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国務大臣(平井卓也君) お答えさせていただきます。
委員の問題意識は私、同じでございまして、
デジタル庁は基本的にアジャイルガバメントを目指しています。結局、何が足りなかったかというと、
国民側から見たユーザー目線の開発というのを今までやっていなかったんですね。このサービスを提供する側の論理でいろんなものをつくってしまっていたというところがまず一番の問題だと思います。
なので、
国民の声を随時取り組んでいく仕組みを導入したいと考えていて、現在、デジタル改革に係るアイデアや御
意見をウエブ上で広く募集して、政策立案に生かすためのツールとしてデジタル改革アイデアボックスを設置しています。これを
デジタル庁でも継続していこうというふうに考えていて、ここで投稿されたアイデアとか御
意見というのは非常に鋭い
指摘もありまして、また、その投稿者と私の間でフルオープンの
意見交換を行う場も用意しています。
そんなようなことを考えると、いかに
国民の声を聞いて、特にUI、UXというのは後回しになっていたところを、こここそまさにアジャイルの開発の仕方が非常に向いていると思うんですけれども、この縦割りの問題というのは、最終的に、この間の私の所信の中でも言わせていただきましたが、要は、
国民側から見ると、そのサービスがどの
省庁のことかというのは余り
関係ないんですね。要するに、困っていることに対して国なり自治体が
対応できたらいいというふうに思うんですが、そういうふうなデザインになっていないので、徹底的な
国民目線に立ったデザイン思考で、
国民が恩恵を受けられるような社会を目指すということを考えています。
UI、UXの専門知識を有するスタートアップ
企業との
連携とか
民間人材の採用も併せて利便性の向上を実現すると。それをやろうとしたときに、今の各
省庁が個別につくり込んでしまったものの改修ではやっぱり不可能なところもあるんですね。そこで、
デジタル庁が
省庁横断でいろいろなもの、要するに国や
地方を通じたシステム構成の全体像、アーキテクチャーを整理して基本方針を策定し、そして国や
地方、準公共部門等の情報システムを統括管理して、ケース・バイ・ケースですけれども、重要なシステムについては
デジタル庁自らが整備するということで考えています。
そういうことで、縦割りの打破というのはその手段として一つあるんですけれども、それを目的につくったということではなくて、徹底的に、
国民にとって何がいいシステムであって、それをつくるためにどうしたらいいかということで
デジタル庁が誕生するというふうに考えております。