○森田
委員 立国社共同会派の森田俊和でございます。三十六分のお時間をいただいております。
私は、主に介護の現場に、ICTあるいは
AIの導入等々を含めて、データの活用等を含めて、介護の現場にそういったものをどんどん取り入れていくべきだという観点からお話をさせていただきたいなと思っております。
私の個人的な仕事の方で介護の
事業所に携わっておりまして、きょうは小島政務官、厚労省の方からおいでいただいておりますけれども、きのうですかね、朝、机の上を見たら、ゆうパックの封筒が置かれておりまして、厚生労働省からゆうパックが届いておりまして、マスクが通所介護宛てということで二十枚届いておりました。その前に、これまでに布マスクが届いたのは、まず最初、通所宛てに五枚来て、その後、今度はショートステイ宛てということで五十枚届きまして、それで、きのうまたデイ
サービス宛てに二十枚来たというんですけれども。
これは、どういう計算でそういうふうになっているのかちょっと私もわからないんですが、私が予想したところというのは、最初の五人というのはデイ
サービスの職員数分かなと。それで、今回来たのは、定員が二十名のデイ
サービスなので、御利用者様の分が来たのかなというような予想をしているんですけれども、それだとショートステイの五十がどこから数字が来ているのかちょっとわからないんですけれども、いずれにしても、布マスクが届いたということで、お礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
ただ、やはりこれだけでは足らないということがありまして、うちの施設でも大分、もともとコロナウイルスの
対策が始まる前の段階でかなりのストックが、もちろん介護施設なので持っておったものですから。もともとこの時期になりますと、十月、十一月あたりからインフルエンザの
対策ということで、ずっと、うちの施設だと次亜塩素酸を加湿器みたいなところにまぜて噴霧しているような
状況を常につくり出しているということで、そういうことをやったり、職員はマスクをしたりということで、こういうことをやっているものですから、それなりのストックはあったんですけれども、それがどうも三月いっぱいで終わっちゃいそうだという話になってから、手づくりのマスクもあわせてつくろうということで、うちの家内だとか、いろいろと職員で、手先の器用な職員にも手伝ってもらいながらそういったものもつくりながら、手づくりのものもあわせて今やりくりをしているということで。
この前、職員と御利用者様にお送りした文書には、何とか三枚ぐらいはいろいろな形で皆さんに御提供できるような形の段取りはしたいということで通知を出して、徐々にいろいろなものが届いたりなんなりで、県からも、埼玉県からも今度手配をしていただけるということも聞いておりますので、そういうことも含めて何とかうちの施設でもやらせていただいているということもありまして、
状況の報告でございました。
今回の
スーパーシティー、スマートシティーの
関連で、先ほどもお話が出ていましたけれども、やはりデータが出てきたときに、これをまず適切にちゃんと
管理をし、必要のないデータについては処分するなり破棄するなりということをきちんとやっていただくのが大前提になってくると思いますので、ぜひ、そのあたりは
大臣の方のお取り計らいをこれはくれぐれもお願いしたいというふうに考えております。その大前提があったという中で、これからの話を進めていきたいというふうに思っております。
介護の現場ですけれども、ほかの業種ももちろんそうなんですけれども、人手の不足というのがかなり深刻な
状況でございます。
そもそものところを振り返ってみますと、二〇〇〇年の段階では、介護の認定者数というところで見ますと、二百十八万人という数字だったものが、二〇一七年のデータですけれども、六百三十三万人ということで、この十七年間でおよそ三倍に大きく膨れ上がっているということで、需要の増加がある、
介護サービスの需要があるということです。
一方で、これは厚労省の書類に出ている数字を拾ったんですけれども、介護人材の供給というところを見ますと、二百三万四千人ということで、二〇二〇年の数字になっておりますけれども、それに対して需要の見込みというのが、本来必要とされる人数というのが二百十六万人ということで、差額をとってみますと、マイナスの十二万六千人、こういう十二万人という人手が介護の現場で足りないということが起きているというのが、今介護の現場の実態でございます。
もちろん、人手が足らなければ介護の現場はかなり厳しい
状況になりますし、思うような介護もできない、あるいは休みもとれない、こういうような
状況になりますし、それがひいては、もともと予定をしていた定員の数の
サービスの提供ができないということで、定員を縮小しての
サービスの提供にするとか、あるいは、そもそもそういうことも立ち行かなくなって、それがもとになる
事業譲渡であったりだとか、あるいはひどい場合には倒産に至る、
事業を閉めてしまう、こういうこともかなり起きているのが現状だというふうに私は認識をしております。
とにかく、現場にある人手をもちろんふやしていく、いろいろな処遇改善をしたりしながら人手をふやしていくということも当然必要だとは思うんですけれども、やはりなかなかそれが実態として、いろいろな改善をしても、それ以上の人手も出てこないということもありますので、やはり省力化、人手をいかにかけずに済むかというところを私たちはしっかりと進めていくべきだろうというふうに考えております。
私も、ふだんの仕事を見ながら、どこで人手が減らせるのかなというのをいろいろな作業を見ながら考えているんですけれども、
一つの例として、例えばデイ
サービスにしてもショートステイもそうなんですけれども、朝、御利用される
高齢者の
皆様方が来たときに、デイ
サービスなんかは、まず受入れをして、履物を履きかえてもらったりして、うがい、手洗いをしてもらった後で、まずバイタルチェック。要するに、血圧であるとか体温であるとか、あるいは、はかるべき方は血糖値をはかったりとか、こういうことを看護師がやったり、あるいは、今簡単な血圧計もありますので、介護職員がやったりして、それを、この数字を写す。介護の記録のノートに写して、さらに今度は介護記録として、個別の御利用されている
皆様のお一人お一人の介護記録というところにまたそこから転記をしていく、こういう段階で、いろいろと数字を、見たものを書き取っていくというような作業がございます。
今ですと、コロナウイルスの関係が出てきてから、例の三十七・五度、三十七度五分というところの
一つの区切りがあるものですから、デイ
サービスなんかは、朝の段階で、もう御自宅ではかっていただいて、そのはかった数字がもう三十七度五分を超えていたときには、デイ
サービスの車が迎えに行ってもお迎えをしないということを通知して、なるべくリスクを減らすような努力をしておるんですけれども。
いずれにしても、さっき言ったとおり、数値で出たものを読み取って、書き取って、それをまた転記してということで、いろいろな段階で人手をかけざるを得ないのが、今の介護の現場ということでございます。
当然、これは、膨大な時間、看護師の時間であったり介護士の時間であったりというものを、膨大な時間を消費するわけでございまして、こういったものが、例えばIoTだとかICT、こういった機材あるいは
仕組みが整った段階で、これはいろいろやり方はあると思うんですけれども、例えば時計型のこういうような端末をつけたりだとか、あるいはもっと小さくなれば、何か注射をした後に張るぐらいのICチップみたいなものをここに張りつけてデータ送信ができるようにするとか、いろいろなやり方はあって、しかも、かつ、それは個人
情報そのもののデータでございますので、やはりそれをやるときにはかなりのちゃんとしたハードルを設けて、そのデータをちゃんと使うんだということは了承を得なければ、御本人であったりあるいは御家族であったり、こういったしかるべき方に承諾を得てということにはなると思いますけれども、いずれにしても、そういったデータを常に、どこかに送信をしてストックをしておけるような、こういう
仕組みをつくる。
そのことによって何が起きるかというと、例えば、さっきのコロナウイルス
対策であれば、朝おうちにいる段階で三十七度五分を超えていますよといったら、もう出る前からその
状況を把握していて、
自動的に、お迎えに行かなくて済むとか、あるいは、ほかのことであっても、例えば
AIのプログラムの組み方にもよると思いますけれども、血糖値が高い方は、このぐらいきょうはちょっとふだんの数値より高いですよみたいなところが、いろいろなデータの分析の中で警告が出てきたりなんなりするということができていれば、もちろん看護師は配置してありますけれども、看護師だとか一般の職員も含めて、あっ、なるほど、きょうこの方はこういう注意が必要だなということを、記録をそこに
自動的に流し込んでもらうこと等含めて、やはりちょっと高度な健康
管理ができるということもあるのではなかろうかなというふうに思っております。
まずは、こういった現場の人手を少しでも減らしていくことについて、介護記録の省力化という
意味では、これは非常にこれからどんどん進めていくべきところだと思いますけれども、まずこの点について御
説明いただければと思います。