○斉木
委員 当
経済産業委員会でも、この電取の設置が、第百八十九回国会、
平成二十七年四月二十八日に参考人を呼んで質疑が行われております。そのときの
議論のことをおっしゃっているんだというふうに思いますけれども、当時、参考人として、都留文科大学
高橋洋社会学科教授は述べております。
今回、三条機関ではなくて八条機関になったということが一つの帰結なわけです。これについてはさまざまな
議論がございます。独立性という観点だけから見ると、確かに三条機関の方が高いということで、私も
電力システム改革専門
委員会ですね、
委員会の場でそのような発言をしたこともございます。
他方で、
日本には
日本のいろいろな事情もございまして、なかなか八条機関、三条機関をつくりにくいというような中で、今回、八条機関、八条機関の中でもかなり独立性が高いものをこれから法律でつくられるということだと思っております。
というのが参考人の御意見です。
要するに、
大臣もおっしゃったとおり、当時は、やはり
原子力安全・
保安院のように、欠陥を見抜けないような規制当局じゃいかぬだろうということで、監視
委員会は、アメリカ、フランス、イタリアのように外出しをする、三条
委員会、公取や会計検査院のような強い権限を持った、独立性の高い部局に外出しをすべきだという意見もあったと思うんですが、私は今回の
事案で明らかになってしまったと思うんですよ。
まさに、例えばFERCの例、アメリカの規制当局の例を挙げたいと思います。アメリカの規制当局、私、前回の
委員会で申し上げましたけれども、バークレイズという非常に巨大なメガバンク、国際的な金融機関がございます。それが、アメリカのカリフォルニア州の
電力市場取引を不正にゆがめたということが、課徴金の
命令、また、バークレイズが従わなかったので、連邦地裁に提訴までして認めさせたという例がございます。それを御紹介いたしました。
そのときに、何でそもそもこのバークレイズが不正操作をしているのかということをFERC、アメリカの規制
委員会が、連邦エネルギー
委員会が感知したのかといいますと、内部通告だったんですよ。これは、複数の市場参加者、個人から、このFERCにはエンフォースメントホットラインという、これは要するに監察室ですよ、エンフォースメントホットラインに市場操作やその他苦情に関する受付
窓口を設置している。要するに、そういういわゆる内部通報、垂れ込み、これをしてくるホットラインというのが設けられております。
一方で、では、我が国はどうかといいますと、電取さんのパンフレットを見ますと、これが電取さんのパンフレット、裏に確かに
電話番号は書いてあるけれども、御丁寧にこれ、経産省の中にあるということまで書いてあるわけですよ。やはり経産省の中にあるんじゃ、例えば経産省の
資源エネルギー庁の方、
高浜町にも出向されていますね、
高浜町に出向した
職員が、
森山栄治さんからもう満遍なく麻薬のようにお金が還流しているよと感知したとします。では、経産省の
職員が身内の電取に指摘できますか。そうしたら、昇進ラインから外されるじゃないですか。
だからこそ、こういう監察室みたいな、アメリカのFERCのように、外出しをした、まさに内部告発、垂れ込みを受け付けるホットラインが必要なんですよ。やはりそのためにも、こんな、経産省別館に監視
委員会がありますみたいなところに誰も
電話してこないじゃないですか。
そもそも、では、電取に聞きましょう、今回、
関電問題に関して何らかの内部告発を受けましたか。