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政府参考人(
西山圭太君)
お答えを申し上げます。
この
分野、なかなか片仮名の言葉が非常に多いものですから、大変恐縮しております。それを申し上げました上で、まさに今後の新しいイノベーション、あるいはそういうイノベーションを伴ったビジネスにどういうものがあるかということを見ますと、個別に申し上げれば、例えば
スマートグリッドですとか、
複数の交通手段を組み合わせましたMaaSと呼ばれるような
仕組みですとか、スマートシティー、
スマートホームといったものが次々挙がってくるわけでございますけれども、これらにいずれも
共通しておりますのは、
単独の
事業者が個別に製品や
サービスを供給するというものではなくて、
複数の
事業者が協調しながら、なおかつ、その
事業者の間で
データを
連携させながら製品や
サービスを様々組み合わせて、まさに
システム全体として提供するということが急激に増加をしてきております。
その上で、
アーキテクチャーというのは、こうした
複数の
事業者が
データを
連携するために必要となる基盤についての見取図や
技術仕様のことを指しております。
こういう御
説明が更に分かりやすいかどうかは分かりませんけれども、
現実に私どもが使っております
システムで申し上げれば、例えばインターネットというのは、皆さん方が利用されているとは
思いますけれども、インターネットがなぜ全ての機器をつなげばその機器がつながり、
データのやり取りができるかといいますと、まさにそのインターネットそのものにはそうした機器をつなぐことを支える
アーキテクチャーが
設計されている、組み込まれているので、インターネットに様々な違う
事業者、メーカーが作った機器がつながるということが保証されているわけでございます。
そのインターネットというのがこれまでのある
意味で代表的な例でございますけれども、そうしたものに見られますように、その様々なデバイス、機器や
サービスを行う
事業者の
サービスが
連携するためには、その基盤となるような
技術仕様や見取図が必要になってまいりまして、そのことを
アーキテクチャーというふうに呼んでおります。
私どもとしては、今回の
改正法案で、
独立行政法人情報処理推進機構、
IPAで、こうした
アーキテクチャーの
整備の
支援に取り組む予定としておりますけれども、例えば幾つかの
分野がございますけれども、
一つは、もう既に申し述べましたような、これから将来的に
実現をすると思われるスマートシティーやMaaSのような、
複数の
事業者が
連携して初めて決済ですとか個人認証あるいは地図
システムといったようなものが
連携できるような
分野の開発基盤として、
アーキテクチャーを
設計するというのが
一つの例でございます。
さらに、二つ目の例として、これも今後の未来に向けてのチャレンジということでございますけれども、
規制の
スマート化や
高度化が求められるような
分野、例えばプラントの保安の
規制においては、これまではまさにそのプラントの物理的な状態を技能を有する人が直接目視する、あるいは計測をするといった形で行って安全性をチェックしてきたわけでございますけれども、まさに
IoT、
データが多種多様に取れる
時代になりますと、これを
データを使ってセンサーで代替するということが可能になってまいりますが、これもまた、
複数のセンサーを統合して全体として監修を行うためには、そのベースになる
アーキテクチャーが必要になる。また、
規制でございますので、
複数の
事業者の
方々が行う
データに基づくチェックが同じ
効果を持つということを保証するためにも
アーキテクチャーが必要になるということでございます。
また、さらには、これは既に存在している
システムの
共通化ということでございますけれども、まさに
人口減少が進むような
地域の
水道事業のようなものにつきましては、今後、広域化や
連携というのが進むことが期待されておりますけれども、そのためには、それぞれの
事業者が持っている
システムを統一する、統一的に運用することが必要になってまいりますので、そうした場合にも
アーキテクチャーが必要になるということになってまいります。
こうした
分野について、まさに
アーキテクチャーをベースにして新しい
システムが次々に生まれていくということを期待しております。
以上でございます。