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2021-01-15 第203回国会 参議院 議院運営委員会 閉会後第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    令和三年一月十五日(金曜日)    午後二時三分開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         水落 敏栄君     理 事                 高橋 克法君                 長谷川 岳君                 山下 雄平君                 森本 真治君                 吉川 沙織君                 竹谷とし子君                 東   徹君                 浜野 喜史君                 倉林 明子君     委 員                 岩本 剛人君                 加田 裕之君                 清水 真人君                 本田 顕子君                 三浦  靖君                 宮崎 雅夫君                 山田 太郎君                 渡辺 猛之君                 木戸口英司君                 鉢呂 吉雄君                 横沢 高徳君                 高橋 光男君                 安江 伸夫君                 石井  章君                 田村 まみ君         ─────        議長       山東 昭子君        副議長      小川 敏夫君         ─────    事務局側        事務総長     岡村 隆司君        事務次長     小林 史武君        議事部長     金子 真実君        委員部長     金澤 真志君        記録部長     鈴木 千明君        警務部長     大蔵  誠君        庶務部長    加賀谷ちひろ君        管理部長     伊藤 文靖君        国際部長     三澤  康君    裁判官弾劾裁判所事務局側        事務局長     松本 智和君    裁判官訴追委員会事務局側        事務局長     中村  実君    国立国会図書館側        館長       吉永 元信君        総務部長     片山 信子君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○参議院国立国会図書館裁判官弾劾裁判所及  び裁判官訴追委員会令和三年度予定経費要求  及び令和二年度予定経費補正要求(第3号)に  関する件     ─────────────
  2. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。  参議院国立国会図書館裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会令和三年度予定経費要求及び令和二年度予定経費補正要求(第3号)に関する件を議題といたします。  事務総長説明を求めます。
  3. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) まず、令和三年度予定経費要求について御説明申し上げます。  お手元資料一枚目及び二枚目を御覧ください。  本院の要求額は四百十六億三千二百万円余でございまして、前年度と比べ九億四千三百万円余の増額となっております。その理由は主に昨年の歳費法改正による議員歳費月額削減が本年四月までであること及び退職予定職員数の増に伴い退職手当増額となることによるものでございます。  要求事項のうち、国会権能行使に必要な経費は、議員歳費議員秘書手当等議員秘書関係経費のほか、議員会館維持管理運営費等でございまして、要求額は二百三十九億九千三百万円余でございます。  参議院運営に必要な経費は、職員人件費事務費等でございまして、要求額は百六十一億円余でございます。  参議院施設整備に必要な経費要求額は十五億三千三百万円余でございます。  国会予備金に必要な経費要求額は五百万円でございます。  次に、お手元資料三枚目及び四枚目を御覧ください。  国立国会図書館要求額は二百二億三千六百万円余でございまして、前年度と比べ一千九百万円余の増額となっております。これは主に退職手当等人件費増額となることによるものでございます。  要求事項のうち、国立国会図書館運営に必要な経費は、人件費等でございまして、要求額は百一億八千四百万円余でございます。  国立国会図書館業務に必要な経費は、国会サービス経費情報システム経費等でございまして、要求額は七十七億百万円余でございます。  科学技術関係資料収集整備に必要な経費要求額は十一億四千九百万円余でございます。  国立国会図書館施設整備に必要な経費要求額は十一億九千九百万円余でございます。  次に、お手元資料五枚目及び六枚目を御覧ください。  裁判官弾劾裁判所要求額は一億一千四百万円余、裁判官訴追委員会要求額は一億三千五百万円余でございまして、これらは裁判官弾劾裁判及び罷免の訴追に必要な経費であり、その主なものは人件費及び事務費でございます。  続いて、令和二年度予定経費補正要求(第3号)について御説明申し上げます。  お手元資料七枚目及び八枚目を御覧ください。  本院につきましては、不用により既定予算の一部を修正減少しようとするものでございまして、五億九千六百万円余を減額することといたしております。  次に、お手元資料九枚目及び十枚目を御覧ください。  国立国会図書館につきましては、所蔵資料デジタルアーカイブ整備及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に必要な経費を追加するとともに、不用により既定予算の一部を修正減少しようとするものでございます。  追加額は六十三億九千二百万円余でございます。修正減少額は七千八百万円余でございまして、その差引き額は六十三億一千三百万円余の増額となっております。  次に、お手元資料十一枚目及び十二枚目を御覧ください。  裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会補正要求は、いずれも不用により既定予算の一部を修正減少しようとするものでございます。  裁判官弾劾裁判所につきましては七百万円余、裁判官訴追委員会につきましては六百二十万円余をそれぞれ減額することといたしております。  以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  4. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 説明が終わりました。  本件につきましては、本日の庶務関係小委員会図書館運営小委員会及び理事会において審議してまいりました。  本件につき質疑のある方は御発言願います。
  5. 吉川沙織

    吉川沙織君 立憲民主党吉川沙織でございます。  今ほど議院運営委員長から御発言ございましたとおり、庶務関係小委員会図書小委員会質問もあったところでございますので、この場では二問だけ事務総長にお伺いいたしたいと思います。  我々参議院議員に一番身近であり、議員補佐する公務部門である参議院事務局は、国民的要請を踏まえて、その必要性、価値が認められた制度として法律などにより設けられた各組織がございます。運営面から本会議委員会をサポートする会議運営部門内容面からサポートする調査部門参議院活動を多角的にサポートする総務部門があり、どれも皆、立法府である参議院を支えるために重要な組織です。本院の機能を十全に発揮するためにも適切な人員配置を行う必要があろうかと思います。  事務総長参議院事務局のトップとして事務局全体を見た上で配置等を行っているのかとの平成二十八年一月、平成二十九年一月の私の質問に対し、元事務総長、前事務総長は、今まで足りなかった側面について事務局全体に十分に目配りしてまいりたい旨答弁あったところでございますが、この点について現事務総長見解を伺います。
  6. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) お答えいたします。  事務局では、例年三月頃、管理職を除く全職員を対象として意向調査を行い、本人の希望を把握した上で配置換えを行っているほか、様々な機会を捉えて、職員希望状況等の把握に努めております。  全職員希望に沿った配置換えを行うことは難しいところでありますが、今後も引き続き事務局全体に目配りをしてまいる所存でございます。
  7. 吉川沙織

    吉川沙織君 参議院事務局定員規程がございます。定員は定められていますが、部局ごと定員に関する規定はありませんし、その縛りもないのが現状だと思います。  先ほどの庶務関係小委員会でも指摘申し上げましたが、予算定員実員乖離状態がございます。それは、例えば事務局部門調査部門で大きくバランスを欠いている状態現状であると承知しておりますが、このバランスを欠いている現状に対し、事務総長の御見解をお伺いいたします。
  8. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 事務局といたしましては、政府定員削減計画に協力してきておりますが、これにより、基本的に庶務管理部門を中心として削減してきた中、国会事務局には多様な職種があるため、それらの職員を直ちに調査室に異動させることが難しい面もございます。  しかしながら、立法補佐機能の根幹を成す調査室において定員との乖離は決して望ましいものではございませんので、引き続き、新規採用などを通じて必要な人員をしっかりと確保し、乖離の解消に努めてまいります。
  9. 吉川沙織

    吉川沙織君 引き続き、予算定員実員との乖離状態、そして公務部門人員政策につきましては、これまでもそうでしたが、今後も注視して指摘申し上げ続けますので、是非取組をいただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
  10. 東徹

    東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  まず最初に、歳費自主返納についてお伺いしたいと思います。  参議院議員定数が三増えたことによって、毎月七万七千円の自主返納をすることになりました。これ、自主返納、本来は、自主返納ということは、歳費から返納するのか文書通信交通滞在費から返納するのか、どっちがふさわしいですか、まずお聞きしたいと思います。
  11. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 歳費法規定によりますと、支給を受けた歳費の一部に相当する額を国庫返納するというふうに規定されております。
  12. 東徹

    東徹君 ということは、歳費から返納するということが本来だと思うんですけれども、これ、文通費から返納している議員もいるのではないでしょうか。
  13. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) お答えいたします。  歳費自主返納される先生には、返納に先立って国庫返納申立書を提出いただいております。この申立書には、歳費法附則第十五項の規定により、歳費の一部を返納しますと記載されているところでございます。
  14. 東徹

    東徹君 ところが、これ、お金の入ってくるのは、歳費文通費一緒に入ってくるわけですから、どこから出しているのかなんて、これもう一緒なんですよ、お金に色付いていないわけですから。これは、やはり文書通信交通滞在費、きちっと使途をやっぱり明らかにするべきだということをまず言わせていただきたいと思います。  それから、自主返納ですけれども、一昨年、令和元年の八月から始まっております。事務局から示されている昨年十一月分までの実績、これを見ますと、全員自主返納した場合と実際の自主返納された額との差額が一億円超えてしまいました。本来返納すべきだった金額というのをやっぱり計算して七万七千円を出したわけです。でも、返納していない人たちがいるから一億円超えているわけです。  令和三年度予算案ではペーパーレスの推進で一億三千六百万円のコスト削減とかしていますけれども、これは民間でもやっている当たり前の話でありまして、これはもう参議院が今までやってきていなかったというだけの話でございます。  今回の要求案では、議員定数六増のうち残り三増に対応するための改修費会館の部屋の改修費ですね、あれが二億八千三百八十万円、約一億円もの経費が掛かるということなんですね。これ、何でやるのかといったら税金負担するわけであります。  新型コロナの影響で経済が大きなダメージを受けて税収も大幅に減っているというような中で、国民負担を減らしていくために参議院としてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
  15. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) お答えいたします。  先生から御指摘がありましたとおり、議院運営委員会理事会の御協議により、会議録質問主意書答弁書政府からの報告書請願文書表などのペーパーレス化が既に実施されており、参議院として経費削減に取り組んでいるところでございます。  事務局といたしましては、先生方の御協議等を踏まえ、引き続き適切に必要な措置を講じてまいりますとともに、参議院活動補佐に万全を期しつつ、業務合理化効率化等を進めてまいりたいと存じます。
  16. 東徹

    東徹君 次に、議員宿舎駐車場利用料についてお伺いしたいと思います。  議員宿舎駐車場、一月十二日の時点で麹町宿舎機械式平面合わせて百三十一台もスペースがあるわけです。実際に止まっている車の台数は何台かということで調べていただいたら、二十八台だということなんですね。二十八台であれば、平面の五十九台あるスペース、ここで十分賄えるわけです。なのに、今回、予算で、機械式駐車場、これ改修予算の中に入れてきているわけです。  これ、機械式駐車場、幾ら掛かるんですか。
  17. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 令和三年度予算駐車場装置整備費として約二千六百万円を計上しております。
  18. 東徹

    東徹君 これ、再三議運理事会でもお話をしてきた話ですよね。なのに、これ、平面だけでいけるんじゃないか、いけるわけですよ。それなのにこれ予算に出してきている。  問題は、駐車場代ただなんですね。衆議院では駐車場代はやっぱり三万二千円取っているわけ。まあ当たり前です、これ。宿舎借りたら宿舎の家賃払う、駐車場借りたら駐車場の家賃払う、これ当たり前の話です。それを、参議院では駐車場代ただになっている。こんなばかげた話ありませんが、これはどういう経緯ですか。
  19. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) お答えいたします。  参議院では、従来、議員宿舎については駐車場使用料を徴収してきておりません。議員宿舎国会議員活動の本拠の一つとして庁舎と扱われているためでございます。  庁舎などの国有財産を国以外の第三者に使用させる場合には、財政法規定により、原則として使用料を徴収することとされていますが、参議院庁舎の扱いである議員宿舎駐車場参議院議員が使用することはこれに当たるものではありませんので、徴収しておりません。
  20. 東徹

    東徹君 じゃ、これは徴収することできないんですか。
  21. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 衆議院の方では徴収しているということですね。そこは議運等協議ということになるかと存じます。
  22. 東徹

    東徹君 是非、やっぱり参議院って良識の府だというふうに言われています。当然、これ、国民から見ても、いや、宿舎借りたら宿舎の家賃払う、プラスアルファ駐車場も借りるとなったら駐車場代も払う、これ当たり前の話ですから、是非議運理事会でこの点引き続き御協議ただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、公用車電気自動車導入についてお伺いしたいと思います。  公用車については、今回、予算の中で、クラウンを買い換えるということが予算の中に入っています。クラウンなんて要るんですかというふうに思うわけですね。そんな大きい車、要らないでしょうと。言ってみれば全部カムリでもいいぐらいなんですけども、クラウンがどうしても要るんだということですよね、これ。クラウン八台分買い換えると、新しい新車のクラウンに買い換えるということで、それが、経費が四千六百五十四万四千円、これ計上されているわけです。  これ、今どこの党もカーボンニュートラルとか脱炭素化社会とか、これ、僕、この間ちょっと「日曜討論」聞いて見ていましたけど、みんなこれは異論ないわけですよ、これはもうやっていこうという中で。で、国会議員は、じゃ、僕はもうこれを議運理事会で提案したわけです。クラウンじゃなくて、ハイブリッドでもなくて、ガソリン車でもなくて、やはり電気自動車にしていくべきだと。これは世界の流れですよ、今、電気自動車というのは。ドイツとかヨーロッパではもう一〇%以上、二桁台がシェアです。そんな中で、日本がやっぱり遅れておるわけですよ。だから、国会議員が進んでこういった電気自動車、やっぱり変えていくべきだということを申し上げさせていただいております。  現在は経産省が公用車として電気自動車を使っております。担当部署に聞いたところ、実際の運用に不都合はないと、ランニングコストガソリンと比べて安いというふうに聞いております。  北陸でも雪道の立ち往生で、東京では想定し難いですが、たとえ渋滞等で動かなくなっても日産のリーフであればエアコンを付けたまま二十時間大丈夫だそうです。長距離を走る機会があればほかのガソリン車を手配すればよく、運用次第で対応できるというふうに考えます。  参議院電気自動車買換えを行わない、これ理由は何なんですか。
  23. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 電気自動車は二酸化炭素を排出せずに走行できるため、温室効果ガス削減効果があると認識しております。一方で、その導入に当たっては、安定的な運用の観点から課題もあると承知しております。  事務局としては、電気自動車につきましては、今後の普及状況等を勘案しながら、議院運営委員会理事会での御協議等を踏まえて引き続き検討を続けることにしたいと存じます。
  24. 東徹

    東徹君 国会こそが率先してやっぱり電気自動車に変えていくべきだと。これ、脱炭素化社会とかカーボンニュートラルとかやっぱり言っているわけですから、是非議員の皆さんにおかれましても前向きに検討していただきたいというふうに思います。  また、公用車の中でも専用車というのは、僕はいつも要らないと。専用車というのは委員長車とかそんなのですけれども。もっと、まあ何もやっていない委員会もあるわけですから、何もやっていない委員会まで委員長車って要るんですかということをいつも言わせていただいております。  この専用車には、不思議なことに自動車電話携帯電話が設置されているんですよ。この携帯電話、もう要らないでしょうということを前にも申し上げさせていただきました。いつの時代の感覚なのかなと思うわけですね。それを聞くと、いや、危機管理上と。災害があっても、僕らの携帯と同じですから、付いている携帯は。それは、災害というのは理由になんてならないんです。  これ税金の無駄遣いだというふうに御指摘させていただいておりますが、これ廃止するべきと思いますが、いかがですか。
  25. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) お答えいたします。  専属車に個別に配備されています携帯電話につきましては、今お話がありましたように、緊急連絡ということに適しているということ、また、委員長等携帯電話を使用できない場合の連絡手段になることから設置しているものでございます。  使用実績につきましても一定程度ございますので、なお配備の必要があると考えております。
  26. 東徹

    東徹君 一定程度実績って幾らですか、一番直近で。
  27. 岡村隆司

    事務総長岡村隆司君) 令和元年度の実績で、全ての合計ということですけれども、通話料通信料で約二万二千円ということになっております。
  28. 東徹

    東徹君 一か月三百円のときありましたよ。ほとんど使っていないんですよ。まあ使っている方がおかしいですね。大体、知らない電話から掛かってきたらおかしいなと思うわけですから。それはもう、ほかの専用車じゃないやつは電話ないんですよ。そんなの当たり前です。これ、こういう感覚が非常にやっぱりずれているというふうに思いますので、是非こういうことも議運の中で御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
  29. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 他に御発言もないようですから、本件に対する質疑を終了いたします。  次に、本件につき御意見のある方は御発言願います。
  30. 吉川沙織

    吉川沙織君 立憲民主党吉川沙織です。  我が会派は、令和二年度参議院第三次補正予算案に賛成、令和三年度参議院予算案反対立場から意見表明を行います。  野党第一会派として参議院の本予算案反対せざるを得ないのは、立法府に身を置く議会人の一人として断腸の思いです。  国会法第百三十二条の二は、「議員会館を設け、各議員事務室を提供する。」と規定しており、我々議員国会活動するに当たって重要な役割を担っています。  平成二十八年以降の議員会館は、PFI方式により第二十四回参議院議員通常選挙後より運用され、令和二年四月から第二期事業に入っています。第一期目の最後の数年で大幅にその費用が増えたことについて先ほどの庶務関係小委員会で指摘し、明らかになったことは、令和元年第二十五回参議院議員通常選挙でまず行われた定数三増に伴う費用増でした。第一期事業開始段階で想定されていた議員事務室は当時の定数であった二百四十二室であり、議員定数を増やす議論は想定されていませんでした。  平成二十九年四月二十一日、当時の議長の下に設置された参議院改革協議会選挙制度に関する専門委員会は、十七回にわたる議論を重ね、平成三十年五月七日に報告書を取りまとめました。しかしながら、その後僅か一月足らずの平成三十年六月一日、専門委員会では全く議論されていない公職選挙法改正に関する自民党の考え方が唐突に提案されました。  この考え方は各会派代表議論の集大成である報告書をほごにするに等しいものですが、当時の議長あっせん案を提示することもなく、議員定数増を含む公職選挙法改正が数の力で行われ、結果として参議院議員定数増となったのです。  令和三年度参議院予算案には、参議院施設費として議員定数増に伴う会館議員事務室整備として三億円に迫る予算額が計上されています。これは、令和四年第二十六回参議院議員通常選挙に伴う整備費であり、法律が成立している以上、これ以上申し上げるものではありませんが、各会派代表者による議論の積み重ねを振り返ると、やはり理にかなわないのではないかと思うのです。  次に参議院改革協議会が設置されるときには、各会派合意点を見出し、参議院存在意義参議院独自性を発揮できる会議体になるよう強く望むものであることを申し上げて、意見表明といたします。
  31. 東徹

    東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  今回議題となっております参議院国立国会図書館、それから裁判官弾劾裁判所裁判官訴追委員会、それぞれ令和三年度予定経費要求案について、反対立場から意見表明を行わさせていただきます。  まず、反対理由一つは、参議院議員定数増による経費が追加されているということであります。  前回定数増によって令和元年八月から始まった月額七万七千円の自主返納は、参議院議員全員が行うことが前提であったはずにもかかわらず、一部の議員がいまだに行っておりません。  この自主返納も、歳費から捻出しているのか文書通信交通滞在費から捻出しているのか、全く分かりません。我々日本維新の会は、文書通信交通滞在費はきちんと領収書を付けてホームページで公開をさせていただいております。文書通信交通滞在費使途を公開していくべきだということを求めておきます。  しかし、自主返納しておりますけれども、実際の返納額全員返納した場合と比べて一億円以上足りないという有様であります。本来進めるべき身を切る改革に逆行する定数増をやっておきながら想定以上に国民負担を増やしており、これ以上国民負担をお願いすることはあってはなりません。  にもかかわらず、この要求案では、再来年更に定数が三増になることによって、その対応をするための施設改修費が二億八千三百八十万円ということで含まれております。前回もそうでしたが、また今回も、議員が三人増えることによって会館の部屋など一人約一億円近い金額が増えるということで、二億八千万円、三人分でなるということで、定数を増やしたことについて猛省していただきたいと思います。  それから、我々は、国民民主党と前国会におきまして参議院議員定数六を減らす法案を提出させていただきました。是非とも定数を元に戻すべきだと強く求めておきます。  ペーパーレス化の推進によって一億三千六百万円のコストを削減するといいましても、これは民間では当たり前の話でありますから、これはやって当然だということを申し上げておきます。  二つ目の理由は、議員宿舎駐車場の在り方です。  機械式平面を合わせて百三十一台ものスペースが用意されておりますが、実際に使われているのは二十八台。これは先ほども質問でも言いましたが、この駐車場代ただだということが一番の原因であります。登録だけしておって実際には車を置いていない。で、スペースは百三十一台要るんだということになっておるわけですね。しかし、実際に使われているのは二十八台ですから、平面の五十九台分のスペースがあれば十分にこれ対応できるわけです。でも、この案では二千六百万円も掛けて機械式の駐車装置を改修しようということであります。  これはまさに予算を消化することが目的となっておって、典型的な税金の無駄遣い以外にありません。なぜ無駄遣いと分かっていてこんな予算を提出してくるのか、また、こういう予算に賛成するなんて、私は考えられないです。  よく、テレビ見ていても、国会議員がテレビに出ていて、税金の無駄遣いは一円たりとも駄目なんです、許しません、選挙のときもそういうことを言っておられる方が結構見てきましたけれども、とんでもない話です。分かっておってこういう予算認めるなんて考えられないわけです。二度と税金の無駄遣いはいけないという言葉をそういう国会議員の方には使っていただきたくないということを申し上げておきたいと思います。自分たちは税金の無駄遣いを許しているということを自覚を持っていただきたいと思います。  そして、これは議員事務局役員、役人とのなれ合い、もたれ合いの政治だということも言わせていただきます。税金は使わなければ損だとしか思っていない。この参議院職員も、それから国会議員も、こういった予算反対する国会議員も、意識を抜本的に改めていただきたいと思います。このような無駄遣いはやめようと意見する人が評価されるような組織に変えていかなくてはなりません。機械式駐車場装置の改修は撤回するべきだということを申し上げさせていただきます。  そして、良識の府というのであれば、衆議院と同じように、当然、駐車場代ぐらいは支払うのが当然だと。東京の一等地で駐車場を借りて無料というのは、これはもう国民目線から見れば考えられません。議員特権、このようなところで許されるものではありません。  三つ目の理由は、委員長等の手当です。  今回の案には、議長や常任委員長のほか、裁判官訴追委員会委員長弾劾裁判所の所長などに対する一日六千円の手当が含まれています。この手当は、国会の会期中、委員会等が開催されない土日祝日にもこれ支給されるわけですね。一年に一回も委員会が開催されなくても、これが国会会期中は支給されるわけです。日本維新の会は何度もこれを廃止する法案を提出してきましたけれども、審議には応じていただけません。地方議会でも廃止されているこのような手当は是非廃止すべきであります。  四つ目の理由は、公用車です。  この案では、古いクラウン買換えとして、八台、四千六百五十四万円が計上されています。我が国として、脱炭素化社会の実現やカーボンニュートラルを実現すると言っています。国も電気自動車を普及させようとするのであれば、クラウンではなくて、国会議員自ら電気自動車に切り替えていく、そういったことを行うのが当然のことだと思います。  事務局は、電気自動車の走行距離が短いとか雪道で立ち往生した場合に電池残量がなくなるといった、切替えができない理由ばかり見付けてきますけれども、主に東京都内を走る公用車には当てはまりません。むしろ電気自動車の方がランニングコストも安く環境にも良いということで、積極的に切替えを進めていくべきだということを申し上げさせていただきます。  また、委員長専属車、動いていない時間が多く、非効率である上、専属車に付いている専用電話、これもほとんど使われた実績がなく、即刻廃止すべきであります。  本来、こういった公用車の見直し、参議院事務局自ら提案すべきであり、単に前例を踏襲するだけでは国民の信頼は得られません。国会議員も、政治に国民の信頼を取り戻さなくてはなりません。  それから、五つ目の理由は、職員定員です。  国会図書館は、職員定員を過去二年間で四人増やし、今回も一人増やそうとしています。新型コロナの影響を受けて民間企業は助成金などを使って何とか雇用と経営の維持をしている中で安易に定員を増やすということは、国民税金だから、誰も腹は痛まないから許される、国会図書館なら許されるというものではありません。今、民間は、働き方改革に向けて様々な工夫を行って、単に人員を増やすことなく残業時間を減らしたり、必死で努力をしております。それがマネジメント力であります。定員を増やさなくても済むよう再度検討していくべきだということを申し上げさせていただきます。  国民新型コロナの影響で大変苦労をなされている中、国会議員は身を切る改革を行い、国民から信頼を勝ち得ていく必要があります。昨年末の委員会で、私も、文書通信交通滞在費使途を公開すること、一人会派の立法事務費の支給廃止、今年こそ実現できるよう御協力をいただきたいと思います。そうすることで初めて、この議院運営委員会国会議員の既得権を拡大し守り続けるためにあるのではないということを示すことができるというふうに思います。  以上、反対理由を述べた点につきましては早急に改善していただきますよう申し上げ、意見表明とさせていただきます。  以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
  32. 倉林明子

    ○倉林明子君 日本共産党の倉林です。  参議院令和三年度予定経費要求案について反対立場意見を表明いたします。  一つ委員長手当、これは国会役員を特別扱いする制度であって、廃止すべきである。  二つ、文書通信交通滞在費については、在京議員に対しても滞在費と称して手当を支給しており、合理的な見直しが必要だ。  三つ、国民の知る権利を侵害し、国会の国政調査権や政府監視機能を制約する情報監視審査会、これについては関連経費削減を求めたいと思います。  以上です。
  33. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 他に御発言ございませんか。──他に御発言がなければ、これより採決を行います。  まず、参議院令和三年度予定経費要求につき、事務総長説明のとおり、これを了承することに賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  34. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 多数と認めます。よって、これを了承することに決定いたしました。  次に、国立国会図書館裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会令和三年度予定経費要求につき、事務総長説明のとおり、これを了承することに賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  35. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 多数と認めます。よって、これを了承することに決定いたしました。  次に、参議院国立国会図書館裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会令和二年度予定経費補正要求(第3号)につき、事務総長説明のとおり、これを了承することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 水落敏栄

    委員長水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十八分散会