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海江田委員 共同会派の
海江田万里です。
まず、今回の
新型コロナウイルス感染症によって亡くなられた
方々の御冥福、それから、今病床におられる方、この
方々へのお見舞い、そして、
医療関係者、大変頑張っておられます、心から敬意そして感謝を申し述べるものであります。
それから、
麻生大臣も、きょう朝からお疲れさまでございました。
さて、私がこの
財務金融委員会で
新型コロナ感染症に対する
対策、特に経済問題、
税制を中心とした経済問題について
質疑をしますのは、
前回が四月の十日でございました。これは、言うまでもありませんが、四月七日の
緊急経済対策、これを受けての
質疑でございました。それから、今回がきょう四月二十八日ということでありますが、この間、一番大きな変化というのは、この四月七日の
閣議決定を受けて、
緊急経済対策で定められました
生活支援臨時給付金、一
世帯三十万円ですね、あの問題、あれが取下げになって、そして、新たに
特別定額給付金、一人十万円になったということであろうと思います。そのために、
閣議決定をもう一度やり直しをして、そして
補正予算を編成し直した、こういう
事態があるわけであります。
私は、
前回、四月の十日の
財務金融委員会でも、
生活支援の
臨時給付金の
問題点を
幾つか述べました。それはやはり、
一つには、
対象になる
世帯がたった二〇%ぐらいである、これはちょっと少ないんじゃないのということ。それで、もっと多くの人に対する
支援の手が伸べられるような施策を考えなければならないんじゃないだろうかということで、私
どもは、一人一律十万円ということを
最初から言っていたわけですが、特に私が、この一人一律十万円という
制度がいいということは、やはりそれが早く、何よりも早く、一定の
規模の
皆さん方のところに早く届くからということで、私はこの一人十万円ということをずっと主張していたわけであります。
それが最終的には一人十万円ということになりましたけれ
ども、結果的に、四月の七日から、
閣議決定をやり直すのが四月の二十日ということで、本当に大事な二週間、三週間を棒に振ってしまったということがあろうかと思います。
麻生大臣はどちらかといえば、これは私の推測ですから、違えば違ったということでよろしゅうございますが、私は、今でもやはりあの三十万円の方がよかったんじゃないだろうかなというふうに思っておられるのではないだろうかと勝手に、邪推と言ってもいいのかもしれませんが、そう思っているんですね。
というのはどうしてかというと、私は先ほ
どもお話をしましたけれ
ども、一人一律十万円ということが一番手っ取り早く届くんだよということで
お話をしましたけれ
ども、今回、それに切りかえたことによって時間がかかった。
麻生大臣は
太平洋戦争の
歴史なんかよく
御存じですから、
太平洋戦争では
幾つか
日本が
失敗した。そもそも
アメリカ相手に
戦争をやったこと自体が大きな間違いであったわけですけれ
ども、
局面局面で
幾つか
失敗をしていますね。その
最初の
失敗が実は
ミッドウェーの
海戦であったのではないだろうか。その前の年の十二月に真珠湾、パールハーバーへ行って、それから翌年の六月ですから、まさにここが
一つの分かれ目になって、そして、
日本はそこからだんだんだんだん
敗戦に、道をひた走っていったのではないだろうかと思っているわけであります。
ミッドウェー海戦の一番の敗因というのは、これも情報が不足していたとか
幾つかあるんですけれ
ども、
ミッドウェー島を攻撃するために
空母が四隻も、
虎の子の
空母が四隻も出ていって第一次攻撃をやったけれ
ども、それが不十分だというので、全部、
空母に積んでいた飛行機が
陸上用の
爆弾を積んで、そして、さあこれから行こうというときに、
アメリカの
空母を発見したといって、
陸上用をわざわざ今度は
海上用の、
艦上用の装備に、魚雷と、それから
爆弾も陸を攻めるものと船をやるのは違いますからね、それに切りかえをやっていて、その間に
アメリカの
艦載機がやってきて、
空母が、
最初は三隻、
最後に四隻、全部
虎の子を持っていかれた。
こういうことは、つまり、
戦争をやっている
局面で、これまでの方針を急に変える、慌てて変えるというのは、これが一番大きな
失敗ではなかったのかという
歴史があるわけですよね。
その
意味でいうと、私は今回のことも、やはり本当だったら、早くからやっておれば、それは一人十万円が一番早いんですから、それをやらずに、そしておくれてこれから一人十万円ということをやるのは、
日本のかつての敗北の
歴史をまたここで繰り返すんじゃないだろうかという心配があるんですが、
麻生大臣、いかがでしょうか。