運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2020-06-24 第201回国会 衆議院 経済産業委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    令和二年六月二十四日(水曜日)     午前九時十三分開議  出席委員    委員長 富田 茂之君    理事 大岡 敏孝君 理事 神山 佐市君    理事 小林 鷹之君 理事 鈴木 淳司君    理事 武藤 容治君 理事 田嶋  要君    理事 山岡 達丸君 理事 鰐淵 洋子君       畦元 将吾君    安藤 高夫君       石川 昭政君    石崎  徹君       岡下 昌平君    神田  裕君       古賀  篤君    國場幸之助君       武部  新君    辻  清人君       出畑  実君    冨樫 博之君       野中  厚君    福田 達夫君       藤井比早之君    穂坂  泰君       星野 剛士君    細田 健一君       三谷 英弘君    三原 朝彦君       宮路 拓馬君    山際志郎君       吉川  赳君    浅野  哲君       大串 博志君    落合 貴之君       柿沢 未途君    川内 博史君       斉木 武志君    宮川  伸君       山崎  誠君    中野 洋昌君       笠井  亮君    青山 雅幸君     …………………………………    経済産業大臣       梶山 弘志君    内閣官房長官      西村 明宏君    総務大臣        寺田  稔君    経済産業大臣政務官    中野 洋昌君    国土交通大臣政務官    和田 政宗君    政府参考人    (国家公務員倫理審査会事務局長)         佐々木雅之君    政府参考人    (公正取引委員会事務総局審査局長)        山田  弘君    政府参考人    (総務省大臣官房審議官) 佐藤啓太郎君    政府参考人    (財務省主計局次長)   阪田  渉君    政府参考人    (厚生労働省大臣官房審議官)           岸本 武史君    政府参考人    (農林水産省大臣官房輸出促進審議官)       池山 成俊君    政府参考人    (経済産業省大臣官房商務サービス審議官)    藤木 俊光君    政府参考人    (経済産業省経済産業政策局地域経済産業政策統括調整官)    (中小企業庁長官官房中小企業政策統括調整官)   木村  聡君    政府参考人    (中小企業庁長官)    前田 泰宏君    政府参考人    (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君    政府参考人    (観光庁観光地域振興部長)            村田 茂樹君    経済産業委員会専門員   佐野圭以子君     ――――――――――――― 委員の異動 六月二十四日  辞任         補欠選任   石崎  徹君     藤井比早之君   山際志郎君     宮路 拓馬君   和田 義明君     出畑  実君   菅  直人君     大串 博志君   足立 康史君     青山 雅幸君 同日  辞任         補欠選任   出畑  実君     和田 義明君   藤井比早之君     石崎  徹君   宮路 拓馬君     三谷 英弘君   大串 博志君     川内 博史君   青山 雅幸君     足立 康史君 同日  辞任         補欠選任   三谷 英弘君     山際志郎君   川内 博史君     菅  直人君     ――――――――――――― 六月十七日  一、原発廃止エネルギー転換を実現するための改革基本法案(長妻昭君外五名提出、第百九十六回国会衆法第七号)  二、分散型エネルギー利用促進に関する法律案近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二一号)  三、熱についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源及び廃熱利用促進する等のためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案近藤昭一君外五名提出、第百九十八回国会衆法第二二号)  四、国等によるその設置する施設の省エネルギー再生可能エネルギー源利用改修実施等に関する法律案近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二三号)  五、エネルギー協同組合法案近藤昭一君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二四号)  六、中小企業者等事業用不動産に係る賃料相当額支払猶予及びその負担軽減に関する法律案後藤祐一君外七名提出衆法第九号)  七、新型コロナウイルス感染症対策中小事業者等持続化給付金に係る差押禁止等に関する法律案田嶋要君外六名提出衆法第二〇号)  八、経済産業基本施策に関する件  九、資源エネルギーに関する件  一〇、特許に関する件  一一、中小企業に関する件  一二、私的独占禁止及び公正取引に関する件  一三、鉱業等に係る土地利用調整に関する件 の閉会審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  経済産業基本施策に関する件  私的独占禁止及び公正取引に関する件      ――――◇―――――
  2. 富田茂之

  3. 富田茂之

    富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  4. 富田茂之

    富田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。武藤容治君。
  5. 武藤容治

    武藤委員 皆様おはようございます。  私は、今「麒麟がくる」で話題になっている岐阜県から来ました武藤でございます。  この経産委員会、本当に十二年ぶりぐらいの質問に立たせていただきました。閉会審査ということでもありまして、与党理事皆さん、そして、閉会中ですから、野党の理事皆さんにも御指導を得て今回こういうことになりましたので、改めて感謝を申し上げたいと思います。  時間が十五分ということで大変限られておりますので、早速質問に入らせていただきますけれども、まずは持続化給付金であります。  事業性資金に今回何にでも使っていただける公金を投入するという初めてのケースであります。コロナで疲弊した事業者支援という趣旨のもとで、何よりも迅速性を最優先に念頭に置いて、また、電子申請を行うという形の制度体系をおつくりになられた。六月十六日までにお聞きしたところのは、百五十二万件、二兆を超える百六十七億円届けられたということは、私の今までの概念で言うと役所仕事は遅いという定説を、まさに覆す、まことに快挙であるということを、今回評価をさせていただいております。  また、開始後一カ月半ですが、これだけ迅速に大量の中小・小規模への給付を可能にし、また、全国五百四十カ所以上になると思いますけれども、申請サポート会場を手当てをしていくというそれ相当体制を構築できたことも、事務局を請け負ったサービスデザイン推進協議会の功績であることも事実であると思います。これもまた評価をさせていただきたいと思います。  こういう意味で、よかれと思って熟慮した結果が批判を招いている、これは大変残念なことであると思います。  また、いよいよ二次補正追加された持続化給付金事務局において、私は、今検討していただいていますけれども、これまで構築してきたシステム体制、迅速、大量に給付してきた経験、また、最終的に確定精算をなされるたてつけから、支出を減らせる、こういう可能性も持っているわけでありますので、引き続き、同協議会体制で引き受けてもらうのも得策であろうかというふうに思うわけですけれども、二次補正予算執行体制見解をまず伺いたいと思います。
  6. 奈須野太

    奈須野政府参考人 お答え申し上げます。  第二次補正予算でございますけれども、給付件数増大への対応はもとより、さらなる迅速化、迅速な給付に向けた審査体制強化や、今回、フリーランス新規創業の方などの給付対象追加を行う予定でございますので、こうしたことに対応するために、新たに八百五十億円の事務局経費を計上しております。  この事務局の選定でございますけれども、御指摘のように、何よりも、事業者の方に迅速に給付金をお届けする体制整備するということが第一と考えております。  ただ、その中でも、今回、この事業執行体制につきまして、さまざまな御懸念、御批判をいただきましたので、サービスデザイン推進協議会ありきではなくて、透明性公平性を確保するため、入札可能性調査などによる公募を経て対応していきたいというふうに考えております。  もちろん、透明性公平性を確保するプロセスを経るだけではなくて、予算が効率的に使われるということも重要でございますので、契約に際してきちんと精査をするとともに、事業終了後においても厳格に確定検査を行って、予算の使い道が確認されたものだけに支払うということで、コストをできる限り低減してまいりたいと考えております。
  7. 武藤容治

    武藤委員 それでは、続けてちょっと、二次補正持続化給付金の今のお話でございますけれども。  事業からの収入雑所得給与所得として計上しているいわゆるフリーランス、今おっしゃっていただいたように、また、ことしから事業を始められた方を追加していくわけですけれども、では、具体的にどのような申請書類が必要だとか、申請受け付けはいつからなのか、もう少し詳しく、この具体的な今の制度改正についてお話をいただきたいと思います。
  8. 梶山弘志

    梶山国務大臣 今御指摘フリーランスの方につきましては、確定申告において雑所得給与所得が主たる収入として計上をされている、そして、それらが前年同月比で五〇%以上減少しており、収入事業実態を確認できる定型的な書類がある場合に持続化給付金対象追加をしてまいります。  また、今回の感染症影響が拡大する本年三月までに創業した事業者についても、例えば、一月から三月の平均事業収入と比較をして、任意の一月の売上げが五〇%以上減少する場合などに、持続化給付金対象追加をいたします。  他方雑所得給与所得の中には、事業性のないものも含めさまざまな種類の収入が計上されており、ことし創業された方についても、昨年の売上げがないため、これらの場合には事業実態をしっかりと把握することが必要となります。このため、どのような書類の提示をいただくか、最終段階の詰めを行っているところであります。  早急に成案を得るべく、検討を加速するとともに、申請受け付けシステム構築申請サポート会場整備等も含めて準備を進めているところであります。  一日も早くフリーランス新規事業の方に給付金をお届けするために、今月中に申請受け付けを開始すべく、今、全力を挙げているところでありまして、しっかりと対応してまいりたいと思っております。
  9. 武藤容治

    武藤委員 大臣、わざわざありがとうございます。  今おっしゃっていただいたように、一刻も早く、そして、奈須野部長がおっしゃられたように、的確に、そして透明性を持ってという形だったと思いますけれども、先ほども申し上げましたけれども、フリーランスの方というのは特に、私は、正直申し上げて、一次のときには対応できなくて、もうせっぱ詰まった状況があると思います。また、いわゆる事業性資金という意味では、大変そういう意味で厳しいことで、今、書類提出されるということですけれども、正直、そういうせっぱ詰まった要求に対しながらも、出す方から言うと、大変、審査にやはり慎重性が要るのかな、またそこに難しさもあるのかなと。そういう意味では、相反して時間がかかってくるということになるので、今ここでつくった体制を、先ほど言ったサービスがやっていただけた方がある意味ではいいのかなと思います。  ただ、奈須野部長がおっしゃられるように、ここでまたパイが広がって、いろいろな形で対応ができるところがふえれば、またそれはそれで何よりであると思いますけれども、いずれにしても、早く透明性を確保しつつ、迅速性を持って対処できるような制度を迅速にやっていただくということが何よりだと思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  そして、三番目に、ちょっと質問に入らせていただきますけれども、いわゆる制度への不信感というのは、やはり私は、もう透明性にしっかりと説明責任が果たされなかった政府責任、これも大きいかと思います。  そういう中で、大臣が、異例の中間検査をまとめるとコミットされました。そういう意味では、持続化給付金を気持ちよく受け取ってもらい、また、事業の存続を果たしてもらうという、中間検査をされる決定の意義は大変大きなものだというふうに思いますけれども、この御見解について伺いたいと思います。
  10. 梶山弘志

    梶山国務大臣 持続化給付金は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、三密を避けながら、二百万を超える事業者給付金を届ける、前例のない事業であります。この三密を避けるというのは、申請の場でもそうですし、審査の場でもそうですし、給付の場でも避けていかなくちゃならない、そういったことに十分に留意をしながら進めている事業であります。  今回、サービスデザイン推進協議会が、コンソーシアム形式で、多くの事業者が強みを持ち寄り、役割分担する執行体制で進めております。申請から入金まで時間を要し、まだ未支給の方もいらっしゃるのは大変申しわけなく思っております。一日もシステムがとまることなく申請給付を継続し、既に百五十万件以上の事業者に約二兆円を超える現金を渡している現実も見ていただきたいと思っております。多くの事業者が関与する事態が問題というわけではなくて、しっかり役割分担をしているということであります。  他方で、協議会振り込み業務などの実務を行っておりますけれども、その中で、協議会は実体がない、委託や外注を重ねて多くの事業者が関与している事業構造も不透明であるとの国民皆様の強い懸念があることも承知をしております。このため、支出妥当性を検討するべく、前例のないことではありますけれども、六月中にも中間検査に着手することとし、現在、第三者の参画の具体的なあり方を検討しているところであります。  中間検査の結果につきましては、契約相手方の承諾を得つつ、できる限り情報を公開できるよう、報告書としてまとめ、しっかりと公表したいと思っております。  こうした取組を通じて、説明責任をしっかりと果たしつつ、支援を必要とする方に迅速に給付をお届けする体制を構築し、また、これからの事業執行に大変役に立つような検査でありたいと思っておりますので、しっかりと見守ってまいりたいと思っております。
  11. 武藤容治

    武藤委員 大臣、本当に強い決意を伺って安心をしましたけれども、ただ、結果が出るまでは、やはり国民の不安、懸念、また透明性への懸念というものは払拭できませんので、ぜひ、決定した意義中間検査で示されることを期待しておきたいと思います。  さて、次ですけれども、サプライチェーンリスクについてちょっとお伺いをしたいと思います。  この国会閉会をいたしましたけれども、デジタルプラットフォームを始めとして5G、また、割販法を始めとして、エネルギー強化法もある意味では、これから非常にふえる増大エネルギーを支えるという意味でも、デジタルによってふえる電力供給という意味でも大変意義のあることですし、本当に、おくればせながらですけれども、こういうデジタルトランスフォーメーション化対応する国内法整備加速をしてきたわけであります。  私も、自民党の経済産業部会長として与党先生方には大変お世話になりましたことを、この場をもって感謝を申し上げますし、附帯事項で立憲の山岡先生にも大変お世話になりましたことを、感謝を申し上げておきます。  このコロナの、COVID―19を経験したことによって、社会全体のデジタルトランスは劇的にまた推進されることが予想されるわけであります。デジタル化加速は、地方の中小企業生産性向上にも資するものとして大きく期待をしておりますけれども、一方でサプライチェーンリスク、この問題は、今までもそうですけれども、さらに、昨今の状況として、米中の覇権競争の中で非常に激化をしているわけであります。  こういう中で、サイバー攻撃あるいは企業買収、また5G等に組み込まれる部品を通じてのバックドアキルスイッチ等、さまざまな、本当に巧妙な手だてが今ふえてきている段階であります。  こういう中で、国際ルールづくりを目指す、いよいよ5G法案の次のステップが、これ、入ってまいります。これについては、今後、私どももまだこれから意見聴取をしなきゃいけませんし、大変期待をしておりますけれども、ぜひ前向きな、これからも政策に取り組んでいただきたいことを期待を申し上げた上で、実はもう一つサプライチェーンリスク、いわゆる、委員会でも大変これまでも御指摘をいただいたマスクを始めとしまして、こんなものが今までの日本でなかったんだ、こんなはずじゃないというのが、現実、このコロナによって我々は痛感をしてきたわけであります。  もちろん私の地元でも、自動車工業航空宇宙産業がありますけれども、部品一つなくて完成品として納品ができないという状況が、まさにコロナによって我々は痛感をしたわけであります。  そういう中で、今回、一次補正でやりました国内回帰ASEANへシフトする予算化をさせていただきましたけれども、私も、このコロナ影響で、補助率中小で約三分の二、こういう形の中で、三分の一でさえも出せなくなって厳しい状況じゃないのかな、こういう危惧をしておりましたけれども、現在の執行状況について御説明をいただきたいと思います。
  12. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  新型コロナウイルス感染症が世界じゅうで拡大いたしました中で各国における生産活動が低迷いたしました結果、自動車などの部品が不足する、あるいは、マスクなど医療衛生製品生産国での需要急増によりまして輸出が低迷いたしました結果、日本国内での供給量が制限されるなどの問題が生じた事実はしっかりと受けとめる必要があると考えてございます。  そうした中で、生産拠点集中度が高い製品部素材につきまして、生産拠点供給途絶リスクを可能な限り低くしておく必要がございます。  このため、日本国内生産拠点整備への支援でありますとか、あるいはASEAN諸国への複線化などを支援いたしますため、第一次補正予算で二千四百三十五億円を措置させていただいたところでございます。  これらの補助金につきましては、先月から公募を行いましたところ、多くの申請がございまして、現在、学識経験者等で構成する第三者委員会におきまして厳格な審査を進めさせていただいているところでございます。  今後は、厳格な審査を行います一方で、可能な限り迅速に採択できるようにしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上でございます。
  13. 武藤容治

    武藤委員 大変多くの企業申請を出してきたということは、このコロナ状況下においても、さすが日本製造業を始めとしたものづくりだと、つくづくそう思うわけであります。  時間が来ましたのでここで終わらせていただきますけれども、ここも一刻も早く、現場では大変困っている状況があるわけでありますので、この前の「ガイアの夜明け」でちょうどフェースシールドの話をやっていましたけれども、まさに本当に苦労している、早く我々としても支援をしなきゃいけない、その思いで、この委員会質問に立たせていただきました。大臣を始め皆さんのますますの実効のある御健闘を祈って、質問を終わらせていただきます。  皆さん、どうもありがとうございました。
  14. 富田茂之

    富田委員長 次に、鰐淵洋子君。
  15. 鰐淵洋子

    鰐淵委員 公明党の鰐淵洋子でございます。よろしくお願いいたします。  まず、私からも持続化給付金について質問させていただきたいと思いますが、先ほど武藤委員の方からも、持続化給付金対象に、事業からの収入雑所得給与所得として計上しているフリーランスやことし創業した事業者対象にするということで、今月中には申請のスタートを目指しているということで、そのような答弁もございました。  今回のこの支援対象の拡大につきましては、以前より我が党も要請をしてきているところでございますので、対応してくださった関係者皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。  今回対象になる方、新たに対象になる方に対しましては、もう既に、自分はもう対象にならないと諦めている方がほとんどかと思いますので、ぜひとも、これも前回もお願い申し上げておりますが、しっかりと周知の方を徹底して行っていただきたいということで、あわせまして、先ほどお話がございました、給付に向けて丁寧に迅速な対応をお願いしたいということで、まず冒頭、要望申し上げたいと思います。よろしくお願い申し上げます。  その上で、大臣の方に二点ほど確認をさせていただきたいと思っております。  これは前回委員会でも質問させていただきましたが、持続化給付金申請したけれどもまだ給付されない、自分申請がどうなっているかわからないという方がまだある程度いらっしゃるということで、一人一人に寄り添った対応をしていただきたいということでこれまでも要請をしてまいりました。  それで、前回委員会のときに、大臣の方からは、個別の対応を行っていくということで答弁をいただいております。書類不備指摘されてもどのように修正すればいいのかわからないという方がいらっしゃいますので、個別に対応していただくということは大変に重要なことだと思っております。  今後どのように具体的に対応を行っていくのか、また、いつから行っていくのかということをお伺いしたいと思います。  あわせまして、これも前回委員会のときに要望させていただきましたが、持続化給付金事業支出妥当性と、経済産業省委託契約ルールについて透明性適正化が図られるよう徹底して取り組むように要請させていただきました。この点も改めて今後の対応をお伺いしたいと思います。
  16. 梶山弘志

    梶山国務大臣 まず、委員冒頭お話しになりました新しく対象になる方ですけれども、これは周知を図った上で、また、第一次補正予算での執行での教訓を生かしながら、この申請書類等も、しっかりと一回でできるような、できるだけ一回でできるような方式を選んでまいりたいと今作業をしているところであります。  持続化給付金事務局を担っている事業者皆さん、一日も今のところシステム停止のトラブルも起こさずに申請給付を継続をして、一カ月の間に百五十万件以上の事業者に約二兆円を超える現金をお届けするという確かな実績を上げているのも現実であります。  他方で、五月上旬に申請したにもかかわらず、申請書類不備等に時間を要し、また、未給付案件についての連絡が数週間にわたって行き届かないといったケースもございました。  この委員会での質疑、また予算委員会での質疑等を通じて、しっかりと改善するべきところは改善しようということで対応してきたところでありますけれども、こうした状況対応するために、まず、五月下旬から、メールやマイページでの連絡を強化をし、申請から二週間程度を経過した時点で申請者に連絡が行くように運用改善をいたしました。  こうした対応で、一定程度、未給付案件への対応は進んでいますけれども、今回、更に個別のケースに寄り添った対応を行うべく、全体の対応フローの見直しを実施をしたところであります。  具体的には、まず、マイページ上の表示ですけれども、十二種類のテンプレートを組み合わせた連絡にとどまっていた一回目の不備連絡について、このテンプレート、表示のあり方を、四十五種類に増加をさせ、より具体的にいたしました。さらに、二回目の連絡からは、全ての申請者に対して必要に応じて個々の不備内容に即した対応方針を示したコメントをメールで連絡をすることにしております。その上で、こうしたメールでの対応では不備解消が困難と判断した場合には、サポート会場に御案内をし、対面での個別対応により不備の解消をサポートする。これらの取組は今週月曜日から着手をしたところであります。  また、先週末からは、五月中に申請をいただいた方について、審査業務に熟練したスタッフを中心に百名規模での対応チームを編成をいたしました。集中的にこうした個別の対応を開始をしているところであります。  申請者の中には、給付要件に合致していない方もおいでになります。全ての申請者に給付できるわけではないことは大前提でありますけれども、これらにより、不備をどのように解消したらよいかわからないといった事業者申請者の皆様に寄り添った対応を行ってまいりたいと思っております。  また、御指摘委託事業の外部有識者検討会につきましては、明日、六月二十五日夕方に第一回を開催をし、入札プロセスのさらなる透明性確保、再委託率の高い事業に対するルールのあり方といった議題について御審議をいただく予定になっております。  こうした取組を通じて、引き続き、透明性を確保しつつ、支援を必要とする方に対して迅速に給付金をお届けする仕組みをしっかりと構築をしてまいりたいと考えております。
  17. 鰐淵洋子

    鰐淵委員 ありがとうございました。  個別対応につきましては、体制を整えていただいて、しっかりとやっていただけるということでございました。しっかりと、対象者に対して、申請した方に対して行き届くように最後までお願い申し上げたいと思いますし、最後、大臣もおっしゃっていただきました、事業支出妥当性委託契約のルールにつきましても、やはり、この事業国民皆様に信頼していただいて初めて本当に喜んでいただけるものになると思いますので、徹底した調査、検証ということで、最後までお願い申し上げたいと思います。  続きまして、家賃支援について質問させていただきたいと思います。  この家賃支援につきましては、与党としても、具体的に取りまとめまして、政府要請をし、第二次補正予算に盛り込まれております。その後、衆議院、参議院の各種委員会でも与野党を超えてさまざまな御意見がございまして、それらを踏まえて、今、制度設計に取り組んでいただいていると思っております。  改めて、この家賃支援につきましては、わかりやすく簡便な申請方法、また、持続化給付金同様の、申請をサポートする仕組みなど、事業者に寄り添った制度としていただきたいと思っておりますが、検討状況と今後のスケジュールについてお伺いしたいと思います。
  18. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  家賃支援給付金につきましては、現在、不動産オーナーあるいは中小・小規模事業者、個人事業主の方など、さまざまな立場の事業者のお声をお聞きしながら、申請受け付けの開始に向けた準備を鋭意進めているところでございます。  家賃支援給付金申請に際しましては、確定申告書等の売上げ減少が確認できる書類でありますとか、あるいは賃貸借契約書等の賃貸借関係を証明する書類などを提出していただく必要がございますけれども、申請方法は可能な限り簡素なものにいたしまして、事業者皆様の御負担をできるだけ小さいものにしていきたいと考えてございます。  また、迅速化の観点から申請方法は電子申請を前提とさせていただく予定でございますけれども、持続化給付金と同様に、お問合せに対応するコールセンターでありますとか、あるいは電子申請にふなれな事業者の方のための申請サポート窓口などを順次整備していきたいというふうに考えてございます。  事業者皆様に、簡素な手続で迅速かつ適切に給付金をお届けできますように、制度の具体化をしっかりと進めていきたいと考えてございます。  以上でございます。
  19. 鰐淵洋子

    鰐淵委員 ありがとうございました。  まだまだ事業継続の支援が求められておりますし、持続化給付金申請から給付までさまざま課題が見えてきたと思いますので、この課題をしっかりと生かしていただいて、次のこの家賃支援にも、しっかりと制度設計の最後の詰めをお願いしたいと思いますし、一日も早く申請がスタートできるように、最後の対応をお願い申し上げたいと思います。  次に、ゴー・トゥー・キャンペーン事業について質問させていただきたいと思います。  新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている事業者等の皆様、また国民皆様から、この事業の早期実現に大きな期待が寄せられております。  経済産業省におきましては、イベントと商店街が担当になりますけれども、事務局公募が、透明性、公正性を確保し、どのように行われていくのか、このことをまずお伺いしたいと思います。あわせまして、この事業の内容、今後の見通しについて御答弁をお願いいたします。
  20. 藤木俊光

    藤木政府参考人 お答え申し上げます。  経済産業省では、今御指摘ございましたイベントと商店街の事業に取り組むということでございまして、イベントに関しましては、チケット会社経由で、イベント、エンターテインメントのチケットを購入した消費者に対して、二割相当分の割引、クーポン等を付与するというキャンペーンを行う予定でございます。また、商店街については、イベントの開催、観光商品の開発を支援するといった商店街キャンペーンを支援する、こういうことになってございます。  それで、御指摘ございました透明性の確保等でございますが、執行体制について、事務局の募集に当たりましては、一つは、経費の適切性など定量的な評価要素によってコスト低減を追求していくということ、それから、審査プロセスやその結果について丁寧に公表するといったことで、本事業の適切な実施に向けて更に工夫をしていきたいというふうに思ってございます。  これらの事業に関しましては、関連の業界、各地の商店街から大変大きな期待の声をいただいているところでございまして、一日でも早く事業を開始できるよう、準備を急いでまいりたいと思っております。
  21. 鰐淵洋子

    鰐淵委員 ありがとうございました。  まずは、スタートするに当たりまして、この事務局公募ということで、しっかりと透明性、公正性を確保してやっていただきたいと思います。  その上で、やはり、この事業も、トラベルのもそうなんですけれども、一日も早くしっかりとスタートすることも重要かと思いますので、しっかりと対応をお願い申し上げておきたいと思います。  続きまして、ちょっと話はかわりますけれども、災害対策について質問させていただきたいと思います。  一昨年また昨年と、ここ最近、特に大雨だったり台風だったり、大きな自然災害も続いておりまして、また、そのほか地震もあります。そういった中で、このような大規模な自然災害が発生している中で、やはり、その都度、地域の生活や経済活動、とりわけ中小企業に大きな影響を及ぼしておりますので、特にこれから大雨、台風のシーズンを迎える前に、改めて、新型コロナウイルス感染症拡大の懸念がある状況を踏まえつつ、中小企業は大規模災害にしっかりと備えなければいけないと思っております。  しかし、中小企業事業者皆様にとっては、今は事業の再開、また事業の継続が最優先課題になっておりますので、なかなかそこまで、意識も含めていかないのが現状ではないかと思っております。そのほか、やはり、何から始めたらいいのかわからないとか、日々の業務が忙しくて時間を割いて検討する余裕がないとか、そういった方も多くいらっしゃるかと思いますので、このような現状を踏まえた上で、しっかりと支援をしていかなければいけないと思っております。  経済産業省では、昨年成立した中小企業強靱化法に基づきまして、中小企業の災害対応能力を高める取組を進めていただいていると承知をしておりますが、現在の進捗状況をお伺いしたいと思います。  また、あわせまして、大雨や台風、そして地震等の自然災害に加えて、これからは新型コロナウイルス感染症の第二波、第三波が懸念される中で、中小企業における事前の備えをどのように進めていくのか、現場の現状に合った国の支援が必要かと思いますけれども、御見解、取組をお伺いしたいと思います。
  22. 中野洋昌

    中野大臣政務官 鰐淵委員の御質問にお答え申し上げます。  委員指摘のとおり、ここ数年、大変大きな自然災害も頻発をしておりまして、こうした災害による被害、事前の備えの有無によって被害が大きく異なるということでありますので、中小企業に対しまして事前の対策を促していくことは極めて重要であります。  中小企業庁では、昨年施行されました中小企業強靱化法に基づきまして、中小企業が策定する防災、減災に係る取組を事業継続力強化計画として認定をする、こういう制度を開始をいたしました。昨年度は、全国四十七の都道府県でワークショップを開催をいたしまして、また、二百人体制で専門家を派遣をして、計画の策定を支援をする、こういう普及啓発を行ってまいりました。この結果、本年五月末までに約八千六百件の計画の認定を行ったところであります。  また、自然災害に加えまして、今般の新型コロナ感染症に適切に対応していくということも喫緊の課題になっております。  このため、この中小企業の計画策定を容易にする観点から、計画策定の手引の中に感染症対策を盛り込むとともに、感染症に有効な取組等をまとめた感染症ハンドブックの作成などを現在行っているところであります。  引き続き、これらの取組を進めまして、自然災害や感染症に対する中小企業の事前の備えというものをしっかりと後押しをしてまいります。
  23. 鰐淵洋子

    鰐淵委員 ありがとうございました。  先ほども申し上げましたが、まずは、この新型コロナウイルス感染症拡大の中で、しっかりと事業主の皆様も意識を変えて災害に備えていくということで準備が重要になってくるかと思いますので、経産省また中企庁がしっかりと重要な課題をやるんだという、そういった強い姿勢でまた働きかけていただきたいと思っております。  最後、もう時間がありませんので要望で終わらせていただきたいと思いますが、災害時、やはりこれから避難所に行かれる方も少なからずいらっしゃるかと思いますので、そういった中で、新型コロナウイルス感染症の対策をしっかりと講じながら避難生活をするということで、例えば段ボールベッドとか間仕切りなど、こういった備品が必要になってくるかと思っております。特に段ボールベッドなんかはしっかりと感染症を防ぐ上で有効的だという、そういった専門家の方の声もございますので、こういった感染症対策をしっかりと講じる上で必要なもの、そのほか、マスクもそうですし、アルコール消毒液また体温計もそうですけれども、こういった備品をしっかりと備えていくことが重要かと思っておりますので、経産省としても、そういった備蓄、対策をしっかりと行っていただきたいということを最後、要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  大変ありがとうございました。
  24. 富田茂之

    富田委員長 次に、大串博志君。
  25. 大串博志

    大串(博)委員 立国社会派の大串博志です。  早速質問に入らせていただきます。  まず、政府の信頼の問題に関して取り上げさせていただきたいと思います。  新型コロナウイルス対策を十全に進めていくためには、かつ経済に負荷を与えず国民皆さんの協力を得ながら進めていくためには、私、政府の信頼、これを欠くことはできないと思います。  しかしながら、この間の政府の行ってきたことは、例えば安倍総理の星野源さんとのコラボ動画や、あるいはアベノマスクの全戸配付、さらには、定額給付金十万円をめぐるごたごた、さらには、黒川元検事長の問題もありました。そこに持続化給付金委託、再委託の不透明な問題もあります。更に加えれば、河井夫妻の違法な資金供与の疑いでの逮捕、これに対する政府説明不足、こういったことも相まって、私は政府コロナ対策に関する信頼度は大きく低下しているんじゃないかと思うんです。この信頼の低減の払拭をぜひやっていただきたいと思うんです。  そこで、きょうは西村副長官においでいただいております。  河井夫妻の問題です。  自民党から提供された一億五千万円、これが違法な資金提供につながったのではないか、使われたのではないかというふうに言われています。さらに、この一億五千万円のうち一億二千万円は政党交付金だったのではないか、これは税金です、税金を原資としています、だったのではないかという報道もあります。だとすればなおさら、税金を原資として違法な資金提供が選挙に際して行われたのではないかという、この政府、これは元法務大臣ですからね、法務大臣が逮捕されたという例はないわけですから、こういった問題に関する信頼回復のために、税金を原資として違法な資金提供が行われたのではないか、これに関して、どうなんですか、事実関係。西村副長官、お答えください。
  26. 富田茂之

    富田委員長 ちょっと待ってください。両筆頭、ちょっと来てください。速記をとめてください。     〔速記中止〕
  27. 富田茂之

    富田委員長 速記を起こしてください。  質疑者の大串委員に申し上げます。  本日は、政党間協議を経て新型コロナ対策の関係委員会としてセットされたものでございます。また、経済産業基本施策に関する件並びに私的独占禁止及び公正取引に関する件について委員会としては調査を行っております。質疑はその範囲内としていただきますようお願いいたします。理事会でもこの旨了解されておりますので、質疑者におかれましても御留意をいただきたいと思います。  その上で、今、政府の信頼回復にどういうふうに取り組むのかという質疑者の御質問ですので、西村副長官に答えられる範囲で御答弁をお願いしたいと思います。  西村官房副長官
  28. 西村明宏

    ○西村内閣官房長官 一般的に、先ほどそういった件に関しまして御質問ございましたけれども、総理も、国民皆様の厳しいまなざしをしっかりと受けとめて、我々全ての国会議員が改めてみずから襟を正さなければならないと考えておりますし、選挙は民主主義の基本でありますから、そこに疑いの目が注がれることはあってはならないという趣旨のことを述べられておられます。そういうことだと思います。
  29. 大串博志

    大串(博)委員 西村副長官は、それで国民皆さんの信頼は回復されると思われますか。  加えてお尋ねしますけれども、総理、先週十八日の記者会見でそういうふうなことをおっしゃいました。コロナ対策に関する文脈でも、そういう問合せを受けて、今のような答弁をされました。  さらに、この一億五千万円が違法買収の原資に使われているんじゃないかということを問われて、安倍総理は、党本部でのチェックをしているというようなことを答えられましたね。それはどのような説明でありましたか。
  30. 富田茂之

    富田委員長 ちょっと大串委員に申し上げます。  一般論で副長官が答えられる範囲で答えられていますので、具体論に入るのはちょっと委員会の趣旨を逸脱しているというふうに思います。
  31. 大串博志

    大串(博)委員 具体論も何も、いいですか、今、政府の信頼が低下しているから、コロナ対策もうまくいかないんじゃないんですか。この状況で、皆さん、今の政府が信頼を得られていると思いますか。  接触確認アプリだって、頒布して、まだ三百万しか登録されていないでしょう。これが経済に対する一つの大きな効果を持つんだというふうに前評判はあったものだって、信頼がないから、はやらないじゃないですか。  まさにこういう一つ一つのことで説明責任を尽くさないから、尽くさないから政府の信頼が上がらない。そうすると、コロナ対策でもしっかりしたことができないじゃないですか。だから、こういう機会を持ってきちんと説明することで、コロナ対策が進められるような環境をつくってくださいと私は申し上げているんですよ。  安倍総理は、十八日の記者会見で、原資は、一億五千万円、自民党からの給付に当たるんじゃないですかと言われて、自民党の政治資金につきましては、昨日、二階幹事長より、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして事後的に各支部の支出をチェックしているところであり巷間言われているような使途に使うことができないことは当然でありますという説明を行われたというふうに承知をしておりますというふうに記者会見で答弁されていませんか。  かつ、今週に入って、月曜日の参議院決算委員会で岡田副長官もこのように答弁されていませんか。いかがですか。(発言する者あり)
  32. 富田茂之

    富田委員長 質問権を制限しているわけじゃないですよ。  ちょっと速記をとめてください。     〔速記中止〕
  33. 富田茂之

    富田委員長 速記を起こしてください。  大串委員に申し上げます。  答弁者が答弁できる形での質問にちょっと切りかえていただければと思います。よろしくお願いいたします。
  34. 大串博志

    大串(博)委員 答弁者が答弁できる形での質問というのは、私よくわかりません。  では、確認の質問にさせていただきます。  参議院決算委員会、月曜日ですね、そこで岡田副長官は、私と同じ今の問い、一億五千万円、自民党からの河井さん側への支出が違法な支出につながったのではないかということを問われて、それに関して、読み上げます、先日十八日、総理から、自民党の政治資金については、昨日、二階幹事長より、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして事後的に各支部の支出をチェックしているところであり巷間言われているような使途に使うことができないことは当然でありますという説明を行われたというふうに承知をしております、これは総理が述べたところでございますというふうに、総理の記者会見の内容を丁寧に繰り返して、今週二十二日月曜日、決算委員会において、岡田副長官が今私が読み上げたとおり答弁されました。これは事実ですね。
  35. 西村明宏

    ○西村内閣官房長官 今御指摘のとおりでございます。
  36. 大串博志

    大串(博)委員 安倍総理は、二階幹事長の、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして事後的に各支部の支出をチェックしているところであり、巷間言われているような使途に使うことができないことは当然でありますという説明を引いて、安倍総理は、一億五千万円が違法な支出に使われたことはないというふうに言われているんですけれども、昨日、二階幹事長は記者会見で記者さんから細かく問われて、党本部から支給されている一億五千万円について公認会計士を交えて党本部が確認しているので問題ないという話があった、一月に地検当局が捜索に入って参院選の資料が押収されている、どういう形でチェックしているのかと問われて、二階幹事長の答えは、党としては支出した、御本人から受取が提出されている、そういうところまではわかりますが、その先どうなったかということは細かく追及しておりませんので、どなたの場合でもその先までは党は承知をしておりませんというふうに、先週のみずからの記者会見の内容をひっくり返されているんです。  すなわち、安倍総理がわざわざ記者会見で言及し、かつ、岡田副長官が参議院の決算委員会で述べた、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして事後的に各支部の支出をチェックしているところであり巷間言われているような使途に使われることができないことは当然でありますという説明を翻して、党は承知をしておりませんというふうに言われているんです。  副長官、岡田副長官の、今週、決算委員会、二十二日でのこの答弁、公認会計士がチェックしているので巷間言われているような使途に使われることはできないということは当然でありますという、国会の場で安倍総理の発言を引きながら堂々と答弁されている、これは政府として撤回された方がいいんじゃないですか。(発言する者あり)
  37. 富田茂之

    富田委員長 速記をとめてください。     〔速記中止〕
  38. 富田茂之

    富田委員長 速記を起こしてください。  大串委員に申し上げます。  先ほど質問ですが、委員長から見まして、政府側で答弁のしようがないと思いますので、質問の趣旨を変えていただけますか。
  39. 大串博志

    大串(博)委員 済みません。私、委員長にお尋ねしたいんですけれども、私、問うたのは、岡田副長官の今週月曜日の国会での答弁ですね、これを先ほど読み上げました。これは事実を読み上げただけです。それで、二階幹事長の発言をベースにそのような答弁をされていたので、ところが、二階幹事長がきのうになってそれと全く異なる発言、一億五千万円が本人に渡った後どなたの場合でもその先までは党は承知をしておりませんという、これも事実の発言です。その事実の発言があったので、事実を並べて、月曜日に岡田副長官が総理の発言として二階幹事長の発言を引用されて言われたことが、事実として、きのう、木曜日と違ってきているので、政府として岡田副長官の月曜日の答弁を撤回されたらいいんじゃないでしょうかという、事実関係の確認でございます。事実関係であり、かつ、説明の場をぜひつくっていただきたいということなんですよ。至って常識的かつ簡単に答えられる答弁だと私は思います。(発言する者あり)
  40. 富田茂之

    富田委員長 ちょっと御静粛にお願いします。質問が聞こえません。  大串委員に申し上げます。  今の御説明はよくわかりますが、事実関係の確認を求めているのではなくて、その上で、政府見解を撤回されたらどうですかという御質問ですが、副長官に事前に通告があって、政府側でそれに対してどうするのかという判断ができるのであれば副長官に御答弁いただきますけれども、そういうふうな形ではなかったと思いますので、副長官にはそういう答弁はできないと思いますから、質問の趣旨を変えてください。
  41. 大串博志

    大串(博)委員 わかりました。じゃ、質問の趣旨をきちんと精査させていきますけれども。  一つには、私、きのうきちんとレクをしています。この河井夫妻の問題に関して、今いろいろな情報が出てきているけれども、これらを踏まえて、政府としてどう説明責任を果たしていくのかしっかり答えてもらいますというふうに、きちんときのうレクをしていますので、その点だけお伝えさせていただきます。  かつ、その上で、事実関係を私、指摘した上で、撤回された方がいいんじゃないですかということを申し上げました。委員長のおっしゃるとおりです。  それに関して、委員長は、撤回するだけの意思決定が政府としてなされていないから答弁されないのではないかという趣旨のことをおっしゃいましたので、副長官にお尋ねしますけれども、きのうの二階幹事長の、どなたの場合でもその先までは党は承知をしておりませんという発言を踏まえて、安倍総理の先週十八日の記者会見、巷間言われているような使途に使うことができないのは当然でありますというふうに二階幹事長が言っているというこの答弁政府として撤回する、やめるという意思決定がまだ行われていないから話ができない、そういう理解でよろしゅうございますか。それならわかります。
  42. 西村明宏

    ○西村内閣官房長官 岡田副長官政府答弁としては承知しておりますが、二階幹事長の、党としての発言については承知しておりません。  その上で、先ほどからお話ございますけれども、政党交付金が使われたのではないかという御質問がございましたけれども、一般論として、これは自由民主党の党の政治活動にかかわるものでありますので、政府として御答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。
  43. 大串博志

    大串(博)委員 党として答弁を差し控えるという答弁をずっとこれまで何カ月もされてこられたのにもかかわらず、安倍総理は十八日の記者会見で、二階幹事長の発言を引かれながら、公認会計士がチェックしているので巷間言われているような使途に使うことができないということを二階幹事長が言い、それを安倍総理も言い、岡田副長官も言われた。つまり、使途に関して、初めて政府として、総理が記者会見で言い、岡田副長官国会の場で述べられたものですから、確認をしているんです。  それで、それと違った情報がきのう記者会見の中で出てきているので、そうすると、この使途に関する今週の初めに至るまでの政府、総理、副長官の発言は撤回されるのかということを確認しているんです。その意思決定ができていないがゆえにまだ答弁できないという理解でよろしいですか。確認をさせてください。
  44. 西村明宏

    ○西村内閣官房長官 今の御質問でございますけれども、先ほど申し上げましたが、二階幹事長の御答弁に関しては承知しておりませんので、ここでは答弁を差し控えさせていただきます。
  45. 大串博志

    大串(博)委員 二階幹事長の記者会見を知らないということなので答弁できないということでした。  しかし、公然のことになっておりまして、二階幹事長は、きのう、どなたの場合でもその先まで党は承知をしておりませんというふうに、安倍総理の記者会見及び岡田副長官の今週月曜日の答弁の土台をひっくり返されました。  これは、早急に政府として、しっかりとした、この新しい状況に基づいた、一億五千万円、そして一億二千万円は政党交付金と言われている、この買収資金に使われていないのかという使途に関する説明をしていただかなければならないと私は思います。  委員長、この点は、政府の信頼ということで極めて重要な論点ですので、引き続きこの委員会でも更に追及させていただきますように理事会でお取り計らいください。
  46. 富田茂之

    富田委員長 後刻、理事会で協議させていただきます。
  47. 大串博志

    大串(博)委員 ぜひよろしくお願いします。  これは予算委員会の集中審議も求めているんです。予算委員会の集中審議できちっと総理に来てもらえれば、更に事実解明ははかどると思います。ぜひその点も皆さんには、ただ、それを与党は今拒んでいらっしゃいます。残念です。きょうも筆頭協議をやるんですけれども、拒まれるとすると非常に残念です。ぜひそこは与党皆さんにも御了知いただきたいというふうに思います。  西村官房副長官、ありがとうございました。御退出ください。  さて、持続化給付金問題で大臣に聞きます。  電通の子会社テー・オー・ダブリューの方から下請の皆さんに対して、博報堂が家賃支援給付金の入札に応じようとしている、よって、それに下請の皆さんは協力しちゃだめよというメッセージをテー・オー・ダブリューの皆さんが送っていた。これに関して、電通の社員がテー・オー・ダブリューの皆さんにそういうふうなことを言って、圧力になっていたという事案が報道されました。私は、これは極めてゆゆしき問題だと思います。  先ほど持続化給付金が二兆円に近い給付を一カ月強の間でなされているから迅速になされていると言われましたけれども、持続化給付金給付が迅速になされているかどうか、これはいろいろ論点がありますのでまた同僚議員も議論すると思いますけれども、それとは別に、ほかの支援金業務を電通が妨げよう、邪魔をしようとしていることがあるとすると、事実としてあるとすると、これは持続化給付金の問題以外の問題として、とんでもない大きな問題になると私は思います。  そこで、大臣は、先週金曜日の閣議後記者会見で、事実関係を確認しますとみずからの口でおっしゃいました。電通による圧力ではないかと言われた、これは本当にそうだったら独禁法違反になるんですけれども、これに関する事実関係は、大臣、いかがでしたか。
  48. 梶山弘志

    梶山国務大臣 御指摘の点につきましては、サービスデザイン推進協議会から実施したヒアリングによれば、五月二十三日に、持続化給付金事業において事務局業務を担うコンソーシアム全体の管理、調整を担当していた電通社員から個人として、テー・オー・ダブリューの社員に対し、家賃支援給付金事業に関する不適切な発言があったこと、そして、当該発言を受けて、五月二十四日にテー・オー・ダブリューの社員が関係者に対してその発言内容を踏まえたメール送信を行ったことは事実であるとの報告を受けました。  一方で、本件については組織的な圧力ではなかったと聞いております。
  49. 大串博志

    大串(博)委員 問題は、これがどのくらい大きな問題かというところに関して言うと、私は、これはどのくらいの組織性を持っていたかということと、どのくらいの広がりを持っていたかということだと思うんです。  組織性に関しては、組織性はなかったというふうに聞いておると大臣は言われました。組織性がなかったというふうに認定できるんですか、本当に。その証拠は、証拠といいますか客観的事実はどこにあるんでしょうか。
  50. 梶山弘志

    梶山国務大臣 先般、私は、事業について聴取をしたいということを申し上げました。そして、その上で、事務方によってサービスデザイン推進協議会から実施したヒアリングによっての今のことということであります。
  51. 大串博志

    大串(博)委員 ちょっと、もう少し詳しく、きちんと答えてください。  組織性がないということだというふうに言われたので、組織性がないと言うからには、これは非常に重要なポイントですから、そこはきちんと大臣として、省として、確認しなければならない論点だと思うんです。これは組織的にやっていたとすると、本当に法令違反につながるかもしれない極めて大きな論点になるわけですよ。  組織性があったのかないのか、どういった点で確認したんですか。
  52. 梶山弘志

    梶山国務大臣 本件につきましては、事実関係に加えまして、不適切な発言があった電通社員は既に処分をされ、処分をされた職員のかわりに適切な人員補充がされていること、電通として再発防止に向けたコンプライアンス教育を実施することとしていること等もあわせて報告を受けているところであります。  中小企業庁としては、今回のことだけをもって事務局事業遂行に特段の影響はないものと認識をしております。  このため、引き続き、委託事業者と連携をとることとともに、適切に事業が行われるための体制が整っているかという点についてはしっかりと監督していきたいと考えていますが、さらなる追加調査を行うことは現段階では考えておりません。  今般の行為が独占禁止法に抵触するか否かにつきましては、公正取引委員会の管轄であり、経済産業省としてこうした個別案件に対する回答をする立場にはございません。
  53. 大串博志

    大串(博)委員 いや、大臣、聞いたことに答えてくださいね。  私は、組織性があったかないかをどのような内容として確認したんですかということを問うているんです。大臣が答えにくかったら、事務方の方が答えてください。
  54. 前田泰宏

    前田政府参考人 お答え申し上げます。  今大臣の方から答弁ございましたけれども、本件につきましては、事実関係に加え、不適切な発言があった電通社員は既に処分され、処分された職員のかわりに適切な人員補充がなされていること、電通として再発防止に向けたコンプライアンス教育を実施していること等をあわせて報告を受けておりまして、今回のことだけをもって事務局事業遂行に特段の影響はないものと認識しております。
  55. 大串博志

    大串(博)委員 委員長、適切に答弁を指示していただきたいです。組織性がないと認めるどのような事実認定をしたんですかということを問うています。大臣と事務方が同じような、抽象一般的な外れた答弁をされては困ります。  組織性がないというふうに確認した事実関係をお答えください。それとも、確認していないんでしょうか。
  56. 前田泰宏

    前田政府参考人 私どもの事務方がこの協議会からヒアリングをいたしまして、組織的な圧力はなかったということを確認をしております。
  57. 大串博志

    大串(博)委員 又聞きですよね、又聞き。確認もされていない。  では、組織的でなかったということを加えて聞きますけれども、資料をきょうおつけしております、いわゆる持続化給付金の事務事業の履行体制図です。四月三十日の当初契約時に経産省に届けられたもの。三枚目、四枚目が、五月二十二日に第一回目の変更届出されたもの。五枚目、六枚目が、六月八日、サービスデザイン推進協議会が電通とついに記者会見をやった、予算委員会直前の日です、このときに提出されたものが五枚目、六枚目にあります。  五枚目、六枚目には、再委託先の電通から外注先たる電通ライブ、さらに、その外注先たる電通ライブから、再々外注先というんですかね、パソナ、大日本印刷、トランスコスモス、テー・オー・ダブリューにさらなる外注がされていることがここで初めて出てきます。  今回のテー・オー・ダブリューのような圧力、今回、テー・オー・ダブリューにおいて見つかりました。電通の社員がそういうふうなことを言ったのであれば、ほかのパソナ、大日本印刷、トランスコスモス、ここは実は、ここには書かれていないんですけれども、ほかにA社、B社、C社、D社と、たくさん実は外注先が横に並んでいるんです。これは、サービスデザイン推進協議会が発表している、しかし経済産業省にはまだ変更届が行っていない、こういうへんてこな状況なんですけれども、これらパソナ、大日本印刷、トランスコスモス株式会社等々にまで、あるいは更にその下の下請にまで、どこまでこの圧力のメッセージは届いていたのか、確認されていますか。
  58. 前田泰宏

    前田政府参考人 今回の報道に際しまして、テー・オー・ダブリューの件だけ確認しておりまして、今おっしゃっていただいたようなところ全部までの確認はしておりません。
  59. 大串博志

    大串(博)委員 それでいいんでしょうか。何でそれで組織的じゃないと言えるんですか。かつ、大臣は、これ以上の調査をするつもりはないと、もう断言されました。しかし、パソナとか大日本印刷とかトランスコスモスとか横に並んでいる会社に同じような圧力が行っていないかを確認しないで、なぜ組織的でないと言えるんでしょうか、なぜこれ以上の調査は要らないと言えるんでしょうか。  何か私は、電通をえらくかばっているような、非常に不可思議な感じがします。なぜなら、先ほど大臣みずからおっしゃったように、独占禁止法に当たるかどうか、法令違反に当たるかもしれないからこれは経産省が判断できないというふうに、可能性を否定されていないから。そういった問題なのであれば、そういった先に事務を委託し続けておいていいのかというところは、経産省としてきちんと判断しなきゃならないんじゃないですか。どうですか。  パソナや大日本印刷、トランスコスモス、さらには、テー・オー・ダブリューから更に下請にこの圧力メールは行っているんですね。どこまで広がりがあった話なのか、きちんと経産省として調査しなければならないと思いますが、大臣、いかがですか。
  60. 梶山弘志

    梶山国務大臣 先ほども申しましたけれども、サービスデザイン推進協議会に聞き取りをいたしました。そして、組織的なものではないという返答が参りました。そして、電通においても、当該職員について処分を行い、仕事から外したということになっております。  そして、さらに、履行体制図ですけれども、これについては、昨日までの時点で、その次の段階のものも来ておりまして、六十三社分来ているということで、事業者については把握をしているところであります。  ただ、この件については、聞き取りだけで十分であるということと、それと、独占禁止法にもしかかわりがあるのであれば公取が対応するだろうということと、それとあわせて、公取も野党のPTにおいて本事案を認知していると聞いておりますので、もし何事かあれば、公取からの判断があろうかと思っております。
  61. 大串博志

    大串(博)委員 いや、大臣はこれから、このサービスデザイン推進協議会及び丸抱えしている電通に対して第二次補正予算の八百五十億を担わせるかどうかという判断をしなきゃならない立場にあられるんですよ。もし法令違反をしているような組織であったら、八百五十億、第二次補正予算の事務費を担わせるわけにいかないじゃないですか。あるいは今の業務だって、本当に担わせ続けていいかというような論点にさえなるかもしれないんですよ。それに関して調査もしない。  どこまでこの圧力が広がっていたか。事によると、家賃支援給付金がおくれていますけれども、その事務にも影響が及んでいるかもしれないんですよ。これは大臣責任ですよ。家賃支援補助金は、まだ申請方法さえ発表されていませんね。そこに影響が出ているかもしれない。にもかかわらず、大臣は調べないと。この態度は、私、大臣、おかしいと思いますよ。  八百五十億円、まさか、何のチェックもなしに、このサービスデザイン推進協議会、電通、これにするっと委託されるということはないでしょうね。  入札可能性調査というものをするというふうに言われましたが、これはダミーであるというのは私はわかっています、ダミー。入札前に、どこかやってくれるところはありませんかというふうに聞いて、手を挙げるところが一者だけだったら、そこにお願いする。やった感を出すだけの話なんですよ。入札可能性調査なんて、これはダミーです。  これをしっかりやるためには、中間検査、中間点検をやられると言われました、この結果を得て初めて、引き続きこの体制でいいかというふうにすべきだと私は思いますが、大臣、いかがですか。
  62. 梶山弘志

    梶山国務大臣 中間検査入札可能性調査というのは、また全く別物でありますけれども、どの時点でか中間検査の結果が出てまいります、そして報告も出てまいります。そういったものに生かせるものは、後の手続に生かせるものはしっかりと生かしてまいりたいと思っておりますし、この入札可能性調査というのは、ダミーとかそういうお話がありましたけれども、しっかりとした形で調査をさせていただきたいと思います。
  63. 大串博志

    大串(博)委員 これで終わりますけれども、何かサービスデザイン推進協議会そして電通をかばおう、かばおうと、経産省自体がこのシステムと癒着しているんじゃないかというふうなことを強く推認させる疑念が残りました。このことを更に追及させていただくことをお願いして、質疑を終わります。  ありがとうございました。
  64. 富田茂之

    富田委員長 次に、斉木武志君。
  65. 斉木武志

    ○斉木委員 斉木武志です。  今の大串議員の質疑を聞いておりまして、やはりこれはまず家賃支援事業を聞かなければいけないなと、私も思いました。  大臣先ほど弁解されておりました、この家賃支援給付金事業。  昨日の報道でも、電通の持続化給付金担当の管理職が今回の圧力をテー・オー・ダブリュー側に課していて、そして、博報堂さんを名指しして、博報堂に協力をしたら出禁にするというようなメールが、今報道をされております。その事実関係を認めて電通さんが社内でこの管理職の方を処分をされたということが、今回の事実関係だろうというふうに思っておるんですね。  では、その家賃支援給付金事業を一体誰が落札したのかということで、入札調書を出してほしいということで、先ほど、控室でやっとこの入札調書をいただきました。  落札者はC等級の株式会社リクルート、落札額六百九十三億円。競り負けたのが等級Aの博報堂、黒塗りです。また思い出したんですが、デロイトとサービスデザイン推進協議会と同じで、CがAを逆転して勝っている。負けたAの方が黒塗りになっているということなんですね。  もちろん、リクルートさん、博報堂さん、両方とも大企業です。なぜ博報堂さんは競り負けたんでしょうか。家賃支援給付金事務事業をリクルートに委託をさせ、博報堂を落とした理由というのはどのあたりにあったんでしょうか。
  66. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  入札参加資格についてのお尋ねでございますが、こちらにつきましては、各省統一の申合せに基づきまして、事業に参加することが適切な事業者の経営規模でありますとか、あるいは営業年数等を等級として定めるものでございます。  具体的には、年間平均生産高・販売高、あるいは、自己資本額の合計、流動比率、営業年数の四項目によって点数が付与されまして、その合計点によって等級が付与されるものでございます。  株式会社リクルートにつきましても、この項目に基づき合計点が計算され、付与された等級がC等級であったと承知しているところございます。
  67. 斉木武志

    ○斉木委員 私は等級に関しては聞いておりません。なぜ博報堂を落としてリクルートを落札者としたのか、その理由を問うているんです。それは、大臣、お答え願えますか。
  68. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  この家賃支援金の担当部局でございます中小企業総務課の職員三名に加えまして、商務情報政策総務課の職員二名を加えた課長補佐級職員五名で構成する形で技術審査を実施させていただきました結果、リクルートにお願いをするということになったところでございます。
  69. 斉木武志

    ○斉木委員 だったら、この技術点のところが高かったからリクルートが勝ったんだという御説明なので。大臣の御説明だと、デロイトさんは数字を出すのに合意していなかったから出せませんということを何度もこの委員会でも繰り返していらっしゃいます。多分、博報堂さんも同じ答弁をされるでしょう、合意がとれていないから出せないんだ、黒塗りなんだと。だったら、この技術点のところ、そして価格点のところ、総合評価点のところ、これを経産省がどう評価したのかがここの点数なんですよね、なぜここを出さないんですか。大臣答弁してください。
  70. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  家賃支援金の事務局の選定に当たりましては、一般競争入札の総合評価落札方式を採用してございます。電子申請を行うに当たりましてシステムに関する知見を十分に有しているのか、数多くの問合せに対応できる体制を構築できているのか、多くの申請案件を迅速かつ適切に審査する体制を構築できるのかなどの観点から、提案内容の技術評価を行ったところでございます。  こうした技術評価と入札価格を総合的かつ客観的に評価いたしました結果、株式会社リクルートが事務局として選定されたというものでございます。
  71. 斉木武志

    ○斉木委員 何も答えていないですよ、委員長。  なぜ黒塗りで出してくるのか。国民にわかりやすくするには、博報堂よりリクルートの方がこの点がすぐれているから出す、この点がすぐれているからですよと言えば納得するじゃないですか。これだけ電通さんが名指しで、もし博報堂が家賃を落札したら協力するなと言っているわけですよ。その入札結果を見たら、博報堂は落ちているわけですよ。おかしいじゃないかと国民が思うと思うんですが、この疑念に大臣大臣じゃなきゃ応えられませんよ。この疑念に応えるためにはこの黒塗りを取るべきじゃないですかと私は申し上げているんです。  大臣、所管大臣としてどうお考えですか、二兆円ですよ。
  72. 梶山弘志

    梶山国務大臣 総合評価方式ということで、価格のみならず、さまざまな提案があるわけであります、そういったものについて採点をしていくということでありまして、それについてはまだノウハウもあるということで、開示はしていないということでありますけれども。ただ、今後の話として、私は、この開示につきましては、外部委員会に今、今週の木曜日から始まりますけれども、そういった契約の前後の話も含めて対応してまいりたいと思っております。
  73. 斉木武志

    ○斉木委員 大臣、これは何のために入札をやっているんですか。入札をしている狙い、大臣、お答えください。
  74. 梶山弘志

    梶山国務大臣 それは、まずは事業者間の競争ということになるわけであります。そして、よりよい内容のもの、そして当然、コストも抑えるということ、それを総合した評価ということであります。
  75. 斉木武志

    ○斉木委員 まさに競争によって価格を安くする、一者独占だと価格が高どまりするから。さまざまな規制業界で言われていますね。新規参入をふやして競合させることによって価格は下がる、まさに市場原理です。これを働かせるためには、最初から落札者が決まっているんじゃねというふうになりますね。  今言われていることは、電通さんが、安倍総理を始め自民党の閣僚の方々の選挙区支部に献金をしていたり、自由民主党の国民政治協会に巨額の献金を毎年行っていたり、非常に官邸や自由民主党さんと距離が近いということが言われております。  国民からは、今回の、電通から博報堂に対する圧力問題も受けて、博報堂が落選したというふうになると、やはりこれは自民党さんとおつき合いしていないと、官邸さんと親しいおつき合いをしていないと落札者になれないんだなという、価格で幾ら勝負しても、黒塗りのこの価格で幾ら勝負をしても勝てないというような疑念を生んでしまう、できレースじゃないかと。まずは官邸や総理とネゴシエーションしなきゃいけないんじゃないかというような、ゆがんだ競争入札を生んでしまうと思うんですが、担当として、大臣としていかがお考えですか。
  76. 梶山弘志

    梶山国務大臣 それは逆にゆがんだ考え方だと思うんですけれども……(斉木委員国民の考え方です」と呼ぶ)いや、そうは思いません。  行政と政治はまた別、政党の方は別であります。行政は行政で、しっかりとした手続のもとに入札をさせておりますし、総合評価方式というのは内容もしっかり伴わなければだめだということであります。  これは今までに例のないということで、持続化給付金を申し上げましたけれども、さらに、家賃につきましても、契約も複雑なものもございます、そういったものに対してどうやって審査体制を築くか、そしてまた支払いをしていくか、更にサポートをどうしていくかということ、これもウエブ申請だけにしますので、そういうことも含めて総合評価ということであります。
  77. 斉木武志

    ○斉木委員 だから、総合評価が、百点満点で博報堂さんが七十点でリクルートが九十点だから、当然リクルートさんなんですよというふうに、この黒塗りを取れば。博報堂さんが幾らで入札したのかは企業秘密ですよ、これはいいでしょう。だけれども、ここの下の欄、経産省が二者をどう評価したのかというのは数字で出すべきじゃないですか。そうすれば一発で、国民からの邪推という、今失礼な言葉を使いましたけれども、よこしまな考えも国民から出なくなると思うんですが、国民の疑念を晴らすということはこのノリを取るということだと思うんですが、いかがですか。
  78. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘ございました技術点でありますとか価格点の開示につきましては、入札に参加いたしました法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがありますので、入札参加者の同意を得るなどの対応が必要と考えてございまして、慎重な検討が必要である、このように認識してございます。  以上でございます。
  79. 斉木武志

    ○斉木委員 ちょっと、まず大臣に、答えてください、次は。  競争を害しないと思いますよ。例えば、リクルートさんはここがすぐれていて、博報堂さんはここがすぐれている。具体的に社内のベンダーの数だとか内製で何ができるかとか、そういうことを事細かに評価していくのを公開するということは企業の競争力を公開することでしょう。ただし、それをどう数字で評価したのかということが、まさに、2の技術点、1の価格点はノリ弁になっているAの博報堂の価格ですね、それを足したもの。ここの1の価格点、2の技術点というのは、経産省がそれをどう評価したかという、あなた方の判断の高い低いなんですよ。企業企業秘密は全く出てこないと思うんですが、大臣、それでも公表しない、国民の疑念をこのまま晴らさなくていいというお考えですか。
  80. 梶山弘志

    梶山国務大臣 企業の名称については明らかにすることになっておりますけれども、この価格、また入札の採択に関するものはオープンにしない、その企業の了解をとってからということになっておりますので、こうさせていただきました。  ただ、先ほども申しましたように、この契約方式も含めて今後どうするか、そして情報開示の件もどうするか、さまざまな御指摘をいただいておりますので、改善をするための外部委員会というものを、明日から始まろうと思っておりますし、そういったものを迅速に適切に、しっかり取り入れてまいりたいと思っております。
  81. 斉木武志

    ○斉木委員 電通さんが、今回、非常に多くの事業を、コロナに絡んでも、経産省から受託されている。その事務委託費、中抜き等々が話題になっておりますので、もう一つ、この電通が主たる再委託先となっている事業、一般社団法人をかませている事業として、環境共創イニシアチブが落札した総務省のマイナンバーポイント、マイナポイント制度、これに関しても聞かざるを得ないなと思います。  環境共創イニシアチブというのは、多分、皆さん、何の団体だと、非常に耳なれないと思うんですね。環境共創イニシアチブというのは、たしか二〇一一年にできた一般社団法人で、やっと、これも、設立当時の定款がきのう出てまいりました。これが法人の原本です。  繰っていくと、おもしろいなと思ったのが、一番最後のところに設立者が、一般社団法人というのは、法務局に最低二名の社員を記名して登記をするということが要件になっておりますので、二人そろえなきゃいけません。会社では二つの会社。その会社、一社目が株式会社電通、二社目が株式会社電通国際情報サービス。要するに、電通グループ丸抱えでつくった一般社団法人がこの環境共創イニシアチブであります。  ちなみに、代表理事の方はサービスデザイン推進協議会の設立当時の代表理事も兼ねていらっしゃる。サービスデザイン推進協議会、また電通の再委託という、非常に構造が似ている一般社団法人なんですね。  この一般社団法人が今回何を受託したかといいますと、これはまさに政府の肝いりの政策です。きのうも話題になりました。皆さんがお持ちになっている免許証とマイナンバーカードが連携をされていく。来年三月、もう健康保険証がなくても医療機関で受診ができる。これから、国家資格、いわゆるライセンスカードと言われるものはあのマイナンバーカードと一体化していくぞということを、きのう、官邸や官房長官も記者会見をして大々的にぶち上げました。  マイナンバーカードって、今、支給率が一八%しかないんですよね。これを六千万枚まで、国民のほとんどが来年三月までに使うようにしようということでぶち上げているのが、では、このマイナンバーカードを使ったらポイントとしてお金がついてきますという、このマイナポイント制度なんですよ。  このマイナポイント制度を、公募が昨年の十二月にありまして、落札したのが環境共創イニシアチブ、三百五十億円で落札をしております。これが、電通、電通ライブ、電通国際情報サービス等に再委託、再々委託、再々々委託とか、同じように繰り返していっているわけです。  私、一つおもしろいなと思ったのが、このとき、一者入札だったと総務省の方に聞いたんですね。SII、この環境共創イニシアチブが一者入札で、落札額は二百九十三億円だったというふうに言っております。ただし、三百五十億円、補助金は支給しますと。  要するに、五十七億円、環境共創イニシアチブが二百九十三億でできると言ったのに、いやいや、三百五十億使いなさいよと。五十七億円追加で上げるから、もっと大々的に、この五十七億、更に使いなさいと、信じられないような、後から増額しているんですよ。  何で、総務省、これは増額させたんですか。
  82. 寺田稔

    ○寺田副大臣 お答えを申し上げます。  これは入札という行為でありませんで、今回のマイナポイント事業は、決済事業者に対するマイナポイント相当分のお金を交付するという補助事業として行っております。  今委員指摘のとおり、SIIからは、募集をかけたところ、百九十三億円という御提案をいただきました。この提案説明書にも明示をしておりますとおり、総務省より、必要な事業については加える、すなわちこの変更を行うということがあらかじめ提案説明書に書いてありまして、国会での御議論もありましたとおり、お年寄りなどがマイナポイントの予約申込みの支援を充実をさせる、また、制度開始前後に積極的な広報を行うべきといった御指摘も踏まえ、総務省の方でマイキー設定の支援事業あるいは広報に関する経費を約六十億円追加をしたところでございます。
  83. 斉木武志

    ○斉木委員 今六十億と正確な数字が出てきましたけれども。普通は、落札したら、これでできると言っている企業や団体に、じゃあそれでやってくれというのが普通だと思うんですが、いやいや足りないでしょうから六十億持っていきなさいよというのは余りにも大盤振る舞いだと思うんですが、問題ないとお考えですか。
  84. 寺田稔

    ○寺田副大臣 今申しました追加のところは、あくまで広報に使う経費また高齢者等に対するマイキー設定のための支援事業でありまして、SIIに対してそのお金を渡したというのでなく、SIIが更にそうした事業に対する委託を行っております。SIIがみずから行う事業としては四億円。これは人件費等あるいは全体統括経費として四億円で、これについては変更はございません。
  85. 斉木武志

    ○斉木委員 環境共創は総務省が初めて事務委託をする団体だというふうにお聞きしました。そもそも、何で環境をやっている団体がマイナポイントなのか全然わからないんですよ。  環境共創イニシアチブは、経産省の非常につき合いの深い会社で、例えば、省エネハウスとか省エネオフィスなどを促進した企業、団体に対して三分の一とか四分の一補助金を上げたり、これは、要するに、まさに環境と共創していく、そのビジネスパートナーになるということを、この代表理事の方の御挨拶の中でもうたっていらっしゃいます。  要するに、エコとか省エネとかそういうものだったら、もうずっとこれで累次経産省から受けてきた団体が、なぜ。今回ゴー・トゥー・トラベルの事前説明も複数回行ったと、大臣、お認めになりましたね。環境共創イニシアチブがゴー・トゥー・トラベルの事前説明に複数回応じていたということはお認めになったと思うんですけれども。あちらでうなずいていらっしゃいますよ。複数回やっているということはお認めになっていますよね。大臣、大丈夫ですか。(発言する者あり)  では、ちょっと事務方、確認しましょうか。どうぞ。
  86. 藤木俊光

    藤木政府参考人 SIIでございますね。(斉木委員「はい、そうです」と呼ぶ)大臣が以前御答弁申し上げたのは電通ではなかったかと思うんですが。(斉木委員「あ、電通ね」と呼ぶ)はい。  その上で、事実関係をお答え申し上げますと、ゴー・トゥー・キャンペーンの事前公募開始前に、事業の内容等についていろいろヒアリングをさせていただくという中で、SIIとは複数回お話をさせていただいております。
  87. 斉木武志

    ○斉木委員 だから、環境共創イニシアチブ、SIIってすごい会社だなと思うんですよ。ゴー・トゥー・トラベルはやる、ゴー・トゥー・イートはやる、ゴー・トゥー・イベントはやる、そしてマイナポイントはやる、省エネもやる、どんな万能選手なんだという印象を受けるんですね。  共通項は、要するに、設立者である電通と、電通、二社ありましたね、国際情報サービス。ここが、要するに、電通さんだったら、それはマイナもできるしゴー・トゥーもできるし持続化もできるし、万能選手でしょう。だけど、環境共創は、省エネハウスと言っているのに、何でマイナポイントを落札させる。これ、おかしいと思われませんでしたか。  では、まず総務の方に聞きましょうか。
  88. 寺田稔

    ○寺田副大臣 今回、十二月六日に本事業公募をかけております。  事前の説明会では、SIIを含む約十三社からさまざまな資料要求等あったわけでございますが、最終的に準備が整い公募に応じたのがSIIでございました。SIIは、定款上、こうした行為ができることになっておりますし、また、過去、東京都のポイント還元事業、東京都家庭ごみゼロエミッション推進事業という、都のポイント還元事業の実績も有しているものと承知をいたしております。
  89. 斉木武志

    ○斉木委員 だからマイナンバーポイントができるというのがよくわからないですけれども。  総務大臣、お聞きしたいんですが。であれば、今回問題になっている中抜きですね、一般社団法人SII、環境共創イニシアチブや、サービスデザイン推進協議会がこういったコロナ対策やアフターコロナの対策にかんでくると二十億とか。今回、SIIが抜くというか、SIIに残るお金は四億ですね、この事務委託によって。そういった四億円とか二十億円というのは要らないんじゃないか。電通さんや電通国際情報サービスさんに直接受託させれば、少なくともその四億円というのは要らないじゃないですか。  なぜSIIに直接そう言わなかったのか。電通の方が来ているんだったら、電通が受託すればいいでしょうというふうに言えばいいじゃないですか。四億円コストダウンできたと思いませんか。
  90. 寺田稔

    ○寺田副大臣 SIIが行うこのポイント還元事業というのは、先ほども申し上げましたとおり、委託という関係ではありませんで、補助事業として、補助事業者として、行政側としては指名という行政行為になります。したがって、委託契約は結んでおりません。SIIが電通あるいはまた野村総研等々に、これは委託契約であります。  したがって、あくまで補助金全体の統括責任者として手を挙げてきたSIIが適格であるというふうに、これは外部審査委員会の議を経まして、補助金の指名先として我々総務省が指名をしたところでございます。  したがって、そこからSIIが、現実事業を直接執行する各社に対して委託行為を行ったということで御理解いただければと思います。
  91. 斉木武志

    ○斉木委員 今、一般社団法人というのは、公益的イメージを隠れみのにして、支払い遅延であるとか投資詐欺であるとか、いろいろ今消費者庁も注意喚起しておりまして、問題が起きております。もちろん当該一般社団法人は違うと思いますけれども、少なくとも、かませることで中抜きは生まれるし、責任の所在がわからないし、国民にお金が届かなくたって誰が責任を持っているのか全くわからない、これじゃいけないと思います。  また、入札価格を下げるという意味でも、設立者は、バックが電通だったら電通さんがどんと出てきて、今回、家賃だってリクルートさんがコンソーシアムを組むという形で落札したんですよね、一般社団なんてかませていません。そっちの方がよっぽど明快じゃないですか。だから、A等級とかC等級の落札者、株式会社がしっかり表に出て、うちが仕切ると、そこの責任で言ってくれれば、配られていなくても、サービスデザイン推進協議会にかけても電話がつながらないなんて、今経産省も言っていますよ、ちょっとつかまらないんですと。これじゃ我々は究明ができないです、国会として。  だから、ぜひここはダイレクトにやっていく、こういった一般社団に投げることが適当なのかも含めて、本委員会で来週とかもぜひやっていただくことをお願い申し上げまして、質疑を終わります。  ありがとうございました。
  92. 富田茂之

    富田委員長 次に、山崎誠君。
  93. 山崎誠

    ○山崎委員 皆さん、こんにちは。立憲民主党、山崎誠でございます。  早速質問に入らせていただきます。  ずっと続けてこのお話をしています、持続化給付金の事務の問題ですね。一般社団法人サービスデザイン推進協議会の業務の委託、あるいは、これから補助金お話も出てきますが、どういう仕事を今までやってきたのかなというお話をきょうもしたいと思います。  きょうは、先ほど答弁で私はびっくりしたんですが、今の持続化給付金事業で、かかわっている企業の数が六十三社というお話があったんですが。これまでずっと私も、業務遂行の体制が明確になっていないですよ、ちゃんとルールに従って体制図を出してもらわなきゃいけないと。私はその先がすごく気になっていまして、単に遂行体制だけではなくて、それに伴う情報管理、個人情報管理の体制も、これは仕様書があって、それに基づいて組織図をつくって、管理をしている人たち、業務にタッチをしている人たちのリストを出してくださいというのが、この業務の委託のルールだと。  資料をつけさせていただきました。資料の一番が、今お話しした、再委託に係る承認申請ということで、個人情報等取扱業務をするためにはこの組織図を出していかなきゃいけない。資料の二は、そうした情報取扱者の名簿、情報管理体制図というのを出さなきゃいけないということになっています。これは、前回質疑のときに、六月八日に出しましたといって、これが最新ということでいただきまして、答弁の中でもこの十四人が載っかっているというので、ようやくいただいたものであります。  まず、ここに、今言った六十三社が、入っていない会社がたくさん残っているということ、そのままで、今大事な個人情報を扱うような作業が全国で散らばって行われているということ自体が、私は、残念ながら、驚愕です。  こういう手続、ちゃんとリストに、少なくとも管理者は絶対載せなきゃいけないんですよ。全国でサポートセンターもあって、そこでは個人情報がどんどん動いている、会社の大事なデータが動いていて、それを管理する人の名前が一切出てこない状況で今作業が行われていること自体が、いいんですか、悪いんですか、もう一回聞きたいです。
  94. 奈須野太

    奈須野政府参考人 お答え申し上げます。  先ほど大臣指摘された履行体制図の変更でございますけれども、昨晩、サ推協の方から六月二十三日付の新たな履行体制図の届出をいただいておりまして、この数が六十数社ということでございます。  その上で、先生御指摘の、個人情報に係る再委託などをする場合には事前に承認を求めるということでございますが、こちらについては、大変申しわけないんですけれども、この二十三日付の履行体制図、新たな履行体制図に基づく個人情報の再委託について所定の手続を経るように、現在、サ推協に対して求めているということでございます。  それからまた、情報セキュリティー関連の取扱者の名簿でございます。  前回、十四人ということで、これが少ないのではないかというような御指摘を賜りました。もともとこれは、今回の大規模な給付を行うような事業ということを想定した契約ではなくて、経済産業省でよくあるような調査事業などを行うような契約をひな形にしておるものでございまして、実際の事業の遂行との関係でちょっと不都合が出ているということはあろうかと思います。  いずれにせよ、その二十三日付で提出された新たな履行体制図に基づく情報セキュリティーの管理者の氏名についても手当てをするようサ推協に対して求めているというのが現状でございます。
  95. 山崎誠

    ○山崎委員 皆さん、この仕事のために、この委託事業のために仕様書をつくって配付をして、それによって業務をしてくださいと依頼しているんですよ。そこに不都合があるということ自体がおかしいですよ。これだけの規模の事業になるというのはわかっていてやっているわけですから。  私は、やはりこういう業務体制自体の把握ができていない。これは、もう繰り返しになりますけれども、作業が始まる前に個人情報を管理する人の名簿は出さなきゃいけないんです。管理体制は事前に言わなきゃいけないんです。事前に報告しないで個人情報をいじっちゃいけないんです。それがルールなんです。それが守られていないという事実は重いんですよ。これで、例えば個人情報の流出のようなことがもし起これば、もし起これば、これは全国でやっていますからわかりませんよ、そうしたら業務が全部またとまってしまいますよ。  今、待っている方がたくさんまだいらっしゃるんですよ。大臣、一番初めに御説明いただいた、緊急対応で個別対応をやると言っていただいたので、そこは触れないつもりではいますけれども、そうした業務が全部とまってしまって、そうしたらどうするんですか、この業務。本当に、廃業だ整理だと、事業をとめなきゃいけない、やめなきゃいけないと思っている人たちに、どういう責任をとるつもりなのか。私はそういう重大な事態だと思っているのでお聞きをしています。  説明を聞くと、いや、個人的なこういうリストはなかなか難しいから、各業者と契約を結んで取決めをしているから大丈夫だというお話を聞きました、何度も。  これは質問していると時間がかかるので、そういうことであるならば、ぜひこれは、委員長、取り計らいいただきたいんですけれども、参画している企業、全ての企業とどういう個人情報にかかわる取決めの文書を結んで作業従事者の方の実態を把握をされているのか、書類提出をこの委員会に求めたいと思います。一切、そういった口約束みたいなお話しか返ってこないので、ぜひ書面でこれは出していただきたいので、お取り計らいいただきたいと思います。
  96. 富田茂之

    富田委員長 後刻、理事会で協議させていただきます。
  97. 山崎誠

    ○山崎委員 それで、そういった中で今回起きているのが、下請の締めつけの問題なんですよ。  これは資料三、何か理事会でもいろいろ協議していただいたらしいですが、これは実際にもう電通も認めているし、経産省の担当者も認めていて、こういうメールが流れたということは認めている内容なので、隠す話ではありません。  これを読むと、明らかに、第三パラグラフぐらいですか、言葉を選ばないと出禁レベルの対応をすることとなりました、それから、対象はこのリストに載っている各社の皆さんに御協力をお願いできればと思います、テー・オー・ダブリューとしても長年の関係と信頼がある上で強制的にお願いしたい次第ですと。  これは、どう読んでも、組織的に決定しました、テー・オー・ダブリューの関係者皆さんはこれに従ってくださいよと。これは明らかに組織的に、このリストまでつけていると思いますよ。リストがあるんですよ。このリストに載っている各社の皆さんはと、そこまで指定をしてやっていることが、個人的な誰かの思いつきで勝手にやっていることだと思えますか。このメールの中身を見て、それでも、組織性はない、個人的な問題だと言えますか。
  98. 奈須野太

    奈須野政府参考人 お答え申し上げます。  私どもとしては、今回、先生御指摘のような事実があったことについて、サ推協の側から事実関係についてお話をお聞きいたしました。その上で、サ推協側は電通なりテー・オー・ダブリューなりに属する社員の個人的な行為である、不適切な行為であるという説明を受け、私どもはそれを聞きおいたということでございます。  真にそれが組織的なものかどうかということにつきましては、それがいかなる法律に触れるかという問題にかかわることでございますので、私どもとしてはそれ以上の捜査はできないということでございます。
  99. 山崎誠

    ○山崎委員 私は、こういうメールが流れている中で、組織的なお話じゃないのかと確認しました。別に捜査の話をしているわけじゃありません。  私は、この下請に対する指示というのは二つの意味があると思いますよ。  一つは、家賃補助の事業に対しての悪影響です。これは前の委員指摘をしたとおりで、博報堂さんとかは事業をうまくできなくなってしまったかもしれないということが一つです。これは大問題です。  では、皆さんに聞くと、持続化給付金事業執行には影響がありません、関係ありませんと言うんですけれども、本当ですか。  下請の立場になってくださいよ。下請で仕事をしている皆さんの立場になってくださいよ。ほかの仕事をとるなと言われているんですよ。この仕事に協力しているみんなは、ほかの仕事には入札するな、声がかかっても応じるなということはどういうことですか。この仕事でもうけなさいと言っているのと同じじゃないですか。この仕事に専念しなさいと言っているのと同じですよ。ほかには手を出さないけれども、じゃ、この仕事ではちゃんと利益を上げさせてくれるんだね、いい仕事になるようにしてくれるんだねというのが常識的な民間の感覚じゃないですか。  この事業にも大いに、大いに影響のあるお話だと思いますけれども、大臣、どう思いますか。民間の感覚で考えてくださいよ。
  100. 梶山弘志

    梶山国務大臣 私も、小さいながら企業を二十年近く経営をしていた経験がありますので、そういった感覚ばかりではないとは思っております。  それで、今、委員からお話がありまして、奈須野から答えさせましたけれども、個人の言動であるということと、これを会社として取り消している、また、個人を処分をしているということは、このメールについては取消しをしたということにもつながると思っておりまして、もし何かがあれば通報等が出てくるものと思っておりますし、私どもも注意深くそこは見てまいりたいと思っております。
  101. 山崎誠

    ○山崎委員 今の頭の答弁、わからないんですよ、私は。だから、これは、こういう影響があるかないか。  では、大臣も、こういう影響、この持続化給付金事業には全く影響がありませんという判断ですか。
  102. 梶山弘志

    梶山国務大臣 持続化給付金についても確認をいたしましたけれども、今の時点では影響がないということであります。
  103. 山崎誠

    ○山崎委員 今の時点ではとおっしゃっていますけれども。大臣、この事業は、これから精算をしたりいろいろするわけですね。そのときに、六十三社もあれば、大変な外注契約の中身をチェックして、ちゃんと事業が適正に行われて、適正な支払いが行われているか、全部チェックをして、不正な請求だとか水増し請求だとか、そういうものがないかというのをチェックしながら全部やらなきゃいけないんですよ。  そういう前提でこのお話を見たときに、私は大変危ないと思いますよ。これでほかの仕事をとれないんだったら、この仕事にやはり利益を求めざるを得ないですよ、上から言われて。そういうお話だということを、私は、ぜひ認識をして、今後の中間検査だとか、最終の精算もあるでしょう、やっていただかなきゃいけないし、こういう企業と今後どういうつき合いをすべきかというのは、先ほどもありましたけれども、八百五十億の追加の発注、私はこれは発注せざるを得ないと思っていますけれども、でも、本当にこれが問題だと認識があるんだったら、やはり発注できないと思いますので、そこを。
  104. 梶山弘志

    梶山国務大臣 このことによって、持続化給付金事業で、例えば水増し等の不正が行われるというような可能性についても言及をされたと思いますけれども、中間検査も含めて、しっかりと確定検査というものも行いますので、そういった無駄な支出、不必要な支出がないように、しっかりと検査をして結論を出したいと思っております。
  105. 山崎誠

    ○山崎委員 大臣、今お話しになったとおりで、本委託事業事業が完了した後に厳密に精算をしてお支払いをしていくので、中抜きだとか無駄だとかそういったものはありません、架空の人件費の計上などはあり得ないというお話ですよね。まあ、それはいいと思います。  これは、例えば補助金事業でも同じですよね。補助金事業でも、やはり精算をするときに、今もお話がありました、委託をしたりいろいろなことをして補助金事業をやる、その委託先のいろいろな事業が適切に行われたかというのはチェックをしますよね。
  106. 梶山弘志

    梶山国務大臣 チェックをし、法律に基づいて、不正な取得があればそれは返還請求をするということになると思います。
  107. 山崎誠

    ○山崎委員 それで、ちょっと過去の実績も見てみたんですよ。  平成二十九年度の、いわゆるIT導入の補助金サービス生産性向上IT導入支援事業補助金、これもサービスデザイン協議会が受注しています。  資料の四番を見ていただくと、これ、サービスデザイン協議会が受注した仕事で、その四番目にあります、IT補助金ですね、事業費全体が約五百億円です。いいですかね。その再委託先というのが書いてありまして、電通ワークス、一般社団法人情報サービス産業協会、電通、日本生産性本部、リックテレコム、こういったところに再委託をしています。補助金事業です。  この総額が、隣、ちょっと手書きで見にくいんですが、三十一億八千四百十七万九千八百九十四円というのが再委託の金額、その上に書いてあるのが事務局費ですね、という金額になっているんです。  この事業を、これも今お話ししたように、何次も下請があって、さまざま多くの企業が絡んでいるということですけれども、ここに書いてある五者以外にはどんな会社がありますか。この下にまだ会社があるという認識でよろしいですか。
  108. 藤木俊光

    藤木政府参考人 お答え申し上げます。  ここにございます五者以外にも、小さな金額であれば存在するということでございます。
  109. 山崎誠

    ○山崎委員 これ、小さなと言いますけれども、私は、その交付決定通知があって、交付決定の要綱の中に、再委託をする場合は契約を結んで大臣に届け出なさいという規約があると思うんですけれども、そういう手続をされているということでいいですよね。
  110. 藤木俊光

    藤木政府参考人 お答え申し上げます。  この補助事業におきまして、再委託を行う者について、当初から予定されているものについては、その計画書をもって私どもに御登録いただく。それからさらに、それを事業の途中において変更する場合においては、契約を結んだ上で、適切なタイミングで私どもの方に御報告をいただく、こういうことになっております。
  111. 山崎誠

    ○山崎委員 大臣、やはり、これはちゃんと、一緒に仕事をやる委託先には、契約を結んで、出してもらうというのは当然だと思いますよ。そうやって仕事をやっている。補助金でも同じです。  外注で、電通に三十一億円を超えるお金が行っています。これは、外注、この事業で電通は何をやっていますか。
  112. 藤木俊光

    藤木政府参考人 このIT導入支援事業に関しましては、中小企業の方からITツールの導入ということで御申請を受け付けて、それを審査した上で、それについて助成金をお支払いする、こういう業務でございますが、この一連の流れを統括する事務というのが電通が引き受けている部分でございます。
  113. 山崎誠

    ○山崎委員 それで、これは私は大きな問題だと思います。  資料の五を見ていただきたいんですけれども、再確定調書ということで、事業が終わった後の確定金額を出しています。交付決定額が、先ほど言いました四百九十九億、約五百億円。確定額を見ていただくと二百七十二億ですね。よろしいでしょうか。要するに、これ、事業費が大幅に削減されています。これは何でですか。
  114. 藤木俊光

    藤木政府参考人 二十九年度補正に関しましては、十万社を対象に補助をするということを目標に掲げまして、それで、一件当たりの補助額の上限を五十万円ということで、低く抑えた形で実施をいたしました。ただ、残念ながら、こうしたところでなく、もう少し額の高いところでのニーズが大きかったということで、残念ながら補助金が使いづらいというような御指摘を多々いただいたところでございます。  そうしたことで、残念ながら、十万社には届かず、執行が非常に、半分強ということでとどまったというところでございます。
  115. 山崎誠

    ○山崎委員 これは、ちょっと次の六ページを見ていただきたいんですが、私、ちょっと転記ミスをしましたのでまずおわびをして訂正したいんですが。要するに、全体の事業額、下の表を見ていただくと、四百九十九億というのが初めで、精算額が二百七十二億であります。それで、一番上の事業費を見ていただくと、四百五十九億、それから二百三十七億、これが、いわゆる今お話しした中小企業にお支払いをしているお金ですね。だから、事業の規模、これは当初比で約五二%なんです。五二%だから、半分ぐらいの事業になってしまったんですよ。  なんですが、真ん中、四角で囲ったところ、外注費を見てください。これは、当初が三十一億八千四百、実は、上の内訳を見ても同じなんですが、同じなんです。二円しか違わない。言っている意味、わかりますか。事業の全体の規模が半分に減ってしまったんです。申請者も減ったでしょう。審査対象も減ったでしょう。なのに、外注費は満額ですよ。  これは、精算をちゃんとやって、実態に合わせて精算をしてお金をしっかり払うんだというのであれば、この委託費は、半分とは言わないけれども、幾らかでも減額しないとおかしいんじゃないですか。何でこれは減額になっていないんですか。
  116. 藤木俊光

    藤木政府参考人 お答え申し上げます。  ちょっとテクニカルな御説明になって恐縮でございますが、ちょっと戻っていただきまして、お配りいただいた資料の四ページでございましょうか、この一覧表なんでございますが、済みません、ここに書かれている数字の理解がちょっと私どもと先生の間で違っているようでございまして、恐らく、委託費ですけれども、外注費として、一番右側の欄の五本を足し上げられたというふうに思うのですが、実は、ここに書いてある数字は確定後の数字でございます。  したがいまして、六ページのこの下に掲げていただいた精算後の数字として、三一八四一七九四七四というのはそのとおりなんでございますが、交付決定時点を示す左側の数字ではないということでございます。  今、ちょっと手元でやってみますと、当初の交付決定時の数字は三八四九一一四五九四ということで、当初から精算時には八三%ということになっているということでございます。  済みません。当初、私どもからお出しした資料が説明不十分だったということで、おわび申し上げたいと思います。
  117. 山崎誠

    ○山崎委員 ふざけたことを言わないでください。  大臣、これを見てください。「再委託先との契約金額」とちゃんと書いてあって、ずっとこれで我々は議論していますよ。この数字が間違っていたということですね。  ずっとこれで議論してきて、今、私もそれで計算して、おかしいなと思った。まず、それは余りにも不誠実だし、大臣、謝罪してくださいよ。
  118. 梶山弘志

    梶山国務大臣 提出資料に間違いがあったことは大変申しわけなく思っております。ただ、間違いがわかった時点で、いち早く委員にお伝えするべきであったと思っております。
  119. 山崎誠

    ○山崎委員 今のお話で、じゃ、いいですよ、その前提でいきましょう。では、電通、ほかの再委託先のコストは幾らダウンだったんですか。八三%と言いましたか。事業費全体が五割、事業規模が五割になってしまって、何で委託が八三%でおさまるんですか。
  120. 藤木俊光

    藤木政府参考人 まず、数字の確認でございますが、委託費に関しては、当初の交付決定時点から精算後については八三%ということでございます。  なぜ助成金の方が五割ちょっとであるのに対して八三%かということでございますが、先ほど申し上げましたように、もともとこれは十万件に及ぶ再委託をする、そうすると申請はもっとたくさん来るということでございますが、こういった大量の申請をさばくための電子システム、あるいは問合せをいただくためのコールセンターの設置といったような、いわば申請数にかかわりなくかかる費用、固定的にかかる費用というのがございます。  そういった観点で、結果として五二%に終わったわけでございますが、そういった固定費の部分を含めますと、事務費の方は全体で八三%というようなことになっているということでございます。  いずれにしても、こういった委託費につきましても、確定検査を経て、事業実施に必要な経費と認められた金額について支出したものでございます。
  121. 山崎誠

    ○山崎委員 この事業、明らかに失敗なんですよ。だって、想定が間違っていたかもしれないけれども、半分しか使われなかったんですよ。その責任を、補助金を受け取っているサービスデザイン推進協議会にだって責任はありますよ、経産省にもある、それでこの八三%のお金を払ってそれでよしとする。私は理解できません。  ぜひとも、これ、委員長、お願いをしたいんですけれども、この事業にかかわる全ての外注の当初の契約内容、詳細、これは内訳つきでないと話になりません、それと、精算時の、同じように、各外注がどういう仕事をしたのか、内訳つきの精算の書類、これを出してください。今のお話を私はうのみにはできません。  それで、皆さんのこの資料の六ページの、この上の内訳表しか手元にはないと言うんですよ、経産省。では、この委託費の中身はどこにあるんだと言うと、事業者が保管をしていますと言うんです。いや、今すぐ出ませんと言うんです。現場でチェックしたからこの数字で正しいんですと言う。  私は、そんな仕事のやり方はあり得ないと思いますよ。少なくとも、この中身の根拠を皆さんがちゃんと持っていて、どういう契約でどういう精算をしたからこの金額になったんだというのは、手元になきゃおかしいですよ。この精算の表だけを見て理解しろということはできません。  もしこれが経産省の仕事のやり方だったら、正してください。大臣、どうですか。
  122. 梶山弘志

    梶山国務大臣 精算の考え方、そしてその方法も含めて外部委員会で考えてまいりたいと思っておりますし、今回の持続化給付金の中で、今継続中でありますけれども、皆さん方、いろいろな疑念を持たれている、それらも含めてしっかりとした対応ができるようにしてまいりたいと思っております。  ただ、これらの事業に関しましては、会計検査も、また行政事業レビュー等々ございますので、そういった面も含めて、もう一回見直しをしてまいりたいと思っております。
  123. 山崎誠

    ○山崎委員 時間ですので終わりますが、間違った書類を出していて、委員会の場で訂正をされては、もうお話になりません。お話になりません。精算をするからこの事業はこれでいいんだという言いわけは成り立ちません。私は、これを見ただけで、そんないいかげんな精算では、とてもとてもこの事業をちゃんとできるという担保にはならないと思います。よろしくお願いします。  以上です。     〔委員長退席、鈴木(淳)委員長代理着席〕
  124. 鈴木淳司

    ○鈴木(淳)委員長代理 次に、川内博史君。
  125. 川内博史

    川内委員 川内でございます。本日も、大臣、よろしく御指導をお願い申し上げます。  まず最初に、株式会社電通と株式会社テー・オー・ダブリューが家賃支援給付金事業の事務に関連して下請会社に圧力をかけたとされる件について質問をさせていただきます。  先ほど大臣からの御答弁で、この発言、電通の社員からの発言はあった、その電通の社員は、全体の管理、調整を担当していた社員から、持続化給付金事業の全体の管理、調整を担当していた社員からと。これは責任者じゃないかみたいな、全体の管理、調整する人は責任者でしょうみたいな話ですが、その人が発言をしたというのは事実である、しかし、組織的ではないと聞いているという、サービスデザイン推進協議会からのヒアリングの結果を御報告いただいたわけでございます。  この週刊誌で報道されている、今、山崎議員からも紹介のあった、資料でも御紹介のあったこのメールですけれども、これはSlackというビジネスチャットのソフトを利用していて、これは、メールは削除されているというふうに経産省は聞いているらしいですが、このメールをちょうだい、文書をちょうだいということは言っているわけですけれども、このSlackというソフトは削除しても全部ログが残るので、誰が見たかとか、どこから来たかとか、どこに出したとか、全部、要するに、コンプライアンスの点でいろいろな証拠を残しておく必要があるねということで開発されているソフトですから、削除した、だからありませんという、そもそも、サービスデザイン推進協議会の報告自体が、私はちょっと官を欺くものではないかというふうに思うんですね。だけれども、大臣は、これ以上調査するつもりはない、組織的であるかどうかはわからぬが調査するつもりはない、こうおっしゃるわけです。  私どもは、持続化給付金事業は前に進めてもらわなければならない、しかし、事務は効率化し、コストダウンをしなければならないし、さらに、現場で行われていることについては、法的適合性、コンプライアンスというものはしっかり守ってもらわなきゃいけないわけで、これは国の事業ですからね、そういう意味では、独禁法上の問題があるのではないかということを詳細にやはり調査をしなければ、家賃支援給付金事業にも影響が出るでしょうし、今後のさまざまな給付金事業にも影響が出てくるかもしれないということで、きょうは公正取引委員会に来ていただいております。  この圧力発言、圧力メールは、独占禁止法で禁じられている優越的地位の濫用に当たり、独占禁止法違反であるというふうに私は思料をいたします。組織的なものか否か、そして、どこまでの範囲でこのようなことが行われていたのか、公正取引委員会としてしっかりと調査をすべきであるというふうに申告をいたしますので、お受けをいただきたいと思います。
  126. 山田弘

    山田政府参考人 公正取引委員会審査局長でございます。  ただいま委員指摘の件につきましては、申告として受け付け、独占禁止法の規定に基づいて適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
  127. 川内博史

    川内委員 これは、大臣先ほど独禁法上の問題は公正取引委員会にやってもらえばいいんじゃないのとおっしゃったので、私が大臣にかわって申告をさせていただきました。  もうずっと問題になっている一般社団法人ビジネスモデルですけれども、やはり、入札調書をなぜ黒塗りにしなければならないのか、そして、そこから更に委託や再委託や再々委託が行われて契約関係がよくわからない、誰が責任を持つかわからないというような事業形態になってしまっていることから、私は、事務経費の非効率というものも起きているのではないかというふうに想像するわけですね。  特にこの持続化給付金の問題については、一円でも多く中小企業事業者に支払わなければならない。事務経費が二次補正まで入れると千六百億、予算として計上されたわけですけれども、事務経費が一千億で済めば、六百億は百万円で六万社に追加給付することができる、そういう政府としての御努力をぜひお願いしたいということでこの問題を一生懸命取り上げているんだということを御理解をいただきたいというふうに思うんです。  そこで、この一般社団法人ビジネスモデルは私はやはり見直した方がいいということで、せんだってからいろいろお聞かせいただいているんですけれども、経済産業省の公文書管理規則上、契約書等が経済産業省の中に残っているのは過去五年分であるということで、平成二十七年度から令和二年度までの六年度分で、国から一般社団法人への補助金あるいは委託費のうち、一般社団法人から電通に委託、再委託されている事業は何事業あるのか。そして、その一般社団法人ごとに、何件で、交付決定額は幾らか、契約金額は幾らか、そのうち事務費の合計金額は幾らかということを、社団法人ごとに教えていただきたいと思います。
  128. 梶山弘志

    梶山国務大臣 平成二十七年度から令和二年度まで五年間ということですけれども、一般社団法人が受給し電通に委託又は再委託している事業について、社団法人との委託契約額及び社団法人への補助額の交付決定額を調査ということでよろしいですね。  また、事務局として、社団法人の事務局費用に相当する費用もあわせて調査をさせていただきました。これは、間接補助金の場合には、事業費全体から、最終的に補助金を受ける事業者への補助金全体を差し引いた額となっております。金額が確定済みのものということで、確定済みのものと執行中のもの双方を含んだものになります。  調査の結果、一般社団法人サービスデザイン推進協議会との間では、持続化給付金事務局事業として、委託費が七百六十九億円ございます。そのほか、間接補助事業として七事業で八百六億円を交付し、ここから最終的に補助金を受ける事業者への補助金全体を差し引いた事務局費用が八十億円あります。また、直接補助事業として一事業で五千万円を交付しております。  また、一般社団法人環境共創イニシアチブとの間では、間接補助事業として五十九事業で五千七十八億円を交付し、ここから最終的に補助金を受ける事業者への補助金全体を差し引いた事務局費用が四百三十二億円ございます。  加えて、一般社団法人キャッシュレス推進協議会との間では、間接補助事業として三事業で七千十九億円を交付し、ここから最終的に補助金を受ける事業者への補助金全体を差し引いた事務局費用が三百四十二億円ございます。  最後に、一般社団法人日本能率協会との間では、直接補助事業として一事業で四億円を交付しております。     〔鈴木(淳)委員長代理退席、委員長着席〕
  129. 川内博史

    川内委員 今概略を御説明いただいたわけでございますけれども、事務費、委託費ですね、総額でこの持続化補助金が事務費としては七百六十九億ということで一番多いわけですが、その他に、サービスデザイン推進協議会補助金として交付決定し、補助金を引いたものなどが残るということで御説明をいただいたわけですけれども、これは、全部総額すると、この五年間で一千億円を超えるお金が事務費として、これは大体、社団法人から全部、ほとんど全てが外注になる、再委託になる、電通さんを中心として再委託になるということで。  これは、事務経費の効率化をやはり第三者委員会でしていただかなければならないと考えるんですが、その理由をまず考える上で、大臣に教えていただきたい数字があるんです。  この前、電通さんの偉い人が記者会見されて、一般管理費一〇%取るんだよ、我々の会社にしてみたら少ないんだけれどもね、一般管理費一〇%だ、この一般管理費一〇%というのは営業利益ですけれどもねという記者会見をされたんですね。  では、今般の持続化給付金事業の場合、七百六十九億でサービスデザイン推進協議会が国から委託を受け、七百四十九億円で電通に再委託をしているわけですけれども、では、この七百四十九億円のうち一般管理費は幾らですか。
  130. 奈須野太

    奈須野政府参考人 一般管理費というのはサ推協のものでございますよね。(川内委員「いやいや、電通」と呼ぶ)失礼しました。電通における一般管理費でございますけれども、税抜き事業費の一〇%を上限としております。  今回の場合ですと、消費税抜きで約六十二億円が上限になるということでございます。
  131. 川内博史

    川内委員 六十二億円が電通の営業利益だ、こう言っているわけですね。  大臣、電通さんも、全部外注に投げるんです、仕事を。もちろん、少し仕事はされますよ。全く仕事をしないなんと言うつもりはないです。しかし、電通さんが七百四十九億で受けて、ほとんど全ての現場の仕事を電通の子会社五社に外注して投げる、そこから更にまた投げられるわけですね。それで六十二億抜くわけです。これは私が言っているんじゃないですよ。電通の偉い人が、営業利益ですけれどもねと、会見で言ったんです。  右から左に動かすだけで六十二億利益を抜くというのは、私は、それはやり過ぎなんじゃないの、それはあんまりなんじゃないのというふうに思います。  それはなぜかというと、それはどういうことで六十二億という計算が出てくるかというと、外注で全部投げる分にまで一〇%掛けていいよということを経済産業省が言っているからなんです。これは経済産業省が悪いんです。電通が悪いんじゃないんです。それは、ビジネスマンは、やっていいよと言われればやりますからね。  そもそも、経済産業省がつくっている委託業務実施マニュアルに外注費を含めて一〇%掛けていいよというふうに書いてあるから、では掛けさせてもらいます、利益を取らせてもらいますということになっているわけで、そこは、せっかく検討委員会で検討されるわけですから、この委託業務の利益の見積り方、一般管理費の見積り方についてもしっかりやはりこれはこの際議論をして、業務の効率化につなげていかなければならないというふうに私は思います。  大臣もうなずかれていらっしゃるので、そうだと。検討しますよね。
  132. 梶山弘志

    梶山国務大臣 いろいろな形態の契約がございますし、いろいろな形態の事業がございます。それぞれの中で一般管理費の比率というのが公契約の場合は決められているということでありまして、あくまでも、営業利益ということは、全てそれが利益になるわけではないということで、そこには、システムの性能や会場の調査費やスタッフの研修費、社員の年金保険、諸手当、光熱費、交通通信費、不動産関連の貸借料とかそういったものも入ってくるわけですね。そういった中で一〇%という比率を決めさせていただいているということでして。  ただ、これに関しましても、外部の委員会においてこの契約のあり方全般を見ていただきますので、これも対象にさせていただきたいと思います。
  133. 川内博史

    川内委員 大臣がまさしくおっしゃったように、その会社でいろいろやったことに管理費の率を掛けることには私も全く異存はないです。ただし、外注というのは全部外に出すわけですから、その外注に出したものにまで一〇%掛けていくというのは、国民から見たら、それはちょっとやり過ぎなんじゃないのというふうに言われてしまうのではないかということで、そこも検討するよという御答弁をいただいたので、検討の結果を待ちたいというふうに思います。  更にお尋ねをさせていただきますが、きのう夜、新たな履行体制図が提出をされて、六十三社がこの持続化給付金事業の事務に参加をされていらっしゃるということなんですけれども。私の事務所には、この持続化給付金事業申請サポート会場に関連して、労働法制に適合して運営されていないのではないか、いわゆる偽装請負等があるのではないかという、それこそ情報が寄せられておりまして、地方新聞の報道あるいはそういう私の事務所に寄せられた情報などを総合すると、労働者派遣法違反あるいはいわゆる偽装請負などが横行しているのではないかというふうに考えておりまして。これは国の事業ですから、その申請サポート会場が適法に、合法に運営をされていなければならないというのは論をまたないところであろうというふうに思います。  経済産業省として、この申請サポート会場が、現場の契約関係が労働法制に適合しているか否かということについて、きちんと把握をされていらっしゃるのでしょうか。
  134. 奈須野太

    奈須野政府参考人 お答え申し上げます。  まず、把握の関係でございますけれども、経済産業省サービスデザイン推進協議会との契約において、同協議会が再委託などを行う場合には同協議会がその再委託先にも契約を遵守させることであるとか、あるいは、今回御指摘にあったような再委託先の行為について経済産業省に対し全ての責任を負うというふうになっておりまして、経済産業省と同協議会責任関係というのはこのような関係であるということでございます。  したがいまして、給付金事業の実施状況につきましては、サービスデザイン推進協議会の統括管理のもとで、再委託、外注先がしっかり連携して適法にやっていただくということで、事業を着実に進めるというような考え方になっております。  御指摘の労働者派遣法に関する抵触関係ということにつきましては、直接的には私どもの役所というよりかは厚生労働省の管轄でございまして、私どもの権限においてこれは当不当ということについて回答する立場にはありませんけれども、一般論として、持続化給付金事業事業遂行に影響が出るというような場合には、しっかり事情を聞いて、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
  135. 川内博史

    川内委員 今の御答弁は、サービスデザイン推進協議会契約して、そこから以下はサービスデザイン推進協議会が管理することになっているからちゃんとやっていると思うよという御答弁で、甚だちょっと心もとないというか、国の事業としてやられていることに関してお聞きしているわけですけれども、今、御答弁の終わりの方であった、もし法令に適合していないとすればそれは厚生労働省の問題だねという御答弁もあったので、そこで、きょう厚生労働省にも来ていただいております。  国の事業として行われている持続化給付金申請サポート会場で労働法制に適合していない実態があるのではないかという指摘に、厚生労働省としてどのように対応するのか。五百四十一の申請サポート会場があるわけですけれども、その申請サポート会場における、労働関係法令に適合しているのか否か、労働者派遣法にしっかり適合しているのか否かということの事実確認を、厚生労働省としてすべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  136. 岸本武史

    岸本政府参考人 お答えいたします。  個別事案のお答えについては差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論として申し上げれば、請負の発注者が、受注者が雇う労働者に対して直接指揮命令を行っている場合には労働者派遣に該当し、これが労働者派遣法に定めるルールに適合していない場合には、いわゆる偽装請負として労働者派遣法違反となる可能性がございます。  こうした法令違反が確認された場合には、都道府県労働局において厳正に指導監督を行うこととしております。
  137. 川内博史

    川内委員 いや、個別事案についての評価を厚生労働省さんにきょうお聞きしているわけではなく、私も厚生労働省さんに情報提供をさせていただいているわけでございまして、この情報提供等に基づいて、厚生労働省として、持続化給付金事務事業の最前線である申請サポート会場が適法に運営されているか否かということについてきちんとまず確認をされるのかということを聞いているのでございますけれども。
  138. 岸本武史

    岸本政府参考人 お答えいたします。  一部繰り返しとなって恐縮でございますが、私どもとしては、先ほど申し上げたような労働者派遣法の適用関係を前提に、法令違反が確認された場合には厳正に指導監督を行うという姿勢でございますが、この案件について調査を行う行わないも含め、個別の案件についてどう対応するかについてはお答えを控えさせていただければと思います。
  139. 川内博史

    川内委員 どう対応するかさえも言わないと。  では、情報提供を受けているということはお認めになられますね。認めていただけますね。
  140. 岸本武史

    岸本政府参考人 お答えいたします。  私どもの姿勢としては、労働者派遣法違反のおそれがある場合には厳正に指導監督を行うということでございまして、その際、その労働関係法令違反のおそれがあるかどうかについてはさまざまな情報をもとに判断をしておりますので、そういった一環として、さまざまな情報を収集し、適切に対応してまいりたいと思います。
  141. 川内博史

    川内委員 ありがとうございます。  続いて、家賃支援給付金事業について、いつから申請の受け付けを開始されるのかということを、ちょっともう一回教えていただきたいと思います。
  142. 木村聡

    木村政府参考人 お答え申し上げます。  家賃支援給付金につきましては、現在、不動産オーナー、中小・小規模事業者、個人事業主の方などさまざまな立場の事業者のお声をお聞きしながら、申請受け付けの開始に向けた準備を進めさせていただいているところでございます。  今後の申請受け付け給付開始の時期など具体的なスケジュールにつきましては、恐縮でございますけれども、決まり次第公表をさせていただきたいと考えているところでございます。  賃貸借契約は、例えばでございますけれども、契約書に統一的な様式が存在しない、あるいは賃料支払いの方法が多様である、かなり以前からの契約契約書自体が存在しないといったケースなど、実にさまざまな形態がございますことなどから、制度設計に一定の時間を要することは御理解をいただきたいと存じますけれども、困難な状況に直面しておられる事業者の方々に迅速かつ適正に給付金をお届けできるように、全力で準備を進めていきたいと考えてございます。
  143. 川内博史

    川内委員 なるべく早急にお願いしたいと思います。  それでは、前田長官にも来ていただいているので、前回に引き続いてちょっと教えていただきたいと思うんです。  持続化給付金システムは多分、セールスフォースという顧客管理のソフトを使っていらっしゃると思うんですけれども、前田さんはセールスフォース・ドットコム社で講演をされているというふうに聞いておりますけれども、何回ぐらい講演されたのか、講演料はいただかれたのか、講演料としてはもらわなくても、お車代とかあるいは謝金とかそういうものをいただかれたのかということについて教えていただきたいと思います。
  144. 前田泰宏

    前田政府参考人 お答え申し上げます。  ネット上の情報によれば、ちょっと、なかなか昔のことだったものですから思い出せなかったんですが、二〇〇九年の九月十五日にセールスフォースにおける講演を行っております。  それで、講演料、お車代等々の今御指摘ございましたけれども、私自身は講演料は受け取らない主義でございますので、受け取っていないのではないかなと思いますけれども、正確には、少し前の話でございますので、その辺、記憶が少し曖昧ではございます。
  145. 川内博史

    川内委員 持続化給付金の管理ソフトというのはセールスフォースでいいんですよね。
  146. 前田泰宏

    前田政府参考人 セキュリティーの関係でございますので、ちょっと答弁を控えさせていただきたいと思います。
  147. 川内博史

    川内委員 セールスフォースというソフトの名前を言うことがセキュリティーとどう関係するのか。そんなに脆弱なソフトなんですか。それはちょっと、ある意味大問題だと思いますよ。  だって、うちの会社はセールスフォースを使っていますと、あるいはセールスフォース自身が、この会社に使ってもらっていますとホームページで一生懸命宣伝していますよ。何でそんなことさえ言わないんですか。
  148. 前田泰宏

    前田政府参考人 会社名が明確になりますとそれだけで特定されるものですから、セキュリティー上、控えさせていただきたいと思います。
  149. 川内博史

    川内委員 大臣、入札調書もそうなんですけれども、何か隠さなくてもいいことを隠すから、余計に何かみんなに変に思われるんですね。  最後、前田長官、もう一点。  二〇一七年三月の、オースティン、前田ハウスイベントですね。参加料二十一万円をみずから振り込んだと言われているわけですけれども、振り込み先の方の通帳は個人情報だ、だから通帳のコピーは出せないということなんですが、前田さんが振り込んだ銀行からは、確かに振込金を預かりましたよという証明は出してもらえると思うんですけれども、銀行に確認してもらえますか。
  150. 前田泰宏

    前田政府参考人 確認したいと思います。
  151. 川内博史

    川内委員 終わります。
  152. 富田茂之

    富田委員長 次に、笠井亮君。
  153. 笠井亮

    ○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。  四月七日の緊急事態宣言による休業自粛要請から十一週間になります。東京の飲食店街、私も通りかかったときに、助けてくださいという声をかけられました。コロナ禍で廃業の危機にあるということで、本当にまだそういう状況にあります。持続化給付金が届いたところでは歓迎をされている。これは重要なことだと思うんですけれども、まだ必要な事業者に行き届いておらず、スピードと規模が求められる。  そこで、大臣に、これは何度もやりとりさせていただいているんですが、持続化給付金について、直近では六月十二日、質問で取り上げた長野の事業者、LINEの問合せの件でありますが、このLINEなんですけれども、やりとりを大臣とさせていただきました。  申告書に、事業所得、事業収入のことだと思うんですが、この記載がなくても、代替書類の確認ができればよいということで大臣答弁をされた、そのとおりやっても対象外との回答があったということで、十二日にやりとりさせてもらいました。大臣は、柔軟にという趣旨で現場に伝わるようにしているつもりだけれども、審査員の一人一人にまで徹底できているか、大変申しわけないということも率直に言われました。  今月十六日ですが、梶山大臣の指示で中小企業庁の担当者が私のところの事務所に来られまして、そのときのLINEをぜひいただきたいという話だったのでお渡しして、担当者の方はそれをごらんになって絶句をして、これはひどい、正しますということで言われました。  申請者は、何度か問い合わせても対象外の一点張りで、諦めかけていたんだけれども、そういう中で、ちょうどきのうになるんですけれども、ようやく振り込まれて助かったけれども、申しわけない、謝罪の一言もなかったということがありました。  しかし、これは終わっていなくて、この十六日にそういうことでやりとりした後なんですけれども、十八日に同様に申請した別の長野の事業者のところに返ってきた不備メールには、いまだに、同じようなことで申請したのに、現状の申請内容では給付要件外になりますということが書かれて返ってきて、はねられたままになっていると。  もう何度もやりとりするのも本当に私も詮ないんですけれども、なぜいつまでもこんなことになるというふうに大臣は考えていらっしゃるでしょうか。
  154. 梶山弘志

    梶山国務大臣 笠井委員から何度か御指摘がありました。また、参議院でも、共産党の議員からも御指摘もありました。  そういった中で、本来、申請書類の要件があるんですけれども、それを満たしていないということは事実なんです、それに関して、代替できる書類があれば、それを証明できる書類があれば審査は可能だということで私はお答えをしたかと思います。  まず第一の条件が、確定申告書の事業所得に記載があること、そして受付印があることということで、それがはねられていたということでありまして、委員からの御指摘も受けて、詳細に調べてみろと。というのは、一人一人を調べるのではなくて、そこが大きなボトルネックになっているかどうかということもありますので、調べさせていただいたということであります。  ただ、同様の件があるのは、きょうはまた初めてお聞きしたわけでありますけれども、それを、全員が、審査員、審査に携わっている人たち約三千名が共有できているかということとすると、多分、今、はねられたということは、できていなかったということだと思いますので、もう一度確認をさせていただきます。
  155. 笠井亮

    ○笠井委員 伝わるようにはしているつもりということで、大臣がそういう指示もされたということですが、大臣は誰に指示をされて、指示された担当者はどこまで徹底したというふうになっているんですか、どこまで。
  156. 梶山弘志

    梶山国務大臣 これは二百万件を超える申請が来ているんです。そこで、約三千名の審査員が全国で見ているということでありますので、そういった中で、マイページでの表示というものを四十種類以上でより詳細に、また更にメールで詳細な書類の必要性というものもこちらから伝えているわけでありまして、そういった中で、どうしても、今、申しわけないけれども漏れて、一度特例として認めたものが、今度は皆さん全国でどこでも認めるという形で伝わっていないのだと思いますので、そこはもう一度徹底をさせていただきます。  ただ、個別に、確定申告書の事業所得の欄に記載がないということだと思うんですけれども、それはまず第一の条件だということも御理解をいただきたいと思います。
  157. 笠井亮

    ○笠井委員 審査員三千名の一人一人まで徹底できているかということもおっしゃったわけですが、審査員の一人一人というのは、今六十三社ということがありましたけれども、その外注先のどこに属しているんでしょうか。
  158. 富田茂之

    富田委員長 ちょっと速記をとめてください。     〔速記中止〕
  159. 富田茂之

    富田委員長 速記を起こしてください。  梶山経済産業大臣
  160. 梶山弘志

    梶山国務大臣 株式会社パソナと大日本印刷株式会社が大もとでは審査を受け持っております。
  161. 笠井亮

    ○笠井委員 大もとだけれども、実際にやっているのはどこかというのは答えがないわけですが。  この振り込み業務以外の業務というのは、全体としてそれは電通に再委託するという形で投げていて、そこのところで、おくれとか不備と言われるようなことで、はねられているということが起こっているわけです。  サービスデザイン推進協議会からの履行体制図ですが、先ほど三度目の変更届がきのう出たと言いますけれども、全容がどうなっているか、日々変わっちゃって、よくわからないということであって、野党合同ヒアリングで、担当課長は、外注先をできるだけつかむようにしますと言われました。しかし、そもそも、それもわからずに委託契約したんですか。
  162. 梶山弘志

    梶山国務大臣 契約の時点では、その当時の全容をつかんでおります。そして、先般、六月八日に第二回目の変更の履行体制図が出てきたと思いますけれども、その直後ぐらいに、予算委員会において、これがある、あれがあるという話があって、私も把握しておりませんでしたので、早く出すようにということの結果が、昨日ということであります。
  163. 笠井亮

    ○笠井委員 やはり発注者の政府、経産省、中企庁が、結局、そういうところはわからずに、税金の使い道にかかわるところで、誰が実際にやっているか、審査ということになってくるかわからないと。  サ推協が入札に当たって提出した持続化給付金の事務事業の企画提案書というのがあります。大分黒塗りになっていますけれども、これによりますと、問合せチャンネルのLINE、つまり、長野の件で問題になっていたLINEですけれども、これはこう書いてあります。いつでもどこでも手軽に受け付け、簡単な問合せにチャットボットで対応し、時間や手段に制約されずに対応が可能というふうにあります。チャットボット、つまり、人間じゃないんですね。  人工知能を活用したロボットによる自動会話で機械的に対応していて、ワーディングが来るとそれはだめですとはねているというのが、冒頭に、前回も取り上げましたけれども、長野の話と。そういうことになっているんじゃないですか、これ。
  164. 前田泰宏

    前田政府参考人 私どもは、かなりたくさん来る意見等をいかに迅速に処理をするのかという観点からAIを使おうとしておりまして、それが何回も幾つかの問合せが来ることによって徐々にそれが学習していくことになりまして、それに応じまして対応を高度化していくというのがチャットボットでございます。
  165. 笠井亮

    ○笠井委員 つまり、学習して高度化していくから、それが来たらもうそれは自動的にばんと来るんですよ。大臣がこれは変えなきゃだめだよといって連絡して指示したって、結局、ロボットがはねているという話になっている。迅速に給付しないといけないからオンラインの仕組みということでそれはとったと言われましたけれども、この委託、再委託、外注という、いわば税金を食い物にする委託給付の不公正とおくれを生んでいるのではないかと。  五月一日に申請した大阪の事業者からも、六月十日に口座番号確認があったけれどもまだ入金がないと、ずっと問合せが来ました。やっと十九日に入ったということで、いまだにそういう問合せが相次いでいるわけですけれども、どういうところで詰まっているかがはっきりしないと。  政府、経産省は、その仕組みの不備申請者の不備のせいにしているだけじゃないか、こういう問題だと言わなきゃいけないと思います。  そこで、六月十二日の当委員会前田ハウスについてただした際に、前田中小企業庁長官の当時の行動について、大臣は、誤解を受けるような行動は軽率だ、近日中に直接聴取するというふうに答弁をされました。長官から直接聴取をされたのか、やったんだったらいつか、どういう結果だったんでしょうか。
  166. 梶山弘志

    梶山国務大臣 今、事務方で、服務を担当する監察室で規程と法律に照らし合わせて今聴取をしているところであります。まずは、そういう手続は、一般に他の省庁でも行われているところであります。  先週出た報道も含めて事実関係を確認するよう指示をしておりまして、まずはその結果の確認の報告を受けた上で、いずれ前田長官から直接話を聞こうと思っております。
  167. 笠井亮

    ○笠井委員 まだ聞かれていないということですが。  国家公務員倫理規程では、職員は常に公私の別を明らかにするというふうに規定をされております。  六月十二日の当員会で前田長官は、二〇一七年のテキサス公務出張の際に前田ハウスで開いたパーティー、これはやや私的なもの、やや私的なものであり記録はないというふうに答弁されました。私、あのとき思ったんですが、やや私的というのは公私どちらになるんでしょうか。これは公務なのかプライベートなのか、真ん中はないと思うんですけれども、やや私的というのはどういうことですか。
  168. 前田泰宏

    前田政府参考人 二〇一七年にオースティンに参りましたのは、公務の出張でございます。その公務出張の中で、そのシェアハウスのところで行われたものにつきましての懇親というものをそういう表現でさせていただいたということでございます。
  169. 笠井亮

    ○笠井委員 公務の出張中に連日みずからの名前を掲げたパーティーが、これはやや私的と。私はわからないですね、やや私的というのは。どこがややなのか、公的なものがあるのか、どういうことなんですか。
  170. 前田泰宏

    前田政府参考人 その中では、公的な政策に関する話もしておりますし、一方で、プライベートの話もしているということでございます。
  171. 笠井亮

    ○笠井委員 ということは、公務ですよね。公的な話をしているわけです。それ、記録がないというのはおかしいわけです。そういう形で税金を使って出張をやっていると。  六月十二日の当委員会で、当時のテキサス公務出張の際の報告書、それから、サ推協の平川氏、元電通社員との意見交換の記録を提出させるように大臣にも求めましたが、いまだに出てきません。  取り急ぎということでかわりに提出された出張計画書と旅費精算請求書を見ますと、テキサス州オースティンの三月九、十、十一日の用務先というのは、サウス・バイ・サウスウエスト視察というふうにあります。SXSW視察とある。  当時大臣官房審議官だった長官は、オースティン滞在中のいつ、どこで、どんな視察を行ったんですか。
  172. 前田泰宏

    前田政府参考人 三月九日でございますけれども、午後にサウス・バイ・サウスウエストへの入構の登録を行いました。入構の登録を行いましてから、関連するホテル等々の会場となるところの事前の準備状況を回っております。  それから、三月十日になりますと、企業の行うネットワーキングハウスのところでの意見交換をし、午後にオープニングのセレモニーに参加をしております。さらに、サウス・バイ・サウスウエストに参加の日本人の団体との意見交換等々を行っております。  三月十一日には、サウス・バイ・サウスウエストの中のVR、ARのようなところを見ておりまして、それから、ジェトロの支援事業でございます日本のスタートアップ事業者との意見交換を行っております。
  173. 笠井亮

    ○笠井委員 二〇一七年のサウス・バイ・サウスウエストには、日本から、経産省がリードする中堅・中小企業等イノベーション創出支援プログラム、これに採択をされた十一社を派遣しております。経産省がやっているプログラムですが、前田長官は、この中で、トレードショー、見本市に参加した十一社の出展というのはごらんになりましたか。
  174. 前田泰宏

    前田政府参考人 今委員指摘のはジェトロの支援事業のことだと思うんですけれども……(笠井委員「違います」と呼ぶ)違いますか。(笠井委員「はい。経産省の十一社」と呼ぶ)十一社は、トレードショーですね、トレードショーのところには回っております。
  175. 笠井亮

    ○笠井委員 ごらんになれるはずがないんですね。  トレードショーが行われたのは、三月十三日から十六日でありまして、既に長官は十二日朝八時十五分にはオースティン空港を立って、帰国の途についております。  大臣官房審議官として公務出張しながら、経産省が推進しているプロジェクトで十一社派遣している、その展示も視察もせずに、評判も見届けずに帰国する日程を組んだんですか。
  176. 前田泰宏

    前田政府参考人 大変失礼いたしました。  私、ジェトロの支援事業と勘違いしておりまして。(笠井委員「ジェトロですかと言ったら、自分でおっしゃったじゃないですか、そうじゃないと言ったんだから。ジェトロじゃありませんよと言った上でそう言ったんです、見たって」と呼ぶ)申しわけございません、勘違いしておりまして。そちらの、十三日のところは参っておりません。
  177. 笠井亮

    ○笠井委員 ジェトロじゃないと言って、その上で見ましたと言われたんですからね。勘違いといったって。  それで、大体、私は不思議なんですよ。経産省の審議官が、経産省が推進しているプログラムで十一社も派遣していて、その展示も見ないで、評判も見ずに帰ってきているとは、一体何をしに行ったのかという話でしょう、いろいろなところとやりましたと言うけれども。  出張報告については、旅費精算連絡備考に、オースティンにおいてベンチャーイベントを視察し企業等との意見交換を行ったと、本当に短いことが書いてあるだけです。その中で、当時経産省からの事業委託を受けていたサ推協の、元電通社員だった平川健司氏が、前田ハウスのパーティーに参加して、当時審議官だった前田さんが会われて、意見交換をしていると。  国家公務員倫理規程では、一万円以下又は立食パーティーなら、利害関係者との飲食には事前の届出は必要ないというだけでありまして、事は持続化給付金をめぐる経産省と電通との癒着疑惑であります。事後の結果について、詳細に報告させるべきだと思うんですが、大臣、これはいかがですか。
  178. 梶山弘志

    梶山国務大臣 先ほど申しましたように、全容を、服務を担当する監察室に今規程と照らし合わせて確認をさせております。新しい事実が出てくれば、そういった形で調べさせます。
  179. 笠井亮

    ○笠井委員 徹底的に調べていただきたいと思います。  最後になりますけれども、二次補正で新たに対象となったフリーランス、それからことし創業した事業者への持続化給付金申請はいつ始まるのかと、大きな問題であって、先ほどからやりとりがあります。  ある東京の方から直接に声が寄せられました。  二十七歳の娘がフリーのダンサーで、三月から全く仕事がない、オリンピック開会式でも十一人選ばれて踊る予定の一人だったけれども、それもなくなった、申請しようとしたら雑所得はだめと言われて、六月になったら新しい申請書ができるから、こう言われてきたと。経産省のホームページを何度も見ているけれども、もう待てない、このままではフリーランスが多い文化芸術系の仕事が日本で廃れてしまう、こういう痛切な叫びの声を寄せていただきました。  こういう問合せが殺到しております。  大臣先ほど最終段階の詰めというふうに言われたけれども、五月二十二日以来、六月中旬からというふうに、申請受け付けしますと明言されてきて、昨日の記者会見でいまだに、設計ができ次第詳細に発表していくということでまだ言われている。もう五月二十二日からすると一カ月過ぎているわけですね。設計上何が詰まっていて、いつからやるのか、これをはっきりおっしゃるべきじゃないですか。
  180. 梶山弘志

    梶山国務大臣 雑所得給与所得で所得を計上されているフリーランスの方、本年三月までに新規創業された方については、六月中旬を目途に申請受け付けを開始できるように全力を尽くすと申し上げてきたところでありますが、もう少し時間がかかっていることを大変申しわけなく思っております。  雑所得に関しましては、所得税法で規定されている所得以外のものが全部入っているということで、その見きわめをどうするか、また、所得の実態把握、混乱なく申請いただくためのシステムやサポート体制の構築など、一次補正での持続化給付金の教訓も生かした上でしっかりと対応してまいりたいと思っておりますので、今月中に開始できるように最大限の努力をしているところであります。
  181. 笠井亮

    ○笠井委員 新しい給付を当面サ推協でということで昨日の会見でも表明されましたけれども、どんな体制でやるか、やはりきちんと説明すべきだ、公平、公正性が揺らいだままで、待てと言うだけではだめだ、やはり、おくれるならおくれると正式にアナウンスするなど、もう少し寄り添ってもらいたいというのが当事者の声であります。ぜひそうしていただきたい。  家賃の支援給付金の開始もおくれております。当初、六月中旬の申請受け付けと言っていたのに、めどもない。  きょうの質疑でも大問題になりましたけれども、電通が下請会社に圧力をかけて、博報堂に協力した場合に出禁レベルの対応をすると恫喝していた。これで影響が出ないはずはないわけでありまして、この入札審査持続化給付金と同様に経産省、中企庁が行ったというわけでありますけれども、なぜ外部有識者でやらなかったんですか。
  182. 前田泰宏

    前田政府参考人 私どもは給付をするに当たりまして迅速性を一番重要視しておりましたものですから、その観点から、外部の審査会というものを経ずに決定をいたしました。
  183. 笠井亮

    ○笠井委員 迅速だったら何でもいいというものじゃないんですよ。  大体、総合評価落札方式の運用ということで、経産省、ちゃんと文書を出していますよね。高度な専門的知見等を要する事業については外部有識者等に委嘱することが望ましいというふうに書いてあるわけですよ。今回の事業というのは、先ほどもありました、前例のないほどの大規模で、そういう前例のない仕組みをやるということで部長も言われたような事業ですから、まさに高度の専門的知識等を要する事業なのに、そういうやり方をせずに内部で選んじゃった、こんなやり方をやっていいのかということが問題になってきます。  こういう問題を含めて、何よりも迅速な給付と、それから疑惑の解明ということで、引き続き閉会審査を求めて、きょうの質問を終わります。
  184. 富田茂之

    富田委員長 次に、青山雅幸君。
  185. 青山雅幸

    青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸でございます。  本日は、貴重な質問の機会をありがとうございます。  早速です。きょうの議論を私は聞いていまして、非常に悲しくなりました。なぜかというと、最初のころ、与党議員の方が例の持続化給付金のことを質問されて、これだけの大量のものを一カ月足らずの間にかなり配れたんだからこれはすばらしいことじゃないか、こう言われております。これは非常にガラパゴス的な発想だと思っております。  私は、この件で問題があるのは二つの問題、コストパフォーマンスとそれからスピードの問題、この二つあろうかと思います。  これは、単独で今の経産省のやり方で考えると非常に胸を張るようなできなのかもしれませんけれども、これは世界と比べたとき、あるいは、日本国内でもほかのものと比べたときには、非常に私は問題があると言わざるを得ないと考えています。  ちょっと順番を変えまして、まず世界と比べるというところでやらせていただきます。  資料二をごらんください。  ドイツ、この持続化給付金と同じような事業をやっております。これはどういうふうにできたかというと、三月二十三日に第二弾パッケージということで、企業に対する、これは有名ですけれども、十人以下の中小企業に対して同じような給付をする。ドイツの場合は三回に分けて三カ月分、三回やるみたいですけれども。ここが驚くべきなんですけれども、この発表から八日間で給付にまで至っております。もっと見ますと、三月二十七日に、発表から五日後にこの法律を制定しております。早い場合に、一番早い人は一日、これは三日にしてありますけれども、二日でもいただいたと日本人の方がレポートしておりますし、実際三日で出ております。  それで、対策本部で日本の場合は三月二十八日に給付金創設を決定しておりますけれども、これは細かいところまではやっておりませんけれども、そこから考えると四十九日。それから、経産省がこの支援策をきちんとまとめられて、具体案として発表されてからだと三十三日ぐらいかかっているわけですよ。だから、スピードがもう全然違うわけですよ。  これはどういうふうに、なぜ違うかというところも調べてみました。これは、私、ドイツの方に知人がおりますので、その方に費用も払って調査をしております。ドイツの各州の銀行にも聞いておりますし、ドイツの経済省にも連絡をして回答を得ております。  これは資料の三をごらんいただくとわかるんですけれども、この資料の三の上の方は、ドイツもこれだけのパッケージをやっているわけです。十ですね。十のうち九番目がコロナ緊急支援策なんですけれども、これをやっているのはドイツ各州における公的銀行です。それが、右下に訳が書いてあります。ベルリン投資銀行であったりブレーメンの復興銀行であったり、各州の銀行がやっています。  これはどうやっているかというと、何であんなに早くできたかというと、ある州の銀行の人が答えているわけですけれども、政策の発表があった、これをやるんだということで、そこでもうシステムの作成、ソフトウエアの話ですね、取りかかったと。それで、一週間くらい不眠不休みたいな感じで頑張ってやった、だから直ちにできたと。  一番驚くべきは、費用なんです。  これは、ちょうどきょう、ドイツの連邦経済エネルギー省、国民とのダイアログチームが、私、衆議院議員青山雅幸として問合せをして、きょう回答がありました。  これは、コロナの援助金については国の財源から助成金が支払われたわけですが、その実行については州を通じて独自のリソースで処理をしております。準備期間の短いコロナ緊急助成金の実行となりましたので、各州は既に助成金の申請処理を以前から担当している機関と職員を通じて事務処理を行いました。このため、申請金処理に必要となった州の担当機関での処理費用は州の財源から賄われており、これらの処理、運営に係る費用について国からの払戻しは行われません。  つまり、国の税金は一円もかかっていないんです。  一方で、きょうの議論を聞いていると、七百六十九億円、これは周知の事実ですけれども、電通に丸投げした。その丸投げの中で、いきなり六十二億円も抜かれている。こんな無駄なことをしているのは日本だけなんですよ。  しかも、じゃ、銀行は忙しかっただろうと、実際忙しかったわけですね、これも私の問合せに対する回答で、ブランデンブルク州のブランデンブルク投資銀行というところからの回答をいただいたんですけれども、そこの銀行は、ふだんは助成金に関する処理件数は年に五千件だ、今回は二カ月半で七万六千件を処理したことになると。こういうことをやっているわけですね。  何が言いたいかというと、日本にだって商工中金だとかいろいろあるわけですね。そういったところを活用する、政策金融公庫だとか。あるいは、今の日銀のマイナス金利政策で各地方銀行は、信用金庫も傷んでいるわけです、そういったところがこのおいしい事業を受ければ、みんな喜んでやるわけですよ。  これは、実態は時間があれば後で聞きますけれども、派遣を寄せ集めて、一日八時間で二日間やったみたいですけれども、そのレクでもってこれをやらせているんですよ。今まで企業のこういった収支の決算表なんか見たこともない人に、そういうつけ焼き刃でやらせている。皆さん御承知のとおり、銀行なんてふだんから見ているわけです、融資で。AIとかじゃなくて、そういう人たちが見てやれば、もっといいことができるはずなんですよ。  なので、今回に間に合ったかどうかはともかくとして、こういう丸投げみたいなやり方、しかも電通とか博報堂とかそんなところを使うんじゃなくて、既存の組織を活用して、もっとコスパ、それからスピードも考えるというやり方をしないと、これは私は、政府も役人の方も両方損だと思うんですよ。  なぜかというと、御承知のとおり、世界各国では、このコロナ対応で評判が上がっている人が多いわけですよね。メルケルさんなんかは最大のところですよ。あのジョンソンさんだってそうです。ところが、御承知のとおり、残念ながら日本は、安倍首相の支持率を始めとして、ぐっと落ちちゃっている。原因があるわけですよ。  政策は私はすばらしいと思っている。まだ補正予算を組む前から、すごくいい政策はあるんだけれども、余りにも広報が下手なものだから、それをわかっていなくて、みんな使わなくて、こういう状況になっていた。それは、すごくさんざん言いましたよ、私、内閣府のヒアリングやなんかでも。だから、広報は改まった。  アベノマスクだってそうなんです。あれ、やったこと自体は本当はいいんですよ。だけれども、いつまでたっても届かないわ、どこがやっているのかよくわからないわ、フランスと違って格好悪い、何だか知らないけれども給食のマスクみたいなのが届くわで……(発言する者あり)虫もついている、そういうやり方をしているからだめなんですよ。  今回の件を教訓にして経産省も国も、こういう丸投げみたいなことをやっている時代じゃないんですよ、なぜならお金がないから。今回の補正予算にしたって全部借金ですよ。これは全部国民が将来払うわけですよ。そんな中で、こんなふうに一部の特定の企業だけ大もうけするようなことをやっていたら、国ももたないし、それは政権与党だって評判だって悪くなりますよ。  もう一つ比較として出したいのが、済みません、私の演説みたいになっちゃって申しわけないんですけれども、資料一を見てください。  これは、私、総務省に聞いて六月二日にまとめたものなんです。総務省の方はどうしているのかなと。定額給付金の方は評判悪くないんですよ。なぜかというと、そういう工夫をしているからなんです。総務省の方は十二兆配る、これに対して一件当たりの事務費、私は総務省に幾らかかったのか聞いて、その内訳も聞いて表にまとめたものなんです。一千百四十六円なんですよ。  持続化給付金の方は、何件配るかまだわかっていないので、百五十万件と二百万件で試算しました。そうしたら、百五十万件だと五万円超える、二百万件だと三万八千四百五十円なんですよ。全然違うんですよ。これは、六月三日のこの委員会で別の方がこの数字、これを見たかどうかは知りませんけれども、使われて、大臣は、いや、これには自治体の人件費が入っていないと。そのとおりなんです。ただし、超過勤務手当なんかは国の方から出している。  いずれにしろ、国民目線からすれば、安く済んでいるんですよ。何でこういう既存の組織を使わないのか。こういうやり方をいつまでも続けるのか。自分の手でやればいいんですよ。丸投げじゃなくて、例えば、特別定額給付金だと、コールセンターの方はコールセンターで委託する、それはそれでいいですよ、直接委託すれば安く済むんだから。そこに払う費用だけで済むんだから。丸投げして丸投げさせるからこういうことになるんですよ。  もうこういうのをやめなきゃいけないと思うんですけれども、大臣の御所感をお伺いしたい。
  186. 梶山弘志

    梶山国務大臣 法人も個人も、給付のインフラがあれば、そういう形でできると思っております。  例えば、個人の税情報、所得情報などは自治体に集中をしている、そういったものを使わせていただいて、個人の給付金にもなっているかと思います。  あとは、法人の場合は、法人番号と給付する口座番号というものも、こういうものがひもづけされていれば、例えば給付と減税みたいな形の政策もこういった中でもできるわけでありますが、現在ございません。早急にこれを整えていかなければならないと思っている中で、迅速に行うためにはこういう方法であったということであります。  そして、私の個人的な考えも含めてちょっと言わせていただきますと、やはり、こういったものをやはり情報とひもづけて、口座をひもづけていくことによって政策の幅も広がると思っております。先ほど申しましたように、減税、還付と給付というような政策もできるわけですし、ドイツは、そういった納税番号、法人番号と銀行のひもづけができているということでありまして、そういった中で行われたものだと思っております。残念ながら、今回、私どもはその手だてがありませんでして、迅速にという中で、人海戦術も含めてやらせていただいたということでありますが。  これはウエブ申請だけに限りました。ウエブ申請というのはこれからもう不可逆的に進めていかなくちゃならないと思っておりますけれども、導入時期ということで、弱者はどうするんだという声が与野党から上がりました。そういった中で、五千人規模の申請サポート会場ということも含めて、こういった費用もかかっているということであります。  委員の御指摘、しっかりと受けとめて、これからデジタル化を進めていく中で、こういった給付のインフラができるだけ早くできるように努力をしてまいりたいと思っております。
  187. 青山雅幸

    青山(雅)委員 御承知だと思いますけれども、特別定額給付金の方は、別にオンラインに限らずやっています。  そして、全国にある自治体、自治体の数が全部で千七百二十四カ所あるわけですよ。今回のやつは、サポートセンター五百四十カ所。だから、自治体に任せればもっときめ細かくできる。それから、もう一つの機関として税務署があるわけですよ、税務署。税務署はまさにこれにうってつけですよ、去年のやつもわかるから。税務署の数もやはり五百を超えているわけですよ。全国に五百二十四あります。  だから、やり方によってはこんなことやらなくても済んだ、その意識はぜひ持っていただいて、これからはコスパをちゃんと考えていただきたい。  それから、時間がないので急いで行きますけれども。  財務省にお伺いするんですけれども、国の給付事業一般について、給付金を国庫から払うときに、預り金としてぼんとその委託先に預けてそこから払う方法、それから国がデータをもらって直接払う方法と、二つ考えられるんですけれども、後者は可能だと思うんですが、いかがですか。
  188. 阪田渉

    阪田政府参考人 お答え申し上げます。  後者の方でございますが、国庫金の支出につきましては、会計法の規定によって、日本銀行に支払いをさせるということになってございます。  このため、一般論ではございますが、国の給付事業において、給付対象者の振り込み先データを用いて国が日本銀行に対し給付金の振り込みの依頼を行うのであれば、それについては特に会計法令上の問題はないものと考えております。
  189. 青山雅幸

    青山(雅)委員 おっしゃるとおりなんですね。皆さんも税務署で還付を受けたことがあると思いますけれども、税務署という形で還付される。これは日銀がやっているようです。  何でこの話を出したかというと、きょうも話が出ました、電通が記者会見をやって、何で電通が受けなかったのかといったときに、電通のバランスシートが大きくなり過ぎるからと言ったんですよね。完全にうそなんです。今言ったように、データだけ国に渡して、日銀がやればよかっただけの話なんです。  だから、そういうふうなごまかしもされていて、これは何で言うかというと、私、こういうことがあると政治的な色のない人に意見を聞くんですけれども、この丸投げの連鎖、腐っていると、ただ一言言ったんです。一般国民はそう思ってしまうということを、政府も、それから役人の方も考えて、自分たちのせっかくの努力が人から腐っていると言われるのではすごくむなしいことになるので、ぜひ改めていただきたい。  それから、最後に、ゴー・トゥー・キャンペーンについてお伺いします。  私は、これも問題があると思っているんですよ。だって、メーンの事業費が一兆六千億円で、ゴー・トゥー・トラベル一兆三千億円なんですよね。それの事業費が三千億、二千億円って、ちょっと考えられないんですよ。(発言する者あり)ごめんなさい、事務費がね。  こんなもの、旅行券を配れば、こんなお金かかるわけないんですよ、旅行券とかお土産物券とか。そうすれば、国民だって、行けない人だっているんだから、それを金券屋へ行って売れば何がしかの生活の足しになりますよね。これ、旅行に行ける人だけ得して、本当に苦しい思いをしている人は、いいよね、お金持ちはという、非常に国民の間に分断を生むような話なんですよ。こんな制度設計する方がどうかしているんですよ。  それで、私、聞いたら、そういう制度設計で、そのことを考えに入れたかと言ったら、どうも観光庁の方は考えていなかったようです。それから、費用かかり過ぎだろうと言ったら、それも全然考えていなかった。もうコスパを考えない時代じゃないんです。  だから、きょうは政務官においでいただいているんですけれども、もう今からでもいいかもしれないけれども、こういうような、まるでお金持ち、お大尽が自分の財布から好き勝手使うような話ではなくて、もっときちんと大切なお金なんだということを考えて事業を組まれたらと思うんですけれども、御意見をお伺いしたい。
  190. 和田政宗

    和田大臣政務官 お答えをさせていただきます。  今般のゴー・トゥー・トラベル事業でございますけれども、宿泊・日帰り旅行代金の割引による観光需要の強力な喚起のみならず、旅行先の地域の土産物店、飲食店、観光施設、交通機関などを幅広く使用できる地域共通クーポン券の発行により消費を促すことで、観光関連産業の復活を通じて地域経済を支援することを目的としているものでございます。  具体的には、全額ではなく、旅行代金の二分の一相当支援することにより、支援額の二倍以上の直接の支出を及ぼす効果があること、また、地域共通クーポン券により旅行中における地域での消費を更に促すことにより、経済波及効果の及ぶ範囲が更に広がることが期待できるというふうに考えております。  このような政策目的を持った本事業を適切に遂行するためには相応の事務委託費が必要になると考えておりまして、国土交通省としましては、経済産業省より事務委託に係る予算として示達を受けた約二千二百九十四億円を公募の際の上限額として設定しておりますが、今後、企画競争を通じて費用対効果の高い提案をいただき、その経費の適切性を審査してまいりたいというふうに思っております。  提案内容の審査を行うため、審査委員会には職員のほかに外部有識者四名を含めるとともに、事業者から提案される事務委託費の妥当性について、全体の配点の三分の一を占める重要な評価項目として位置づけることにいたしました。また、契約締結後も、事務局が実際に適正に支払った費用についてのみ支払いを行うなど、事業の効率的な執行が図られるよう適切に指導してまいりたいと考えております。
  191. 青山雅幸

    青山(雅)委員 時間となりました。  一つだけ指摘させていただくと、その入札の審査において、費用に係る配点が三分の一しかないんですよ。私だったらそこを最大にします。八割にします。一円でも安い方がいいわけですから。そんな考え方がそもそも、ちょっとピントが外れているということを、国も政府ももう一度よく考えていただきたいと思います。  時間になりました。ありがとうございました。
  192. 富田茂之

    富田委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十二分散会