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2020-05-26 第201回国会 衆議院 科学技術・イノベーション推進特別委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
令和
二年五月二十六日(火曜日) 午後一時三十四分
開議
出席委員
委員長
津村 啓介君
理事
石川
昭政
君
理事
小渕 優子君
理事
大岡 敏孝君
理事
関 芳弘君
理事
簗 和生君
理事
青柳陽一郎
君
理事
中島 克仁君
理事
太田 昌孝君 あ
かま二郎
君 井林
辰憲
君 今村
雅弘
君 越智 隆雄君
岡下
昌平君 神谷 昇君 小泉 龍司君 杉田 水脈君 谷川 弥一君 出畑 実君
渡海紀三朗
君 中村 裕之君 馳 浩君
藤井比早
之君
本田
太郎
君 和田 義明君 伊藤 俊輔君 大串 博志君 大島 敦君
吉良
州司
君 篠原 豪君
早稲田
夕季君 古屋 範子君 畑野 君枝君 串田 誠一君 …………………………………
国務大臣
(
情報通信技術
(
IT
)
政策担当
) (
知的財産戦略担当
) (
科学技術政策担当
) (
宇宙政策担当
)
竹本
直一君
内閣
府副
大臣
平 将明君
内閣
府
大臣政務官
今井絵理子
君
衆議院調査局科学技術
・
イノベーション推進特別調査室長
吉田 郁子君 ――
―――――――――――
委員
の異動 五月二十六日
辞任
補欠選任
大隈
和英
君
本田
太郎
君 同日
辞任
補欠選任
本田
太郎
君
大隈
和英
君 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した案件
科学技術
、
イノベーション推進
の総合的な
対策
に関する件 ――――◇―――――
津村啓介
1
○
津村委員長
これより
会議
を開きます。
科学技術
、
イノベーション推進
の総合的な
対策
に関する件について
調査
を進めます。
竹本国務大臣
から
所信
を聴取いたします。
竹本国務大臣
。
竹本直一
2
○
竹本国務大臣
情報通信技術
(
IT
)
政策担当大臣
、また、
知的財産戦略
、
科学技術政策
、
宇宙政策
を担当する
内閣
府
特命担当大臣
として、
所信
の一端を申し述べます。
IT政策
につきましては、
新型コロナウイルス感染症対策
をより効果的に講ずるため、
IT
や
データ
を活用した
感染症対策
の
実装
に向け、
関係省庁
や
官民
で連携し、早急に
取組
を進めるとともに、
社会
全体の
デジタル化
の
推進
を通じた
国民生活
の質の向上を
実現
するため、
政府
の
情報システム
の年間を通じた
プロジェクト管理
の
強化
など、
デジタル手続法
及び
デジタル・ガバメント実行計画
に基づく
取組
を進めてまいります。 また、
データ流通
の
円滑化
や
オープンデータ
に向けた
取組
を進めることで、
官民
の
データ利活用
を促進します。 さらに、
世界最高水準
の
自動運転
の
社会実装
や、農業、
医療
などの
分野
における
データ連携
の
基盤整備
などの
取組
を進めてまいります。
知的財産戦略
につきましては、
知的創造教育
の全国的な
推進
、
デジタルアーカイブ
の
分野横断型統合ポータル
、
ジャパンサーチ
の
本格運用
など、
価値デザイン社会
の
実現
に向け、
関係省庁等
と連携して
取組
を進めてまいります。 また、インターネット上の
海賊版対策
を、
関係省庁
とともに、総合的に
推進
します。
科学技術イノベーション政策
は、
世界
に先駆けた
生産性革命
や、これらを通じた
GDP
六百兆円経済を
実現
する重要な柱です。第五期
科学技術基本計画
や
統合イノベーション戦略
に基づき、
ソサエティー
五・〇の
実現
に向けて、
AI
や
バイオ
、
量子等
の
個別分野
の
戦略
の
推進
、
スタートアップエコシステム
の
拠点形成
、
スマートシティー
の
推進
、
大学改革
、
若手研究者
に対する新しい
支援パッケージ
の
実行
に取り組むとともに、
次期科学技術基本計画
の
検討
を進めます。 また、
政府研究開発投資
の対
GDP比
一%の達成を目指し、
政府
全体の
科学技術関係予算
の拡充に取り組むとともに、
戦略的イノベーション創造プログラム
や
官民研究開発投資拡大プログラム
、
ムーンショット型研究開発制度
などを強力に
推進
します。 さらに、
AI
や
データ連携基盤
を活用した
新型コロナウイルス感染症対策
にも取り組んでまいります。 また、
イノベーション
の
重要性
や
人文科学自体
の
振興
の
必要性等
に鑑み、
イノベーション
の
創出
や、
人文科学
のみに係る
科学技術
を
科学技術基本法
の対象に追加するなどの改正を行う
科学技術基本法等
の一部を改正する
法律案
を今
国会
に提出いたしました。
宇宙政策
については、現行の
宇宙基本計画工程表
に基づく
取組
を着実に
推進
します。特に、準
天頂衛星システム
「みちびき」の二〇二三年度を目途とする七基体制の確立や、その
利用拡大
を図るとともに、新
事業
の
創出
、
宇宙
デ
ブリ対策等
に取り組んでまいります。 また、現下の激変する
宇宙情勢
を踏まえ、
宇宙基本計画
の改定に向けた
検討
を進めてまいります。 このほか、「
原子力利用
に関する
基本的考え方
」に基づく
原子力政策
などの
政策
を
推進
します。
津村委員長
を始め
理事
、
委員各位
の御
理解
と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
津村啓介
3
○
津村委員長
以上で
大臣
の
所信表明
は終わりました。 次に、
令和
二年度
科学技術関係予算
の
概要
について
説明
を聴取いたします。
平内閣府副大臣
。
平将明
4
○平副
大臣
内閣
府副
大臣
の
平将明
でございます。
令和
二年度
科学技術関係予算
について、その
概要
を御
説明
いたします。
令和
二年度の
科学技術関係予算
の総額は四兆三千七百八十七億円となっております。このうち、
一般会計分
が三兆五千六百九十三億円、
特別会計分
が八千九十四億円となっております。この
一般会計
のうち、
科学技術関係予算
の中核となる
科学技術振興費
が一兆三千六百三十九億円となっております。
令和
二年度
科学技術関係予算
の編成に当たっては、昨年の六月に
閣議決定
をした
統合イノベーション戦略
二〇一九に基づき、
ソサエティー
五・〇の
社会実装
、
研究力
の
強化
、
国際連携
の
抜本的強化
、
重要分野
の
戦略
の
推進
のため、
総合科学技術
・
イノベーション会議
が
司令塔機能
を発揮し、
予算要求
を主導してきました。 具体的には、
戦略的イノベーション創造プログラム
及び
官民研究開発投資拡大プログラム
の実施に必要な
経費
を
内閣
府において計上し、
社会実装
までを見据えた
研究開発等
の
推進
や
スタートアップエコシステム
の
拠点形成
による
創業環境
の
整備
を
推進
します。 また、
若手研究者
を中心とした
挑戦的研究
の
支援
などの
研究力
の
強化
や、
AI
、
バイオ
、
量子技術
、
スマートシティー
、
地球規模課題
といった
重要課題
の解決に向けた
取組等
の
推進
に必要な
経費
を
関係
府省において計上しております。 以上で
令和
二年度
科学技術関係予算
の
説明
を終わります。よろしくお願いいたします。
津村啓介
5
○
津村委員長
以上で
説明
は終わりました。 ――
―――――――――――
津村啓介
6
○
津村委員長
この際、
iPS細胞ストック事業予算等
に関する
理事会協議
の
経過
につきまして、
委員長
から御
報告
申し上げます。
本件
は、
令和元年
十一月二十七日の本
委員会
の
早稲田
夕
季委員
の
質疑
の際に、
内閣
官房健康・
医療戦略室
の
答弁内容
が、
山中伸弥教授
の
記者会見
での
発言
と異なっていたことを発端といたします。 当
委員会
では、その後速やかに
理事会
を開き、
政府
に対して、事実
関係
の
報告
を求めました。
令和元年
十二月五日の
理事懇談会
において、
内閣
官房健康・
医療戦略室
から
山中教授
に対して
支援
をゼロにすると伝えた事実はないとの
報告
を聴取いたしました。 しかし、この段階では、
山中教授
御本人の
認識
が未確認であり、引き続き
理事会
で
継続協議
とする扱いで年を越しました。 その後、本年二月十四日に
山中教授
から
回答
を得られたことから、
政府
から
報告
したいとの要請があり、三月十九日の
理事会
において、改めて
政府
からの
報告
を聴取いたしました。
政府
からの
報告
によれば、
山中教授
からの
回答
は、
iPS細胞ストック製造事業
の
政府
の
支援
が打ち切られる
可能性
が高く、変更できるものではないと受けとめたとの
内容
であり、これに対して健康・
医療戦略室
は、
コミュニケーション
の
不足
から、
支援打切り
と受けとめさせたことを深く反省し、今後は丁寧な
コミュニケーション
に努め、しっかりと
支援
していくと返信をして、
山中教授
の
理解
を得たとの
報告
でした。
報告聴取
後の
理事会
における
質疑
において、
理事
及びオブザーバーからは、
一つ
、
研究者
に
政府
の
科学技術政策
の
透明性
について
不信感
を抱かせたことに対する反省、
二つ
、
報告
に三カ月を要するなど
国会審議
への真摯な対応の
不足
、
三つ
、
当事者
である
山中教授
がテレビに出演して本
事案
に言及されるなど強い
不信感
が拭われていないことなどの
指摘
がありました。 そうした中、この三月十九日の
理事会
では、加えてもう一点、懸念すべき重要な
事案
が発生いたしました。 まず、その場で
本件
に関連し、
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
の
末松理事長
から、不透明な
予算配分方法
に対する
研究者
の
コミュニティー
の
危機感
について
発言
がありました。 その中で、
末松理事長
は、
内閣
官房健康・
医療戦略室次長
、
厚生労働省大臣官房審議官
から
日本医療研究開発機構
に対し、
政治家
や各省との接触を禁ずる
発言
や人事に関する圧力があったという趣旨の
発言
をされました。 この
発言
に対し、
相手方当事者
である
内閣
官房健康・
医療戦略室次長
、
厚生労働省大臣官房審議官
に事実
関係
を確認したところ、そのような事実はないと事実
関係
を否定したことから、当
委員会
は事実確認を
双方
に求め、後日
理事会
で
協議
を行うこととしました。
本件
については、五月二十一日の
理事会
において、
平将明内閣府副大臣
が
政府
を代表し、
当事者
間のやりとりの中で
双方
の
認識
の違いが生じ、
双方
の間でこうしたそごが生じたことは看過できないと御
発言
された上、両者の間で円滑な
コミュニケーション
が図られ、健康・
医療戦略室
が
医療分野
の
研究開発
の
総合調整等
に注力できるようしっかりと指導していくとの見解を述べられ、
理事一同
、了承したところです。 一連の
経過
を踏まえ、当
委員会
として、
政府
に以下の三点を望みます。
一つ
、今後、
科学技術イノベーション政策
の
推進
及び
関連予算
の
配分
につき、より一層の
透明性確保
に努めること。
二つ
、
日本医療研究開発機構
と同
機構
を所管する
内閣
官房健康・
医療戦略室
の
コミュニケーション
を改善し、健康・
医療戦略室
が
医療分野
の
研究開発
の
総合調整
を十全に行っていく態勢を整えること。
三つ
、
科学技術イノベーション政策
の
推進
につき、
国会
を通じた
国民
への
説明責任
を適時適切に果たすこと。 以上、御
報告
申し上げます。 この際、
竹本国務大臣
から
発言
を求められておりますので、これを許します。
竹本国務大臣
。
竹本直一
7
○
竹本国務大臣
津村委員長
から御
指摘
のあったことをしっかりと受けとめ、
医療分野
の
研究開発
を
推進
するに当たっては、
内閣
官房健康・
医療戦略室
において、
研究者
へのリスペクトを忘れずに、オープンな
手続
を経て、
透明性
の高い議論を行っていくとともに、
研究者コミュニティー
やAMEDを始めとする
関係機関等
と丁寧かつ円滑な
コミュニケーション
が図られるように、
担当大臣
として改めてしっかりと指導してまいりたいと考えております。 以上です。
津村啓介
8
○
津村委員長
ありがとうございました。 次回は、来る二十八日木曜日午後一時二十分
理事会
、午後一時三十分
委員会
を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時四十六分散会