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参考人(
上田孝君)
日本造船工業会の副
会長をしております、サノヤス
造船の
上田でございます。
本日は、
造船業の現況等を説明させていただく機会を頂戴しまして感謝申し上げます。
造船や
海運業は、
自動車や航空機
産業とは異なり、一般市民の目に触れる機会が少ないため、実態を御存じない方も少なくございません。しかしながら、社会インフラを縁の下で支え、国の重要な基幹を成す
産業でありまして、このことを御理解いただければ幸いでございます。
ただいま
藤本先生から我々に対してエールを送っていただきましたことに感謝申し上げます。
造船なかんずく
中手が頑張っているというエールをいただきまして、ありがとうございます。
加えて、
海事クラスターもっと頑張れという話だったんですが、この
中手という言葉とクラスターという言葉が、私もこの
造船会社に入りまして十二年たつんですが、全くこれが世間に通じない言葉を業界で使っております。
内弁慶じゃないかと反省しているんですが、
中手というのは、三菱さん始めとする
大手上場会社の船舶部門を
大手といいまして、
中手は今出ている
A社、
B社、
C社、私どもはそれに入っていませんのでFぐらいのところにいますが、そういう会社を
中手という言い方します。ただし、
日本で最大の
造船会社は今治
造船さんなんで、これを中では強手という、強い手という。いずれにしても、
中手だ何だかんだという表現がちょっと違和感を
感じておられるかもしれません。
それから、クラスター。今このクラスターを使うと、
造船クラスターなんて、
海事クラスターって何か使い勝手悪いですから。ちょっと、私のペーパーもそうなっていますけれど、ちょっとそういう特殊な言葉を業界では使うことになっています。(
資料映写)
今日の
お話は、一章、二章、三章ということで、そこに書きましたとおりの話を申し上げますが、原稿にはないんですが、一九八五年にプラザ合意というのがございまして、その直後に
造船の大不況が、戦後二回目の大不況がございました、
造船会社が潰れ、リストラをやるという。それで、その一九八七年頃なんですが、それから見て三十三年ぶりの
造船大不況が今襲っております。今、
藤本先生からエールを頂戴しましたが、今の
状況はその三十数年ぶりの大不況が襲っているんだという前提で今日の私の
お話を聞いていただければ幸いでございます。
造船を支える。ここはもう先ほど来出ているとおりでありまして、
造船業の前に船舶というものがどういうものだということでございます。暮らしに欠かせないもの、
鉄鉱石、石炭、原油、天然ガス等のエネルギー資源をほぼ一〇〇%海外に依存しておるわけでありまして、したがって、
日本経済が回っていくために必要な物資、この九九・六%が海上輸送、すなわち全てが船で運ばれております。この九九・六という数字は、もちろん金額ベースに直しますと多分七割とか七〇%ぐらいになると思うんですが、量でいったらそういうことでございます。
次に、
造船業のその
物づくりの特徴について
お話を申し上げます。
船は最古の乗り物と言われておりまして、人類の歴史とともに発展してきました。材質は木から鋼、そして推進力は人力、風、そして石炭から石油と、そういう変遷を取りまして、現在、今後はLNG、その先にはCO2を排出しない環境に優しい水素等へ進化していくというふうに言われております。
船は、大きいものですと長さが四百メートル、一船ごとの
受注生産でありまして、
自動車や二輪車のように大量生産が可能な一般消費者向け商品とは異なります。船の積荷、用途、就航航路に応じた大きさ、形状、備え付けられた
機能等々、様々でございます。
造船所は、IT化やオートメーション、ロボット化等を入れまして、また先端
技術を取り入れて頑張っておりますが、まだまだ多くのワーカーを必要とする労働集約型
産業でございます。したがって、
地域経済、
雇用に
貢献しているというところにつながるわけでございます。
船は
世界どこでも航海ができます。その船を建造する
造船業も
世界単一マーケットで
競争しております。ライバルでございます
中国、
韓国と同じ土俵で戦っているはずなのですが、彼らは政府支援が手厚く、公平な
競争条件であるとは言えないのが実情でございます。
建造
現場、これは多分先生の方がよく御存じかもしれません。機械化が進みにくいところがございます。例えば、船を御覧になったときに、船首あるいは船尾部分、あの丸く曲線を成しております。あの曲線を作る
技術は実は人の、たくみの
技術です。ぎょう鉄という作業なんですが、あのぎょう鉄の作業はまさにたくみの技でございます。そのたくみの技を使っているというのがやっぱり
日本人の
日本人たるその器用さというのが反映しているんじゃないかと思います。
そして、船の大きさによるんですけど、非常にたくさんの部品を組み上げる、アッセンブルの、究極のアッセンブル
産業です。スケジュールどおりに建造してきっちりとした仕事をこなしていくというのが、真面目で勤勉な
日本人の特性にマッチしているというふうに考えてもよろしいんではないかと思っております。
造船業は
日本の、
日本人の気質に合った
産業ではないかと、そういうふうに自負しております。
この図を見ていただくと、
海運・
造船業は右肩上がりの成長
産業だということでございます。
世界経済の成長に合わせて海上荷動き量は拡大を続けておりまして、これからもその傾向は続くと見込まれています。決して一部のマスコミ等で言われているような斜陽
産業あるいは衰退
産業ではございません。この点御理解いただきたいんですが、ただ、今成長
産業と言いましたが、これ、言葉としての成長
産業というのは正しい表現かどうかは私も自信ございません。ひょっとしたら成熟
産業という言い方がいいのかもしれないし、ちょっとここに誤解を与えている
可能性があると思っております。
世界貿易を支えます船舶を供給する
造船業、
経済、
雇用、防衛の観点から、
日本にとって不可欠な
産業であると。特に地方においては、
地域経済を支え、就業機会の確保に大きく
貢献しています。さらに、艦艇や巡視船艇の建造を通じて国の安全保障にも寄与していると思っております。また、船を構成するエンジン、航海機器始めたくさんのいわゆる部品、
舶用機器、これを主に国内の
舶用メーカーから調達しておりまして、多数の中小事業者に支えられている
産業でございます。裾野の広い
産業だと思います。
このグラフはもうよく出てくる表なんですが、大きな波を打っております。
造船業は好不況の波が他
産業に比べて非常に激しいということでございます。船は一度建造すると大体二、三十年使用されます。貨物の荷動き量の増減に合わせた柔軟な供給体制を取ることが困難でございまして、契約をして船が完成するまでに二、三年掛かる。そうすると、将来の好景気を見込んで先行発注したものが、そのときに荷物がなくなって、完成した頃には船が余っているということが起こっております。したがって新規の発注量が途絶えていくというのが、この景気の連動に合わせて、それがこのグラフに表れているとおり、景気が良くなった、船を造ろう、船の発注があった、でも、でき上がった頃には景気がおかしくなって船が余ってくると、この繰り返しをやっております。石油危機の、一九七五年、第一次の
世界危機の直後の船舶需要が激減した
時代、そして現在もそういうことは繰り返しております。
リーマン・ショック前、これは大量に発注されました。もう
世界貿易が激増しました。そのときに、船も必要だということでどんどん船の発注がございました。これを、業界では時々、
海運バブルとか
造船バブルという表現を取るんですけれど、私は、バブルという言葉は金融でよく使うバブルなんですが、これはバブルというよりもブームが来ていました。
世界、地球レベルの
経済成長のブームが来ていました。ブームに合わせて船を持って荷物を運ぶ、それで船が欲しいから船を発注するというブームが来ていました。しかし、ブームというのは意外と簡単に終わっちゃったわけです。終わったので、ここに、表にございます、グラフにございますように、右側の山ですね、このときは本当に、リーマン・ショックの直前にブームで乗ってどんどん発注がありまして、造りました。造ったときのピークが一億グロトンという数字なんですが、そのときに造った船が、実はでき上がった後に余っちゃったんです。余ったから次の発注はしないというような
状況が続いてきたの繰り返しをしております。
先ほど先生から
生産性の議論が出ました。
生産性議論をしますと、我々の中で統計データあるんです。一人当たりどのぐらいの船の工事量をやっているかという数字なんですが、確かに、七五年辺りから見て、第一次のピークの辺りから見ましても、ここの折れ線グラフですね、三倍のレベルに上がってはおります。確かに昔は、船造るのに、機械もなければ、本当にたくさんの人手を掛けていたのは事実でございます。今はそれは、
設計にしろ
現場にしろ、相当数が、例えば溶接
一つ取りましても、今は自動溶接といいまして、普通の平板、普通のところはもう自動でやっちゃいます。曲がった箇所とかややこしいところだけ人間の技でございます。そんなことで三倍に上がっているんですが、先生から三倍上がった、いいと言っていただいているんですが、この
程度という自戒の念もあります。もっと上げなきゃいかぬのじゃないかと、将来に向かってという
感じはございます。
次のページ。この
海事クラスターのいろんなここの話は先ほども出ておりますので、全体に、関連
メーカー等を含めまして、我々、
造船・
舶用工業十三万人の
雇用、売上げは三・四兆円になっているということです。四十年前、五十年前はこれが多分三倍、四倍ですから、四、五十万ぐらいの
雇用はやっていたはずです。それは、いわゆる自助努力で
生産性を上げて、現在この数字になっているというふうに思います。
ところで、船の話をしますと、私の家族なんかもそうなんですが、ニュース見ていましてパナマの船が何か事故起こしたよという話が出てきて、もう先生方は当然御存じでしょうけれど、パナマの船がパナマの船ですかというんじゃなくて、実は、
日本は実質支配している船が
日本船籍じゃないということでございまして、御
承知のとおりだと思います。
日本は、実質支配している船は
世界の約一割強を持っております。ですから、パナマ船籍の船がどうというのは、実は
日本の郵商K、
日本郵船さん、商船三井さん、川崎汽船さんなどの
日本の
大手の船会社さんが所有されているとか、あるいは瀬戸内海の
地域に根差した多数の
船舶オーナーがございます。この
方々が所有されています。だから、国籍は違うんだけど
日本の船です。このことが非常に分かりにくいテーマでしたので、ちょっとそこをコメントさせていただきます。
その次の表ですが、これは
日本の
造船所が西に多いということを書いておるんです。
ちょっとちっちゃいですが、岡山県倉敷市、水島コンビナートに私どものサノヤス
ドックがございます。サノヤス
造船の大きさは約十万坪、最も小さな最もコンパクトなヤードでございますが、そこで千人働いております。
その次の表、これがよく使われる表ですが、
造船業の歴史、これ御覧いただいたとおり、確実に二〇〇〇年頃から右肩上がりにどおっと来ています。これは貿易、
世界貿易量が増えたからです。
中国を中心に
世界貿易量がどんどん増えたからです。
それに合わせて
造船所ができました。二〇〇〇年頃の、赤色を御覧いただきましたら、
中国の
造船のウエートなんというのはもう本当に微々たるものです。でも、自国に入ってくる貿易を見ていて、それが
日本の船だと、だったら
造船所を造ろうじゃないかと。データでいったら多分二千社ぐらい
造船所が、にわか
造船所ができまして、それがこの勢いでもっていました。そこが、先ほども申し上げた
造船ブームの、
海運・
造船ブームが二〇一〇年、一一年、この頃です。リーマン・ショック直後に、リーマン・ショック前に発注された船がここで実現して、出てきております。
実は、このシェア表はいろいろ考え方あるんですが、〇八年、二〇〇八年は、
世界ナンバーワンプレーヤーは
韓国、そして二番が
日本、三番に
中国でした。翌年、
韓国、
中国、
日本に変わります。そして、歴史的に我々非常に強く印象に残っているのは二〇一〇年でございまして、二〇一〇年はGDP、名目GDPが
日本が
中国に抜かれた年であります。この年に
世界ナンバーワン
造船大国は
中国に取って代わるわけです。したがって、
中国、
韓国、
日本という順番になったのがこの二〇一〇年でございます。
次は、そういう、じゃ、他国の
状況を拝見しますと、ここにシェア表ございます。
中国の
大手、
韓国の
大手というのがありまして、
韓国は現代重工業、大宇
造船海洋の買収によって
世界ナンバーワン、
世界シェア三割の
企業が誕生しようとしています。これについては現在、
中国、
日本、ヨーロッパ、EU等の公正取引
委員会が審査を行っているところでございます。また、
中国では二大国営
企業の統合により、巨大
造船所、そこの赤色の部分です。十数%のシェアを持つ強豪が誕生します。それに対して
日本は、御案内のとおり、今治
造船さんとJMUさんの統合が十一月、去年の十一月に
設計、営業の共同会社を設立というのが発表されましたので、そこが今進んでいく過程でございます。
業界としまして、今後も、経営の安定化、
世界市場での影響力の保持のため、こういった
意味での集約、事業提携を推進していく必要があると。これは
造船工業会として、あるいはお国、政府の方もそういう御方針ですし、我々一
企業人としましてもその考え方はまさにそうだと思っております。
その次ですね、公的資金のWTO問題があるんですが、今、
韓国が、御案内のとおり、リーマン・ショック後の落ち込みが激しいときに経営が危なくなった
大手の
造船所がございまして、そこに大変大きな額の公的助成、行いました。これ、ドライに言えば、本来ならば市場から撤退すべき事業者だと僕は思います。
日本だって四十年、三十数年前に、まさにマーケットから出ていった会社がたくさんあるわけでして、それが国によって救われ、
世界の
造船市場の需給バランスを、ブームの後の需給バランスを回復しようとしたところがバランス崩れたままの
状況になったのは、悪いですがこういうことの過保護だったと思っています。
現在、これに関しましては、
日本政府によって、不公正な政府支援を正して公正な国際
競争環境を取り戻すために、
韓国政府による自国
造船業の公的資金に対してWTO提訴いたしました。現在、二国間協議を実施している段階でございます。我々
日本の
造船業界、当然ながら政府の対応を支持いたしまして、所要の協力を行っております。
ここからは少し
技術の話になっていくんですが、船の
世界でいろいろ環境規制等々の話が出てくるんです。書いていますように、一番悩ましいのはCO2の排出量の問題でして、IMO、国際海事機関によってGHGの削減ということがルールが決まりましたので、今現に使われている船が、二〇三〇年になると、こういうルールに適合しない場合は駄目よと退出を命じられるわけです。したがって、このルールに従った船を造らなきゃいかぬということで、今現在、業界としても最大限の
取組をしているところでございます。
ちなみに、このCO2の問題でも、私がこういう
造船の仕事を始めましたときに、私どもの船でC重油というのを使って船を動かすんですが、当時、私どものパナマックスバルクキャリアでC重油って一日当たりどのぐらい使うんですかといったときに、私の記憶では三十八トン、一日使用量が、そういう船を造っていて、それを省エネ船に替えていこうというので、本当に
自分たちで努力をしましてどんどんどんどんレベルアップしました。多分、今二十数トンにまで、いわゆる
機能といいますか、
性能がアップしています。今回のこのGHGの問題は、それでは耐えられません、新しい大きなテーマです。
その次に、船の、GHGゼロ排出に向けたいろんな船の研究、省エネ、脱炭素
技術の展開ということを、ここに書きましたような形で行っております。LNGの燃料というのは、今もう既に、我々でも既に俎上に上がっていますが、さらに二〇五〇年に向かっては水素かアンモニアかというような議論が起こっております。
したがって、
技術論でいったら、まさに
技術革命が起こるんだろうと、また起こさないとここで退場を命じられるかも分からないという、そういう
意味で、冒頭に不況だと申し上げましたが、新しい戦いに勝つためにここの大きなハードルが待っているということでございます。
船舶の、今申し上げた
流れでございまして、自動運航船、こういったことも研究テーマでございまして、ヒューマンエラー、船の問題が起こるときによくあるのはヒューマンエラーです。船員によるミスだとか、いろんな問題が起こっているんですが、じゃ、そういうものが起こらないような、海難事故が起こらないようないわゆる
技術というものをもっとふんだんに取り入れた船ができないだろうか。そういったことについて、
日本の
技術優位性を生かして、そういうレベルの船を造ることで勝てるんではないかということを展望して、今、これは個別各社の問題というよりも、
海運会社さんと
造船各社と、あるいは連合軍としてのそういう研究機関等合わせてこういったことの研究を鋭意進めております。
今後の業界見通しであります。
この表は、グラフは、
受注産業と申し上げました、
受注産業ですので、通常、契約をいただいて、そこから
設計の細部を打合せをし、エンジン始めいろんな資機材を買います、そして造ります。大体二年、最低二年必要だというふうにまず御理解ください。二年ぐらいが必要なときに、その
受注が今どうなっているかということでございます。最近の
世界の
受注別と書いていますが、このブルー、
日本ですが、もう激減しているのがここで一目瞭然であります。
その次の表がもっと端的に分かります。先ほど申し上げた
造船ブームのときは、私どもの会社でもそうでしたし、全社的に多分四、五年分の
受注を抱えました。本当にたくさんのオーダーをいただきました。ところが、それが大体三年に落ち、二年に落ちた。それが何と、ここに書いてあるとおり、昨年末、二〇一九年十二月には一・五年、一年半分しかないと。現在、コロナの影響で商談が完全にストップしている
関係で、現在一・二年分です。もちろん平均値ですから、各社各様いろいろな考え方があるんですが、もう完全にここでいわゆるアラームが出ているという
感じでございます。
ですから、今日は、私冒頭に申し上げたように、本当に今、
造船の、全体としても不況なんだけど、今この足下、コロナ禍の影響を受けてもう完全にダブルパンチで大変な
状況になっておるというのが現在の
状況でございます。仕事量がないということで、
雇用を抱えた
造船各社が一体どうしたらいいんだということを、今、各
企業、そして
造船工業会始め、あるいは海事局の御指導を得て、今それを鋭意いろいろな角度から取り組んでおります。これは歴史的に見て、この二年を切るような
状態は二〇〇〇年頃に一回あったようです。そして、その前は四十年前、三十数年前です。
ここ、次のページが一番大事なところ、私もう時間切れでここを言い逃したら
造船工業会の事務局から怒られますので、これを申し上げます。
今、そのような
状況で、経営の安定化策、対策が、これは我々
企業、そして
造船工業会会員
企業、そして皆さんといろいろな議論をした結果、ここに集約されましたようなことを今具体的に
一つずつ押さえていっております。
競争力を維持する、あるいは向上していくためにどうすればいいんだろうと、GHGの大幅削減のようなこういうニーズに対してどうすればいいんだろうと、そんなことを我々は今考えておるわけです。
この
一つ一つについて御説明することは差し控えますが、もう足下のこの
状況ですから、今、足下で、例えばこの中の一番上の
うちの六つ目、つなぎ対策と書いていますね。コロナ対応で、我々は例えば売上高は全然落ちていません、足下。
受注残が激減しています。売上高基準でいくと全然コロナ影響を受けていない、しかし
受注残は先が全くおかしくなったというようなことを含めて、例えばつなぎ融資のことを書いてございます。
最後、国に、皆さんに御要請申し上げたいことです。五項目ございます。
今申し上げたことを含めて、つなぎの資金に関する御支援、船主の発注意欲を促進する、買手を支えていただく。そして、仕事量の確保を図るための民間船舶、官公庁船の発注増加への支援。
企業の連携、再編等に伴う集約化、
生産性向上等の資金支援。公正な市場の確保、これは対外、グローバルの面です。そして最後に、大型研究
開発及び海洋
開発促進への御支援。こういったものについて御支援を賜れば有り難いと存じます。
ただ、
企業を経営していまして、
日本の場合、
中国、
韓国を私
企業と呼んでいいのかどうか、プライベートカンパニーというか、私
企業と呼んでいいのかどうか、非常に私は疑問に思っています。
日本は、先ほど出ていますように、
大手さん五社、まあ六社というカウントもしますが、
中手は十一社ございます。その下に
舶用、もっと小さな会社がたくさんあります。基本的に今、自助努力というのは
自分たちで必死になって頑張ります。これがやっぱり最低限の条件だろうと思っています。我々は本当に
自分たちでまず頑張らないかぬと、しかし、できれば、今日先生方にも
お話聞いていただいて、我々について御理解賜りまして、是非国からも御理解とそして御支援を頂戴できれば幸いでございます。
ありがとうございます。