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足立敏之君 自由民主党の
足立敏之でございます。
決算委員会での質問は二度目ですけれども、
安倍総理に質問をさせていただくのは初めてです。よろしく
お願いいたします。質問の機会を与えていただきました
中川委員長を始め関係の先生方には感謝を申し上げたいと思います。
私は長年、建設省、国土交通省で勤務をした土木の技術屋でございます。本日は、そうした経験を踏まえまして、
西田先生、
舞立先生に続いて質問をさせていただきます。どうかよろしく
お願いいたします。
まず、新型コロナウイルスについてでございますけれども、これまでに亡くなられた
皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、感染されました
皆様の一日も早い回復をお祈りを申し上げます。また、医療分野を始め様々な現場で新型コロナウイルスと闘っている全ての
皆様に心から敬意を表し、一日も早い
終息を願うものでございます。
新型コロナウイルスにつきましては、
西田先生、
舞立先生からも御指摘がありましたが、自民党では、昨日、財政規模二十兆円、
事業規模六十兆円の経済
対策を取りまとめ、岸田政調会長が
安倍総理に手渡されたと聞いております。ただ、そのボリューム感につきましては、先ほどから
西田先生、
舞立先生からもお話がございましたけれども、まだまだ十分ではなくて、そういったところを強化する必要があるというふうに私も
考えてございます。
経済
対策につきましては、私は
西田先生と同様、二段階で講じるべきだというふうに
考えています。まずは、所得が大幅に減少して困っている個人への現金給付、そして
中小・
小規模事業者への給付金などの緊急経済
対策を直ちに実施し、その上で、経済の
V字回復のための観光振興あるいは移動の活発化、そういったためのあらゆる施策を講ずることとし、インフラ整備を含めた、これまでにない大型の経済
対策を行うべきだというふうに
考えています。
私が長らく関わっております建設産業の分野でございますけれども、国土交通省に確認したところ、建設現場は、密閉とか密集とか密接とか、そういう三密というふうな
環境にはございません。直轄の二、三の現場で罹患者が出たという情報はございましたけれども、執行面で大きな問題はないというふうに承っております。
一方、そんな中で、建設業は人手不足で、公共
事業を追加しても不調、不落が発生して工事ができないのではないか、そういう声を聞きました。しかし、建設産業界の皆さんにお聞きしても、住宅などの建築分野の一部において、中国に多くを依存しているトイレのウォシュレットだとか食洗機だとか、そういう製品の納入が滞っていて、その影響で工期の遅れが見受けられるものがあると聞いていますが、土木分野では資材不足はほとんど見られず、三月末に予定どおり工期を終えた工事もたくさんありまして、施工能力は十分あるというふうに聞いています。
今パネルをお示ししてございますけれども、(資料提示)建設産業界の皆さんのデータでございますが、大手建設業の官公庁工事実施額の推移でございます。
平成二十六
年度、二〇一四年ですけれども、五・一兆規模でございましたけれども、
平成三十
年度実施済みは二〇一八年三・八兆円程度でございまして、これは大手の九十六の企業のデータではございますけれども、一・三兆円程度の余力が見受けられます。建設産業は全部で五十万社とも言われておりますけれども、それを
考えますと、まだまだ工事の実施余力はあるというふうに聞いております。
また、建設分野全体では、ピークの
平成十
年度頃に比較しまして、工事量は約四割減になっていますけれども、人員につきましては二割しか減っていないということでありますし、不調、不落につきましても平年並みで、再度入札することで工事は着実に実施できているというふうに聞いています。
国土交通大臣にお伺いをいたします。建設産業分野におきまして、経済
対策として公共
事業が実施される場合に対応ができないのではないかという懸念が示されてございますけれども、その点、実際どうなのか、その辺をお伺いしたいと思います。