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神谷(裕)
委員 大臣、実は私は、この点については、全く反対の意見と言ってはいけないんですが、かつてこの国にも、やはり
輸出の際にはさまざまな証明が必要になっていました。御案内のとおり、衛生証明なんていうのもありました。
一旦、この国でも衛生証明を出していたと思うんですけれども、実際にはそれが廃止されて出せないようになって、そのときに各国に、要は、
輸出の際にどうしても求められるものですから、やはり
事業者、
業者の方からすれば、衛生証明を出してくれというようなことで、さまざまなアプローチがございました、特に、
中国だとか
EUに向けて。結果として、
中国に対してどんな衛生証明を出したらいいですか、今、
大臣が言っていただいたように、各国というか、
中国あるいは
EUに対しても聞いてきた、そういった歴史があると思います。
その結果、とんでもない高いハードルを課されてきたんじゃないかというのが、私の、実は正直な実感でございまして、むしろ、相手国
政府に聞いてそれに妥当なものをというふうに考えるよりは、この国の衛生
基準はこういうものなんだ、何も文句を言わせるものではないんだというものをしっかりとむしろ定めていただいて、これだから、相手国
政府に対して、大丈夫だろうというふうに、むしろ言っていただきたいと思っています。
じゃないと、極端なことを言えば、二百カ国あれば、二百カ国の
地域に行って聞いてきて、それに合わせて個々個別に、
一つ一つ聞いていく、これは実は相当大変なんじゃないかなと逆に思っておりまして、むしろ、この国の
基準はこうなんだ、安全上、科学的にもこれは大丈夫なんだということを高らかにうたっていただいて、相手国
政府に、
我が国の衛生
基準に何の問題があるんだという方向でむしろやっていただきたいなというのが本音でございます。
先ほどの、各国に聞いての話の中で、例えば
中国の
水産加工条例であるとか
EUの
EUスタンダードであるとか、それを守るために、まあ、そういう国に関してはどうしても守らなきゃいけない事情があったんだろうと思うんですけれども、かつてそれで、私が携わったマグロでしたけれども、この
日本からマグロが一尾も
中国に
輸出することができませんでした。これは、水銀の値がメチル換算でどうしても超えられない、食物連鎖の上位に立つマグロであれば超えられないというものでございましたが、これは、あくまで
水産加工条例を遵守しようという、この国の
政府の方針で、実際には入れることはできませんでした。
しかし、同じように、実は、フィジーであるとか、ほかの国から、ばんばんばんばんマグロが入るんですね。それは何でかなと思ったら、フィジーはフィジーで独自の衛生証明、
基準を持っていて、それをつけて送り出したということでございます。
私自身が思いますのは、やはりこの国の
基準というのは明確に決めていただいて、これでどうだという交渉をぜひやっていただきたいと思うんです。でないと、先ほど申し上げたように、各国とやりとりしながらというのは、これは結構大変だと思いますし、中には、先ほど申し上げたように、
日本でたった一台、検査機が兵庫だったかにあった、そういう検査を課されてしまって、結果として大変な障壁になった、こういった記憶があるものですから。
ぜひ、むしろ、そこは柔軟にとは言いません。相手国
政府との交渉があるのは十分承知をしておりますし、それは大事なことだと思いますが、むしろ、この国の
基準をきっちり決めていただいて、今回
法律もできるわけですから、そういうことで進めていただきたいなと思っているところでございますが、
大臣、所感、いかがでしょう。