理店がめんたいこを売ろうとしたときの話があるんですが、アメリカ人は基本的に生の魚は食べません、食べる習慣がありません。ですので、メニューに生ダラの卵と書いたときは気持ち悪がられて全然売れなかったそうです。そこで、どうやって売ろうかと
考えたところ、多くのニューヨーカーがフランス料理をリスペクトする傾向が強いということに気付いて、そのめんたいこのネーミングを博多スパイシーキャビアって変更したら、すごく売れたらしいです。
ですから、同じものでもやはり視点を変えるだけで魅力的になったり、逆にこの魅力が半減してしまうこともあります。
ですから、このファストフィッシュのような
取組をもっとゲーム性を高くして推進していくことにより、これまでと違う
日本の魚の価値が生まれるのではないかなと
考える次第です。
そして、あとは、やはりおいしいお魚料理を食べた経験が次にまた食べたいという原動力になります。まずは、日々の食卓においしい魚介類が上ることは重要だと
考えます。よくウニが苦手だという方いますけれども、あれ多分、恐らく小さい頃にミョウバンたっぷりで古くなったウニを食べたからだと思うんですよね、ミョウバンの味がする。でも、新鮮な特に塩水ウニとか、あれ物すごくおいしいですよね、済みません、この新鮮でおいしいものを届けるということは重要だということです。
そして、もう
一つ、やはり調理することの楽しさを知ってもらえたらと思います。私は、自分のお店、夜立つことほとんどないんですが、魚さばくことが好きなので、
国会に来る前、魚屋に寄って仕込みだけやってくるときがあります。もちろん、今日は仕込みやっていないんですけれども。国民の
皆さんもこの新型コロナの対策として、在宅時間が増えて家族で料理する機会が増えていると聞きます。これを機に魚をさばくところから始めようということをもっと呼びかけていきたいと思います。特に子供
たちに親しんでもらいたいと思います。小学校、中学校の子供
たちにもこの魚をさばくこと、料理すること、そんな楽しい経験をさせてあげる機会を設けられたらいいなと思っています。
ちょっと話長くなりましたが、もっと
皆さんにお魚を食べてもらうため、将来を担う子供
たちへのアプローチを含め、どんな方策を講じていく方針か、お
伺いいたします。