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青山(雅)
委員 日本維新の会・無所属の会、
青山雅幸でございます。
本日も、大変貴重な時間をいただきまして、ありがとうございます。
早速です。今盛んに
議論されておりますけれども、パンデミックで大事なことは、
経済のみを重視することでもなく、また
感染拡大防止策のみを重視することでもないと考えております。いわば防疫と
経済のタイトロープ、これをぎりぎり渡っていくしかない、これはしばらく続くと考えられます。大変困るのは、そのタイトロープの幅が狭くなっていることです。
資料1をごらんください。
これはヨーロッパと日本の
感染状況を示したものです、最初の三月のころからですね。左上が日本ですけれども、ぱっと見ておわかりのとおり、日本の場合は三カ月ごとくらい、ヨーロッパの場合は六カ月くらいで波が来ている、しかもその波がいずれも大きくなっていることです。
そして、もう一つ、これはよく見ていただきたいんですけれども、日本とヨーロッパは同じように思われるかもしれませんけれども、実は縦軸の桁が違います。日本は二Kと書いてある、これは二千人なんですね。ヨーロッパは二十K、つまり二万人なんです。フランスに至っては五十Kのところまで出ております、つまり五万人です。今、日本は、きのうで千八百人くらいですけれども、ここで
医療崩壊が取り沙汰されていますけれども、ヨーロッパに至ってはもう二万人を超えているんですね。それで、私はいつも世界のトップニュースを朝見ていますけれども、
医療崩壊はそれほどまで懸念されていません。フランスに至っては、左下の一番飛び出たところ、これは実は八万八千人です。日本の五十倍出ているけれども、今一万三千人まで下がりました、
医療崩壊せずに乗り切っています。
私、きょうも盛んに
医療崩壊が言われていたんですけれども、なぜこの
状況で
医療崩壊になっている、おそれがある、ここまで言われなければいけないのか、そこをよく考えなければいけない、そう思っています。きょうはそこの点について聞いてまいります。
資料2をごらんください。
資料2をごらんいただくとおわかりなんですけれども、私、
経済も非常に重要だと思うのは、日本においてはサービス産業に従事されている方の就業者数の比率が実は非常に多いんですね。これは
厚労省のデータですけれども、日本の卸売、小売、宿泊、飲食業の就業者は実は二二・八%です。アメリカやイギリス、ドイツ、フランスに比べて高いんですね。つまり、外出自粛だとか営業短縮とかすれば、それだけ
影響される人が大きい。もうそろそろ限界だという声がいっぱい来ています。
ですから、一方的に、今回のパンデミック、
感染拡大防止はもちろん大事ですけれども、
経済のこともやはり同様に考えなければいけない。
では、どうしたらいいかというと、きょうも聞いていても、
感染拡大予防のことばかり話されて、
医療崩壊のことを言われるんだったら、なぜ
医療崩壊するのか、ヨーロッパの十分の一から五十分の一の数字でなぜ
医療崩壊が叫ばれるのか、そちらにも光を当てる必要があると強く思っています。
二つの点から
お話をさせていただきたいんですけれども、まず一点目は、短期的、技術的視点です。
先ほど、共産党の
委員の方の御
質問で、
田村厚労
大臣は、頻回な
施設への
PCR検査を呼びかけています、こうおっしゃったんですね。
しかしながら、私はこれを調べてみました。
厚労省にも問合せしました。資料3をごらんいただきたいんですけれども、
厚労省が出している
通知、入所者、
介護事業者等に対する
通知は、十一月十九日付で、発熱等があれば
検査し、陽性であれば全員に、こういうことを呼びかけている。つまり、発熱が前提なんですよ。十一月二十日付にも出ていますけれども、それは別に、優先度を書いているだけで、どういう方にしなさいと書いているわけではない。
私、非常に問題だと思っているのは、
現場の医師の
お話、私も聞いています。何人にも聞いています。今、
診療の手段としての抗原
検査、
PCR検査ではなくて、院内
感染防止策としての抗原、
PCR検査が非常に重要だと考えておられる。春先と違って、PPEなどの資材も行き届いていて、
医療従事者の
感染リスクや恐怖感も減っている。怖いのは、誰が
感染者かわからないというところだと。
御承知のとおり、発症二日前から
感染力があるということで、先日、NHKのニュースでもやっていましたけれども、北海道
医療センターで発生した院内
感染、あれは恐らくは発症前の方が
感染源となったのではないかということを報じられています。
そこで、首都圏のある
病院では、症状のある人には全て抗原
検査、それから入院予定患者については全員
PCR検査あるいはLAMP
検査をやる。結果判明まで、侵襲的
措置をやる場合には全員N95をつけてフル装備でやる。なぜここまでやっているかというと、院内
感染で
病院機能が麻痺した、そういう経験からやられている。
それから、別の
病院の方にお聞きしましたら、発熱患者は待機も駐車場でしてもらって、抗原
検査して、検体採取もフル装備でやる、こういうことです。
政府参考人にまずお伺いしたいんですけれども、こういったことは、春先ではできなかった
PCR検査やLAMP
検査や抗原
検査が一般化してきた、そして、経験に基づくノウハウが蓄積されてきた、これを、発熱等の患者だけではなくて、
病院、それから
施設にどんどん広げていけば、防疫的に広げていけば、入院患者の
感染を減らせますし、何より怖いのは
重症者がふえることなんですね。
病院に院内
感染が起これば、直ちに
重症者がふえます。なぜかというと、既に基礎疾患を持って、重い
状況で入院している人が多いわけですから。だから、これに関する指針を早急につくって、各
病院、
施設に配付したら、大変に
医療崩壊の危機を減ずることができると思うんですけれども、いかがでしょうか。