○石川(香)
委員 石川香織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
きょうは、
法律について、そして
水産業を取り巻く全般的な課題についてお伺いをしてまいりたいと思います。
今の
水産業の
現状でありますけれども、二〇一九年の
漁業、養殖業の
生産量は四百十六万トンということで、一九五六年の統計開始以来、過去最低という数字になっています。近年は、不漁のほかに、ことしはコロナの影響もありましたし、また、
資源管理の新しいルール化などもありまして、我慢の時期が続いているということで、これが限界に達していると思います。
そして、ことしは、各地でいろいろ開催予定であったお祭り、お魚に触れる機会が減ってしまったということで、私たちにとっても非常に残念な一年になってしまっています。私の選挙区でも大樹町とか浦幌町というところでそういったお祭りがありまして、アキサケのつかみ取りなんというのがすごい目玉で、大きなプールにアキサケを泳がせて、子供たちが腕と足をまくって歓声を上げながらつかむというのが風物詩だったんですけれども、ことしは残念ながらこれがないと。
十二月には広尾でカニ祭りというのもありまして、カニ汁を求めて、マイナス二十度近くなるときもあるんですけれども、みんなが頑張って並んでカニを買う。その中で、ケガニの早食い大会というのもありまして、はさみを使わずに口でケガニを食べる。私も毎年、ケガニを事前に買って練習をしているんですけれども、抽せんで毎年物すごい数が来まして、一度もまだ出場できていないんです。こういう機会は、魚に触れる機会ということで、本当に大事な機会だったと思います。こういう楽しいイベントがないということだったんですけれども。
水産の課題というのはいろいろあると思うんですけれども、
水産の課題を考えるときに、私は、一にも二も、まず浜の
皆さんの収入をダイレクトに支えていくという
仕組みをしっかり構築していくということが一番大事ではないかと考えています。とろうにもとれないという
状況が続いているわけですから。
漁業者だけではなくて、
水産加工業者、それから、例えば生魚を入れる発泡スチロールをつくる業者さんであったり、それを運ぶ運送業者であったり、浜というのは全部つながっているわけですよね。魚をとる人がいなくなってしまえば、当然、浜全体が衰退をしてしまって、
水産業が日本からなくなってしまうということがないようにしっかり浜を守る、そして収入を支えていくということが一番大事ではないかと思います。
こういった強い危機感を改めて
委員の皆様と共有した上で
質問させていただきます。
漁業者の
皆さんの収入を支える大きな役割を果たしている共済、積立ぷらすという
制度でありますけれども、この支出額も巨額になってきております。
一九年度は支払い額が四百七十九億円と、一八年度に比べて三五%ふえて、過去最高になりました。国庫
負担の基金の残高でありますけれども、一九年度末には百五十四億円ということで、一八年度と比べて半減してしまったということです。昨年も、この国庫の部分が枯渇しないようにしっかり予算を確保していただきたいという趣旨の
質問を、私もこの農水
委員会の中で強く要望させていただきましたけれども、コロナの影響も受けているという
状況の中では昨年よりも更に厳しくなることは間違いなく、また、過去を見ても類を見ないほど厳しい
状況が続いているということを鑑みて、私は、共済、積立ぷらす以上の支援が今まさに必要ではないかと思っています。
その中でお聞きをしたいのが、クロマグロの強度
資源管理の特例というものであります。
大臣にお聞きをしたいと思いますが、ことし、この要件が変更になりました。実際にクロマグロの
漁獲、放流実績などがなければ、積立ぷらすよりも手厚い補填を受けられないという要件になりました。
この特例は
水産庁が決めたものであるにもかかわらず、要件が変わってしまったのは納得がいかないという声が多くの方から上がっているということです。不漁で苦しい時期が続いているということを考えますと、この
制度は非常に収入源としても支えている部分が大きかったということで、再び前の要件に戻すということも含めて
検討していただけないかという要望が浜の
皆さんから上がっております。さらなる支援
強化の
取組の中に、このクロマグロの
資源管理の
制度を、再び前の
制度に戻すということも含めて
検討することはできないでしょうか。