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嘉田由紀子君 碧水会の嘉田でございます。少数会派にも時間をお分けいただきまして、ありがとうございます。
まず、
岩井議員にお礼を申し上げたいんですけれども、先回、私が
大飯原発の
樋口裁判長のこの
地震に対する耐震の数値を比較させていただきました。そのときに、
一般の
建物と
原子力発電所では比較にならないんだと、比較する対象が異なるということを
更田委員長が
お答えいただいたんですけど、今日、
岩井議員が見事な図にしていただいたので、これの方が分かりやすいと思います。私も、
地震の中身について、その分野の
専門家ではありませんので、この図は大変分かりやすい。
それから、もう一点。ゼロ
リスクはないんだと、確率論的な
リスクアセスメント、
NRCが言っている、これも私は大変大事な
視点だと思っております。私自身も科学者の端くれですので、このゼロ
リスクはないと、確率論的な
リスクアセスメント、そういう立場で、実はこの
原発問題にも地元の知事として立ち向かってまいりました。
ということで、今日またこの
議論を、今日、
更田委員長いてくださいますので、
一般の皆さんに。では、
原発の
施設というのは全てしっかりと
岩盤の上に建っているのか。大飯の三、四号機のときに
議論したんですけれども、昭和四十年代に
大飯原発を造ったときに、果たしてここまできちんと
規制があったのか。
これは
質問通告していませんので今日
お答えいただかなくて結構ですけど、私が当時、昭和四十年代の大飯の
原発立地の
調査を遡ってやったときにこの
岩盤規制のことはほとんど出てこなかったので、当時も申し上げましたけれども、農業が、米が余ってきて、そして大飯町としてはどういうふうに産業を、生業を成り立たせるかというときに
原発誘致しようと、隠れ田というところに
原発を誘致しようというようなことを地元でも伺っておりましたので、果たして
大飯原発が昭和四十年代、そこまで、
岩盤までしっかり届くような
建物になっているのか。これはまた後ほど教えていただけたら結構です。今日は通達をしておりませんので。
今日通達しておりますのは、まさに
岩井議員がおっしゃっておられた
PRAですね、ゼロ
リスクはないんだということで、そして今日のこの
資料の中で、安全目標の
考え方、守るべき対象は何かと。もちろん機器そのものが安全に建築されなければいけない、それは当然なんですけれども。私は、あの三・一一の
事故の後、当時、滋賀県知事現職でありまして、プラントの
安全性の
議論がたくさんなされるんですけど、じゃ、それが万一、放射性物質が大気に出て、それが地域に、水に、生き物に到達したときに、私
たちの人命や健康や環境や社会
活動、どうなるのかと。これをきちんと把握するのが言わば知事の、地元の
責任者だろうということで、アセスメントをさせていただきました。
今日、
資料をまず出させていただいておりますけれども、一として、これはシミュレーションの元々の精緻なところを書かせていただいていないんですけれども、また、出典を嘉田事務所にて作成とありますけど、これ、滋賀県で行ったシミュレーションの結果をこちらに持ってきたものです。ですから、滋賀県
資料を基に嘉田事務所で作成ということですけど。
まずは、二〇一一年の
福島の
事故の後、万一、若狭湾岸で
福島並みの
事故が起きたらどうなるのかということを、当時はUPZ三十キロとコンパスで引いて決められていたんですけど、大気や流れ方というのは、風の方向やあるいは地形によっても変わります。そういうふうな形で、風やあるいは地形の
条件を加味した形で
福島並みの
事故が起きたときに、滋賀県にあるいは琵琶湖にどういう
影響があるかということをシミュレーションいたしました。
これは本来、国にやってほしいということで、SPEEDIのデータがありますので国の方にお願いしたんですけれども、立地地元は福井県です。滋賀は、たった十数キロなんですけれども、地元ではないのでこういうデータは出せないと言われたので、滋賀県が環境科学研究センターという研究所を持っておりましたので、そこを中心にしながら、県独自で放射性物質の拡散予測シミュレーションをさせていただきました。その結果、三十キロという単なる地理的な距離ではなく、例えば敦賀からは四十三キロ、美浜から四十二キロ、大飯から三十二キロという
範囲のところが避難をしなければいけないという
基準の対象になってまいりました。
それで、今日まず最初の
質問ですけれども、避難体制をどう取るかということで、二〇一一年から
内閣府さん、皆さんと一緒に滋賀県もやってきたんですけど、まず、万一のときのゼロ
リスクではないそのときに、守るべき人の命やあるいは暮らし、どうするかということで、避難
訓練もやってまいりましたけれども、四点、かなり
技術的なことなんですけれども、
内閣府さんの方にお伺いしたいと思います。
まず一点目は、
情報共有です。いざ
事故が起きたときに、SPEEDIデータは使わず、計測データによる避難指示をするということですが、これが本当に住民の人
たちに徹底できるかという点。
二点目は、避難計画の交通上の実効性でございます。
地震だけではなく、それこそ大雪だったり、いろいろございます。特に、一番近いところ、高島市というところは山の中で、奥の方は道路が一本しかありません。去年の実は台風のときでもその道路が一本切れて、それで一週間ほど孤立するということもございました。ですから、この避難計画の交通上の実効性を
内閣府さんの方にお伺いしたいと。
それから三点目は、ヨウ素剤の配布でございます。先ほど来、放射性ヨウ素の話出ていますけれども、配布と服用手順がどうなっているか。地元では、ふだんから置いておいてほしいと、自分の家に置いて、そして、特に子供さんの場合にはそこで服用できるようにしたいという住民の方もおられれば、いや、それはよく分からないから、お医者さんや薬剤師さんに聞いてからということで、市役所でキープしてほしいと、いろいろな
意見がございますけれども、ここについてはどういう方針をお持ちか。
そして四点目ですけれども、重大
事故のときの指揮系統の問題です。
原子力災害対策特別措置法では、国の対策本部が地元市町村に対して指示をするということになっております。
福島原発事故のときには菅総理大臣が直接指示をしておられました。一方、災害対策基本法では、国の指示ではなく市町村の指示、
判断ということになっております。この点について、どうこの指揮系統の混乱を防ぐのかと。
この四点について伺えたらと思います。よろしくお願いします。