○篠原(豪)
委員 私も思いは同じでありますので、ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、できることは我々からもお願いをさせていただいて、そして、力を合わせてやらせていただければと思っています。
外務副
大臣はもう結構でございます。ありがとうございます。済みません、急な
質問で。ありがとうございました。
それでは、先ほど来、
ミサイル防衛をどうするのかということで、
イージス・アショアが突然、
配備停止をされました。これは
河野防衛相だから今回決断はできたんだというふうに思いますが、私もそうやって思うところは大きいんですけれ
ども、やはり、もともとのコストが、総額四千五百億円と見積もられている巨額の費用に見合った
防衛効果が得られるのか、専門家からもこれまでも疑問が呈されていましたので
配備停止は当然ですけれ
ども、少なくとも、二〇一九年に米国防省が
イージス・アショア二基の
日本への売却を承認し、関連費用を含めた価格が
防衛省の予定した千六百億円をはるかに超える二千三百五十億円だった、こういったことを発表した
時点で、やはり私は中止を決断すべきだったと
考えています。
先ほど
与党の
委員の方からも、あるいは
報道を見ていると、最近出てくるのが
敵基地攻撃
能力でございます。
敵基地攻撃
能力は、六月十七日に
国会を閉じて、その翌日にたしかこういう話が上がってきたんじゃないかと記憶をしています。間違っていたら済みません、日にちが間違っていたら申しわけないですけれ
ども。安倍総理が記者会見で、
安全保障のあり方について、この夏に国家
安全保障会議で集中的に
議論をし、そして新たな方向性を打ち出すということを、そして、その中で、
敵基地攻撃
能力の
保有に言及をしたということであります。
恐らく、
敵基地攻撃の話というのは、
与党の中でも二〇一七年ぐらいにもう、多分この
導入の前にあった
議論じゃないかと私もおぼろげながら覚えておりまして、そういった中で、また出てきたのかなというふうに思っています。
イージス・アショアの
導入によって、先ほどから
議論を聞いていますと、今度、
ミサイル防衛に穴があいたから、そこの部分をどういうふうに埋めていくのかというのを早くやらなければいけないという話ですが、
河野大臣がおっしゃったように、
イージス艦が今配備をされていて、そもそもこの
イージス・アショアを入れるときには、海上
自衛隊の
負担が余りにも重たいということだったんですが、そのときには、
自衛艦が積んでいる
ミサイルというのはSM3ブロック1ですから、これは千キロ程度の射程なので、
日本全土を全部カバーするには、二隻必要だという話だったと思うんですが、それ以降、「まや」も、「あたご」型の
改修も含めて、今四隻、SM3ブロック2Aでやっておりまして、この
ミサイルだと二倍の
能力がありますので、実際には格段に
能力が上がっていて、当時の
議論と船の必要な数というのは、多分この
議論をしっかりした方が私はいいと思っています。
なぜかというと、二十五兆円の予算が、財政が今ない中で
防衛費をかけていて、無駄なお金を、これをどんどんどんどんやらなきゃいけないということで、本当に、
河野大臣は、いよいよ
防衛装備品までオークションにかけられるということで、私も
報道を見ましたけれ
ども、そういった
状態なので、また、費用と効果というものをしっかり見ながらどういうふうにやっていくのかというときに、先ほど
報道で二隻またふやすんだよとか言っているということもありましたけれ
ども、その辺のことも
考えていかなきゃいけないんだと思います。
この
イージス・アショアというのは、もともと、拒否的
抑止力を上げていくということで、拒否的
抑止力というのは、向こうから来たものを撃ち落としてやっていく、まあ盾の
関係に比較的近いんだと思うんですけれ
ども、そういった観点からも、これは
反撃能力を持つことが望ましい、
イージス・アショアだったらということだったと思います。
しかし、さっきからお話があるように、
北朝鮮は
ミサイル技術を年々向上化させていて、最新の短距離
ミサイルは変則軌道ですね。ほかの国は、
河野大臣もさっきおっしゃっていましたけれ
ども、音速の何倍もの
ミサイルを、今、非常に破壊力の高いものを用意をしているということで、
開発中としている中で、これに対応した
能力をそもそも
イージス・アショアは持たないわけなので、こういった中で
断念したからといって、じゃ、本当に拒否的
抑止力がそれほど下がるのかというと、やはりそこのところの
議論は
国会でしっかりしていかなければいけないという話だったので、これから
計画を立てていくうちには
一つ一つやっていった方がいいと私は思います。
そして、それでも
反撃能力、つまり、先ほど出ていましたけれ
ども、
敵基地攻撃
能力にこだわるならば、先ほど
河野大臣は現行の
憲法の
範囲内で何ができるのかということを検討していくということをおっしゃっていましたけれ
ども、これをやはり合憲とされるには先制攻撃に当たらないということが必須である。したがって、
我が国は、敵国が
ミサイル攻撃に着手した後でなければ攻撃はできません。
二〇〇三年のときに当時の石破
防衛庁長官は、「東京を灰じんに帰してやるというふうに言って、」「燃料を注入し始めた、」まあこのときは
敵基地攻撃じゃなくて敵地攻撃論というのをやっているんですけれ
ども、そのときに「まさしく屹立したような場合ですね、そうしますと、それは着手と言うのではないですか。」というふうに
答弁をされています。
近年は、あの当時と時代は変わっていて、
ミサイルは、あのときはまだ液体燃料を注入してという話だったんですけれ
ども、今はもう固形燃料でもって、移動式の
発射台になるんですね。だから、それが一カ所で屹立をして、ばっと立って、それを着手同等
事態みたいにみなすというのは非常に難しいことになっているんだと思います。
そういった中で、やはり
発射の兆候をつかむのは難しいので、そうすると、これはどういった
時点でと
考えると、
事態対処特別
委員会で宮崎
内閣法制局長官が平成十五年の五月二十八日におっしゃっていたことでいえば、
弾道ミサイルが
発射された
時点で、なおかつ、これも、秋山
法制局長官、同じ年なんですけれ
ども、
我が国に対して飛来する蓋然性が高いと
判断される場合にのみ攻撃が許されるということになるんだというふうに思っています。
つまり、
敵基地攻撃といいながら、攻撃が許されるのは、現
時点ではブースト段階の
ミサイル本体であって、
発射台や
基地そのものを攻撃することは、これはやはり違憲じゃないかというふうに
考えるんですけれ
ども、それは間違いないかということを
確認させていただいてよろしいでしょうか。