○小川
委員 恐らく五年前も同じようなことをおっしゃっていたんじゃないですか。国会の決議もあったはずで、これを無視された格好になっていることについては、私はちょっと当時は
現場にいなかったので、十分その皮膚感覚を受けとめなきゃと思っているんですが、相当怒りが根強いです。そのことは厳粛に受けとめていただきたいと思います。
それから、これもちょっと時間の関係で
指摘にとどめたいんですが、重層的
支援というのは言うはきれいなんですが、
市町村の
窓口は全部
縦割りに分かれていますからね。
高齢者の
窓口、
障害者の
窓口、
子供対策、貧困
対策。これを本当に
縦割りを排していくというのは、今回
法律でお題目を立てた程度で何とかなる問題だとは思えません。極めて困難な、高いハードルだと思います。
それから、
社会福祉連携推進
法人。もともと
社会福祉サービスは、極めて
地域に根差した、対人、対面の、繊細かつ直接的なサービスです。したがって、これを何だか物を売る会社のように大
規模化して合理化して効率化していくというには、恐らくそもそもそぐわない面を抱えていると思います。だからこそ、さまざまな公益的な観点からの規制や、あるいは税制上の特例や、いろいろな特別措置が講じられている。
今回の連携推進
法人なんですが、事と次第によっては、大が小を食う、あるいは中が小を束ねるということになりかねない制度だというふうにも思って受けとめています。したがって、時々問題になりますが、
社会福祉法人内部の余りにも厚い内部留保とか、余りにも高い役員報酬とか、こういう本来の制度の趣旨にそぐわないものについては、あわせてしっかり監視をしていくということと合わせわざである必要があると思います。
ちょっと時間の関係もありますので、
指摘にとどめたいと思います。
私、前回の
委員会で
委員の内外からすごくお叱りをいただいた部分もありますので、当時、真意を十分に、自分自身の言葉選びやあるいは論理展開で真意を伝え切れなかった部分があります、ちょっとおわびしたいと思うんですが。
この間、
福祉法もそうです、この前の年金法もそう、やはりほとんどの質疑はコロナ
対策に集中しています。したがって、重要な
課題なんですが、必ずしも今国会でというもの以外についてはぜひ先送りをしていただいて、
大臣にはコロナ
対策に集中していただきたかったという思いはきょう現在も変わりません。
それから、
法案の扱いは国会でお決めになることだとお決まりの紋切りのことをおっしゃいますが、今回の検察庁法を見てください。官邸の鶴の一声ですから。この国会の都合というのは、全て、
大臣が都合のいいときにお使いになる方便ですから、私は、自民党国対また後藤先生が言い出せないのであれば、
大臣が、しばらくコロナ
対策に集中したい、一旦
法案を取り下げたいぐらいの英断があってもよかった、この思いも今もってなお変わりません。
それから、もう随分世の中的には落ちついてきた面もありますが、とにかく、この
厚生労働委員会の内部がクラスターになる、
集団感染が起きるということだけは是が非でも避けなければならないという強い決意を当時は持っていました。今ももちろん変わりません。このことに対しては随分
対策も講じられてきていると思いますし、今後も気をつけていかなきゃいけないと思います。
最後に、先月の質疑のときに、著名人の方がちょうど犠牲になられた後だったんですね。でも、私が申し上げたかったのは著名人の方に限らないんです。
今、
岡本委員の質疑で警察からの報告がありました。自宅で不審死に近い
状況、そして事後的に
陽性が判明する、隠れた、物言わぬ犠牲者ですよね。これの背景には、やはり検査対象を、これからの問題にかかわりますからここはあえて議論させていただきたいんですが、どう今までの
政策を評価するか、そして正しく確実に方針転換をしていくか、ここは極めて重要だと思うんですよ。その
意味で、この著名人の方を
一つの象徴として申し上げたわけです。
大臣に一点だけちょっと認めていただきたいことがあるんです。
旧
基準、三十七・五度、四日間、
大臣はこれは誤解だという発言を繰り返されています。そして、後に批判を受けると、言葉の選び方がまずかったという言いわけに終始されている。
私は一点認めていただきたいんですよ。この旧
基準、三十七・五度、四日間が実態として受診抑制につながった面がある、本来検査を必要とする方を検査までたどり着かせなかった、あるいは随分悪化してからたどり着いた、これによって犠牲がふえた
可能性は十分にある。この旧
基準が事実上の受診抑制機能として働いた懸念、事実はあるという反省の上に立って今後の
政策を展開していただきたいので、まずその点をお認めいただきたいと思います。