○山崎
委員 よろしくお願いします。
次のテーマに行きます。
送電網増強費用の再エネ
賦課金、一部
負担をという
お話なんですが、これは、何度聞いても、やはり制度が大変複雑になって、何で託送料に一本化しないんだろうというのが、どうしても私は
一つ腑に落ちないところなんですね。
これについては、やはり再エネの価値みたいなものは、今、
賦課金の方に乗っけるようになっているんだ、そして、
賦課金というものを使って再エネを伸ばすための系統整備を加速するんだということで、何とかこの
賦課金方式に乗せてもらいたいという
お話をいただいておりまして。いろいろ複雑ではありますが一定理解をしている中で、私は、やはり
賦課金、先ほど
田嶋委員からもありましたけれども、この性質、性格をもっと正しく理解をしていかなきゃいけないというのが私の強い思いです。
というのは、今
お話しになっているように、再エネが高い、こんなに
賦課金をお願いしなきゃいけないんだ、買取り価格がこんなに高いんだという宣伝をする一方で、今回のような、再エネを応援するための資金はこの
賦課金に乗せさせてもらいたいという、相反する話なんですよ。
賦課金が高いのを困った困ったと言いながら、いや、
賦課金に乗っけますよ、これは大事な資金なのでという話で、これが私は、相入れない
議論というか、表現がなされているのが問題だと思うんですよね。
資料をつけました。一番を見ていただくと、これは経産省の
資料で、これは前から私は批判をしていて、再エネの助成、
国民負担の増大、
電気料金への影響ということで、右肩上がりのグラフが、ばつっと二〇三〇年で切れている。
田嶋委員のグラフもありましたけれども、ここから
賦課金が下がっていくわけですよね。固定価格買取り制度というのは、上がって下がって終わりがある、それが大事なこの制度の設計なんですが、これだけを見ていると、本当に再エネは高くて、これからもどんどん高くなるのではないか、再エネが入れば入るほど
賦課金が上がっていくんじゃないかというふうにみんな
感じると思います。
三ページを見ていただくと、これは電事連のホームページからとってくると、まさに同じグラフですね。同じですね。買取り価格がこんなに上がっていまして、二〇三〇年度には三・七兆円から四兆円にもなってしまいますよと。下の文章を見ていくと、「これからも増えていく見込みなんだ。」ということを言っていますが、これは、まさに経産省のグラフと同じものを使ってこういう表現をされていて、私はやはりこれはあるところすごくミスリードだと思うんですよ。こういうことを経産省は許していいのかどうか。この考え方が本当に正しいのか。もちろん、
負担をできるだけ小さくしてあげてというのは同意します。でも、ここは必要な投資なんですよ。
二枚目を見ていただきたいんですけれども、じゃ、この
賦課金というのはどういうものかといえば、やはり再生可能エネルギー導入を進めるための国家的な投資であって、それで、再エネにまつわるような新しい産業を生み出すための投資でもあって、将来的にはやはり再生可能エネルギーは安い
電源になっていきます、安い
電源を
国民の皆さんに提供するための一時的な投資なんですよね。その発想できちっとこの
賦課金の
意味を
国民の皆さんに理解してもらって、いつまでも続くわけではありません、いっとき
負担をしていただくことで、未来はこういう再エネの
世界になって
電気料金も下がるんですよ、そういう
お話をしないといけないと思うんですよ。
私の
資料を見ていただくと、原発と再エネを比較しました。これは正確な計算はなかなか経産省の皆さんもすぐはできないらしいんですけれども、
賦課金というのは、こう山があって、トータルで例えば五十兆円、六十兆円の投資をするというのが、この山、トータルの
意味ですね。だから、発電原価とは別に、この
賦課金という部分が皆さんの
負担として、投資としてありますというのが
仕組みです。
例えば原発。比較してみると、発電の原価は安い安いというけれども、それとは別に、いわゆる
政策経費というようなものがまず乗ってきますよね。これが、二〇一四年の
数字でいくと三千四百五十億円、こういったものが毎年毎年運転期間に応じてかかります。それだけでも、まあこれも正確な
数字ではありませんけれども、二十五兆円とか三十兆円とか、そういうお金がかかるわけです。これは発電原価とは別に
国民が
負担しているお金です。これは、運転が続けば続くほど、ずうっと永遠に支出が出てくる。
そして、例えば原発の事故の
コスト、今政府の試算では二十一・五兆円という福島の事故の対策費が、処理費がありますけれども、こういったものも実は
国民負担としては当然あるわけで、じゃ、トータル、例えば原発でも五十兆、六十兆というお金が発電原価とは別にかかっているんですね。
そういう原発への投資と
賦課金、再エネが
賦課金として
国民の皆さんにいただいている
負担金、投資、こういったものは両方あるんですよ。だから、再エネだけこの
賦課金があって高いなという印象はおかしい。この考え方は私はやはり多くの
国民に知っていただきたい。この固定価格買取り制度、
FITというのはこういう制度なんだよと。
先ほど
大臣から、
国民負担、将来にわたって
負担を強いるのはおかしい、受益者が
負担をすべきだと
お話がありました。原発、どうですか。原発はどんどんどんどん発電量が減って、最後とまっても、そこから使用済みの核
燃料を何年保管するんですか。その
コストは、もちろん積立てはあるでしょうけれども、将来にわたって
負担は続くわけですよ。
だから、私は何が言いたいか。ちゃんとこのお金、
国民の皆さんにお願いをしている
負担の
意味、意義、そういったものを正確にお伝えをいただいて、その上で、今回の系統の整備についても、必要な投資なんだとみんなが納得する、そういうフィールドをつくってから
議論してくださいと、そのようにすごく強く
感じるんです。私は再エネを応援したいので、
FITの意義も
国民の皆さんにちゃんとお伝えをして。
だから、
賦課金という言葉もどうなんでしょうかね、再エネに対する未来の投資だ、そういう書き方ができないのかというふうに思っていますが、
大臣、いかがですか。