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山岡委員 今、農水省からも御説明いただきました。
委員の皆様に、御存じの方も、お詳しい方もいらっしゃるかと思いますが、いわゆるサラブレッド、軽種馬というのは、一つ一つの
生産物が極めて単価が高い業種でございます。例えば産駒、
年齢にもよりますけれども、一頭五百万とか、一千万、二千万という値段がついて、そういう
販売が行われて生計を立てていく、そんな産業でもあります。
その競りがいわゆる春から少しずつ始まって、この夏、七月、八月ごろ最も高い値段がつく、こういう競りも行われていって、そして、育てた馬をそこで売って収入を得て、九月ごろには、種つけをしなければなりませんから、いろいろな種つけ料を支払うということを九月に大体精算する。春に種つけしたことを九月に精算するに当たっては、この夏の競りで自分の育てた馬を
販売して、そこの代金を充てたり、そして、余剰分をまた次の年の備えにしていく、次の年の投資にしていく、そういうサイクルで回っている。種つけ料自体も百万円単位の極めて高額な、そういう産業の体系であるというところであります。
この大きな金額が動いている産業の中で、この新型
コロナウイルスの中で、競りが開けていないんです。五月に予定されていた二歳馬のセール、これは本当に中止になってしまって、百六十頭程度ということで規模はそんなに大きくないんですけれども、この農家さんは、独自に
販売をどうやっていくかということを今非常に頭を悩まされているところであります。
七月には最も大きなセールもあるんですけれども、これは
関係者はできればやりたいということを考えているわけでありますが、御存じのとおり、北海道は
緊急事態宣言というのを知事独自で二月二十八日の時点でもされ、そして、ごく最近に
解除されたとはいっても、今に至るまで、長期にわたる自粛、そして外からの方の渡航を遠慮していただいてきたというような経過があるわけであります。
この七月のセール、二千人ぐらいの規模の方が集まるんですけれども、もしできたとしても何らかの制限もあろうかと思いますけれども、しかし、これもまだ確定している
状況ではないという
状況であります。
そして、高い買物でありますから、この競走馬を買うということに当たっては、買い手の方、調教師の方とかそういう方が担当したりするんですが、馬主さんの依頼を受けて、事前に北海道に入ってきて、
生産地に入ってきて、馬を見て、それを見定めるわけであります。しかし、それが一切、この
緊急事態宣言の中で、できていない。住宅メーカーとかでも、この春のモデルハウスに今見学者がいなくて、秋には恐らくハウスは売れないだろう、出ていかないだろうということを強く心配しているわけでありますが、馬もやはり高い買物であるから、そういうメカニズムの中にあるんですけれども、そこが行われていない。
そして、馬主の方、そうした
方々の本業も、この
コロナウイルスでいろいろな
影響を受けているということも今十分あり得るというか、そういう
状況であるわけであります。
海外からも注目されている競走馬なんですけれども、アラブの方とか、今いろいろな国の方がこの日本のサラブレッドというのは注目をいただいていて、世界にも勝負できる農業分野の産業であるということも言えるわけでありますけれども、しかし、御存じのとおり、世界も新型
コロナウイルスの
影響で、競馬そのものが開けなかったり、今非常に買い手に関しての
状況、あるいは事前の内覧というのができない、さまざま、競り自体も開けるかどうかわからないという
状況が
生産現場で今起きている
状況であります。
仮に競りが、おくればせながら開かれても、例えば七月に開かれる競りが一番高い値段がつくとすれば、おくれればおくれるほど
価格というのは減少傾向になったりとか、あるいはその買い手のこともあれば、ことしの競りがどれだけの値段がつくのかということも、極めて大きな不安が広がっているという
状況であります。
私も今るる申し上げましたけれども、農水省はこうした
事態についてどのように把握されているのか、そのこともこの場で改めて
伺いたいと思います。