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武見敬三君 そしてさらに、こうした、
政府には私権の制限に関わる
分野について慎重にそのオペレーションをやっていただきたいということを申し上げ、立法府の立場でもそれを注視していかなければならないんだろうと思いますが、同時に、
国民の皆さん方にお願いをしなければならないのは、やはりお一人お一人がしっかり強い個人として、こうした
時点においてどのような対処をしたらいいかということを御理解いただくことです。
この点、先週、WHOが、ビー・レディー、
準備しろというキャンペーンを始めました。それは、
世界のお一人お一人に対して展開し始めた、そうしたキャンペーンなんですけれども、これは第一がセーフティーというものでありまして、それは常に自分の身を安全なところに確保しろというのが第一点。第二がスマートといいまして、これは賢く常に
情報にアクセスするよう気を遣っておきなさい。そして
三つ目が、これがカインドといって、常に親切にお互い他の人たちのためにも助け合おうじゃないかという、そういうことであります。
私は、このセーフティー、スマート、それからカインドという言葉に象徴されたこのキャンペーンというのは、まさに今の
時点において
日本の
国民の
皆様にもしっかりとこれを御理解をいただいて、特にその身の安全というものを御
自身でしっかりと確保する御努力をお願いしなければなりませんし、また、
政府は適宜適切にやはり
情報を
国民に開示して、そして、
国民はその
情報に基づいてそれぞれの
地域の中で自分の身を守ることの、そのしっかりとした
認識を持てるようにしていただくことが必要であります。そして、最後はカインドというその親切さで、これはまさにお互い助け合うということがいかにこうした時期において大事かということです。
この点
考えますと、時々ニュースでとんでもない人がいて、
陽性だと認定された人が酒場に飲みに行っちゃったとか、わざと人にうつそうなんてとんでもない人が出てきちゃったり、それからまた、
中国からチャーター機で帰ってきた人の中にも
PCR検査を拒否しちゃうなんという人も出てきたり、それから、これから、今までにもそうですけど、いろいろ
政府が要請すると、その要請に対して俺は俺の
考えがあるとか言って、自分の個人の主張というのを、やたらそういうエゴイスティックに主張されてなかなか
協力していただけない方とか、そういう
方々が実はいます。
こういうことを
考えると、ごく一部だと思いますけれども、多くのやっぱり
国民の
皆様方とともに、個人個人としてこうした事態にいかに対処するかという、まさに意識を努力して
皆様で共有していただくようにすることは大変大事だというふうに思います。
これは、福沢諭吉が、独立の気概なき者は国を思うこと深切ならずと言っているんです。まさにこの福沢諭吉の、この独立の気概なき者は国を思うこと深切ならずという言葉が、今日もまさに、この
感染にいかに対処して闘うかという個人の在り方を
考えたときに、その意味を示しているように思います。
そこで、
総理にお尋ねしたい最後の質問というのは、こうした
感染症の
危機管理というのは誠に難しいんですが、初期の判断と、それから出口の戦略をどう策定するかというのが、この入口と出口が実は非常に難しい。加えて、その途中、さっき
総理もおっしゃったように、都度変わる
状況にいかに臨機応変に
対応していくかということが求められます。
こうした中で、私は、何としてでも
国民の
皆様方と連携をして、それで、この緩やかに今上昇しているカーブを何とかして抑え込み、三月の下旬か四月の上旬ぐらいまでには一応の抑え込みを図っていって、そして四月の中旬ぐらいにはこの出口戦略をきちんと示す。これはやはり、この抑え込み始めてよかったといって安心してばかりは絶対いられなくて、いかに再発を防止するかという戦略が必要ですし、さらには、今度はダメージを受けた
国民生活や実体経済を
回復させた上で、どのように安定した経済成長路線に
我が国の経済を戻していくか、これもやはり出口戦略の中に入ってこなければなりません。
こうした点について、まさに
総理がこの
危機管理の全体像をどのように捉えておられるのかという点についての御質問をさせていただきたいと思います。