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嘉田由紀子君 碧水会の
嘉田由紀子でございます。少数会派にもしっかり時間をお与えくださいまして、ありがとうございます。
原子力発電所問題につきまして、大きく三点お願いをしたいと思います。
まず、大前提ですが、私は、昨年の八月から参議院議員としてこちらに来させていただいておりますけれども、それまで、二〇〇六年から二〇一四年まで二期八年、滋賀県知事をしておりました。その当時、特に三・一一の福島の
事故のとき、滋賀県知事としてこれは全くよそ事ではないと思いまして、知事として、また元々の科学、
環境研究者としてもいろいろ研究をさせてもらいました。
具体的には、先ほど来問題になっております敦賀
原発、あれは琵琶湖の最源流の余呉町中河内というところからたった十三キロです、たった十三キロです。そして、その水源が琵琶湖に入るわけです。それから、大飯
原発、二〇一二年に三、四号機の再
稼働が大問題になりました。大飯
原発も県境から三十キロ、そして、大飯の
原発から福井県庁に行くよりも滋賀県庁に来る方が近いというくらい近接をしております。たまたま県境があるので
原発立地とは言われておりませんけれども、被害を受けるという
意味では、私は、被害地元だということで、いろいろ政策もつくってまいりました。
その中で、まず一点目ですけれども、今日、通告させていただいております大飯
原発についてお伺いいたします。
二〇一四年の五月二十一日に福井地裁が大飯
原発の運転差止めを命じる判決を出されました。当時の
裁判官の樋口英明さんの講演を直接に聞かせていただきました。そこでの樋口
裁判長の
判断は大変明快で分かりやすいものでした。つまり、大飯
原発の耐震強度は一般住宅より脆弱で、大飯
原発を再
稼働することは危険極まりない、第二の
福島事故を起こしかねない、国家としての賭けであるということでございました。
具体的な数値で見ますと、大飯
原発一、二、三、四号機、昭和四十年代から五十年代に立地しておりますが、建設当時の耐震強度四百五ガルで、東日本大震災後、補強されて七百ガルとなりましたが、最新の再
稼働申請時には、三、四号機、八百五十六ガルまで上げられたということです。
一方、昭和五十六年の耐震
基準の変更を受けて、一般住宅の耐震強度は大きく
強化をされております。我が国で記録された最大震度の地震、四千二十二ガルに耐えられるよう、ハウスメーカーの一般住宅は、これメーカーによっても違いますけれども、四千ガルを超える地震にも耐えられるよう耐震強度を上げております。そういえば、福島第一
原発事故の直後、私は、余り直近までは行けなかったんですけれども、福島
地域を見せていただいて、古い家屋はかなり地震で壊れていたんですけれども、新しい家屋はそのまま建っているということも見てまいりました。
つまり、住宅メーカーの耐震強度よりも
原発自身の強度が低かったんじゃないのかということを一般市民としても疑問に思うわけですが、ここのところ
質問ですけれども、一般のハウスメーカーの住宅と比べても桁違いに耐震性が低いと樋口
裁判長が言われた大飯
原発あるいは高浜
原発を再
稼働させてよいのかどうか、
原子力発電所の耐震
基準強化に向けた
取組などを含めて
更田委員長にお伺いをしたいと思います。