○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。
今日は、新型コロナ
対策、特に、加計学園岡山理科大の獣医学部、設立目的は
感染症研究などとうたわれておりますけれども、
国民の税金が百六十八億円もつぎ込まれて、果たして研究は進んでいるのか。今朝、ホームページを見ても、加計学園獣医学部のホームページを見ても、準備中、
感染症のところは。二月の七日に衆議院の
予算委員会でこの問題が取り上げられましたけれども、それからもずっと、今朝十時半段階で準備中。何やっているんですかという問題を今日お聞きしたいという準備はしてきたんですが、三つ目にテーマとして拉致問題をお聞きしようと思っておりました。
この問題からまずお聞きをしたいのは、三つの理由があります。
一つは、最高司令官である
総理にこうやって拉致問題をお話を聞く機会が本当に少ない。だから、本音を語っていただきたいというのが
一つ。二番目に、私は二年前の
予算委員会で、非常に短い時間ですけれども、拉致問題について問いましたけれども、中途半端に終わってしまった。それではいけないと思っております。三つ目の理由として、今日この時間、
テレビを通じてですけれども、拉致被害者御家族が
総理が何を言うのか非常に注目をして見ておられます。
その三つの理由から、中途半端にならないために、まず拉致問題についてお聞きをしたいというふうに思います。
総理にお願いがあります。私は、沖縄返還が
国会で議論になったときに、当時、
佐藤栄作首相、そして
委員会で
質問をしていたのは瀬長亀次郎議員、沖縄選出の瀬長亀次郎議員が沖縄返還をめぐって
佐藤栄作
総理に
質問をしている、そのドキュメンタリーを二回見ました。びっくりしました。何にびっくりしたかというと、瀬長亀次郎議員は沖縄の人たちの思いを込めて
総理に
質問をした、それに対して当時の
佐藤栄作
総理は、
答弁席に来て、官僚
答弁書なんていうのは何も持っていないですよ、自分の思いを堂々と瀬長議員に語られた。そういう議論を、今日は
総理とそして官房長官・拉致担当
大臣にお聞きをしたいというふうに思っております。
そこで、もう
一つのお願いですけれども、これから幾つかのことをお聞きしていきますけれども、こういう
答弁、やめていただきたい。今後の
対応に支障を来すおそれがあるからお答えできません、そんな官僚的空文句は今からお聞きする
質問に対して語らないでいただきたいということをまずお願いをしておきます。
まず、皆さんに見ていただきたいパネルがあります。(資料提示)
横田早紀江さんは、二〇一七年から産経新聞に、随時掲載で今年の二月四日まで十八回にわたって、「めぐみへの手紙」という、思いを語られております。
総理も官房長官も、拉致問題解決するための
国民集会あるいは官邸での対話などで拉致被害者御家族の皆さんが何を
考えていらっしゃるのか何度も聞いてこられたと思いますが、拉致被害者家族の
方々は、
総理に、そして
政府に、政治家にお願いする
立場だからなかなか思いのたけを語れないんです。
だけど、横田早紀江さん、産経新聞の二月四日付け、「お母さんは八十四歳になりました 残された時間 本当にわずか」。そうタイトルになっておりますが、早紀江さん、八十四歳になられました、二月四日で。一方、横田滋さんは二年前の四月からずっと入院をされております。時間がないんです。
この十八回の連載の中で何度も何度も早紀江さんが語ってきた大きな
特徴が二つある。
一つは、拉致被害者に時間がないんだ、と同時に拉致被害者家族にも時間がないんだ、それが
一つ。もう
一つは、この問題を解決できないのは
国家の恥なんだ。何度も何度もこの産経新聞の「めぐみへの手紙」で繰り返しておられます。
一体どういう思いでいらっしゃるのか。これも思いのたけの一端です。ゆっくり読み上げますので、
総理、拉致担当
大臣、そして政治家の皆さん、
国民の皆さん、これが横田早紀江さんたちの本当の気持ちなんだということを心の中にとどめていただきたい。
早紀江さん、こう書いています。
私たちに残された時間は本当に僅かです。全身全霊で闘ってきましたが、もう長く待つことはかないません。その現実を政治家や官僚の
皆様はどう
考えておられるのでしょうか。私たちは
テレビで、のどかにさえ見える
方々の姿を見詰め続けています。
皆様には拉致の残酷な現実をもっと直視していただきたいのです。次の誕生日こそ、めぐみさんの次の誕生日です、十月五日です、次の誕生日こそ、あなたと一緒に祝いたい。それを実現させるのは
日本国であり、
政府です。政治のありようを見ると、本当に解決するのか、被害者
帰国の道筋を
考えているのかと、不安やむなしささえ感じることがあります。
総理は、去年の五月二日に、北朝鮮の金
委員長と条件なしの
首脳会談を行いたいと語られました。その問題は後で、実際に進んでいるのかということについては時間があればお聞きをしますけれども、早紀江さんはそのことについても、一番最後ですけれども、こう書かれている。
日本と北朝鮮の最高指導者が真剣に向き合い、平和と幸せな未来について話し合う、その日がすぐにでも来るような気がしていましたが、
事態は静まり返っています。
こういう思いを横田早紀江さんは産経新聞に何度も何度も書かれております。
もう繰り返しませんが、もう
一つだけ。早紀江さんが去年の七月二十九日に同じ「めぐみへの手紙」で書かれていた内容です。
私たち家族は、どこにでもいる普通の
日本人です。最後に被害者を救うのは
日本の
政府、政治の力をおいてほかにありません。
国会を見ていると、
日本にとって大切な外交、国際関係の
課題は余り取り上げられていないように感じます。拉致事件も議題に上がることは少なく、嘆かわしい思いに駆られます。
もう切りがありませんからここでとどめておきますけれども、
総理に感想を聞く気はありません。
総理に伺いたいのは、第二次
安倍政権ができたのが二〇一二年、その年の十二月二十八日に
総理は拉致被害者の家族会と面談をされておりますけれども、覚えていらっしゃいますか。