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岡村参考人 御
質問ありがとうございます。
私は、
会計検査は、
国民にかわって、
国民の
目線で税金の使途をチェックする役割を担うということを常に留意してまいりました。そのため、御紹介いただきましたように、
国民の
関心の所在や、
国会における御
審議の
状況に常に
注意を払うなどして、
国民の期待に十分応えられるよう、その
職責を果たしてまいりたいと努めてきたところでございます。
近年、
国民生活の
安全性に関する
関心が非常に高まっていることを感じております。
平成二十三年の東日本大震災はもちろんでございますが、二十四年には、笹子トンネルの天井板崩落といったような
社会インフラの老朽化による事故もございました。この二年で見ましても、地震や豪雨による災害が頻発しておりまして、
安全性の
確保に対する
関心が一層強まっているというふうに感じております。
また、
社会保障制度につきましては、さまざまな
課題が山積しておりまして、負担と受益が
国民の
生活に密着しているものであるということもあって、引き続き
関心が高いというように感じているところでございます。
こうした
社会的
関心を背景に
検査に取り組んだ結果、
検査報告においては、
国民生活の
安全性の
確保や、それから
社会保障に関するものなど、
国民の
関心の高い
事項について多数の
検査結果が掲記されております。
私が
検査官としてかかわった
平成三十
年度決算検査報告におきまして、
国民生活の
安全性の
確保に関しては、交付金を受けて耐震診断を行い、耐震性が不十分とされた建築物について、耐震改修が未実施であるのに所管
行政庁が指導助言を行っていなかったですとか、あるいは、そもそも耐震改修の実施
状況を把握していなかった
事態について、
安全性の
向上が図られるように
改善の処置を要求したものですとか、ため池の
防災・
減災事業につきまして、対策工事の
必要性が適切に判定されていなかったり、あるいは適切な
ソフト対策が実施されていなかった
事態について
改善の処置を要求したものなどがございました。
社会保障に関しては、企業主導型保育施設の利用が低調となっている
事態について
改善の処置を要求したものなど、
国民の
目線に立った
検査を行った結果を
報告しております。
仮に、今回御
同意をいただき
検査官に再任された場合には、引き続き、
国民の
関心の所在や、
国会における御
審議の
状況に
注意を払いまして、
国民の
関心の高い
事項について積極的に取り上げていけるように努力してまいりたいと
考えているところでございます。