○山川
委員 ありがとうございます。
大臣にも細かく御答弁いただき、ありがとうございます。
せっかくこの項目が入っているわけでありまして、何をするのかなというのがちょっとビジョンとして、あるいはピクチャーとして見えてこない
ところがありまして。ただ、これがせっかく入っているわけでありますし、やはり
日本の女性の活躍ということを進めていくためにも、この
機会をぜひ有効に使っていただきたいなと思いますので、どうぞ取組をよろしくお願いをいたします。
日英EPAについてはこの
質問でちょっと終わらせていただいて、残りの時間を、
アメリカで大統領選が行われて
バイデン次期大統領が誕生するということになりましたので、それに合わせて、
日米同盟及び
外交政策の調整について伺っておきたいというふうに思います。
米国で民主党のジョー・
バイデン候補が大統領選挙に勝利をされました。
アメリカの国内政治そして
外交が大きくシフトしていく
可能性を感じ、私は期待をしております。私は、みずからの政治
活動の中で、国家のために国民があるのではなく、国民のために国家があるのだという立場を貫いてまいりました。
右派とか保守などと呼ばれる言説が国家とかコミュニティーといった社会構造を重視する傾向が強いのに対し、左派とかリベラルと呼ばれる言説は国民とか個人の自由を重視する傾向が強いと政治学では区別されているようであります。
その
意味においては、再び
アメリカを偉大にというスローガンを掲げたトランプ政権から、個人の自由、分断から協調といった個々人に視点を当てる民主党政権が
アメリカに誕生することは、政治的なスタンスや方向性が内政でも
外交でもともに大きくシフトしていく
可能性を示唆しているわけであります。
バイデン次期大統領が、
菅総理との初の電話会談で、尖閣諸島が
日米安全保障条約第五条の適用
範囲だと明言されたことは鮮烈でありましたし、驚きました。もともと
バイデン氏は、オバマ政権の八年間副大統領を経験されています。多国間主義、同盟重視、
国際社会における
米国のリーダーシップの回復を三本の柱とする
外交、
安全保障政策を掲げておられます。
トランプ大統領はパフォーマンスと二国間
外交でディールに持ち込む手法であったのに対して、
バイデン次期大統領は、私から見るとですが、ミッションオリエンテッドで、実務型の手法で、
外交手法が大きく異なることが予想されるというふうに思います。
茂木大臣もそのような御認識でおられるのかを伺いたいと思います。
また、
日米双方の
基本的価値として共有されてきたというふうに思うんですが、自由や
民主主義、基本的人権、法の
支配が、
バイデン政権によって更に個を重視したリベラルな思想を土台にすることで、北朝鮮による拉致問題や
香港情勢、チベットやロヒンギャ問題など、決してこれらの問題に見て見ぬふりをすることはできないとして、
米国を中心とする
外交アジェンダに明記されるのではないかと考えます。
日本国の主権の問題である尖閣諸島の問題にしても、
香港情勢などとあわせて、二国間ディールではなく、多国間主義、同盟重視、
米国のリーダーシップの回復といった
観点から
バイデン政権は取り組むことになり、その
意味で、対
中政策の一部がトランプ政権以上に厳しいものになるのではないかということも考えられます。
安倍政権そして菅政権はトランプ政権と親和性が強かったように思いますが、
バイデン政権になって変化するであろう政治的スタンスや方向性、手法を前に、
日米同盟を
基軸とする
日本外交をどうかじ取りをしていかれるのか、
茂木大臣の
バイデン政権の
外交スタンスの変化についての御認識と、どのような腹づもりというんでしょうか、腹づもりで
米国とともに世界のリーダーシップを発揮していくというお考えなのか、ぜひこの
機会にお伺いできればと思います。