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政府参考人(
西山圭太君)
お答えを申し上げます。
今
委員からも御
指摘ございましたとおり、この5G
システムの一つのリスクとして、いわゆるバックドアというのが
指摘をされているわけでございますが、これは、一面においては、この5G
システムというものそもそもが持っている、ある意味では
技術的な特性も反映したものであるわけであります。
内容的には、先ほど
大臣からも御答弁ございましたけれども、例えば、
情報通信機器を
導入する場合に、バックドアという、いわゆるバックドアと呼ばれておりますのは、機器の
開発や
製造過程において
情報の窃取、破壊などの機能が組み込まれる懸念ですとか、納入後において事後的な運用、保守作業で不正な変更が行われる懸念というのがあるということを指しておりますけれども、これは、まさに5G
システムそのものが非常に複雑な大きな
システムである、つまり、様々なサプライヤーがそこに参画をするということと、それから、
ソフトウエアを多用いたしますので、それが更新をされる際に、その前には感知できなかったようなことが起こるといったようなことがございます。
したがいまして、この点については、今国際的にもそうした
システムの安全、安心をどう
確保するかというのがまさに議論の焦点になっております。もちろん、先ほどこれも
委員から御
指摘ございましたとおり、全ての国が全く同じ
考え方をしているわけではないと思いますけれども、私どもが見ております限りにおいては、ある種、国際的なコンセンサスも一部できつつあるのではないかというふうに思っております。
一つは、今申し上げましたとおり、例えば
ソフトウエアの更新のように、事後的に、納入したときには分からなくてもその後で起こり得るというようなことが生じますと、狭い意味での
技術的な要件で納入時に全て
確認するというのは難しいということが各国の
理解になりつつあるというふうに思っております。
したがいまして、国際的な議論としては、これは非
技術的要件と言ったり、あるいは主体要件と言っておりますけれども、要するに簡単に言えば、サプライチェーンも含めてその
システムに参画する人たちが信頼できるような人たちか、もう少し具体的に申しますと、その人たちの、その参画する
企業のガバナンスの仕組みが信頼に足りるガバナンスかどうかということを見ないと、一つ一つの納入時の
技術要件だけを
確認しても
信頼性は
確保できないのではないかということ、こういうことが一つのコンセンサスにはなりつつあるのではないかというふうに
考えております。
したがいまして、私どもとしては、まず、この今回御提案をさせていただいております5G、ド
ローン法案の
指針の中に、今申し上げましたような
考え方を
信頼性と、我々、安全、
信頼性、
オープン性、供給安定性と言っておりますけど、その一つの要件として盛り込むということも
考えておりますし、また、もとより、この
法案以前から議論がございます、サプライチェーンリスクと
政府の中で呼んでおりますけれども、これも広い意味で同じ
考え方に立っておりますので、必要に応じて各法などとも
連携をしながらこういうものを実現してまいりたいというふうに
考えております。
以上でございます。