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青山(雅)
委員 日本維新の会・無所属の会、
青山雅幸でございます。
本日は、貴重な
質問の機会をありがとうございます。
早速です。きょうの議論を私は聞いていまして、非常に悲しくなりました。なぜかというと、最初のころ、
与党議員の方が例の
持続化給付金のことを
質問されて、これだけの大量のものを一カ月足らずの間にかなり配れたんだからこれはすばらしいことじゃないか、こう言われております。これは非常にガラパゴス的な発想だと思っております。
私は、この件で問題があるのは二つの問題、コストパフォーマンスとそれからスピードの問題、この二つあろうかと思います。
これは、単独で今の経産省のやり方で考えると非常に胸を張るようなできなのかもしれませんけれども、これは世界と比べたとき、あるいは、
日本国内でもほかのものと比べたときには、非常に私は問題があると言わざるを得ないと考えています。
ちょっと順番を変えまして、まず世界と比べるというところでやらせていただきます。
資料二をごらんください。
ドイツ、この
持続化給付金と同じような
事業をやっております。これはどういうふうにできたかというと、三月二十三日に第二弾パッケージということで、
企業に対する、これは有名ですけれども、十人以下の
中小企業に対して同じような
給付をする。ドイツの場合は三回に分けて三カ月分、三回やるみたいですけれども。ここが驚くべきなんですけれども、この発表から八日間で
給付にまで至っております。もっと見ますと、三月二十七日に、発表から五日後にこの法律を制定しております。早い場合に、一番早い人は一日、これは三日にしてありますけれども、二日でもいただいたと
日本人の方がレポートしておりますし、実際三日で出ております。
それで、対策本部で
日本の場合は三月二十八日に
給付金創設を決定しておりますけれども、これは細かいところまではやっておりませんけれども、そこから考えると四十九日。それから、経産省がこの
支援策をきちんとまとめられて、具体案として発表されてからだと三十三日ぐらいかかっているわけですよ。だから、スピードがもう全然違うわけですよ。
これはどういうふうに、なぜ違うかというところも調べてみました。これは、私、ドイツの方に知人がおりますので、その方に費用も払って
調査をしております。ドイツの各州の銀行にも聞いておりますし、ドイツの経済省にも連絡をして回答を得ております。
これは資料の三をごらんいただくとわかるんですけれども、この資料の三の上の方は、ドイツもこれだけのパッケージをやっているわけです。十ですね。十のうち九番目が
コロナ緊急
支援策なんですけれども、これをやっているのはドイツ各州における公的銀行です。それが、右下に訳が書いてあります。ベルリン投資銀行であったりブレーメンの復興銀行であったり、各州の銀行がやっています。
これはどうやっているかというと、何であんなに早くできたかというと、ある州の銀行の人が答えているわけですけれども、
政策の発表があった、これをやるんだということで、そこでもう
システムの作成、ソフトウエアの話ですね、取りかかったと。それで、一週間くらい不眠不休みたいな感じで頑張ってやった、だから直ちにできたと。
一番驚くべきは、費用なんです。
これは、ちょうどきょう、ドイツの連邦経済
エネルギー省、
国民とのダイアログチームが、私、衆議院議員
青山雅幸として問合せをして、きょう回答がありました。
これは、
コロナの援助金については国の財源から助成金が支払われたわけですが、その実行については州を通じて独自のリソースで処理をしております。準備期間の短い
コロナ緊急助成金の実行となりましたので、各州は既に助成金の
申請処理を以前から担当している機関と職員を通じて事務処理を行いました。このため、
申請金処理に必要となった州の担当機関での処理費用は州の財源から賄われており、これらの処理、運営に係る費用について国からの払戻しは行われません。
つまり、国の税金は一円もかかっていないんです。
一方で、きょうの議論を聞いていると、七百六十九億円、これは
周知の事実ですけれども、電通に丸投げした。その丸投げの中で、いきなり六十二億円も抜かれている。こんな無駄なことをしているのは
日本だけなんですよ。
しかも、じゃ、銀行は忙しかっただろうと、実際忙しかったわけですね、これも私の問合せに対する回答で、ブランデンブルク州のブランデンブルク投資銀行というところからの回答をいただいたんですけれども、そこの銀行は、ふだんは助成金に関する処理件数は年に五千件だ、今回は二カ月半で七万六千件を処理したことになると。こういうことをやっているわけですね。
何が言いたいかというと、
日本にだって商工中金だとかいろいろあるわけですね。そういったところを活用する、
政策金融公庫だとか。あるいは、今の日銀のマイナス金利
政策で各地方銀行は、信用金庫も傷んでいるわけです、そういったところがこのおいしい
事業を受ければ、みんな喜んでやるわけですよ。
これは、
実態は時間があれば後で聞きますけれども、派遣を寄せ集めて、一日八時間で二日間やったみたいですけれども、そのレクでもってこれをやらせているんですよ。今まで
企業のこういった収支の決算表なんか見たこともない人に、そういうつけ焼き刃でやらせている。
皆さん御承知のとおり、銀行なんてふだんから見ているわけです、融資で。AIとかじゃなくて、そういう人たちが見てやれば、もっといいことができるはずなんですよ。
なので、今回に間に合ったかどうかはともかくとして、こういう丸投げみたいなやり方、しかも電通とか博報堂とかそんなところを使うんじゃなくて、既存の組織を活用して、もっとコスパ、それからスピードも考えるというやり方をしないと、これは私は、
政府も役人の方も両方損だと思うんですよ。
なぜかというと、御承知のとおり、世界各国では、この
コロナ対応で評判が上がっている人が多いわけですよね。メルケルさんなんかは最大のところですよ。あのジョンソンさんだってそうです。ところが、御承知のとおり、残念ながら
日本は、安倍首相の支持率を始めとして、ぐっと落ちちゃっている。原因があるわけですよ。
政策は私はすばらしいと思っている。まだ
補正予算を組む前から、すごくいい
政策はあるんだけれども、余りにも広報が下手なものだから、それをわかっていなくて、みんな使わなくて、こういう
状況になっていた。それは、すごくさんざん言いましたよ、私、内閣府のヒアリングやなんかでも。だから、広報は改まった。
アベノ
マスクだってそうなんです。あれ、やったこと自体は本当はいいんですよ。だけれども、いつまでたっても届かないわ、どこがやっているのかよくわからないわ、フランスと違って格好悪い、何だか知らないけれども給食の
マスクみたいなのが届くわで……(発言する者あり)虫もついている、そういうやり方をしているからだめなんですよ。
今回の件を教訓にして経産省も国も、こういう丸投げみたいなことをやっている時代じゃないんですよ、なぜならお金がないから。今回の
補正予算にしたって全部借金ですよ。これは全部
国民が将来払うわけですよ。そんな中で、こんなふうに一部の特定の
企業だけ大もうけするようなことをやっていたら、国ももたないし、それは政権
与党だって評判だって悪くなりますよ。
もう
一つ比較として出したいのが、済みません、私の演説みたいになっちゃって申しわけないんですけれども、資料一を見てください。
これは、私、
総務省に聞いて六月二日にまとめたものなんです。
総務省の方はどうしているのかなと。定額
給付金の方は評判悪くないんですよ。なぜかというと、そういう工夫をしているからなんです。
総務省の方は十二兆配る、これに対して一件当たりの事務費、私は
総務省に幾らかかったのか聞いて、その内訳も聞いて表にまとめたものなんです。一千百四十六円なんですよ。
持続化給付金の方は、何件配るかまだわかっていないので、百五十万件と二百万件で試算しました。そうしたら、百五十万件だと五万円超える、二百万件だと三万八千四百五十円なんですよ。全然違うんですよ。これは、六月三日のこの
委員会で別の方がこの数字、これを見たかどうかは知りませんけれども、使われて、
大臣は、いや、これには自治体の人件費が入っていないと。そのとおりなんです。ただし、超過勤務手当なんかは国の方から出している。
いずれにしろ、
国民目線からすれば、安く済んでいるんですよ。何でこういう既存の組織を使わないのか。こういうやり方をいつまでも続けるのか。
自分の手でやればいいんですよ。丸投げじゃなくて、例えば、特別定額
給付金だと、コールセンターの方はコールセンターで
委託する、それはそれでいいですよ、直接
委託すれば安く済むんだから。そこに払う費用だけで済むんだから。丸投げして丸投げさせるからこういうことになるんですよ。
もうこういうのをやめなきゃいけないと思うんですけれども、
大臣の御所感をお伺いしたい。