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国務大臣(
梶山弘志君) 今般の
コロナウイルス感染症の
影響により、多くの
中小企業の
皆様が
資金繰りに現在大変厳しい
状況に置かれております。こうした
状況にあって、まずは、今苦境にある
中小企業の
皆様を全力で支えることが最
重要課題であると考えております。
そのため、昨年十二月に策定した二十六兆円の総合
経済対策を着実に実行していくとともに、第一弾、第二弾の緊急
対応策を速やかに、かつ着実に実行し、雇用の維持と
事業の継続に全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
先ほど、
加田委員のときに、六万六千件の
相談が来ているということを言いましたけれども、それは一昨日でした、ごめんなさい。昨日の段階では七万八千件ということで、一日で一万二千件
相談が来ているということで、三月十日以降、一日の件数が非常に増えております。それだけ厳しい
状況になっているということであります。
その上で、賃上げにつきましては、今月十一日にいわゆる春闘の集中回答日を迎えて、現在まで公表されているものでいえば、多くの
企業で七年連続でベアを実施するという回答がなされていると認識をしております。
今、
コロナウイルスの問題で、そればかり捉えられていますけれども、やっぱり
経済の底上げ、消費ということも考えると、しっかりとした賃上げ、体力のある
企業には賃上げをしてもらうことが大切なことだと思っております。相当程度
コロナウイルスの
影響が顕在化をし、先行きに不透明感のある今だからこそ、
経済の下押しリスクを乗り越えるためにも引き続き賃上げの流れを継続してい
ただくことが重要でありまして、私どももしっかり
産業界に継続して話をしているところでもあります。
今後、
中小企業を含め、幅広い交渉が進んで回答が出されていくことになりますけれども、
経済産業省としても、賃上げの前提であります経営安定のための
中小企業の
資金繰り支援など緊急の
対策を行うと同時に、賃上げの原資を生み出すための
生産性向上等の
支援を行ってまいりたいと思っております。
具体的には、
生産性革命推進
事業を通じた
中小企業の
設備投資やIT導入
支援、これは
生産性の向上に資するものであります。下請
企業の取引条件の改善に関する
環境整備ということで、発注
企業と受注
企業の関係でしっかりとした取引をできるような形にしていきたいということで、これらも今、
中小企業も入れた上で、大
企業も入れた上で議論をしているところでありますので、こういったことを徹底していき、また、この
コロナウイルスが一区切り付いたところでしっかりと反転できるような
環境整備というものも進めてまいりたいと考えております。
もう一点、その検証ということでありました。今はとにかくしっかりとこの
状況を収拾することが大切であると思っておりますけれども、
委員がおっしゃるように、検証というのは非常に大切なことであります。入国がかなり続いていたということでありますが、中国との
日本の今の
経済的関係、また人的関係も含めると、そういうことになったのかなという思いもありますけれども、一方で、あのとき止めていればという議論もあるのも事実であります。
新型コロナウイルスの
感染症が
世界的な広がりを見せ、
事態の収束までに時間を要する
状況の中、
日本の景気悪化への懸念も今高まっているということでありまして、当面しっかりと
感染拡大の
抑制をしていくということで、当面、爆発的な
拡大にはつながっていないということですけれども、まだ患者、感染者が増加しているというのも事実であります。
それらも含めて、落ち着いたところで政府全体として一連の
対応について様々な検証を行い、次に同様の
事態が起きた際に万全の
体制で臨めるように改善をしていく必要があると思っております。