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山田太郎君 ちょっと次は毛色が変わるんですけど、花粉症に関して少しやりたいと思います。
新型コロナなんだか、花粉症なんだか、風邪なんだか、もう最悪のタイミングでありまして、いわゆる花粉症でくしゃみをしてもコロナなのかということで疑われたりします。実は、新型コロナは本当に対処しなきゃいけない問題なんですが、
政府が全くこれまで、
国民病と言われて有病率も半分ぐらいあるんじゃないかというこの花粉症、何をやってきたのかなと、今日は少しおさらいをしていきながら、対処、
対応していただきたい、こういうことで今日取り上げたいというふうに思っております。
もう御案内だと思いますが、日本のアレルギー学会の二〇〇八年の杉花粉症の有病率は二八%ということなんですけれども、随分古い資料でありまして、まだ二〇一八年の結果が出ておりません。ただ、東京都は独自で
調査をしておりまして、二〇一七年の杉花粉症の有病者は四八・八%。半分の東京都民は花粉症にかかっているんではないかと。しかも、若い低年層の発症率は極めて高いということになっておりまして、その若い人たち、あるいは四十歳以下はもう六〇%弱ということでありまして、このまま行くと
国民の八割がいわゆる花粉症になるのではないかというような
調査なんかも出ています。経済損失は一日二千二百十五億円というような試算なんかも出ていたりしまして、これ、もはや
政府が対処しなきゃいけない内容なんじゃないかなと、こんなふうにも考えているわけであります。
私も、二〇一三年、前回バッジを着けたときに、農林水産
委員会なんかでも積極的に花粉症の問題はしつこく取り上げてきたんでありますが、なかなか
政府も重たい腰が上がらなかったんですが、一応二〇一三年の
指摘をしまして、いわゆる最上流の発生源の花粉については、少花粉杉と無花粉杉、これの苗が随分増えてきたと。低花粉杉を含めて、当初私が林農林水産
大臣に
指摘したときには一〇%ぐらい、植え替えの一〇%ぐらいがそういった何らかの低花粉杉以下の花粉だったんです、花粉の苗を植えてきたんですが、今は五割に達してきた、達成してきたということで、発生源に関しては、農林水産省さん以下頑張っていただいたということであります。
まさに、私も今回、森林総合研究所、農研機構へ行って、このいわゆる少花粉杉、無花粉杉、これが本当の普通の花粉杉です。(資料提示)見てください、これ振ると真っ黄っ黄になるわけでありまして、これはちゃんと二重にやっておりますので大丈夫ですから。見ただけでアナキシーになっちゃうといけないので、これ以上は。
ただ、本当にいろんな研究をされていまして、例えば黒カビを付けることによって雄しべを死滅させるとか、確かに低花粉杉はこういうふうに振っても花粉が出ないんで、随分進歩したなというふうに思うんですが、ただ残念なのは、この花粉
対策、じゃ、農林水産省さん以外でどんな
取組をしているかというと、随分厳しい状態だなというふうに思っています。森林総合研究所、農研機構なんかもお訪ねしましたが、一方で、理化学研究所は各大学、企業に対してもお伺いしています。
ちょっと配付の二ページ見ていただきたいんですが、一応、
政府、じゃ、何もやっていないかというと、過去二つのことをやっています。一九九〇年から開かれている実はこの花粉症に関する
関係者省庁担当連絡
会議というのがありまして、これ、各省庁みんな来ていただいて聞いたら、一応やっているんだけど、年に一回三十分程度。年に一回三十分程度で何をやっているんだろうというふうに思いますけれども。
一方で、本格的にやったというのが、これが最後ということなんですが、二〇〇五年の二月四日と同年の十五日の二回だけ、
内閣府の下に置かれた花粉症
対策研究会というのを一応やったんですね。この花粉症
対策研究
検討会というのは、舌下吸収を始めとした減感作用法とかワクチンの研究とかいわゆる花粉症緩和米の研究ということをやってきたんですが、残念ながら、御案内のとおり、舌下吸収に関しては、実用化は一応されているんですが、
厚労省としても治療人数を把握していなくて、治療ももうそれ三年以上掛かるということで、なかなか普及していないのが
現状だと。ワクチンについては、私、理化学研究所に今回改めて聞いて、二つのプロジェクトがあったんですが、びっくりしました、もう二つとも失敗してしまったということで、今いわゆる根治を目指すワクチン研究は日本では行われていないと、国はですよ、ということであります。そして、最後に残る唯一の光がこの花粉症緩和米の研究推進ということなんですが、三十年たってもなかなか実用化のめどが立っていないと、実際には効果があるというふうになっているんですがと。
そこで、この花粉症
対策会議ではロードマップ示されたんですけれども、これ、推進ちゃんとやってもらいたいなと。もう一度、ワクチン研究等に関してもきちっと、これだけの
国民病なんですからやってもらいたいと思って、どこが担当なんですかということを問いただしましたらば、
内閣府さんの方は
内閣官房の健康・
医療戦略室に引き継いだと言っているんですが、この健康・戦略
医療室は、それ引き継いだ、された覚えはないと、こう言って、うちの部屋でもめにもめているみたいだったんですけれども。そこで、もうこれは、どこが一体責任を持って総合的にこの花粉症
対策研究会のロードマップを推進して引き継いでいるのか、ちょっとこれはもう
国会で残念ながらはっきりさせるしかないと思っているので、ちょっと御答弁いただきたいんですが、担当者もよく分からないということなんですが、
関係担当者、今日呼んでいますので、お願いできますか、それぞれ。簡潔にお願いします。