○伊藤孝江君 アジアを含め
世界各国との競争ということですので、本当に国際戦略というからには、民間の会社にこれまで以上に御尽力をいただくということも含め、でも、本当に国が本気になって、これまでとは違う
取組をするんだという姿勢をしっかりと見せ続けていただきたいというふうに思います。
国際
競争力の強化という点について、少しテーマを変えまして、船舶燃料のLNGですね、液化天然ガスへの転換を見据えた
政策の
必要性について
大臣にお
伺いをしたいと思います。少しちょっと
説明も長くなりますけれども、させていただきます。
来年の一月から、IMOの二〇二〇年規制により、世界一律で船舶の燃料油に含まれる硫黄分濃度が現状の三・五%から〇・五%に引き下げられます。地球温暖化
対策の一つですけれども、船舶における環境規制は年々強化をされております。そのことを考えますと、今後、更に窒素酸化物やCO2の削減が求められることも必至であり、今後、脱化石燃料
対策として環境性能に優れたLNG、液化天然ガスを燃料とするLNG燃料船舶の
導入が見込まれることはもう確実というふうに方向性が示されていると思います。
現在、世界では、このLNG燃料船、既に百七十隻が就航をしております。発注済み、準備段階を含めると二〇二五年には世界で合計三百四十九隻が就航するということが予測をされておりまして、船種、船の種類も、フェリーやタンカー、
コンテナ船など幅広く就航することが見込まれております。
ただ、このLNGを供給するバンカリングインフラという
観点からすると、これを補給できる港はまだまだ数が少ないと。二〇一八年、昨年末時点で世界で十九か所、そのうち
欧州が十一か所で、北米、アジアで四か所ずつしかないというのが現状です。
国交省が目指す
国際基幹航路の
寄港の
拡大、この将来的な点を見据えていくと、これからの海運の中心となるLNG燃料船舶が魅力を感じる
港湾づくりが必須だというふうに考えます。
既に、現状として、例えばシンガポールでは、このIMO二〇二〇年規制を念頭に、LNG燃料船舶などが入港する際には環境
対策として二五%、ポートチャージの減免を行っているということも伺っております。ただ、シンガポールと同じことをしていて
日本が選ばれるというのはやはり甘い考えでしかないかなというところもあります。ここはもう本当に、
日本として、今後の戦略として思い切って、例えば外国のLNG燃料船が
日本の港に
寄港してLNGの供給を受けた場合には、このLNG自体の、液化天然ガス自体の価格をしっかりと値引きしていくというようなことも含めた思い切った
対策をしないと、元々入港料自体も
日本は高いと言われていますので、入港料を多少減らすというのではインパクトがないんじゃないかというふうに思います。
もちろん、これには
政府による何らかの
支援が必要になるわけですけれども、このLNG燃料について言えば、
日本は世界
最大規模の輸入国であり、世界
最大の海運国という位置付けでもあります。このLNG供給施設の早期
整備、これと同時に、LNG燃料船舶が
日本に
寄港することについてインセンティブを感じられるという
対策など、このような
対策をつくっていくことにスピード感を持って取り組んで、国際
競争力を強化していくべきではないかと考えますが、
大臣の御所見、よろしく
お願いいたします。